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動物の愛護及び管理に関する法律

昭和48年法律第105号
最終改正:令和元年6月19日法律第39号
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第1章 総則

(目的)

第1条 この法律は、動物の虐待及び遺棄の防止、動物の適正な取扱いその他動物の健康及び安全の保持等の動物の愛護に関する事項を定めて国民の間に動物を愛護する気風を招来し、生命尊重、友愛及び平和の情操の涵養に資するとともに、動物の管理に関する事項を定めて動物による人の生命、身体及び財産に対する侵害並びに生活環境の保全上の支障を防止し、もつて人と動物の共生する社会の実現を図ることを目的とする。


(基本原則)

第2条 動物が命あるものであることにかんがみ、何人も、動物をみだりに殺し、傷つけ、又は苦しめることのないようにするのみでなく、人と動物の共生に配慮しつつ、その習性を考慮して適正に取り扱うようにしなければならない。

 何人も、動物を取り扱う場合には、その飼養又は保管の目的の達成に支障を及ぼさない範囲で、適切な給餌及び給水、必要な健康の管理並びにその動物の種類、習性等を考慮した飼養又は保管を行うための環境の確保を行わなければならない。


(普及啓発)

第3条 国及び地方公共団体は、動物の愛護と適正な飼養に関し、前条の趣旨にのつとり、相互に連携を図りつつ、学校、地域、家庭等における教育活動、広報活動等を通じて普及啓発を図るように努めなければならない。


(動物愛護週間)

第4条 ひろく国民の間に命あるものである動物の愛護と適正な飼養についての関心と理解を深めるようにするため、動物愛護週間を設ける。

 動物愛護週間は、9月20日から同月26日までとする。

 国及び地方公共団体は、動物愛護週間には、その趣旨にふさわしい行事が実施されるように努めなければならない。

第2章 基本指針等

(基本指針)

第5条 環境大臣は、動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針(以下「基本指針」という。)を定めなければならない。

 基本指針には、次の事項を定めるものとする。

 動物の愛護及び管理に関する施策の推進に関する基本的な方向

 次条第1項に規定する動物愛護管理推進計画の策定に関する基本的な事項

 その他動物の愛護及び管理に関する施策の推進に関する重要事項

 環境大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議しなければならない。

 環境大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。


(動物愛護管理推進計画)

第6条 都道府県は、基本指針に即して、当該都道府県の区域における動物の愛護及び管理に関する施策を推進するための計画(以下「動物愛護管理推進計画」という。)を定めなければならない。

 動物愛護管理推進計画には、次の事項を定めるものとする。

 動物の愛護及び管理に関し実施すべき施策に関する基本的な方針

 動物の適正な飼養及び保管を図るための施策に関する事項

 災害時における動物の適正な飼養及び保管を図るための施策に関する事項

 動物の愛護及び管理に関する施策を実施するために必要な体制の整備(国、関係地方公共団体、民間団体等との連携の確保を含む。)に関する事項

 動物愛護管理推進計画には、前項各号に掲げる事項のほか、動物の愛護及び管理に関する普及啓発に関する事項その他動物の愛護及び管理に関する施策を推進するために必要な事項を定めるように努めるものとする。

 都道府県は、動物愛護管理推進計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係市町村の意見を聴かなければならない。

 都道府県は、動物愛護管理推進計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するように努めなければならない。

第3章 動物の適正な取扱い

第1節 総則

(動物の所有者又は占有者の責務等)

第7条 動物の所有者又は占有者は、命あるものである動物の所有者又は占有者として動物の愛護及び管理に関する責任を十分に自覚して、その動物をその種類、習性等に応じて適正に飼養し、又は保管することにより、動物の健康及び安全を保持するように努めるとともに、動物が人の生命、身体若しくは財産に害を加え、生活環境の保全上の支障を生じさせ、又は人に迷惑を及ぼすことのないように努めなければならない。この場合において、その飼養し、又は保管する動物について第7項の基準が定められたときは、動物の飼養及び保管については、当該基準によるものとする。

 動物の所有者又は占有者は、その所有し、又は占有する動物に起因する感染性の疾病について正しい知識を持ち、その予防のために必要な注意を払うように努めなければならない。

 動物の所有者又は占有者は、その所有し、又は占有する動物の逸走を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

 動物の所有者は、その所有する動物の飼養又は保管の目的等を達する上で支障を及ぼさない範囲で、できる限り、当該動物がその命を終えるまで適切に飼養すること(以下「終生飼養」という。)に努めなければならない。

 動物の所有者は、その所有する動物がみだりに繁殖して適正に飼養することが困難とならないよう、繁殖に関する適切な措置を講ずるよう努めなければならない。

 動物の所有者は、その所有する動物が自己の所有に係るものであることを明らかにするための措置として環境大臣が定めるものを講ずるように努めなければならない。

 環境大臣は、関係行政機関の長と協議して、動物の飼養及び保管に関しよるべき基準を定めることができる。


(動物販売業者の責務)

第8条 動物の販売を業として行う者は、当該販売に係る動物の購入者に対し、当該動物の種類、習性、供用の目的等に応じて、その適正な飼養又は保管の方法について、必要な説明をしなければならない。

 動物の販売を業として行う者は、購入者の購入しようとする動物の飼養及び保管に係る知識及び経験に照らして、当該購入者に理解されるために必要な方法及び程度により、前項の説明を行うよう努めなければならない。


(地方公共団体の措置)

第9条 地方公共団体は、動物の健康及び安全を保持するとともに、動物が人に迷惑を及ぼすことのないようにするため、条例で定めるところにより、動物の飼養及び保管について動物の所有者又は占有者に対する指導をすること、多数の動物の飼養及び保管に係る届出をさせることその他の必要な措置を講ずることができる。

第2節 第一種動物取扱業者

(第一種動物取扱業の登録)

第10条 動物(哺乳類、鳥類又は爬虫類に属するものに限り、畜産農業に係るもの及び試験研究用又は生物学的製剤の製造の用その他政令で定める用途に供するために飼養し、又は保管しているものを除く。以下この節から第4節までにおいて同じ。)の取扱業(動物の販売(その取次ぎ又は代理を含む。次項及び第21条の4において同じ。)、保管、貸出し、訓練、展示(動物との触れ合いの機会の提供を含む。第22条の5を除き、以下同じ。)その他政令で定める取扱いを業として行うことをいう。以下この節、第37条の2第2項第1号及び第46条第1号において「第一種動物取扱業」という。)を営もうとする者は、当該業を営もうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事(地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市(以下「指定都市」という。)にあつては、その長とする。以下この節から第5節まで(第25条第7項を除く。)において同じ。)の登録を受けなければならない。

