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生活関連物資等の買占め及び売惜しみに対する緊急措置に関する法律

昭和48年法律第48号
最終改正:平成26年6月13日法律第69号
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(目的)

第1条 この法律は、国民生活との関連性が高い物資又は国民経済上重要な物資(以下「生活関連物資等」という。)について、買占め及び売惜しみに対する緊急措置を定めることにより、国民生活の安定と国民経済の円滑な運営に資することを目的とする。


(物資の指定)

第2条 生活関連物資等の価格が異常に上昇し又は上昇するおそれがある場合において、当該生活関連物資等の買占め又は売惜しみが行なわれ又は行なわれるおそれがあるときは、政令で、当該生活関連物資等を特別の調査を要する物資として指定する。

 前項に規定する事態が消滅したと認められる場合には、同項の規定による指定は、解除されるものとする。


(調査)

第3条 内閣総理大臣及び主務大臣は、前条第1項の規定により指定された物資(以下「特定物資」という。)について、その価格の動向及び需給の状況に関し必要な調査を行なうものとする。


(売渡しに関する指示及び命令)

第4条 内閣総理大臣及び主務大臣は、特定物資の生産、輸入又は販売の事業を行う者が買占め又は売惜しみにより当該特定物資を多量に保有していると認めるときは、その者に対し、売渡しをすべき期限及び数量並びに売渡先(内閣総理大臣及び主務大臣が当該特定物資の買受けにつきその同意を得た者に限る。)を定めて、当該特定物資の売渡しをすべきことを指示することができる。

 内閣総理大臣及び主務大臣は、前項の規定による指示を受けた者がその指示に従わなかつたときは、その者に対し、売渡しをすべき期限及び数量を定めて、当該売渡先に当該特定物資の売渡しをすべきことを命ずることができる。

 前項の規定による命令があつた場合において、当事者が支払い、又は受領すべき金額その他その命令の実施に関し必要な細目は、当事者間の協議により定める。

 内閣総理大臣及び主務大臣は、第2項の規定による命令に係る売渡しをすべき期限までに当事者が前項の協議をすることができず、又は当該協議が整わないと認めるときは、政令で定めるところにより、裁定を行うものとする。

 内閣総理大臣及び主務大臣は、前項の裁定をしたときは、遅滞なく、その旨を当事者に通知しなければならない。

 第4項の裁定があつたときは、その裁定の定めるところに従い、当事者間に協議が整つたものとみなす。

 第4項の裁定のうち当事者が支払い、又は受領すべき金額について不服のある者は、その裁定の通知を受けた日から6月以内に訴えをもつてその金額の増減を請求することができる。

 前項の訴えにおいては、他の当事者を被告とする。

 第4項の裁定についての審査請求においては、当事者が支払い、又は受領すべき金額についての不服をその裁定についての不服の理由とすることができない。


(立入検査等)

第5条 内閣総理大臣及び主務大臣は、前条の規定の施行に必要な限度において、特定物資の生産、輸入若しくは販売の事業を行なう者に対し、その業務に関し報告をさせ、又はその職員に、これらの者の事務所、工場、事業場、店舗若しくは倉庫に立ち入り、特定物資に関し、帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。

 内閣総理大臣及び主務大臣は、前項の規定により特定物資に関し立入検査又は質問をさせた場合において、特に必要があると認めるときは、その職員に、当該特定物資を保管していると認められる者の倉庫その他の場所に立ち入り、当該特定物資に関し、帳簿、書類その他の物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。

 前二項の規定により職員が立入検査又は質問をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

 第1項及び第2項の規定による立入検査及び質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。


(主務大臣)

第6条 この法律における主務大臣は、政令で定めるところにより、特定物資の生産、輸入又は販売の事業を所管する大臣とする。


(価格調査官)

第7条 第5条第1項及び第2項の規定による立入検査及び質問に関する職務を行わせるため、内閣府及び主務省に、価格調査官を置く。


(地方公共団体が処理する事務)

第8条 この法律の規定による内閣総理大臣及び主務大臣の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、地方公共団体の長が行うこととすることができる。


(罰則)

第9条 第4条第2項の規定による命令に違反した者は、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。


第10条 第5条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項若しくは同条第2項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくはこれらの規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をした者は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。


第11条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。

附 則

この法律は、公布の日から施行する。

附 則(昭和48年12月22日法律第121号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から施行する。


(検討)

第2条 政府は、この法律の施行後1年以内に、この法律の規定及びその実施状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

附 則(平成11年7月16日法律第87号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成12年4月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 第1条中地方自治法第250条の次に五条、節名並びに二款及び款名を加える改正規定(同法第250条の9第1項に係る部分(両議院の同意を得ることに係る部分に限る。)に限る。)、第40条中自然公園法附則第9項及び第10項の改正規定(同法附則第10項に係る部分に限る。)、第244条の規定(農業改良助長法第14条の3の改正規定に係る部分を除く。)並びに第472条の規定(市町村の合併の特例に関する法律第6条、第8条及び第17条の改正規定に係る部分を除く。)並びに附則第7条、第10条、第12条、第59条ただし書、第60条第4項及び第5項、第73条、第77条、第157条第4項から第6項まで、第160条、第163条、第164条並びに第202条の規定 公布の日


(国等の事務)

第159条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第161条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。


(処分、申請等に関する経過措置)

第160条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第163条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第2条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。

 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。


(不服申立てに関する経過措置)

第161条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。

 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。


(罰則に関する経過措置)

第163条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(その他の経過措置の政令への委任)

第164条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。


(検討)

第250条 新地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。


第251条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

附 則(平成11年12月22日法律第160号)
(施行期日)

第1条 この法律(第2条及び第3条を除く。)は、平成13年1月6日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 第995条(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律附則の改正規定に係る部分に限る。)、第1305条、第1306条、第1324条第2項、第1326条第2項及び第1344条の規定 公布の日

附 則(平成16年6月9日法律第84号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附 則(平成26年6月13日法律第69号)
(施行期日)

第1条 この法律は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の施行の日から施行する。


(経過措置の原則)

第5条 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの法律の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。


(訴訟に関する経過措置)

第6条 この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。

 この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。

 不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。


(罰則に関する経過措置)

第9条 この法律の施行前にした行為並びに附則第5条及び前二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(その他の経過措置の政令への委任)

第10条 附則第5条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。