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遺失物法

平成18年法律第73号
最終改正:平成27年9月9日法律第65号
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    第1章 総則

    (趣旨)

    第1条 この法律は、遺失物、埋蔵物その他の占有を離れた物の拾得及び返還に係る手続その他その取扱いに関し必要な事項を定めるものとする。


    (定義)

    第2条 この法律において「物件」とは、遺失物及び埋蔵物並びに準遺失物(誤って占有した他人の物、他人の置き去った物及び逸走した家畜をいう。次条において同じ。)をいう。

     この法律において「拾得」とは、物件の占有を始めること(埋蔵物及び他人の置き去った物にあっては、これを発見すること)をいう。

     この法律において「拾得者」とは、物件の拾得をした者をいう。

     この法律において「遺失者」とは、物件の占有をしていた者(他に所有者その他の当該物件の回復の請求権を有する者があるときは、その者を含む。)をいう。

     この法律において「施設」とは、建築物その他の施設(車両、船舶、航空機その他の移動施設を含む。)であって、その管理に当たる者が常駐するものをいう。

     この法律において「施設占有者」とは、施設の占有者をいう。


    (準遺失物に関する民法の規定の準用)

    第3条 準遺失物については、民法(明治29年法律第89号)第240条の規定を準用する。この場合において、同条中「これを拾得した」とあるのは、「同法第2条第2項に規定する拾得をした」と読み替えるものとする。

    第2章 拾得者の義務及び警察署長等の措置

    第1節 拾得者の義務

    第4条 拾得者は、速やかに、拾得をした物件を遺失者に返還し、又は警察署長に提出しなければならない。ただし、法令の規定によりその所持が禁止されている物に該当する物件及び犯罪の犯人が占有していたと認められる物件は、速やかに、これを警察署長に提出しなければならない。

     施設において物件(埋蔵物を除く。第3節において同じ。)の拾得をした拾得者(当該施設の施設占有者を除く。)は、前項の規定にかかわらず、速やかに、当該物件を当該施設の施設占有者に交付しなければならない。

     前二項の規定は、動物の愛護及び管理に関する法律(昭和48年法律第105号)第35条第3項に規定する犬又は猫に該当する物件について同項の規定による引取りの求めを行った拾得者については、適用しない。

    第2節 警察署長等の措置

    (書面の交付)

    第5条 警察署長は、前条第1項の規定による提出(以下この節において単に「提出」という。)を受けたときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、拾得者に対し、提出を受けたことを証する書面を交付するものとする。


    (遺失者への返還)

    第6条 警察署長は、提出を受けた物件を遺失者に返還するものとする。


    (公告等)

    第7条 警察署長は、提出を受けた物件の遺失者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、次に掲げる事項を公告しなければならない。

     物件の種類及び特徴

     物件の拾得の日時及び場所

     前項の規定による公告(以下この節において単に「公告」という。)は、同項各号に掲げる事項を当該警察署の掲示場に掲示してする。

     警察署長は、第1項各号に掲げる事項を記載した書面を当該警察署に備え付け、かつ、これをいつでも関係者に自由に閲覧させることにより、前項の規定による掲示に代えることができる。

     警察署長は、公告をした後においても、物件の遺失者が判明した場合を除き、公告の日から3箇月間(埋蔵物にあっては、6箇月間)は、前二項に定める措置を継続しなければならない。

     警察署長は、提出を受けた物件が公告をする前に刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の規定により押収されたときは、第1項の規定にかかわらず、公告をしないことができる。この場合において、警察署長は、当該物件の還付を受けたときは、公告をしなければならない。


    (警察本部長による通報及び公表)

    第8条 警視総監又は道府県警察本部長(以下「警察本部長」という。)は、当該都道府県警察の警察署長が公告をした物件が貴重な物件として国家公安委員会規則で定めるものであるときは、次に掲げる事項を他の警察本部長に通報するものとする。

     前条第1項各号に掲げる事項

     公告の日付

     公告に係る警察署の名称及び所在地

     警察本部長は、国家公安委員会規則で定めるところにより、当該都道府県警察の警察署長が公告をした物件及び他の警察本部長から前項の規定による通報を受けた物件に関する情報を、インターネットの利用その他の方法により公表するものとする。


    (売却等)

    第9条 警察署長は、提出を受けた物件が滅失し、若しくは毀損するおそれがあるとき又はその保管に過大な費用若しくは手数を要するときは、政令で定めるところにより、これを売却することができる。ただし、第35条各号に掲げる物のいずれかに該当する物件については、この限りでない。

