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行政事件訴訟法

昭和37年法律第139号
最終改正:平成28年11月28日法律第89号
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第1章 総則

(この法律の趣旨)

第1条 行政事件訴訟については、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、この法律の定めるところによる。


(行政事件訴訟)

第2条 この法律において「行政事件訴訟」とは、抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟及び機関訴訟をいう。


(抗告訴訟)

第3条 この法律において「抗告訴訟」とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいう。

 この法律において「処分の取消しの訴え」とは、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為(次項に規定する裁決、決定その他の行為を除く。以下単に「処分」という。)の取消しを求める訴訟をいう。

 この法律において「裁決の取消しの訴え」とは、審査請求その他の不服申立て(以下単に「審査請求」という。)に対する行政庁の裁決、決定その他の行為(以下単に「裁決」という。)の取消しを求める訴訟をいう。

 この法律において「無効等確認の訴え」とは、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無の確認を求める訴訟をいう。

 この法律において「不作為の違法確認の訴え」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいう。

 この法律において「義務付けの訴え」とは、次に掲げる場合において、行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずることを求める訴訟をいう。

 行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき(次号に掲げる場合を除く。)

 行政庁に対し一定の処分又は裁決を求める旨の法令に基づく申請又は審査請求がされた場合において、当該行政庁がその処分又は裁決をすべきであるにかかわらずこれがされないとき。

 この法律において「差止めの訴え」とは、行政庁が一定の処分又は裁決をすべきでないにかかわらずこれがされようとしている場合において、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟をいう。


(当事者訴訟)

第4条 この法律において「当事者訴訟」とは、当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもの及び公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟をいう。


(民衆訴訟)

第5条 この法律において「民衆訴訟」とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう。


(機関訴訟)

第6条 この法律において「機関訴訟」とは、国又は公共団体の機関相互間における権限の存否又はその行使に関する紛争についての訴訟をいう。


(この法律に定めがない事項)

第7条 行政事件訴訟に関し、この法律に定めがない事項については、民事訴訟の例による。

第2章 抗告訴訟

第1節 取消訴訟

(処分の取消しの訴えと審査請求との関係)

第8条 処分の取消しの訴えは、当該処分につき法令の規定により審査請求をすることができる場合においても、直ちに提起することを妨げない。ただし、法律に当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ処分の取消しの訴えを提起することができない旨の定めがあるときは、この限りでない。

 前項ただし書の場合においても、次の各号の一に該当するときは、裁決を経ないで、処分の取消しの訴えを提起することができる。

 審査請求があつた日から3箇月を経過しても裁決がないとき。

 処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる著しい損害を避けるため緊急の必要があるとき。

 その他裁決を経ないことにつき正当な理由があるとき。

 第1項本文の場合において、当該処分につき審査請求がされているときは、裁判所は、その審査請求に対する裁決があるまで(審査請求があつた日から3箇月を経過しても裁決がないときは、その期間を経過するまで)、訴訟手続を中止することができる。


(原告適格)

第9条 処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」という。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者(処分又は裁決の効果が期間の経過その他の理由によりなくなつた後においてもなお処分又は裁決の取消しによつて回復すべき法律上の利益を有する者を含む。)に限り、提起することができる。

 裁判所は、処分又は裁決の相手方以外の者について前項に規定する法律上の利益の有無を判断するに当たつては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき利益の内容及び性質を考慮するものとする。この場合において、当該法令の趣旨及び目的を考慮するに当たつては、当該法令と目的を共通にする関係法令があるときはその趣旨及び目的をも参酌するものとし、当該利益の内容及び性質を考慮するに当たつては、当該処分又は裁決がその根拠となる法令に違反してされた場合に害されることとなる利益の内容及び性質並びにこれが害される態様及び程度をも勘案するものとする。


(取消しの理由の制限)

第10条 取消訴訟においては、自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として取消しを求めることができない。

 処分の取消しの訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えとを提起することができる場合には、裁決の取消しの訴えにおいては、処分の違法を理由として取消しを求めることができない。


(被告適格等)

第11条 処分又は裁決をした行政庁(処分又は裁決があつた後に当該行政庁の権限が他の行政庁に承継されたときは、当該他の行政庁。以下同じ。)が国又は公共団体に所属する場合には、取消訴訟は、次の各号に掲げる訴えの区分に応じてそれぞれ当該各号に定める者を被告として提起しなければならない。

 処分の取消しの訴え 当該処分をした行政庁の所属する国又は公共団体

 裁決の取消しの訴え 当該裁決をした行政庁の所属する国又は公共団体

 処分又は裁決をした行政庁が国又は公共団体に所属しない場合には、取消訴訟は、当該行政庁を被告として提起しなければならない。

 前二項の規定により被告とすべき国若しくは公共団体又は行政庁がない場合には、取消訴訟は、当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体を被告として提起しなければならない。

 第1項又は前項の規定により国又は公共団体を被告として取消訴訟を提起する場合には、訴状には、民事訴訟の例により記載すべき事項のほか、次の各号に掲げる訴えの区分に応じてそれぞれ当該各号に定める行政庁を記載するものとする。

 処分の取消しの訴え 当該処分をした行政庁

 裁決の取消しの訴え 当該裁決をした行政庁

 第1項又は第3項の規定により国又は公共団体を被告として取消訴訟が提起された場合には、被告は、遅滞なく、裁判所に対し、前項各号に掲げる訴えの区分に応じてそれぞれ当該各号に定める行政庁を明らかにしなければならない。