 前項の登録を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書に環境省令で定める書類を添えて、これを都道府県知事に提出しなければならない。

 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては代表者の氏名

 事業所の名称及び所在地

 事業所ごとに置かれる動物取扱責任者(第22条第1項に規定する者をいう。)の氏名

 その営もうとする第一種動物取扱業の種別(販売、保管、貸出し、訓練、展示又は前項の政令で定める取扱いの別をいう。以下この号において同じ。)並びにその種別に応じた業務の内容及び実施の方法

 主として取り扱う動物の種類及び数

 動物の飼養又は保管のための施設(以下この節から第4節までにおいて「飼養施設」という。)を設置しているときは、次に掲げる事項

 飼養施設の所在地

 飼養施設の構造及び規模

 飼養施設の管理の方法

 その他環境省令で定める事項

 第1項の登録の申請をする者は、犬猫等販売業(犬猫等(犬又は猫その他環境省令で定める動物をいう。以下同じ。)の販売を業として行うことをいう。以下同じ。)を営もうとする場合には、前項各号に掲げる事項のほか、同項の申請書に次に掲げる事項を併せて記載しなければならない。

 販売の用に供する犬猫等の繁殖を行うかどうかの別

 販売の用に供する幼齢の犬猫等(繁殖を併せて行う場合にあつては、幼齢の犬猫等及び繁殖の用に供し、又は供する目的で飼養する犬猫等。第12条第1項において同じ。)の健康及び安全を保持するための体制の整備、販売の用に供することが困難となつた犬猫等の取扱いその他環境省令で定める事項に関する計画(以下「犬猫等健康安全計画」という。)


(登録の実施)

第11条 都道府県知事は、前条第2項の規定による登録の申請があつたときは、次条第1項の規定により登録を拒否する場合を除くほか、前条第2項第1号から第3号まで及び第5号に掲げる事項並びに登録年月日及び登録番号を第一種動物取扱業者登録簿に登録しなければならない。

 都道府県知事は、前項の規定による登録をしたときは、遅滞なく、その旨を申請者に通知しなければならない。


(登録の拒否)

第12条 都道府県知事は、第10条第1項の登録を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当するとき、同条第2項の規定による登録の申請に係る同項第4号に掲げる事項が動物の健康及び安全の保持その他動物の適正な取扱いを確保するため必要なものとして環境省令で定める基準に適合していないと認めるとき、同項の規定による登録の申請に係る同項第6号ロ及びハに掲げる事項が環境省令で定める飼養施設の構造、規模及び管理に関する基準に適合していないと認めるとき、若しくは犬猫等販売業を営もうとする場合にあつては、犬猫等健康安全計画が幼齢の犬猫等の健康及び安全の確保並びに犬猫等の終生飼養の確保を図るため適切なものとして環境省令で定める基準に適合していないと認めるとき、又は申請書若しくは添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。

 心身の故障によりその業務を適正に行うことができない者として環境省令で定める者

 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

 第19条第1項の規定により登録を取り消され、その処分のあつた日から5年を経過しない者

 第10条第1項の登録を受けた者(以下「第一種動物取扱業者」という。)で法人であるものが第19条第1項の規定により登録を取り消された場合において、その処分のあつた日前30日以内にその第一種動物取扱業者の役員であつた者でその処分のあつた日から5年を経過しないもの

 第19条第1項の規定により業務の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者

五の二 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から5年を経過しない者

 この法律の規定、化製場等に関する法律(昭和23年法律第140号)第10条第2号(同法第9条第5項において準用する同法第7条に係る部分に限る。)若しくは第3号の規定、外国為替及び外国貿易法(昭和24年法律第228号)第69条の7第1項第4号(動物に係るものに限る。以下この号において同じ。)若しくは第5号(動物に係るものに限る。以下この号において同じ。)、第70条第1項第36号(同法第48条第3項又は第52条の規定に基づく命令の規定による承認(動物の輸出又は輸入に係るものに限る。)に係る部分に限る。以下この号において同じ。)若しくは第72条第1項第3号(同法第69条の7第1項第4号及び第5号に係る部分に限る。)若しくは第5号(同法第70条第1項第36号に係る部分に限る。)の規定、狂犬病予防法(昭和25年法律第247号)第27条第1号若しくは第2号の規定、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(平成4年法律第75号)の規定、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(平成14年法律第88号)の規定又は特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(平成16年法律第78号)の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から5年を経過しない者

 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなつた日から5年を経過しない者

七の二 第一種動物取扱業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者として環境省令で定める者

 法人であつて、その役員又は環境省令で定める使用人のうちに前各号のいずれかに該当する者があるもの

 個人であつて、その環境省令で定める使用人のうちに第1号から第7号の2までのいずれかに該当する者があるもの

 都道府県知事は、前項の規定により登録を拒否したときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を申請者に通知しなければならない。


(登録の更新)

第13条 第10条第1項の登録は、5年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。

 第10条第2項及び第3項並びに前二条の規定は、前項の更新について準用する。

 第1項の更新の申請があつた場合において、同項の期間(以下この条において「登録の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の登録は、登録の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。

 前項の場合において、登録の更新がされたときは、その登録の有効期間は、従前の登録の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。


(変更の届出)

第14条 第一種動物取扱業者は、第10条第2項第4号若しくは第3項第1号に掲げる事項の変更(環境省令で定める軽微なものを除く。)をし、飼養施設を設置しようとし、又は犬猫等販売業を営もうとする場合には、あらかじめ、環境省令で定めるところにより、都道府県知事に届け出なければならない。

 第一種動物取扱業者は、前項の環境省令で定める軽微な変更があつた場合又は第10条第2項各号(第4号を除く。)若しくは第3項第2号に掲げる事項に変更(環境省令で定める軽微なものを除く。)があつた場合には、前項の場合を除き、その日から30日以内に、環境省令で定める書類を添えて、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

 第10条第1項の登録を受けて犬猫等販売業を営む者(以下「犬猫等販売業者」という。)は、犬猫等販売業を営むことをやめた場合には、第16条第1項に規定する場合を除き、その日から30日以内に、環境省令で定める書類を添えて、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

 第11条及び第12条の規定は、前三項の規定による届出があつた場合に準用する。


(第一種動物取扱業者登録簿の閲覧)

第15条 都道府県知事は、第一種動物取扱業者登録簿を一般の閲覧に供しなければならない。


(廃業等の届出)