     警察署長は、前項の規定によるほか、提出を受けた物件(埋蔵物及び第35条各号に掲げる物のいずれかに該当する物件を除く。)が次の各号に掲げる物のいずれかに該当する場合において、公告の日から2週間以内にその遺失者が判明しないときは、政令で定めるところにより、これを売却することができる。

     傘、衣類、自転車その他の日常生活の用に供され、かつ、広く販売されている物であって政令で定めるもの

     その保管に不相当な費用又は手数を要するものとして政令で定める物

     前二項の規定による売却(以下この条及び次条において単に「売却」という。)に要した費用は、売却による代金から支弁する。

     売却をしたときは、物件の保管、返還及び帰属については、売却による代金から売却に要した費用を控除した残額を当該物件とみなす。


    (処分)

    第10条 警察署長は、前条第1項本文又は第2項に規定する場合において、次に掲げるときは、政令で定めるところにより、提出を受けた物件について廃棄その他の処分をすることができる。

     売却につき買受人がないとき。

     売却による代金の見込額が売却に要する費用の額に満たないと認められるとき。

     前条第1項ただし書に該当するときその他売却をすることができないと認められるとき。


    (返還時の措置)

    第11条 警察署長は、提出を受けた物件を遺失者に返還するときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、その者が当該物件の遺失者であることを確認し、かつ、受領書と引換えに返還しなければならない。

     警察署長は、拾得者の同意があるときに限り、遺失者の求めに応じ、拾得者の氏名又は名称及び住所又は所在地(以下「氏名等」という。)を告知することができる。

     警察署長は、前項の同意をした拾得者の求めに応じ、遺失者の氏名等を告知することができる。


    (照会)

    第12条 警察署長は、提出を受けた物件の遺失者への返還のため必要があるときは、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

    第3節 施設における拾得の場合の特則

    (施設占有者の義務等)

    第13条 第4条第2項の規定による交付を受けた施設占有者は、速やかに、当該交付を受けた物件を遺失者に返還し、又は警察署長に提出しなければならない。ただし、法令の規定によりその所持が禁止されている物に該当する物件及び犯罪の犯人が占有していたと認められる物件は、速やかに、これを警察署長に提出しなければならない。

     前節の規定は、警察署長が前項の規定による提出を受けた場合について準用する。この場合において、第5条中「前条第1項」とあるのは「第13条第1項」と、「拾得者」とあるのは「施設占有者」と、第11条第2項中「拾得者の同意」とあるのは「拾得者又は施設占有者の同意」と、「拾得者の氏名」とあるのは「その同意をした拾得者又は施設占有者の氏名」と、同条第3項中「拾得者」とあるのは「拾得者又は施設占有者」と読み替えるものとする。


    (書面の交付)

    第14条 第4条第2項の規定による交付を受けた施設占有者は、拾得者の請求があったときは、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。

     物件の種類及び特徴

     物件の交付を受けた日時

     施設の名称及び所在地並びに施設占有者の氏名(法人にあっては、その名称及び代表者の氏名)


    (施設占有者の留意事項)

    第15条 施設占有者は、第4条第2項の規定による交付(以下第34条までにおいて単に「交付」という。)を受けた物件については、第13条第1項の規定により遺失者に返還し、又は警察署長に提出するまでの間、これを善良な管理者の注意をもって取り扱わなければならない。


    (不特定かつ多数の者が利用する施設における掲示)

    第16条 施設占有者のうち、その施設を不特定かつ多数の者が利用するものは、物件の交付を受け、又は自ら物件の拾得をしたときは、その施設を利用する者の見やすい場所に第7条第1項各号に掲げる事項を掲示しなければならない。

     前項の施設占有者は、第7条第1項各号に掲げる事項を記載した書面をその管理する場所に備え付け、かつ、これをいつでも関係者に自由に閲覧させることにより、前項の規定による掲示に代えることができる。


    (特例施設占有者に係る提出の免除)

    第17条 前条第1項の施設占有者のうち、交付を受け、又は自ら拾得をする物件が多数に上り、かつ、これを適切に保管することができる者として政令で定める者に該当するもの(以下「特例施設占有者」という。)は、交付を受け、又は自ら拾得をした物件(政令で定める高額な物件を除く。)を第4条第1項本文又は第13条第1項本文の規定により遺失者に返還することができない場合において、交付又は拾得の日から2週間以内に、国家公安委員会規則で定めるところにより当該物件に関する事項を警察署長に届け出たときは、第4条第1項本文又は第13条第1項本文の規定による提出をしないことができる。この場合において、特例施設占有者は、善良な管理者の注意をもって当該物件を保管しなければならない。


    (公告に関する規定等の準用)

