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独立行政法人日本貿易振興機構法

平成14年法律第172号
最終改正:平成26年6月13日法律第67号
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第1章 総則

(目的)

第1条 この法律は、独立行政法人日本貿易振興機構の名称、目的、業務の範囲等に関する事項を定めることを目的とする。


(名称)

第2条 この法律及び独立行政法人通則法(平成11年法律第103号。以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法第2条第1項に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人日本貿易振興機構とする。


(機構の目的)

第3条 独立行政法人日本貿易振興機構(以下「機構」という。)は、我が国の貿易の振興に関する事業を総合的かつ効率的に実施すること並びにアジア地域等の経済及びこれに関連する諸事情について基礎的かつ総合的な調査研究並びにその成果の普及を行い、もってこれらの地域との貿易の拡大及び経済協力の促進に寄与することを目的とする。


(中期目標管理法人)

第3条の2 機構は、通則法第2条第2項に規定する中期目標管理法人とする。


(事務所)

第4条 機構は、主たる事務所を東京都に置く。


(資本金)

第5条 機構の資本金は、附則第2条第6項の規定により政府から出資があったものとされた金額とする。

 政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、機構に追加して出資することができる。

 機構は、前項の規定による政府の出資があったときは、その出資額により資本金を増加するものとする。

第2章 役員及び職員

(役員)

第6条 機構に、役員として、その長である理事長及び監事2人を置く。

 機構に、役員として、副理事長1人及び理事6人以内を置くことができる。


(副理事長及び理事の職務及び権限等)

第7条 副理事長は、理事長の定めるところにより、機構を代表し、理事長を補佐して機構の業務を掌理する。

 理事は、理事長の定めるところにより、理事長(副理事長が置かれているときは、理事長及び副理事長)を補佐して機構の業務を掌理する。

 通則法第19条第2項の個別法で定める役員は、副理事長とする。ただし、副理事長が置かれていない場合であって理事が置かれているときは理事、副理事長及び理事が置かれていないときは監事とする。

 前項ただし書の場合において、通則法第19条第2項の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。


(副理事長及び理事の任期)

第8条 副理事長の任期は4年とし、理事の任期は2年とする。


(理事の欠格条項の特例)

第9条 通則法第22条の規定にかかわらず、教育公務員で政令で定めるものは、理事となることができる。

 機構の理事の解任に関する通則法第23条第1項の規定の適用については、同項中「前条」とあるのは、「前条及び独立行政法人日本貿易振興機構法第9条第1項」とする。


(秘密保持義務)

第10条 機構の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、第12条第1号から第5号までに掲げる業務及び同条第10号に掲げる業務(同条第1号から第5号までに掲げる業務に附帯するものに限る。)に係る職務に関して知ることができた秘密を漏らし、又は盗用してはならない。


(役員及び職員の地位)

第11条 機構の役員及び職員は、刑法(明治40年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

第3章 業務等

(業務の範囲)

第12条 機構は、第3条の目的を達成するため、次の業務を行う。

 貿易に関する調査をし、及びその成果を普及すること。

 我が国の産業及び商品の紹介及び宣伝を行うこと。

 貿易取引のあっせんを行うこと。

 貿易に関する出版物の刊行及び頒布その他の貿易に関する広報を行うこと。

 博覧会、見本市その他これらに準ずるものを開催し、若しくはこれらに参加し、又はその開催若しくは参加のあっせんを行うこと。

 アジア地域その他の地域の経済及びこれに関連する諸事情に関する資料を収集すること。

 アジア地域その他の地域の経済及びこれに関連する諸事情に関し、文献その他の資料により調査研究を行い、又は現地調査を行うこと。

 前二号に掲げる業務に係る成果を定期的に、若しくは時宜に応じて、又は依頼に応じて、提供すること。

 前三号に掲げる業務に係る施設をアジア地域その他の地域の経済及びこれに関連する諸事情に関する調査研究を行う者の共用に供すること。

 前各号の業務に附帯する業務を行うこと。


(積立金の処分)

第13条 機構は、通則法第29条第2項第1号に規定する中期目標の期間(以下この項において「中期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法第44条第1項又は第2項の規定による整理を行った後、同条第1項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち経済産業大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る通則法第30条第1項の認可を受けた中期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における前条に規定する業務の財源に充てることができる。

 経済産業大臣は、前項の規定による承認をしようとするときは、財務大臣に協議しなければならない。

 機構は、第1項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。

 前三項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。

第4章 雑則

(緊急時の要請)

第14条 経済産業大臣は、国際経済事情の急激な変化その他の事情により我が国及び国際経済社会の健全な発展が阻害され、又は阻害されるおそれがある場合において、機構の業務を貿易の振興に関係する政府の方針と整合的なものとするため緊急の必要があると認めるときは、機構に対し、第12条第1号から第3号まで及び第5号に掲げる業務(これらに附帯する業務を含む。)に関し必要な措置をとることを求めることができる。

 機構は、経済産業大臣から前項の規定による求めがあったときは、正当な理由がない限り、その求めに応じなければならない。


(主務大臣等)

第15条 機構に係る通則法における主務大臣及び主務省令は、それぞれ経済産業大臣及び経済産業省令とする。


(国家公務員宿舎法の適用除外)

第16条 国家公務員宿舎法(昭和24年法律第117号)の規定は、機構の役員及び職員には、適用しない。


第17条 削除

第5章 罰則

第18条 第10条の規定に違反して秘密を漏らし、又は盗用した者は、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。