第16条 第一種動物取扱業者が次の各号のいずれかに該当することとなつた場合においては、当該各号に定める者は、その日から30日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

 死亡した場合 その相続人

 法人が合併により消滅した場合 その法人を代表する役員であつた者

 法人が破産手続開始の決定により解散した場合 その破産管財人

 法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散した場合 その清算人

 その登録に係る第一種動物取扱業を廃止した場合 第一種動物取扱業者であつた個人又は第一種動物取扱業者であつた法人を代表する役員

 第一種動物取扱業者が前項各号のいずれかに該当するに至つたときは、第一種動物取扱業者の登録は、その効力を失う。


(登録の抹消)

第17条 都道府県知事は、第13条第1項若しくは前条第2項の規定により登録がその効力を失つたとき、又は第19条第1項の規定により登録を取り消したときは、当該第一種動物取扱業者の登録を抹消しなければならない。


(標識の掲示)

第18条 第一種動物取扱業者は、環境省令で定めるところにより、その事業所ごとに、公衆の見やすい場所に、氏名又は名称、登録番号その他の環境省令で定める事項を記載した標識を掲げなければならない。


(登録の取消し等)

第19条 都道府県知事は、第一種動物取扱業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は6月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

 不正の手段により第一種動物取扱業者の登録を受けたとき。

 その者が行う業務の内容及び実施の方法が第12条第1項に規定する動物の健康及び安全の保持その他動物の適正な取扱いを確保するため必要なものとして環境省令で定める基準に適合しなくなつたとき。

 飼養施設を設置している場合において、その者の飼養施設の構造、規模及び管理の方法が第12条第1項に規定する飼養施設の構造、規模及び管理に関する基準に適合しなくなつたとき。

 犬猫等販売業を営んでいる場合において、犬猫等健康安全計画が第12条第1項に規定する幼齢の犬猫等の健康及び安全の確保並びに犬猫等の終生飼養の確保を図るため適切なものとして環境省令で定める基準に適合しなくなつたとき。

 第12条第1項第1号、第2号、第4号又は第5号の2から第9号までのいずれかに該当することとなつたとき。

 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこの法律に基づく処分に違反したとき。

 第12条第2項の規定は、前項の規定による処分をした場合に準用する。


(環境省令への委任)

第20条 第10条から前条までに定めるもののほか、第一種動物取扱業者の登録に関し必要な事項については、環境省令で定める。


(基準遵守義務)

第21条 第一種動物取扱業者は、動物の健康及び安全を保持するとともに、生活環境の保全上の支障が生ずることを防止するため、その取り扱う動物の管理の方法等に関し環境省令で定める基準を遵守しなければならない。

 都道府県又は指定都市は、動物の健康及び安全を保持するとともに、生活環境の保全上の支障が生ずることを防止するため、その自然的、社会的条件から判断して必要があると認めるときは、条例で、前項の基準に代えて第一種動物取扱業者が遵守すべき基準を定めることができる。


(感染性の疾病の予防)

第21条の2 第一種動物取扱業者は、その取り扱う動物の健康状態を日常的に確認すること、必要に応じて獣医師による診療を受けさせることその他のその取り扱う動物の感染性の疾病の予防のために必要な措置を適切に実施するよう努めなければならない。


(動物を取り扱うことが困難になつた場合の譲渡し等)

第21条の3 第一種動物取扱業者は、第一種動物取扱業を廃止する場合その他の業として動物を取り扱うことが困難になつた場合には、当該動物の譲渡しその他の適切な措置を講ずるよう努めなければならない。


(販売に際しての情報提供の方法等)

第21条の4 第一種動物取扱業者のうち犬、猫その他の環境省令で定める動物の販売を業として営む者は、当該動物を販売する場合には、あらかじめ、当該動物を購入しようとする者(第一種動物取扱業者を除く。)に対し、その事業所において、当該販売に係る動物の現在の状態を直接見せるとともに、対面(対面によることが困難な場合として環境省令で定める場合には、対面に相当する方法として環境省令で定めるものを含む。)により書面又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)を用いて当該動物の飼養又は保管の方法、生年月日、当該動物に係る繁殖を行つた者の氏名その他の適正な飼養又は保管のために必要な情報として環境省令で定めるものを提供しなければならない。


(動物に関する帳簿の備付け等)

第21条の5 第一種動物取扱業者のうち動物の販売、貸出し、展示その他政令で定める取扱いを業として営む者(次項において「動物販売業者等」という。)は、環境省令で定めるところにより、帳簿を備え、その所有し、又は占有する動物について、その所有し、若しくは占有した日、その販売若しくは引渡しをした日又は死亡した日その他の環境省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。

 動物販売業者等は、環境省令で定めるところにより、環境省令で定める期間ごとに、次に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。

 当該期間が開始した日に所有し、又は占有していた動物の種類ごとの数

 当該期間中に新たに所有し、又は占有した動物の種類ごとの数

 当該期間中に販売若しくは引渡し又は死亡の事実が生じた動物の当該事実の区分ごと及び種類ごとの数

 当該期間が終了した日に所有し、又は占有していた動物の種類ごとの数

 その他環境省令で定める事項


(動物取扱責任者)

第22条 第一種動物取扱業者は、事業所ごとに、環境省令で定めるところにより、当該事業所に係る業務を適正に実施するため、十分な技術的能力及び専門的な知識経験を有する者のうちから、動物取扱責任者を選任しなければならない。

 動物取扱責任者は、第12条第1項第1号から第7号の2までに該当する者以外の者でなければならない。

 第一種動物取扱業者は、環境省令で定めるところにより、動物取扱責任者に動物取扱責任者研修(都道府県知事が行う動物取扱責任者の業務に必要な知識及び能力に関する研修をいう。次項において同じ。)を受けさせなければならない。

 都道府県知事は、動物取扱責任者研修の全部又は一部について、適当と認める者に、その実施を委託することができる。


(犬猫等健康安全計画の遵守)

第22条の2 犬猫等販売業者は、犬猫等健康安全計画の定めるところに従い、その業務を行わなければならない。


(獣医師等との連携の確保)

第22条の3 犬猫等販売業者は、その飼養又は保管をする犬猫等の健康及び安全を確保するため、獣医師等との適切な連携の確保を図らなければならない。


(終生飼養の確保)

第22条の4 犬猫等販売業者は、やむを得ない場合を除き、販売の用に供することが困難となつた犬猫等についても、引き続き、当該犬猫等の終生飼養の確保を図らなければならない。