    第18条 第7条、第8条及び第12条の規定は、警察署長が前条前段の規定による届出を受けた場合について準用する。この場合において、第7条第1項及び第5項並びに第12条中「提出を受けた」とあるのは「第17条前段の規定による届出を受けた」と、第7条第1項第2号中「場所」とあるのは「場所並びに第17条後段の規定により当該物件を保管する特例施設占有者の氏名又は名称及び当該保管の場所」と読み替えるものとする。


    (特例施設占有者による遺失者への返還)

    第19条 特例施設占有者は、第17条後段の規定により保管する物件(以下「保管物件」という。)を遺失者に返還するものとする。


    (特例施設占有者による売却等)

    第20条 特例施設占有者は、保管物件が滅失し、若しくは毀損するおそれがあるとき又はその保管に過大な費用若しくは手数を要するときは、政令で定めるところにより、これを売却することができる。ただし、第35条各号に掲げる物のいずれかに該当する物件については、この限りでない。

     特例施設占有者は、前項の規定によるほか、保管物件(第35条各号に掲げる物のいずれかに該当する物件を除く。)が第9条第2項各号に掲げる物のいずれかに該当する場合において、第18条において準用する第7条第1項の規定による公告の日から2週間以内にその遺失者が判明しないときは、政令で定めるところにより、これを売却することができる。

     特例施設占有者は、前二項の規定による売却(以下この条及び次条第1項において単に「売却」という。)をしようとするときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、その旨を警察署長に届け出なければならない。

     売却に要した費用は、売却による代金から支弁する。

     売却をしたときは、物件の保管、返還及び帰属については、売却による代金から売却に要した費用を控除した残額を当該保管物件とみなす。


    (特例施設占有者による処分)

    第21条 特例施設占有者は、前条第1項本文又は第2項に規定する場合において、次に掲げるときは、政令で定めるところにより、保管物件について廃棄その他の処分をすることができる。

     売却につき買受人がないとき。

     売却による代金の見込額が売却に要する費用の額に満たないと認められるとき。

     前条第1項ただし書に該当するときその他売却をすることができないと認められるとき。

     特例施設占有者は、前項(第1号を除く。)の規定による処分をしようとするときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、その旨を警察署長に届け出なければならない。


    (特例施設占有者による返還時の措置)

    第22条 特例施設占有者は、保管物件を遺失者に返還するときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、その者が当該保管物件の遺失者であることを確認し、かつ、受領書と引換えに返還しなければならない。

     特例施設占有者は、拾得者の同意があるときに限り、遺失者の求めに応じ、拾得者の氏名等を告知することができる。

     特例施設占有者は、前項の同意をした拾得者の求めに応じ、遺失者の氏名等を告知することができる。


    (特例施設占有者による帳簿の記載等)

    第23条 特例施設占有者は、国家公安委員会規則で定めるところにより、帳簿を備え、保管物件に関し国家公安委員会規則で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。


    (特例施設占有者の保管物件の提出)

    第24条 第17条後段の規定により物件を保管する特例施設占有者は、特例施設占有者でなくなったときは、遅滞なく、前条の帳簿の写しを添付して、保管物件を警察署長に提出しなければならない。

     第17条後段の規定により物件を保管する特例施設占有者が次の各号に掲げる場合のいずれかに該当することとなったときは、当該各号に定める者は、遅滞なく、前条の帳簿の写しを添付して、当該特例施設占有者が第17条後段の規定により保管していた物件を警察署長に提出しなければならない。ただし、第3号に掲げる場合において、同号に規定する合併後存続し、又は合併により設立された法人が引き続き特例施設占有者であるときは、この限りでない。

     死亡した場合 同居の親族又は法定代理人

     法人が合併以外の事由により解散した場合 清算人又は破産管財人

     法人が合併により消滅した場合 合併後存続し、又は合併により設立された法人の代表者


    (報告等)

    第25条 都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)は、この法律の施行に必要な限度において、施設占有者に対し、その交付を受け、又は自ら拾得をした物件に関し、報告又は資料の提出を求めることができる。

     公安委員会は、この法律の施行に必要な限度において、特例施設占有者に対し、保管物件に関し報告若しくは資料の提出を求め、又は保管物件の提示を求めることができる。


    (指示)

    第26条 公安委員会は、施設占有者若しくは特例施設占有者又はその代理人、使用人その他の従業者(次項において「代理人等」という。)が第13条第1項、第19条、第22条第1項、第23条又は第37条第3項の規定に違反した場合において、遺失者又は拾得者の利益が害されるおそれがあると認めるときは、その利益を保護するため必要な限度において、当該施設占有者又は特例施設占有者に対し、必要な指示をすることができる。