 処分又は裁決をした行政庁は、当該処分又は裁決に係る第1項の規定による国又は公共団体を被告とする訴訟について、裁判上の一切の行為をする権限を有する。


(管轄)

第12条 取消訴訟は、被告の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所又は処分若しくは裁決をした行政庁の所在地を管轄する裁判所の管轄に属する。

 土地の収用、鉱業権の設定その他不動産又は特定の場所に係る処分又は裁決についての取消訴訟は、その不動産又は場所の所在地の裁判所にも、提起することができる。

 取消訴訟は、当該処分又は裁決に関し事案の処理に当たつた下級行政機関の所在地の裁判所にも、提起することができる。

 国又は独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第1項に規定する独立行政法人若しくは別表に掲げる法人を被告とする取消訴訟は、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所(次項において「特定管轄裁判所」という。)にも、提起することができる。

 前項の規定により特定管轄裁判所に同項の取消訴訟が提起された場合であつて、他の裁判所に事実上及び法律上同一の原因に基づいてされた処分又は裁決に係る抗告訴訟が係属している場合においては、当該特定管轄裁判所は、当事者の住所又は所在地、尋問を受けるべき証人の住所、争点又は証拠の共通性その他の事情を考慮して、相当と認めるときは、申立てにより又は職権で、訴訟の全部又は一部について、当該他の裁判所又は第1項から第3項までに定める裁判所に移送することができる。


(関連請求に係る訴訟の移送)

第13条 取消訴訟と次の各号の一に該当する請求(以下「関連請求」という。)に係る訴訟とが各別の裁判所に係属する場合において、相当と認めるときは、関連請求に係る訴訟の係属する裁判所は、申立てにより又は職権で、その訴訟を取消訴訟の係属する裁判所に移送することができる。ただし、取消訴訟又は関連請求に係る訴訟の係属する裁判所が高等裁判所であるときは、この限りでない。

 当該処分又は裁決に関連する原状回復又は損害賠償の請求

 当該処分とともに一個の手続を構成する他の処分の取消しの請求

 当該処分に係る裁決の取消しの請求

 当該裁決に係る処分の取消しの請求

 当該処分又は裁決の取消しを求める他の請求

 その他当該処分又は裁決の取消しの請求と関連する請求


(出訴期間)

第14条 取消訴訟は、処分又は裁決があつたことを知つた日から6箇月を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

 取消訴訟は、処分又は裁決の日から1年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

 処分又は裁決につき審査請求をすることができる場合又は行政庁が誤つて審査請求をすることができる旨を教示した場合において、審査請求があつたときは、処分又は裁決に係る取消訴訟は、その審査請求をした者については、前二項の規定にかかわらず、これに対する裁決があつたことを知つた日から6箇月を経過したとき又は当該裁決の日から1年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。


(被告を誤つた訴えの救済)

第15条 取消訴訟において、原告が故意又は重大な過失によらないで被告とすべき者を誤つたときは、裁判所は、原告の申立てにより、決定をもつて、被告を変更することを許すことができる。

 前項の決定は、書面でするものとし、その正本を新たな被告に送達しなければならない。

 第1項の決定があつたときは、出訴期間の遵守については、新たな被告に対する訴えは、最初に訴えを提起した時に提起されたものとみなす。

 第1項の決定があつたときは、従前の被告に対しては、訴えの取下げがあつたものとみなす。

 第1項の決定に対しては、不服を申し立てることができない。

 第1項の申立てを却下する決定に対しては、即時抗告をすることができる。

 上訴審において第1項の決定をしたときは、裁判所は、その訴訟を管轄裁判所に移送しなければならない。


(請求の客観的併合)

第16条 取消訴訟には、関連請求に係る訴えを併合することができる。

 前項の規定により訴えを併合する場合において、取消訴訟の第一審裁判所が高等裁判所であるときは、関連請求に係る訴えの被告の同意を得なければならない。被告が異議を述べないで、本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、同意したものとみなす。


(共同訴訟)

第17条 数人は、その数人の請求又はその数人に対する請求が処分又は裁決の取消しの請求と関連請求とである場合に限り、共同訴訟人として訴え、又は訴えられることができる。

 前項の場合には、前条第2項の規定を準用する。


(第三者による請求の追加的併合)

第18条 第三者は、取消訴訟の口頭弁論の終結に至るまで、その訴訟の当事者の一方を被告として、関連請求に係る訴えをこれに併合して提起することができる。この場合において、当該取消訴訟が高等裁判所に係属しているときは、第16条第2項の規定を準用する。


(原告による請求の追加的併合)

第19条 原告は、取消訴訟の口頭弁論の終結に至るまで、関連請求に係る訴えをこれに併合して提起することができる。この場合において、当該取消訴訟が高等裁判所に係属しているときは、第16条第2項の規定を準用する。

 前項の規定は、取消訴訟について民事訴訟法(平成8年法律第109号)第143条の規定の例によることを妨げない。


第20条 前条第1項前段の規定により、処分の取消しの訴えをその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えに併合して提起する場合には、同項後段において準用する第16条第2項の規定にかかわらず、処分の取消しの訴えの被告の同意を得ることを要せず、また、その提起があつたときは、出訴期間の遵守については、処分の取消しの訴えは、裁決の取消しの訴えを提起した時に提起されたものとみなす。


(国又は公共団体に対する請求への訴えの変更)