(幼齢の犬又は猫に係る販売等の制限)

第22条の5 犬猫等販売業者(販売の用に供する犬又は猫の繁殖を行う者に限る。)は、その繁殖を行つた犬又は猫であつて出生後56日を経過しないものについて、販売のため又は販売の用に供するために引渡し又は展示をしてはならない。


(犬猫等の検案)

第22条の6 都道府県知事は、犬猫等販売業者の所有する犬猫等に係る死亡の事実の発生の状況に照らして必要があると認めるときは、環境省令で定めるところにより、犬猫等販売業者に対して、期間を指定して、当該指定期間内にその所有する犬猫等に係る死亡の事実が発生した場合には獣医師による診療中に死亡したときを除き獣医師による検案を受け、当該指定期間が満了した日から30日以内に当該指定期間内に死亡の事実が発生した全ての犬猫等の検案書又は死亡診断書を提出すべきことを命ずることができる。


(勧告及び命令)

第23条 都道府県知事は、第一種動物取扱業者が第21条第1項又は第2項の基準を遵守していないと認めるときは、その者に対し、期限を定めて、その取り扱う動物の管理の方法等を改善すべきことを勧告することができる。

 都道府県知事は、第一種動物取扱業者が第21条の4若しくは第22条第3項の規定を遵守していないと認めるとき、又は犬猫等販売業者が第22条の5の規定を遵守していないと認めるときは、その者に対し、期限を定めて、必要な措置をとるべきことを勧告することができる。

 都道府県知事は、前二項の規定による勧告を受けた者が前二項の期限内にこれに従わなかつたときは、その旨を公表することができる。

 都道府県知事は、第1項又は第2項の規定による勧告を受けた者が正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかつたときは、その者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

 第1項、第2項及び前項の期限は、3月以内とする。ただし、特別の事情がある場合は、この限りでない。


(報告及び検査)

第24条 都道府県知事は、第10条から第19条まで及び第21条から前条までの規定の施行に必要な限度において、第一種動物取扱業者に対し、飼養施設の状況、その取り扱う動物の管理の方法その他必要な事項に関し報告を求め、又はその職員に、当該第一種動物取扱業者の事業所その他関係のある場所に立ち入り、飼養施設その他の物件を検査させることができる。

 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。

 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。


(第一種動物取扱業者であつた者に対する勧告等)

第24条の2 都道府県知事は、第一種動物取扱業者について、第13条第1項若しくは第16条第2項の規定により登録がその効力を失つたとき又は第19条第1項の規定により登録を取り消したときは、その者に対し、これらの事由が生じた日から2年間は、期限を定めて、動物の不適正な飼養又は保管により動物の健康及び安全が害されること並びに周辺の生活環境の保全上の支障が生ずることを防止するため必要な勧告をすることができる。

 都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた者が正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかつたときは、その者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

 都道府県知事は、前二項の規定の施行に必要な限度において、第13条第1項若しくは第16条第2項の規定により登録がその効力を失い、又は第19条第1項の規定により登録を取り消された者に対し、飼養施設の状況、その飼養若しくは保管をする動物の管理の方法その他必要な事項に関し報告を求め、又はその職員に、当該者の飼養施設を設置する場所その他関係のある場所に立ち入り、飼養施設その他の物件を検査させることができる。

 前条第2項及び第3項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。

第3節 第二種動物取扱業者

(第二種動物取扱業の届出)

第24条の2の2 飼養施設(環境省令で定めるものに限る。以下この節において同じ。)を設置して動物の取扱業(動物の譲渡し、保管、貸出し、訓練、展示その他第10条第1項の政令で定める取扱いに類する取扱いとして環境省令で定めるもの(以下この条において「その他の取扱い」という。)を業として行うことをいう。以下この条及び第37条の2第2項第1号において「第二種動物取扱業」という。)を行おうとする者(第10条第1項の登録を受けるべき者及びその取り扱おうとする動物の数が環境省令で定める数に満たない者を除く。)は、第35条の規定に基づき同条第1項に規定する都道府県等が犬又は猫の取扱いを行う場合その他環境省令で定める場合を除き、飼養施設を設置する場所ごとに、環境省令で定めるところにより、環境省令で定める書類を添えて、次の事項を都道府県知事に届け出なければならない。

 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては代表者の氏名

 飼養施設の所在地

 その行おうとする第二種動物取扱業の種別(譲渡し、保管、貸出し、訓練、展示又はその他の取扱いの別をいう。以下この号において同じ。)並びにその種別に応じた事業の内容及び実施の方法

 主として取り扱う動物の種類及び数

 飼養施設の構造及び規模

 飼養施設の管理の方法

 その他環境省令で定める事項


(変更の届出)

第24条の3 前条の規定による届出をした者(以下「第二種動物取扱業者」という。)は、同条第3号から第7号までに掲げる事項の変更をしようとするときは、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。ただし、その変更が環境省令で定める軽微なものであるときは、この限りでない。

 第二種動物取扱業者は、前条第1号若しくは第2号に掲げる事項に変更があつたとき、又は届出に係る飼養施設の使用を廃止したときは、その日から30日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。


(準用規定)

第24条の4 第16条第1項(第5号に係る部分を除く。)、第20条、第21条、第23条(第2項を除く。)及び第24条の規定は、第二種動物取扱業者について準用する。この場合において、第20条中「第10条から前条まで」とあるのは「第24条の2の2、第24条の3及び第24条の4第1項において準用する第16条第1項(第5号に係る部分を除く。)」と、「登録」とあるのは「届出」と、第23条第1項中「第21条第1項又は第2項」とあるのは「第24条の4第1項において準用する第21条第1項又は第2項」と、同条第3項中「前二項」とあるのは「第1項」と、同条第4項中「第1項又は第2項」とあるのは「第1項」と、同条第5項中「第1項、第2項及び前項」とあるのは「第1項及び前項」と、第24条第1項中「第10条から第19条まで及び第21条から前条まで」とあるのは「第24条の2の2、第24条の3並びに第24条の4第1項において準用する第16条第1項(第5号に係る部分を除く。)、第21条及び第23条(第2項を除く。)」と、「事業所」とあるのは「飼養施設を設置する場所」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

 前項に規定するもののほか、犬猫等の譲渡しを業として行う第二種動物取扱業者については、第21条の5第1項の規定を準用する。この場合において、同項中「所有し、又は占有する」とあるのは「所有する」と、「所有し、若しくは占有した」とあるのは「所有した」と、「販売若しくは引渡し」とあるのは「譲渡し」と読み替えるものとする。