     特例施設占有者又はその代理人等が、第20条第1項から第3項まで又は第21条の規定に違反して、保管物件の売却若しくは処分をし、又はしようとしたときも、前項と同様とする。

    第3章 費用及び報労金

    (費用の負担)

    第27条 物件の提出、交付及び保管に要した費用(誤って他人の物を占有した者が要した費用を除く。)は、当該物件の返還を受ける遺失者又は民法第240条(第3条において準用する場合を含む。以下同じ。)若しくは第241条の規定若しくは第32条第1項の規定により当該物件の所有権を取得してこれを引き取る者の負担とする。

     前項の費用については、民法第295条から第302条までの規定を適用する。


    (報労金)

    第28条 物件(誤って占有した他人の物を除く。)の返還を受ける遺失者は、当該物件の価格(第9条第1項若しくは第2項又は第20条第1項若しくは第2項の規定により売却された物件にあっては、当該売却による代金の額)の百分の五以上百分の二十以下に相当する額の報労金を拾得者に支払わなければならない。

     前項の遺失者は、当該物件の交付を受けた施設占有者があるときは、同項の規定にかかわらず、拾得者及び当該施設占有者に対し、それぞれ同項に規定する額の二分の一の額の報労金を支払わなければならない。

     国、地方公共団体、独立行政法人(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第1項に規定する独立行政法人をいう。)、地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。)その他の公法人は、前二項の報労金を請求することができない。


    (費用及び報労金の請求権の期間の制限)

    第29条 第27条第1項の費用及び前条第1項又は第2項の報労金は、物件が遺失者に返還された後1箇月を経過したときは、請求することができない。


    (拾得者等の費用償還義務の免除)

    第30条 拾得者(民法第241条ただし書に規定する他人を含む。)は、あらかじめ警察署長(第4条第2項に規定する拾得者にあっては、施設占有者)に申告して物件に関する一切の権利を放棄し、第27条第1項の費用を償還する義務を免れることができる。


    (遺失者の費用償還義務等の免除)

    第31条 遺失者は、物件についてその有する権利を放棄して、第27条第1項の費用を償還する義務及び第28条第1項又は第2項の報労金を支払う義務を免れることができる。


    (遺失者の権利放棄による拾得者の所有権取得等)

    第32条 すべての遺失者が物件についてその有する権利を放棄したときは、拾得者が当該物件の所有権を取得する。ただし、民法第241条ただし書に規定する埋蔵物については、同条ただし書の規定の例による。

     前項の規定により物件の所有権を取得する者は、その取得する権利を放棄して、第27条第1項の費用を償還する義務を免れることができる。


    (施設占有者の権利取得等)

    第33条 第4条第2項に規定する拾得者が、その交付をした物件について第30条若しくは前条第2項の規定により権利を放棄したとき又は次条第3号に該当して同条の規定により権利を失ったときは、当該交付を受けた施設占有者を拾得者とみなして、民法第240条の規定並びに第30条並びに前条第1項本文及び第2項の規定を適用する。この場合において、第30条中「警察署長(第4条第2項に規定する拾得者にあっては、施設占有者)」とあるのは、「警察署長」とする。


    (費用請求権等の喪失)

    第34条 次の各号のいずれかに該当する者は、その拾得をし、又は交付を受けた物件について、第27条第1項の費用及び第28条第1項又は第2項の報労金を請求する権利並びに民法第240条若しくは第241条の規定又は第32条第1項の規定により所有権を取得する権利を失う。

     拾得をした物件又は交付を受けた物件を横領したことにより処罰された者

     拾得の日から1週間以内に第4条第1項の規定による提出をしなかった拾得者(同条第2項に規定する拾得者及び自ら拾得をした施設占有者を除く。)

     拾得の時から24時間以内に交付をしなかった第4条第2項に規定する拾得者

     交付を受け、又は自ら拾得をした日から1週間以内に第4条第1項又は第13条第1項の規定による提出をしなかった施設占有者(特例施設占有者を除く。)

     交付を受け、又は自ら拾得をした日から2週間以内(第4条第1項ただし書及び第13条第1項ただし書に規定する物件並びに第17条前段の政令で定める高額な物件にあっては、1週間以内)に第4条第1項又は第13条第1項の規定による提出をしなかった特例施設占有者(第17条前段の規定によりその提出をしないことができる場合を除く。)

    第4章 物件の帰属

    (所有権を取得することができない物件)

    第35条 次の各号に掲げる物のいずれかに該当する物件については、民法第240条若しくは第241条の規定又は第32条第1項の規定にかかわらず、所有権を取得することができない。