第21条 裁判所は、取消訴訟の目的たる請求を当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体に対する損害賠償その他の請求に変更することが相当であると認めるときは、請求の基礎に変更がない限り、口頭弁論の終結に至るまで、原告の申立てにより、決定をもつて、訴えの変更を許すことができる。

 前項の決定には、第15条第2項の規定を準用する。

 裁判所は、第1項の規定により訴えの変更を許す決定をするには、あらかじめ、当事者及び損害賠償その他の請求に係る訴えの被告の意見をきかなければならない。

 訴えの変更を許す決定に対しては、即時抗告をすることができる。

 訴えの変更を許さない決定に対しては、不服を申し立てることができない。


(第三者の訴訟参加)

第22条 裁判所は、訴訟の結果により権利を害される第三者があるときは、当事者若しくはその第三者の申立てにより又は職権で、決定をもつて、その第三者を訴訟に参加させることができる。

 裁判所は、前項の決定をするには、あらかじめ、当事者及び第三者の意見をきかなければならない。

 第1項の申立てをした第三者は、その申立てを却下する決定に対して即時抗告をすることができる。

 第1項の規定により訴訟に参加した第三者については、民事訴訟法第40条第1項から第3項までの規定を準用する。

 第1項の規定により第三者が参加の申立てをした場合には、民事訴訟法第45条第3項及び第4項の規定を準用する。


(行政庁の訴訟参加)

第23条 裁判所は、処分又は裁決をした行政庁以外の行政庁を訴訟に参加させることが必要であると認めるときは、当事者若しくはその行政庁の申立てにより又は職権で、決定をもつて、その行政庁を訴訟に参加させることができる。

 裁判所は、前項の決定をするには、あらかじめ、当事者及び当該行政庁の意見をきかなければならない。

 第1項の規定により訴訟に参加した行政庁については、民事訴訟法第45条第1項及び第2項の規定を準用する。


(釈明処分の特則)

第23条の2 裁判所は、訴訟関係を明瞭にするため、必要があると認めるときは、次に掲げる処分をすることができる。

 被告である国若しくは公共団体に所属する行政庁又は被告である行政庁に対し、処分又は裁決の内容、処分又は裁決の根拠となる法令の条項、処分又は裁決の原因となる事実その他処分又は裁決の理由を明らかにする資料(次項に規定する審査請求に係る事件の記録を除く。)であつて当該行政庁が保有するものの全部又は一部の提出を求めること。

 前号に規定する行政庁以外の行政庁に対し、同号に規定する資料であつて当該行政庁が保有するものの全部又は一部の送付を嘱託すること。

 裁判所は、処分についての審査請求に対する裁決を経た後に取消訴訟の提起があつたときは、次に掲げる処分をすることができる。

 被告である国若しくは公共団体に所属する行政庁又は被告である行政庁に対し、当該審査請求に係る事件の記録であつて当該行政庁が保有するものの全部又は一部の提出を求めること。

 前号に規定する行政庁以外の行政庁に対し、同号に規定する事件の記録であつて当該行政庁が保有するものの全部又は一部の送付を嘱託すること。


(職権証拠調べ)

第24条 裁判所は、必要があると認めるときは、職権で、証拠調べをすることができる。ただし、その証拠調べの結果について、当事者の意見をきかなければならない。


(執行停止)

第25条 処分の取消しの訴えの提起は、処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない。

 処分の取消しの訴えの提起があつた場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止(以下「執行停止」という。)をすることができる。ただし、処分の効力の停止は、処分の執行又は手続の続行の停止によつて目的を達することができる場合には、することができない。

 裁判所は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たつては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分の内容及び性質をも勘案するものとする。

 執行停止は、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき、又は本案について理由がないとみえるときは、することができない。

 第2項の決定は、疎明に基づいてする。

 第2項の決定は、口頭弁論を経ないですることができる。ただし、あらかじめ、当事者の意見をきかなければならない。

 第2項の申立てに対する決定に対しては、即時抗告をすることができる。

 第2項の決定に対する即時抗告は、その決定の執行を停止する効力を有しない。


(事情変更による執行停止の取消し)

第26条 執行停止の決定が確定した後に、その理由が消滅し、その他事情が変更したときは、裁判所は、相手方の申立てにより、決定をもつて、執行停止の決定を取り消すことができる。

 前項の申立てに対する決定及びこれに対する不服については、前条第5項から第8項までの規定を準用する。


(内閣総理大臣の異議)

第27条 第25条第2項の申立てがあつた場合には、内閣総理大臣は、裁判所に対し、異議を述べることができる。執行停止の決定があつた後においても、同様とする。

 前項の異議には、理由を附さなければならない。

 前項の異議の理由においては、内閣総理大臣は、処分の効力を存続し、処分を執行し、又は手続を続行しなければ、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれのある事情を示すものとする。

 第1項の異議があつたときは、裁判所は、執行停止をすることができず、また、すでに執行停止の決定をしているときは、これを取り消さなければならない。

 第1項後段の異議は、執行停止の決定をした裁判所に対して述べなければならない。ただし、その決定に対する抗告が抗告裁判所に係属しているときは、抗告裁判所に対して述べなければならない。

 内閣総理大臣は、やむをえない場合でなければ、第1項の異議を述べてはならず、また、異議を述べたときは、次の常会において国会にこれを報告しなければならない。


(執行停止等の管轄裁判所)

第28条 執行停止又はその決定の取消しの申立ての管轄裁判所は、本案の係属する裁判所とする。


(執行停止に関する規定の準用)