第4節 周辺の生活環境の保全等に係る措置

第25条 都道府県知事は、動物の飼養、保管又は給餌若しくは給水に起因した騒音又は悪臭の発生、動物の毛の飛散、多数の昆虫の発生等によつて周辺の生活環境が損なわれている事態として環境省令で定める事態が生じていると認めるときは、当該事態を生じさせている者に対し、必要な指導又は助言をすることができる。

 都道府県知事は、前項の環境省令で定める事態が生じていると認めるときは、当該事態を生じさせている者に対し、期限を定めて、その事態を除去するために必要な措置をとるべきことを勧告することができる。

 都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に係る措置をとらなかつた場合において、特に必要があると認めるときは、その者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

 都道府県知事は、動物の飼養又は保管が適正でないことに起因して動物が衰弱する等の虐待を受けるおそれがある事態として環境省令で定める事態が生じていると認めるときは、当該事態を生じさせている者に対し、期限を定めて、当該事態を改善するために必要な措置をとるべきことを命じ、又は勧告することができる。

 都道府県知事は、前三項の規定の施行に必要な限度において、動物の飼養又は保管をしている者に対し、飼養若しくは保管の状況その他必要な事項に関し報告を求め、又はその職員に、当該動物の飼養若しくは保管をしている者の動物の飼養若しくは保管に関係のある場所に立ち入り、飼養施設その他の物件を検査させることができる。

 第24条第2項及び第3項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。

 都道府県知事は、市町村(特別区を含む。)の長(指定都市の長を除く。)に対し、第2項から第5項までの規定による勧告、命令、報告の徴収又は立入検査に関し、必要な協力を求めることができる。

第5節 動物による人の生命等に対する侵害を防止するための措置

(特定動物の飼養及び保管の禁止)

第25条の2 人の生命、身体又は財産に害を加えるおそれがある動物として政令で定める動物(その動物が交雑することにより生じた動物を含む。以下「特定動物」という。)は、飼養又は保管をしてはならない。ただし、次条第1項の許可(第28条第1項の規定による変更の許可があつたときは、その変更後のもの)を受けてその許可に係る飼養又は保管をする場合、診療施設(獣医療法(平成4年法律第46号)第2条第2項に規定する診療施設をいう。)において獣医師が診療のために特定動物の飼養又は保管をする場合その他の環境省令で定める場合は、この限りでない。


(特定動物の飼養又は保管の許可)

第26条 動物園その他これに類する施設における展示その他の環境省令で定める目的で特定動物の飼養又は保管を行おうとする者は、環境省令で定めるところにより、特定動物の種類ごとに、特定動物の飼養又は保管のための施設(以下この節において「特定飼養施設」という。)の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。

 前項の許可を受けようとする者は、環境省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書に環境省令で定める書類を添えて、これを都道府県知事に提出しなければならない。

 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては代表者の氏名

 特定動物の種類及び数

 飼養又は保管の目的

 特定飼養施設の所在地

 特定飼養施設の構造及び規模

 特定動物の飼養又は保管の方法

 特定動物の飼養又は保管が困難になつた場合における措置に関する事項

 その他環境省令で定める事項


(許可の基準)

第27条 都道府県知事は、前条第1項の許可の申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。

 飼養又は保管の目的が前条第1項に規定する目的に適合するものであること。

 その申請に係る前条第2項第5号から第7号までに掲げる事項が、特定動物の性質に応じて環境省令で定める特定飼養施設の構造及び規模、特定動物の飼養又は保管の方法並びに特定動物の飼養又は保管が困難になつた場合における措置に関する基準に適合するものであること。

 申請者が次のいずれにも該当しないこと。

 この法律又はこの法律に基づく処分に違反して罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から2年を経過しない者

 第29条の規定により許可を取り消され、その処分のあつた日から2年を経過しない者

 法人であつて、その役員のうちにイ又はロのいずれかに該当する者があるもの

 都道府県知事は、前条第1項の許可をする場合において、特定動物による人の生命、身体又は財産に対する侵害の防止のため必要があると認めるときは、その必要の限度において、その許可に条件を付することができる。


(変更の許可等)

第28条 第26条第1項の許可(この項の規定による許可を含む。)を受けた者(以下「特定動物飼養者」という。)は、同条第2項第2号から第7号までに掲げる事項を変更しようとするときは、環境省令で定めるところにより都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、その変更が環境省令で定める軽微なものであるときは、この限りでない。

 前条の規定は、前項の許可について準用する。

 特定動物飼養者は、第1項ただし書の環境省令で定める軽微な変更があつたとき、又は第26条第2項第1号に掲げる事項その他環境省令で定める事項に変更があつたときは、その日から30日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。


(許可の取消し)

第29条 都道府県知事は、特定動物飼養者が次の各号のいずれかに該当するときは、その許可を取り消すことができる。

 不正の手段により特定動物飼養者の許可を受けたとき。

一の二 飼養又は保管の目的が第26条第1項に規定する目的に適合するものでなくなつたとき。

 その者の特定飼養施設の構造及び規模並びに特定動物の飼養又は保管の方法が第27条第1項第2号に規定する基準に適合しなくなつたとき。

 第27条第1項第3号ハに該当することとなつたとき。

 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこの法律に基づく処分に違反したとき。


(環境省令への委任)

第30条 第26条から前条までに定めるもののほか、特定動物の飼養又は保管の許可に関し必要な事項については、環境省令で定める。


(飼養又は保管の方法)

第31条 特定動物飼養者は、その許可に係る飼養又は保管をするには、当該特定動物に係る特定飼養施設の点検を定期的に行うこと、当該特定動物についてその許可を受けていることを明らかにすることその他の環境省令で定める方法によらなければならない。


(特定動物飼養者に対する措置命令等)

第32条 都道府県知事は、特定動物飼養者が前条の規定に違反し、又は第27条第2項(第28条第2項において準用する場合を含む。)の規定により付された条件に違反した場合において、特定動物による人の生命、身体又は財産に対する侵害の防止のため必要があると認めるときは、当該特定動物に係る飼養又は保管の方法の改善その他の必要な措置をとるべきことを命ずることができる。


(報告及び検査)

第33条 都道府県知事は、第26条から第29条まで及び前二条の規定の施行に必要な限度において、特定動物飼養者に対し、特定飼養施設の状況、特定動物の飼養又は保管の方法その他必要な事項に関し報告を求め、又はその職員に、当該特定動物飼養者の特定飼養施設を設置する場所その他関係のある場所に立ち入り、特定飼養施設その他の物件を検査させることができる。