第19条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした機構の役員は、20万円以下の過料に処する。

 第12条に規定する業務以外の業務を行ったとき。

 第13条第1項の規定により経済産業大臣の承認を受けなければならない場合において、その承認を受けなかったとき。

附 則
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、附則第5条から第7条まで及び第9条から第12条までの規定は、平成15年10月1日から施行する。


(振興会の解散等)

第2条 日本貿易振興会(以下「振興会」という。)は、機構の成立の時において解散するものとし、その一切の権利及び義務は、次項の規定により国が承継する資産を除き、その時において機構が承継する。

 機構の成立の際現に振興会が有する権利のうち、機構がその業務を確実に実施するために必要な資産以外の資産は、機構の成立の時において国が承継する。

 前項の規定により国が承継する資産の範囲その他当該資産の国への承継に関し必要な事項は、政令で定める。

 振興会の解散の日の前日を含む事業年度は、その日に終わるものとする。

 振興会の解散の日の前日を含む事業年度に係る決算並びに貸借対照表及び損益計算書並びに利益及び損失の処理については、なお従前の例による。

 第1項の規定により機構が振興会の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、機構が承継する資産の価額から負債の金額を差し引いた額は、政府から機構に対し出資されたものとする。

 前項の資産の価額は、機構成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。

 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。

 第1項の規定により振興会が解散した場合における解散の登記については、政令で定める。


(業務の特例)

第3条 機構は、附則第5条の規定による廃止前の日本貿易振興会法(昭和33年法律第95号)第21条第1項第6号の規定により経済産業大臣の委託を受けて貸し付けられた資金(次条第1項において「貸付金」という。)に係る債権(前条第1項の規定により機構が承継したものに限る。)の回収が終了するまでの間、第12条に規定する業務のほか、当該債権の管理及び回収を行う。

 前項の規定により機構が同項に規定する業務を行う場合には、第19条第1号中「第12条」とあるのは、「第12条及び附則第3条第1項」とする。


(機構の納付金等)

第4条 機構は、前条第1項の債権の回収が終了するまでの間において、経済産業大臣が、償還された貸付金の金額のうち、機構の業務に必要な資金に充てるべき金額を勘案して機構が国庫に納付すべき金額を定めたときは、政令で定めるところにより、当該金額を国庫に納付しなければならない。

 機構は、平成20年3月31日までの間において、経済産業大臣が、返還された預託金(輸入の促進を目的とした展示場その他の政令で定める施設を運営するため平成5年1月25日から平成13年3月30日までに振興会が民間事業者に預託した金銭(附則第2条第1項の規定により機構が承継した権利に係るものに限る。)をいう。)の金額のうち、機構の業務に必要な資金に充てるべき金額を勘案して機構が国庫に納付すべき金額を定めたときは、政令で定めるところにより、当該金額を国庫に納付しなければならない。

 経済産業大臣は、前二項の規定により金額を定めようとするときは、あらかじめ、経済産業省の独立行政法人評価委員会の意見を聴くとともに、財務大臣に協議しなければならない。

 機構は、第1項又は第2項の規定により納付金を納付したときは、その納付額により資本金を減少するものとする。


(日本貿易振興会法の廃止)

第5条 日本貿易振興会法は、廃止する。


(日本貿易振興会法の廃止に伴う経過措置)

第6条 前条の規定の施行前に同条の規定による廃止前の日本貿易振興会法(第10条を除く。)の規定によりした処分、手続その他の行為は、通則法又はこの法律中の相当する規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。


(罰則の適用に関する経過措置)

第7条 附則第5条の規定の施行前にした行為及びこの法律の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(政令への委任)

第8条 この附則に規定するもののほか、機構の設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成16年6月18日法律第126号)
(施行期日)

第1条 この法律は、協定の効力発生の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

一及び二 略

 附則第42条の規定 国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律(平成16年法律第130号)の公布の日又は公布日のいずれか遅い日

附 則(平成16年6月18日法律第127号)
(施行期日)

第1条 この法律は、協定の効力発生の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

 略

 附則第3条の規定 国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律(平成16年法律第130号)の公布の日又は公布日のいずれか遅い日

附 則(平成16年6月23日法律第130号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成16年10月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 略

 第2条、第7条、第10条、第13条及び第18条並びに附則第9条から第15条まで、第28条から第36条まで、第38条から第76条の2まで、第79条及び第81条の規定 平成17年4月1日

附 則(平成16年6月23日法律第135号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 略

 附則第17条の規定 この法律の公布の日又は国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律(平成16年法律第130号)の公布の日のいずれか遅い日

附 則(平成26年6月13日法律第67号)
(施行期日)

第1条 この法律は、独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成26年法律第66号。以下「通則法改正法」という。)の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 附則第14条第2項、第18条及び第30条の規定 公布の日


(処分等の効力)

第28条 この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定によってした又はすべき処分、手続その他の行為であってこの法律による改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において「新法令」という。)に相当の規定があるものは、法律(これに基づく政令を含む。)に別段の定めのあるものを除き、新法令の相当の規定によってした又はすべき処分、手続その他の行為とみなす。


(罰則に関する経過措置)

第29条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(その他の経過措置の政令等への委任)

第30条 附則第3条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令(人事院の所掌する事項については、人事院規則)で定める。