第29条 前四条の規定は、裁決の取消しの訴えの提起があつた場合における執行停止に関する事項について準用する。


(裁量処分の取消し)

第30条 行政庁の裁量処分については、裁量権の範囲をこえ又はその濫用があつた場合に限り、裁判所は、その処分を取り消すことができる。


(特別の事情による請求の棄却)

第31条 取消訴訟については、処分又は裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分又は裁決を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、裁判所は、請求を棄却することができる。この場合には、当該判決の主文において、処分又は裁決が違法であることを宣言しなければならない。

 裁判所は、相当と認めるときは、終局判決前に、判決をもつて、処分又は裁決が違法であることを宣言することができる。

 終局判決に事実及び理由を記載するには、前項の判決を引用することができる。


(取消判決等の効力)

第32条 処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する。

 前項の規定は、執行停止の決定又はこれを取り消す決定に準用する。


第33条 処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。

 申請を却下し若しくは棄却した処分又は審査請求を却下し若しくは棄却した裁決が判決により取り消されたときは、その処分又は裁決をした行政庁は、判決の趣旨に従い、改めて申請に対する処分又は審査請求に対する裁決をしなければならない。

 前項の規定は、申請に基づいてした処分又は審査請求を認容した裁決が判決により手続に違法があることを理由として取り消された場合に準用する。

 第1項の規定は、執行停止の決定に準用する。


(第三者の再審の訴え)

第34条 処分又は裁決を取り消す判決により権利を害された第三者で、自己の責めに帰することができない理由により訴訟に参加することができなかつたため判決に影響を及ぼすべき攻撃又は防御の方法を提出することができなかつたものは、これを理由として、確定の終局判決に対し、再審の訴えをもつて、不服の申立てをすることができる。

 前項の訴えは、確定判決を知つた日から30日以内に提起しなければならない。

 前項の期間は、不変期間とする。

 第1項の訴えは、判決が確定した日から1年を経過したときは、提起することができない。


(訴訟費用の裁判の効力)

第35条 国又は公共団体に所属する行政庁が当事者又は参加人である訴訟における確定した訴訟費用の裁判は、当該行政庁が所属する国又は公共団体に対し、又はそれらの者のために、効力を有する。

第2節 その他の抗告訴訟

(無効等確認の訴えの原告適格)

第36条 無効等確認の訴えは、当該処分又は裁決に続く処分により損害を受けるおそれのある者その他当該処分又は裁決の無効等の確認を求めるにつき法律上の利益を有する者で、当該処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無を前提とする現在の法律関係に関する訴えによつて目的を達することができないものに限り、提起することができる。


(不作為の違法確認の訴えの原告適格)

第37条 不作為の違法確認の訴えは、処分又は裁決についての申請をした者に限り、提起することができる。


(義務付けの訴えの要件等)

第37条の2 第3条第6項第1号に掲げる場合において、義務付けの訴えは、一定の処分がされないことにより重大な損害を生ずるおそれがあり、かつ、その損害を避けるため他に適当な方法がないときに限り、提起することができる。

 裁判所は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たつては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分の内容及び性質をも勘案するものとする。

 第1項の義務付けの訴えは、行政庁が一定の処分をすべき旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。

 前項に規定する法律上の利益の有無の判断については、第9条第2項の規定を準用する。

 義務付けの訴えが第1項及び第3項に規定する要件に該当する場合において、その義務付けの訴えに係る処分につき、行政庁がその処分をすべきであることがその処分の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ又は行政庁がその処分をしないことがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるときは、裁判所は、行政庁がその処分をすべき旨を命ずる判決をする。


第37条の3 第3条第6項第2号に掲げる場合において、義務付けの訴えは、次の各号に掲げる要件のいずれかに該当するときに限り、提起することができる。

 当該法令に基づく申請又は審査請求に対し相当の期間内に何らの処分又は裁決がされないこと。

 当該法令に基づく申請又は審査請求を却下し又は棄却する旨の処分又は裁決がされた場合において、当該処分又は裁決が取り消されるべきものであり、又は無効若しくは不存在であること。

 前項の義務付けの訴えは、同項各号に規定する法令に基づく申請又は審査請求をした者に限り、提起することができる。

 第1項の義務付けの訴えを提起するときは、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める訴えをその義務付けの訴えに併合して提起しなければならない。この場合において、当該各号に定める訴えに係る訴訟の管轄について他の法律に特別の定めがあるときは、当該義務付けの訴えに係る訴訟の管轄は、第38条第1項において準用する第12条の規定にかかわらず、その定めに従う。

 第1項第1号に掲げる要件に該当する場合 同号に規定する処分又は裁決に係る不作為の違法確認の訴え

 第1項第2号に掲げる要件に該当する場合 同号に規定する処分又は裁決に係る取消訴訟又は無効等確認の訴え

 前項の規定により併合して提起された義務付けの訴え及び同項各号に定める訴えに係る弁論及び裁判は、分離しないでしなければならない。

 義務付けの訴えが第1項から第3項までに規定する要件に該当する場合において、同項各号に定める訴えに係る請求に理由があると認められ、かつ、その義務付けの訴えに係る処分又は裁決につき、行政庁がその処分若しくは裁決をすべきであることがその処分若しくは裁決の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ又は行政庁がその処分若しくは裁決をしないことがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるときは、裁判所は、その義務付けの訴えに係る処分又は裁決をすべき旨を命ずる判決をする。