 第24条第2項及び第3項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。


第34条 削除

第4章 都道府県等の措置等

(犬及び猫の引取り)

第35条 都道府県等(都道府県及び指定都市、地方自治法第252条の22第1項の中核市(以下「中核市」という。)その他政令で定める市(特別区を含む。以下同じ。)をいう。以下同じ。)は、犬又は猫の引取りをその所有者から求められたときは、これを引き取らなければならない。ただし、犬猫等販売業者から引取りを求められた場合その他の第7条第4項の規定の趣旨に照らして引取りを求める相当の事由がないと認められる場合として環境省令で定める場合には、その引取りを拒否することができる。

 前項本文の規定により都道府県等が犬又は猫を引き取る場合には、都道府県知事等(都道府県等の長をいう。以下同じ。)は、その犬又は猫を引き取るべき場所を指定することができる。

 前二項の規定は、都道府県等が所有者の判明しない犬又は猫の引取りをその拾得者その他の者から求められた場合に準用する。この場合において、第1項ただし書中「犬猫等販売業者から引取りを求められた場合その他の第7条第4項の規定の趣旨に照らして」とあるのは、「周辺の生活環境が損なわれる事態が生ずるおそれがないと認められる場合その他の」と読み替えるものとする。

 都道府県知事等は、第1項本文(前項において準用する場合を含む。次項、第7項及び第8項において同じ。)の規定により引取りを行つた犬又は猫について、殺処分がなくなることを目指して、所有者がいると推測されるものについてはその所有者を発見し、当該所有者に返還するよう努めるとともに、所有者がいないと推測されるもの、所有者から引取りを求められたもの又は所有者の発見ができないものについてはその飼養を希望する者を募集し、当該希望する者に譲り渡すよう努めるものとする。

 都道府県知事は、市町村(特別区を含む。)の長(指定都市、中核市及び第1項の政令で定める市の長を除く。)に対し、第1項本文の規定による犬又は猫の引取りに関し、必要な協力を求めることができる。

 都道府県知事等は、動物の愛護を目的とする団体その他の者に犬及び猫の引取り又は譲渡しを委託することができる。

 環境大臣は、関係行政機関の長と協議して、第1項本文の規定により引き取る場合の措置に関し必要な事項を定めることができる。

 国は、都道府県等に対し、予算の範囲内において、政令で定めるところにより、第1項本文の引取りに関し、費用の一部を補助することができる。


(負傷動物等の発見者の通報措置)

第36条 道路、公園、広場その他の公共の場所において、疾病にかかり、若しくは負傷した犬、猫等の動物又は犬、猫等の動物の死体を発見した者は、速やかに、その所有者が判明しているときは所有者に、その所有者が判明しないときは都道府県知事等に通報するように努めなければならない。

 都道府県等は、前項の規定による通報があつたときは、その動物又はその動物の死体を収容しなければならない。

 前条第7項の規定は、前項の規定により動物を収容する場合に準用する。


(犬及び猫の繁殖制限)

第37条 犬又は猫の所有者は、これらの動物がみだりに繁殖してこれに適正な飼養を受ける機会を与えることが困難となるようなおそれがあると認める場合には、その繁殖を防止するため、生殖を不能にする手術その他の措置を講じなければならない。

 都道府県等は、第35条第1項本文の規定による犬又は猫の引取り等に際して、前項に規定する措置が適切になされるよう、必要な指導及び助言を行うように努めなければならない。

第4章の2 動物愛護管理センター等

(動物愛護管理センター)

第37条の2 都道府県等は、動物の愛護及び管理に関する事務を所掌する部局又は当該都道府県等が設置する施設において、当該部局又は施設が動物愛護管理センターとしての機能を果たすようにするものとする。

 動物愛護管理センターは、次に掲げる業務(中核市及び第35条第1項の政令で定める市にあつては、第4号から第6号までに掲げる業務に限る。)を行うものとする。

 第一種動物取扱業の登録、第二種動物取扱業の届出並びに第一種動物取扱業及び第二種動物取扱業の監督に関すること。

 動物の飼養又は保管をする者に対する指導、助言、勧告、命令、報告の徴収及び立入検査に関すること。

 特定動物の飼養又は保管の許可及び監督に関すること。

 犬及び猫の引取り、譲渡し等に関すること。

 動物の愛護及び管理に関する広報その他の啓発活動を行うこと。

 その他動物の愛護及び適正な飼養のために必要な業務を行うこと。


(動物愛護管理担当職員)

第37条の3 都道府県等は、条例で定めるところにより、動物の愛護及び管理に関する事務を行わせるため、動物愛護管理員等の職名を有する職員(次項及び第3項並びに第41条の4において「動物愛護管理担当職員」という。)を置く。

 指定都市、中核市及び第35条第1項の政令で定める市以外の市町村(特別区を含む。)は、条例で定めるところにより、動物の愛護及び管理に関する事務を行わせるため、動物愛護管理担当職員を置くよう努めるものとする。

 動物愛護管理担当職員は、その地方公共団体の職員であつて獣医師等動物の適正な飼養及び保管に関し専門的な知識を有するものをもつて充てる。


(動物愛護推進員)

第38条 都道府県知事等は、地域における犬、猫等の動物の愛護の推進に熱意と識見を有する者のうちから、動物愛護推進員を委嘱するよう努めるものとする。

 動物愛護推進員は、次に掲げる活動を行う。

 犬、猫等の動物の愛護と適正な飼養の重要性について住民の理解を深めること。

 住民に対し、その求めに応じて、犬、猫等の動物がみだりに繁殖することを防止するための生殖を不能にする手術その他の措置に関する必要な助言をすること。

 犬、猫等の動物の所有者等に対し、その求めに応じて、これらの動物に適正な飼養を受ける機会を与えるために譲渡のあつせんその他の必要な支援をすること。

 犬、猫等の動物の愛護と適正な飼養の推進のために国又は都道府県等が行う施策に必要な協力をすること。

 災害時において、国又は都道府県等が行う犬、猫等の動物の避難、保護等に関する施策に必要な協力をすること。


(協議会)

第39条 都道府県等、動物の愛護を目的とする一般社団法人又は一般財団法人、獣医師の団体その他の動物の愛護と適正な飼養について普及啓発を行つている団体等は、当該都道府県等における動物愛護推進員の委嘱の推進、動物愛護推進員の活動に対する支援等に関し必要な協議を行うための協議会を組織することができる。

