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製造物責任法

平成6年法律第85号
最終改正:平成29年6月2日法律第45号
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(目的)

第1条 この法律は、製造物の欠陥により人の生命、身体又は財産に係る被害が生じた場合における製造業者等の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。


(定義)

第2条 この法律において「製造物」とは、製造又は加工された動産をいう。

 この法律において「欠陥」とは、当該製造物の特性、その通常予見される使用形態、その製造業者等が当該製造物を引き渡した時期その他の当該製造物に係る事情を考慮して、当該製造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいう。

 この法律において「製造業者等」とは、次のいずれかに該当する者をいう。

 当該製造物を業として製造、加工又は輸入した者(以下単に「製造業者」という。)

 自ら当該製造物の製造業者として当該製造物にその氏名、商号、商標その他の表示(以下「氏名等の表示」という。)をした者又は当該製造物にその製造業者と誤認させるような氏名等の表示をした者

 前号に掲げる者のほか、当該製造物の製造、加工、輸入又は販売に係る形態その他の事情からみて、当該製造物にその実質的な製造業者と認めることができる氏名等の表示をした者


(製造物責任)

第3条 製造業者等は、その製造、加工、輸入又は前条第3項第2号若しくは第3号の氏名等の表示をした製造物であって、その引き渡したものの欠陥により他人の生命、身体又は財産を侵害したときは、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。ただし、その損害が当該製造物についてのみ生じたときは、この限りでない。


(免責事由)

第4条 前条の場合において、製造業者等は、次の各号に掲げる事項を証明したときは、同条に規定する賠償の責めに任じない。

 当該製造物をその製造業者等が引き渡した時における科学又は技術に関する知見によっては、当該製造物にその欠陥があることを認識することができなかったこと。

 当該製造物が他の製造物の部品又は原材料として使用された場合において、その欠陥が専ら当該他の製造物の製造業者が行った設計に関する指示に従ったことにより生じ、かつ、その欠陥が生じたことにつき過失がないこと。


(消滅時効)

第5条 第3条に規定する損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。

 被害者又はその法定代理人が損害及び賠償義務者を知った時から3年間行使しないとき。

 その製造業者等が当該製造物を引き渡した時から10年を経過したとき。

 人の生命又は身体を侵害した場合における損害賠償の請求権の消滅時効についての前項第1号の規定の適用については、同号中「3年間」とあるのは、「5年間」とする。

 第1項第2号の期間は、身体に蓄積した場合に人の健康を害することとなる物質による損害又は一定の潜伏期間が経過した後に症状が現れる損害については、その損害が生じた時から起算する。


(民法の適用)

第6条 製造物の欠陥による製造業者等の損害賠償の責任については、この法律の規定によるほか、民法(明治29年法律第89号)の規定による。

附 則
(施行期日等)

 この法律は、公布の日から起算して1年を経過した日から施行し、この法律の施行後にその製造業者等が引き渡した製造物について適用する。

附 則(平成29年6月2日法律第45号)

この法律は、民法改正法の施行の日から施行する。ただし、第103条の2、第103条の3、第267条の2、第267条の3及び第362条の規定は、公布の日から施行する。

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