 第4項の規定にかかわらず、裁判所は、審理の状況その他の事情を考慮して、第3項各号に定める訴えについてのみ終局判決をすることがより迅速な争訟の解決に資すると認めるときは、当該訴えについてのみ終局判決をすることができる。この場合において、裁判所は、当該訴えについてのみ終局判決をしたときは、当事者の意見を聴いて、当該訴えに係る訴訟手続が完結するまでの間、義務付けの訴えに係る訴訟手続を中止することができる。

 第1項の義務付けの訴えのうち、行政庁が一定の裁決をすべき旨を命ずることを求めるものは、処分についての審査請求がされた場合において、当該処分に係る処分の取消しの訴え又は無効等確認の訴えを提起することができないときに限り、提起することができる。


(差止めの訴えの要件)

第37条の4 差止めの訴えは、一定の処分又は裁決がされることにより重大な損害を生ずるおそれがある場合に限り、提起することができる。ただし、その損害を避けるため他に適当な方法があるときは、この限りでない。

 裁判所は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たつては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分又は裁決の内容及び性質をも勘案するものとする。

 差止めの訴えは、行政庁が一定の処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。

 前項に規定する法律上の利益の有無の判断については、第9条第2項の規定を準用する。

 差止めの訴えが第1項及び第3項に規定する要件に該当する場合において、その差止めの訴えに係る処分又は裁決につき、行政庁がその処分若しくは裁決をすべきでないことがその処分若しくは裁決の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ又は行政庁がその処分若しくは裁決をすることがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるときは、裁判所は、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずる判決をする。


(仮の義務付け及び仮の差止め)

第37条の5 義務付けの訴えの提起があつた場合において、その義務付けの訴えに係る処分又は裁決がされないことにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、仮に行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずること(以下この条において「仮の義務付け」という。)ができる。

 差止めの訴えの提起があつた場合において、その差止めの訴えに係る処分又は裁決がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、仮に行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずること(以下この条において「仮の差止め」という。)ができる。

 仮の義務付け又は仮の差止めは、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるときは、することができない。

 第25条第5項から第8項まで、第26条から第28条まで及び第33条第1項の規定は、仮の義務付け又は仮の差止めに関する事項について準用する。

 前項において準用する第25条第7項の即時抗告についての裁判又は前項において準用する第26条第1項の決定により仮の義務付けの決定が取り消されたときは、当該行政庁は、当該仮の義務付けの決定に基づいてした処分又は裁決を取り消さなければならない。


(取消訴訟に関する規定の準用)

第38条 第11条から第13条まで、第16条から第19条まで、第21条から第23条まで、第24条、第33条及び第35条の規定は、取消訴訟以外の抗告訴訟について準用する。

 第10条第2項の規定は、処分の無効等確認の訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決に係る抗告訴訟とを提起することができる場合に、第20条の規定は、処分の無効等確認の訴えをその処分についての審査請求を棄却した裁決に係る抗告訴訟に併合して提起する場合に準用する。

 第23条の2、第25条から第29条まで及び第32条第2項の規定は、無効等確認の訴えについて準用する。

 第8条及び第10条第2項の規定は、不作為の違法確認の訴えに準用する。

第3章 当事者訴訟

(出訴の通知)

第39条 当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で、法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするものが提起されたときは、裁判所は、当該処分又は裁決をした行政庁にその旨を通知するものとする。


(出訴期間の定めがある当事者訴訟)

第40条 法令に出訴期間の定めがある当事者訴訟は、その法令に別段の定めがある場合を除き、正当な理由があるときは、その期間を経過した後であつても、これを提起することができる。

 第15条の規定は、法令に出訴期間の定めがある当事者訴訟について準用する。


(抗告訴訟に関する規定の準用)

第41条 第23条、第24条、第33条第1項及び第35条の規定は当事者訴訟について、第23条の2の規定は当事者訴訟における処分又は裁決の理由を明らかにする資料の提出について準用する。

 第13条の規定は、当事者訴訟とその目的たる請求と関連請求の関係にある請求に係る訴訟とが各別の裁判所に係属する場合における移送に、第16条から第19条までの規定は、これらの訴えの併合について準用する。

第4章 民衆訴訟及び機関訴訟

(訴えの提起)

第42条 民衆訴訟及び機関訴訟は、法律に定める場合において、法律に定める者に限り、提起することができる。


(抗告訴訟又は当事者訴訟に関する規定の準用)

第43条 民衆訴訟又は機関訴訟で、処分又は裁決の取消しを求めるものについては、第9条及び第10条第1項の規定を除き、取消訴訟に関する規定を準用する。

 民衆訴訟又は機関訴訟で、処分又は裁決の無効の確認を求めるものについては、第36条の規定を除き、無効等確認の訴えに関する規定を準用する。

 民衆訴訟又は機関訴訟で、前二項に規定する訴訟以外のものについては、第39条及び第40条第1項の規定を除き、当事者訴訟に関する規定を準用する。

第5章 補則

(仮処分の排除)

第44条 行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為については、民事保全法(平成元年法律第91号)に規定する仮処分をすることができない。


(処分の効力等を争点とする訴訟)

第45条 私法上の法律関係に関する訴訟において、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無が争われている場合には、第23条第1項及び第2項並びに第39条の規定を準用する。

 前項の規定により行政庁が訴訟に参加した場合には、民事訴訟法第45条第1項及び第2項の規定を準用する。ただし、攻撃又は防御の方法は、当該処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無に関するものに限り、提出することができる。