第5章 雑則

(動物を殺す場合の方法)

第40条 動物を殺さなければならない場合には、できる限りその動物に苦痛を与えない方法によつてしなければならない。

 環境大臣は、関係行政機関の長と協議して、前項の方法に関し必要な事項を定めることができる。

 前項の必要な事項を定めるに当たつては、第1項の方法についての国際的動向に十分配慮するよう努めなければならない。


(動物を科学上の利用に供する場合の方法、事後措置等)

第41条 動物を教育、試験研究又は生物学的製剤の製造の用その他の科学上の利用に供する場合には、科学上の利用の目的を達することができる範囲において、できる限り動物を供する方法に代わり得るものを利用すること、できる限りその利用に供される動物の数を少なくすること等により動物を適切に利用することに配慮するものとする。

 動物を科学上の利用に供する場合には、その利用に必要な限度において、できる限りその動物に苦痛を与えない方法によつてしなければならない。

 動物が科学上の利用に供された後において回復の見込みのない状態に陥つている場合には、その科学上の利用に供した者は、直ちに、できる限り苦痛を与えない方法によつてその動物を処分しなければならない。

 環境大臣は、関係行政機関の長と協議して、第2項の方法及び前項の措置に関しよるべき基準を定めることができる。


(獣医師による通報)

第41条の2 獣医師は、その業務を行うに当たり、みだりに殺されたと思われる動物の死体又はみだりに傷つけられ、若しくは虐待を受けたと思われる動物を発見したときは、遅滞なく、都道府県知事その他の関係機関に通報しなければならない。


(表彰)

第41条の3 環境大臣は、動物の愛護及び適正な管理の推進に関し特に顕著な功績があると認められる者に対し、表彰を行うことができる。


(地方公共団体への情報提供等)

第41条の4 国は、動物の愛護及び管理に関する施策の適切かつ円滑な実施に資するよう、動物愛護管理担当職員の設置、動物愛護管理担当職員に対する動物の愛護及び管理に関する研修の実施、動物の愛護及び管理に関する業務を担当する地方公共団体の部局と畜産、公衆衛生又は福祉に関する業務を担当する地方公共団体の部局、都道府県警察及び民間団体との連携の強化、動物愛護推進員の委嘱及び資質の向上に資する研修の実施、地域における犬、猫等の動物の適切な管理等に関し、地方公共団体に対する情報の提供、技術的な助言その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとする。


(地方公共団体に対する財政上の措置)

第41条の5 国は、第35条第8項に定めるもののほか、地方公共団体が動物の愛護及び適正な飼養の推進に関する施策を策定し、及び実施するための費用について、必要な財政上の措置その他の措置を講ずるよう努めるものとする。


(経過措置)

第42条 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。


(審議会の意見の聴取)

第43条 環境大臣は、基本指針の策定、第7条第7項、第12条第1項、第21条第1項(第24条の4第1項において準用する場合を含む。)、第27条第1項第2号若しくは第41条第4項の基準の設定、第25条第1項若しくは第4項の事態の設定又は第35条第7項(第36条第3項において準用する場合を含む。)若しくは第40条第2項の定めをしようとするときは、中央環境審議会の意見を聴かなければならない。これらの基本指針、基準、事態又は定めを変更し、又は廃止しようとするときも、同様とする。

第6章 罰則

第44条 愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金に処する。

 愛護動物に対し、みだりに、その身体に外傷が生ずるおそれのある暴行を加え、又はそのおそれのある行為をさせること、みだりに、給餌若しくは給水をやめ、酷使し、その健康及び安全を保持することが困難な場所に拘束し、又は飼養密度が著しく適正を欠いた状態で愛護動物を飼養し若しくは保管することにより衰弱させること、自己の飼養し、又は保管する愛護動物であつて疾病にかかり、又は負傷したものの適切な保護を行わないこと、排せつ物の堆積した施設又は他の愛護動物の死体が放置された施設であつて自己の管理するものにおいて飼養し、又は保管することその他の虐待を行つた者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

 愛護動物を遺棄した者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

 前三項において「愛護動物」とは、次の各号に掲げる動物をいう。

 牛、馬、豚、めん羊、山羊、犬、猫、いえうさぎ、鶏、いえばと及びあひる

 前号に掲げるものを除くほか、人が占有している動物で哺乳類、鳥類又は爬虫類に属するもの


第45条 次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

 第25条の2の規定に違反して特定動物を飼養し、又は保管した者

 不正の手段によつて第26条第1項の許可を受けた者

 第28条第1項の規定に違反して第26条第2項第2号から第7号までに掲げる事項を変更した者


第46条 次の各号のいずれかに該当する者は、100万円以下の罰金に処する。

 第10条第1項の規定に違反して登録を受けないで第一種動物取扱業を営んだ者

 不正の手段によつて第10条第1項の登録(第13条第1項の登録の更新を含む。)を受けた者

 第19条第1項の規定による業務の停止の命令に違反した者

 第23条第4項、第24条の2第2項又は第32条の規定による命令に違反した者


第46条の2 第25条第3項又は第4項の規定による命令に違反した者は、50万円以下の罰金に処する。


第47条 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。

 第14条第1項から第3項まで、第24条の2の2、第24条の3第1項又は第28条第3項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

 第22条の6の規定による命令に違反して、検案書又は死亡診断書を提出しなかつた者

 第24条第1項(第24条の4第1項において読み替えて準用する場合を含む。)、第24条の2第3項若しくは第33条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

 第24条の4第1項において読み替えて準用する第23条第4項の規定による命令に違反した者


第47条の2 第25条第5項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、20万円以下の罰金に処する。


第48条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。

 第45条 5000万円以下の罰金刑

 第44条又は第46条から前条まで 各本条の罰金刑


第49条 次の各号のいずれかに該当する者は、20万円以下の過料に処する。

 第16条第1項(第24条の4第1項において準用する場合を含む。)、第21条の5第2項又は第24条の3第2項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

 第21条の5第1項(第24条の4第2項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定に違反して、帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかつた者


第50条 第18条の規定による標識を掲げない者は、10万円以下の過料に処する。

附 則
(施行期日)

 この法律は、公布の日から起算して6月を経過した日から施行する。

(罰則に関する経過措置)

 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附 則(昭和58年12月2日法律第80号)
(施行期日)

 この法律は、総務庁設置法(昭和58年法律第79号)の施行の日から施行する。

(経過措置)