     法令の規定によりその所持が禁止されている物(法令の規定による許可その他の処分により所持することができる物であって政令で定めるものを除く。)

     個人の身分若しくは地位又は個人の一身に専属する権利を証する文書、図画又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)

     個人の秘密に属する事項が記録された文書、図画又は電磁的記録

     遺失者又はその関係者と認められる個人の住所又は連絡先が記録された文書、図画又は電磁的記録

     個人情報データベース等(個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)第2条第4項に規定する個人情報データベース等をいう。)が記録された文書、図画又は電磁的記録(広く一般に流通している文書、図画及び電磁的記録を除く。)


    (拾得者等の所有権の喪失)

    第36条 民法第240条若しくは第241条の規定又は第32条第1項の規定により物件の所有権を取得した者は、当該取得の日から2箇月以内に当該物件を警察署長又は特例施設占有者から引き取らないときは、その所有権を失う。


    (都道府県への所有権の帰属等)

    第37条 物件(第35条第2号から第5号までに掲げる文書、図画又は電磁的記録に該当する物件を除く。)について、すべての遺失者がその有する権利を放棄した場合又は第7条第1項(第18条において準用する場合を含む。)の規定による公告をした後3箇月以内(埋蔵物にあっては、6箇月以内。次項において同じ。)に遺失者が判明しない場合において、民法第240条若しくは第241条の規定又は第32条第1項の規定により所有権を取得する者がないとき(その者のすべてが前条の規定によりその所有権を失ったときを含む。)は、当該物件の所有権は、次の各号に掲げる当該物件を保管する者の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める者に帰属する。

     警察署長 当該警察署の属する都道府県(第35条第1号に掲げる物に該当する物件にあっては、国)

     特例施設占有者 当該特例施設占有者

     警察署長は、第4条第1項又は第13条第1項の規定による提出を受けた物件のうち、第35条第2号から第5号までに掲げる文書、図画又は電磁的記録に該当するものについて、すべての遺失者がその有する権利を放棄したとき又は第7条第1項の規定による公告をした後3箇月以内に遺失者が判明しないときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、速やかにこれを廃棄しなければならない。

     特例施設占有者は、保管物件のうち、第35条第2号から第5号までに掲げる文書、図画又は電磁的記録に該当するものについて、すべての遺失者がその有する権利を放棄したとき又は第18条において準用する第7条第1項の規定による公告をした後3箇月以内に遺失者が判明しないときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、速やかにこれを廃棄しなければならない。

    第5章 雑則

    (権限の委任)

    第38条 この法律の規定により道公安委員会の権限に属する事務は、政令で定めるところにより、方面公安委員会に行わせることができる。


    (経過措置)

    第39条 この法律の規定に基づき政令又は国家公安委員会規則を制定し、又は改廃する場合においては、政令又は国家公安委員会規則で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要とされる範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。


    (国家公安委員会規則への委任)

    第40条 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、国家公安委員会規則で定める。

    第6章 罰則

    第41条 第26条の規定による指示に違反した者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。


    第42条 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。

     第14条の規定に違反して、書面を交付せず、又は虚偽の記載をした書面を交付した者

     第20条第3項又は第21条第2項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をして売却又は処分をした者

     第23条の規定に違反して、帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかった者

     第24条第1項の規定に違反して保管物件を提出しなかった者

     第25条第1項の規定に違反して、報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは虚偽の資料の提出をした者

     第25条第2項の規定に違反して、報告若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告若しくは虚偽の資料の提出をし、又は保管物件の提示を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

     第37条第3項の規定に違反した者


    第43条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。


    第44条 第24条第2項の規定に違反して物件を提出しなかった者は、20万円以下の過料に処する。

    附 則
    (施行期日)

    第1条 この法律は、公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。


    (経過措置)

    第2条 改正後の遺失物法の規定及び次条の規定による改正後の民法第240条の規定は、この法律の施行前に拾得をされた物件又は改正前の遺失物法(以下「旧法」という。)第10条第2項の管守者が同項の規定による交付を受け、若しくは同項の占有者が同項の規定による差出しを受けた物件であって、この法律の施行の際現に旧法第1条第1項又は第11条第1項(これらの規定を旧法第12条及び第13条において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定により警察署長に差し出されていないものについても適用する。

     この法律の施行の際現に旧法第1条第1項又は第11条第1項の規定により警察署長に差し出されている物件については、なお従前の例による。

    附 則(平成24年9月5日法律第79号)
    (施行期日)

    第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

    附 則(平成27年9月9日法律第65号)
    (施行期日)

    第1条 この法律は、公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。