 第1項の規定により行政庁が訴訟に参加した後において、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無に関する争いがなくなつたときは、裁判所は、参加の決定を取り消すことができる。

 第1項の場合には、当該争点について第23条の2及び第24条の規定を、訴訟費用の裁判について第35条の規定を準用する。


(取消訴訟等の提起に関する事項の教示)

第46条 行政庁は、取消訴訟を提起することができる処分又は裁決をする場合には、当該処分又は裁決の相手方に対し、次に掲げる事項を書面で教示しなければならない。ただし、当該処分を口頭でする場合は、この限りでない。

 当該処分又は裁決に係る取消訴訟の被告とすべき者

 当該処分又は裁決に係る取消訴訟の出訴期間

 法律に当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ処分の取消しの訴えを提起することができない旨の定めがあるときは、その旨

 行政庁は、法律に処分についての審査請求に対する裁決に対してのみ取消訴訟を提起することができる旨の定めがある場合において、当該処分をするときは、当該処分の相手方に対し、法律にその定めがある旨を書面で教示しなければならない。ただし、当該処分を口頭でする場合は、この限りでない。

 行政庁は、当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするものを提起することができる処分又は裁決をする場合には、当該処分又は裁決の相手方に対し、次に掲げる事項を書面で教示しなければならない。ただし、当該処分を口頭でする場合は、この限りでない。

 当該訴訟の被告とすべき者

 当該訴訟の出訴期間

附 則
(施行期日)

第1条 この法律は、昭和37年10月1日から施行する。


(行政事件訴訟特例法の廃止)

第2条 行政事件訴訟特例法(昭和23年法律第81号。以下「旧法」という。)は、廃止する。


(経過措置に関する原則)

第3条 この法律は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、旧法によつて生じた効力を妨げない。


(訴願前置に関する経過措置)

第4条 法令の規定により訴願をすることができる処分又は裁決であつて、訴願を提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものの取消訴訟の提起については、この法律の施行後も、なお旧法第2条の例による。


(取消しの理由の制限に関する経過措置)

第5条 この法律の施行の際現に係属している裁決の取消しの訴えについては、第10条第2項の規定を適用しない。


(被告適格に関する経過措置)

第6条 この法律の施行の際現に係属している取消訴訟の被告適格については、なお従前の例による。


(出訴期間に関する経過措置)

第7条 この法律の施行の際現に旧法第5条第1項の期間が進行している処分又は裁決の取消しの訴えの出訴期間で、処分又は裁決があつたことを知つた日を基準とするものについては、なお従前の例による。ただし、その期間は、この法律の施行の日から起算して3箇月をこえることができない。

 この法律の施行の際現に旧法第5条第3項の期間が進行している処分又は裁決の取消しの訴えの出訴期間で、処分又は裁決があつた日を基準とするものについては、なお従前の例による。

 前二項の規定は、この法律の施行後に審査請求がされた場合における第14条第4項の規定の適用を妨げない。


(取消訴訟以外の抗告訴訟に関する経過措置)

第8条 取消訴訟以外の抗告訴訟で、この法律の施行の際現に係属しているものの原告適格及び被告適格については、なお従前の例による。

 附則第5条の規定は、処分の無効等確認の訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決に係る抗告訴訟とを提起することができる場合に準用する。


(当事者訴訟に関する経過措置)

第9条 第39条の規定は、この法律の施行後に提起される当事者訴訟についてのみ、適用する。


(民衆訴訟及び機関訴訟に関する経過措置)

第10条 民衆訴訟及び機関訴訟のうち、処分又は裁決の取消しを求めるものについては、取消訴訟に関する経過措置に関する規定を、処分又は裁決の無効の確認を求めるものについては、無効等確認の訴えに関する経過措置に関する規定を準用する。


(処分の効力等を争点とする訴訟に関する経過措置)

第11条 第39条の規定は、この法律の施行の際現に係属している私法上の法律関係に関する訴訟については、この法律の施行後に新たに処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無が争われるに至つた場合にのみ、準用する。

附 則(平成元年12月22日法律第91号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附 則(平成8年6月26日法律第110号)

この法律は、新民訴法の施行の日から施行する。

附 則(平成16年6月2日法律第74号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

一及び二 略

 附則第10条の規定 第1号に定める日又は行政事件訴訟法の一部を改正する法律(平成16年法律第84号)の施行の日のいずれか遅い日

附 則(平成16年6月9日法律第84号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。


(経過措置に関する原則)

第2条 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、この法律による改正前の規定により生じた効力を妨げない。


(被告適格に関する経過措置)

第3条 この法律の施行の際現に係属している抗告訴訟(この法律による改正後の行政事件訴訟法(以下「新法」という。)第3条第1項に規定する抗告訴訟をいう。)並びに民衆訴訟(新法第5条に規定する民衆訴訟をいう。)及び機関訴訟(新法第6条に規定する機関訴訟をいう。)のうち処分(新法第3条第2項に規定する処分をいう。以下同じ。)又は裁決(同条第3項に規定する裁決をいう。以下同じ。)の取消し又は無効の確認を求めるものの被告適格に関しては、新法第11条、第23条第1項及び第33条第1項(これらの規定を新法第38条第1項(新法第43条第2項において準用する場合を含む。)又は新法第43条第1項において準用する場合を含む。)並びに附則第18条の規定による改正後の地方税法(昭和25年法律第226号)第19条の14第1項、附則第36条の規定による改正後の国税通則法(昭和37年法律第66号)第116条第1項、附則第43条の規定による改正後のたばこ事業法(昭和59年法律第68号)附則第23条及び附則第44条の規定による改正後の塩事業法(平成8年法律第39号)附則第34条の規定にかかわらず、なお従前の例による。


(出訴期間に関する経過措置)

第4条 この法律の施行前にその期間が満了した処分又は裁決に関する訴訟の出訴期間については、なお従前の例による。


(取消訴訟等の提起に関する事項の教示に関する経過措置)

第5条 この法律の施行前にされた処分又は裁決については、新法第46条の規定は、適用しない。


(検討)

第50条 政府は、この法律の施行後5年を経過した場合において、新法の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

附 則(平成16年6月9日法律第102号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成18年3月31日までの間において政令で定める日から施行する。

附 則(平成16年6月11日法律第105号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成18年4月1日から施行する。ただし、第17条第3項(通則法第14条の規定を準用する部分に限る。)及び第30条並びに次条から附則第5条まで、附則第7条及び附則第39条の規定は、公布の日から施行する。


(政令への委任)

第39条 附則第2条から第13条まで、附則第15条、附則第16条及び附則第19条に定めるもののほか、管理運用法人の設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成16年12月3日法律第155号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、附則第10条から第12条まで、第14条から第17条まで、第18条第1項及び第3項並びに第19条から第32条までの規定は、平成17年10月1日から施行する。

附 則(平成17年7月6日法律第82号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成19年4月1日から施行する。

附 則(平成17年10月21日法律第102号)
(施行期日)

第1条 この法律は、郵政民営化法の施行の日から施行する。


(行政事件訴訟法の一部改正に伴う経過措置)

第61条 この法律の施行前に第16条の規定による改正前の行政事件訴訟法の規定に基づき提起された旧公社を被告とする抗告訴訟(郵政民営化法第166条第1項の規定により承継会社等が承継することとなる業務等(同法第6条第3項に規定する業務等をいう。以下同じ。)に関するものに限る。)の管轄については、なお従前の例による。

附 則(平成19年3月31日法律第16号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成19年4月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 第2条、附則第4条第1項及び第5項、附則第5条から第12条まで並びに附則第13条第2項から第4項までの規定 平成19年10月1日


(第2条の規定による改正に伴う関係法律の一部改正に伴う経過措置)

第9条 前条の規定の施行前に同条第2号の規定による改正前の行政事件訴訟法の規定に基づき提起された日本船舶振興会を被告とする抗告訴訟の管轄については、なお従前の例による。


(政令への委任)

第19条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成19年5月25日法律第58号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成20年10月1日から施行する。


(政令への委任)

第9条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。


(調整規定)

第10条 この法律及び株式会社商工組合中央金庫法(平成19年法律第74号)、株式会社日本政策投資銀行法(平成19年法律第85号)又は地方公営企業等金融機構法(平成19年法律第64号)に同一の法律の規定についての改正規定がある場合において、当該改正規定が同一の日に施行されるときは、当該法律の規定は、株式会社商工組合中央金庫法、株式会社日本政策投資銀行法又は地方公営企業等金融機構法によってまず改正され、次いでこの法律によって改正されるものとする。

附 則(平成19年5月30日法律第64号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第46条及び第47条並びに附則第6条、第7条第4項、第5項及び第7項、同条第8項(同条第7項に関する部分に限る。)、第8条、第9条第6項、第7項、第11項及び第12項、第11条、第13条第5項、第16条、第26条から第29条まで、第31条から第34条まで、第36条から第41条まで並びに第47条の規定は、平成20年10月1日から施行する。


(行政事件訴訟法の一部改正に伴う経過措置)

第39条 前条の規定の施行前に同条の規定による改正前の行政事件訴訟法の規定に基づき提起された公庫を被告とする抗告訴訟の管轄については、なお従前の例による。

附 則(平成19年6月1日法律第74号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成20年10月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 附則第3条から第22条まで、第25条から第30条まで、第101条及び第102条の規定 公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日


(行政事件訴訟法の一部改正に伴う経過措置)

第67条 この法律の施行前に前条の規定による改正前の行政事件訴訟法の規定に基づき提起された転換前の法人を被告とする抗告訴訟の管轄については、なお従前の例による。


(処分等に関する経過措置)

第100条 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。


(その他の経過措置の政令への委任)

第102条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成19年6月6日法律第76号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。


(行政事件訴訟法の一部改正に伴う経過措置)

第16条 この法律の施行前に前条第1号の規定による改正前の行政事件訴訟法の規定に基づき提起された地方競馬全国協会を被告とする抗告訴訟の管轄については、なお従前の例による。

附 則(平成19年6月13日法律第82号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 第2条並びに附則第7条、第8条、第16条、第21条から第24条まで、第29条、第31条、第33条、第35条及び第37条の規定 平成20年1月31日までの間において政令で定める日

 第4条並びに附則第14条、第15条、第17条、第25条から第28条まで、第30条、第32条、第34条、第36条及び第38条の規定 平成20年4月30日までの間において政令で定める日


(第2条の規定による改正に伴う行政事件訴訟法等の一部改正に伴う経過措置)

第22条 前条の規定の施行前に同条の規定による改正前の行政事件訴訟法の規定に基づき提起された日本自転車振興会を被告とする抗告訴訟の管轄については、なお従前の例による。


(第4条の規定による改正に伴う行政事件訴訟法等の一部改正に伴う経過措置)

第26条 前条の規定の施行前に同条の規定による改正前の行政事件訴訟法の規定に基づき提起された日本小型自動車振興会を被告とする抗告訴訟の管轄については、なお従前の例による。

附 則(平成19年6月13日法律第85号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

一及び二 略

 附則第26条から第60条まで及び第62条から第65条までの規定 平成20年10月1日


(行政事件訴訟法の一部改正に伴う経過措置)

第43条 前条第1号の規定の施行前に同号の規定による改正前の行政事件訴訟法の規定に基づき提起された政投銀を被告とする抗告訴訟(附則第15条第1項の規定により会社が承継することとなる権利及び義務に関するものに限る。)の管轄については、なお従前の例による。

附 則(平成19年6月27日法律第100号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して2月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。


(国立国会図書館法等の一部改正に伴う経過措置)

第34条 附則第31条及び附則第32条の規定による改正前の次に掲げる法律の規定は、旧法適用期間中は、なおその効力を有する。

一及び二 略

 行政事件訴訟法別表総合研究開発機構の項


第35条 旧法適用期間の経過前に附則第31条第2号の規定による改正前の行政事件訴訟法の規定(旧法適用期間中にあっては、前条第3号の規定によりなおその効力を有することとされるものを含む。)に基づき提起された機構を被告とする抗告訴訟の管轄については、旧法適用期間の経過後も、なお従前の例による。

附 則(平成19年7月6日法律第109号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成22年4月1日までの間において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 附則第3条から第6条まで、第8条、第9条、第12条第3項及び第4項、第29条並びに第36条の規定、附則第63条中健康保険法等の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)附則第18条第1項の改正規定、附則第64条中特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)附則第23条第1項、第67条第1項及び第191条の改正規定並びに附則第66条及び第75条の規定 公布の日


(政令への委任)

第75条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成19年7月6日法律第111号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から施行する。

附 則(平成21年7月10日法律第76号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して3年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

附 則(平成22年3月31日法律第19号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成22年4月1日から施行する。

附 則(平成23年5月2日法律第39号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第5条第1項及び第47条並びに附則第22条から第51条までの規定は、平成24年4月1日から施行する。


(株式会社日本政策金融公庫法等の改正に伴う経過措置)

第50条 

 前項に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成23年5月25日法律第54号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。


(行政事件訴訟法の一部改正に伴う経過措置)

第28条 この法律の施行前に前条の規定による改正前の行政事件訴訟法の規定に基づき提起された関西空港会社を被告とする抗告訴訟(附則第6条第2項の規定により会社が承継することとなる権利及び義務に関するものを除く。)の管轄については、なお従前の例による。

附 則(平成23年8月10日法律第94号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から施行する。

附 則(平成23年8月30日法律第107号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成23年10月1日から施行する。

附 則(平成24年3月31日法律第24号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成24年4月1日から施行する。

附 則(平成26年5月21日法律第40号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附 則(平成26年6月13日法律第69号)
(施行期日)

第1条 この法律は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の施行の日から施行する。


(経過措置の原則)

第5条 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの法律の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。


(訴訟に関する経過措置)

第6条 この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。

 この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。

 不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。


(その他の経過措置の政令への委任)

第10条 附則第5条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附 則(平成27年7月17日法律第59号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成29年4月1日から施行する。

附 則(平成28年11月28日法律第89号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第1章、第3章、第103条、第106条、第107条、第110条(第80条(第86条及び第88条第2項において準用する場合を含む。)に係る部分に限る。)、第112条(第12号に係る部分に限る。)、第114条及び第115条の規定並びに附則第5条から第9条まで、第11条、第14条から第17条まで、第18条(登録免許税法(昭和42年法律第35号)別表第三の改正規定に限る。)、第20条から第23条まで及び第26条の規定は、公布の日から施行する。

別表(第12条関係)

名称

根拠法

沖縄科学技術大学院大学学園

沖縄科学技術大学院大学学園法(平成21年法律第76号)

沖縄振興開発金融公庫

沖縄振興開発金融公庫法(昭和47年法律第31号)

外国人技能実習機構

外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(平成28年法律第89号)

株式会社国際協力銀行

株式会社国際協力銀行法(平成23年法律第39号)

株式会社日本政策金融公庫

株式会社日本政策金融公庫法(平成19年法律第57号)

株式会社日本貿易保険

貿易保険法(昭和25年法律第67号)

原子力損害賠償・廃炉等支援機構

原子力損害賠償・廃炉等支援機構法(平成23年法律第94号)

国立大学法人

国立大学法人法(平成15年法律第112号)

新関西国際空港株式会社

関西国際空港及び大阪国際空港の一体的かつ効率的な設置及び管理に関する法律(平成23年法律第54号)

大学共同利用機関法人

国立大学法人法

日本銀行

日本銀行法(平成9年法律第89号)

日本司法支援センター

総合法律支援法(平成16年法律第74号)

日本私立学校振興・共済事業団

日本私立学校振興・共済事業団法(平成9年法律第48号)

日本中央競馬会

日本中央競馬会法(昭和29年法律第205号)

日本年金機構

日本年金機構法(平成19年法律第109号)

農水産業協同組合貯金保険機構

農水産業協同組合貯金保険法(昭和48年法律第53号)

放送大学学園

放送大学学園法(平成14年法律第156号)

預金保険機構

預金保険法(昭和46年法律第34号)

関連法令(e-Gov法令検索)
行政事件訴訟法
引用されている法律
独立行政法人通則法民事訴訟法民事保全法