 この法律に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定めることができる。

附 則(平成11年7月16日法律第87号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成12年4月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 第1条中地方自治法第250条の次に五条、節名並びに二款及び款名を加える改正規定(同法第250条の9第1項に係る部分(両議院の同意を得ることに係る部分に限る。)に限る。)、第40条中自然公園法附則第9項及び第10項の改正規定(同法附則第10項に係る部分に限る。)、第244条の規定(農業改良助長法第14条の3の改正規定に係る部分を除く。)並びに第472条の規定(市町村の合併の特例に関する法律第6条、第8条及び第17条の改正規定に係る部分を除く。)並びに附則第7条、第10条、第12条、第59条ただし書、第60条第4項及び第5項、第73条、第77条、第157条第4項から第6項まで、第160条、第163条、第164条並びに第202条の規定 公布の日


(国等の事務)

第159条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第161条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。


(不服申立てに関する経過措置)

第161条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。

 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。


(手数料に関する経過措置)

第162条 施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。


(罰則に関する経過措置)

第163条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(その他の経過措置の政令への委任)

第164条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。


(検討)

第250条 新地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。


第251条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

附 則(平成11年7月16日法律第102号)
(施行期日)

第1条 この法律は、内閣法の一部を改正する法律(平成11年法律第88号)の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 略

 附則第10条第1項及び第5項、第14条第3項、第23条、第28条並びに第30条の規定 公布の日


(委員等の任期に関する経過措置)

第28条 この法律の施行の日の前日において次に掲げる従前の審議会その他の機関の会長、委員その他の職員である者(任期の定めのない者を除く。)の任期は、当該会長、委員その他の職員の任期を定めたそれぞれの法律の規定にかかわらず、その日に満了する。

一から五十七 略

五十八 動物保護審議会


(別に定める経過措置)

第30条 第2条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置は、別に法律で定める。

附 則(平成11年12月22日法律第160号)
(施行期日)

第1条 この法律(第2条及び第3条を除く。)は、平成13年1月6日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 第995条(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律附則の改正規定に係る部分に限る。)、第1305条、第1306条、第1324条第2項、第1326条第2項及び第1344条の規定 公布の日

附 則(平成11年12月22日法律第221号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第3条の規定は、公布の日から施行する。


(検討)

第2条 政府は、この法律の施行後5年を目途として、国、地方公共団体等における動物の愛護及び管理に関する各種の取組の状況等を勘案して、改正後の動物の愛護及び管理に関する法律の施行の状況について検討を加え、動物の適正な飼養及び保管の観点から必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。


(施行前の準備)

第3条 改正後の第11条第1項の基準の設定及び改正後の第15条第1項の事態の設定については、内閣総理大臣は、この法律の施行前においても動物保護審議会に諮問することができる。


(経過措置)

第4条 この法律の施行の際現に改正後の第8条第1項に規定する飼養施設を設置して同項に規定する動物取扱業を営んでいる者は、当該飼養施設を設置する事業所ごとに、この法律の施行の日から60日以内に、総理府令で定めるところにより、同条第2項に規定する書類を添付して、同条第1項各号に掲げる事項を都道府県知事(地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市にあっては、その長とする。)に届け出なければならない。

 前項の規定による届出をした者は、改正後の第8条第1項の規定による届出をした者とみなす。

 第1項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、20万円以下の罰金に処する。

 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。

附 則(平成17年6月22日法律第68号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次条及び附則第3条の規定は、公布の日から施行する。


(施行前の準備)

第2条 環境大臣は、この法律の施行前においても、この法律による改正後の動物の愛護及び管理に関する法律(以下「新法」という。)第5条第1項から第3項まで及び第43条の規定の例により、動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針を定めることができる。

 環境大臣は、前項の基本的な指針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

 第1項の規定により定められた基本的な指針は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)において新法第5条第1項及び第2項の規定により定められた基本指針とみなす。


第3条 新法第12条第1項、第21条第1項及び第27条第1項第1号の基準の設定については、環境大臣は、この法律の施行前においても、中央環境審議会の意見を聴くことができる。


(経過措置)

第4条 この法律の施行の際現に新法第10条第1項に規定する動物取扱業(以下単に「動物取扱業」という。)を営んでいる者(次項に規定する者及びこの法律による改正前の動物の愛護及び管理に関する法律(以下「旧法」という。)第8条第1項の規定に違反して同項の規定による届出をしていない者(旧法第14条の規定に基づく条例の規定に違反して同項の規定による届出に代わる措置をとっていない者を含む。)を除く。)は、施行日から1年間(当該期間内に新法第12条第1項の規定による登録を拒否する処分があったときは、当該処分のあった日までの間)は、新法第10条第1項の登録を受けないでも、引き続き当該業を営むことができる。その者がその期間内に当該登録の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について登録又は登録の拒否の処分があるまでの間も、同様とする。

 前項の規定は、この法律の施行の際現に動物の飼養又は保管のための施設を設置することなく動物取扱業を営んでいる者について準用する。この場合において、同項中「引き続き当該業」とあるのは、「引き続き動物の飼養又は保管のための施設を設置することなく当該業」と読み替えるものとする。

 第1項(前項において準用する場合を含む。)の規定により引き続き動物取扱業を営むことができる場合においては、その者を当該業を営もうとする事業所の所在地を管轄する都道府県知事(地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市にあっては、その長とする。次条第3項において同じ。)の登録を受けた動物取扱業者とみなして、新法第19条第1項(登録の取消しに係る部分を除く。)及び第2項、第21条、第23条第1項及び第3項並びに第24条の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。


第5条 この法律の施行の際現に旧法第16条の規定に基づく条例の規定による許可を受けて新法第26条第1項に規定する特定動物(以下単に「特定動物」という。)の飼養又は保管を行っている者は、施行日から1年間(当該期間内に同項の許可に係る申請について不許可の処分があったときは、当該処分のあった日までの間)は、同項の許可を受けないでも、引き続き当該特定動物の飼養又は保管を行うことができる。その者がその期間内に当該許可の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について許可又は不許可の処分があるまでの間も、同様とする。

 前項の規定は、同項の規定により引き続き特定動物の飼養又は保管を行うことができる者が当該特定動物の飼養又は保管のための施設の構造又は規模の変更(環境省令で定める軽微なものを除く。)をする場合その他環境省令で定める場合には、適用しない。

 第1項の規定により引き続き特定動物の飼養又は保管を行うことができる場合においては、その者を当該特定動物の飼養又は保管のための施設の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けた者とみなして、新法第31条、第32条(第31条の規定に係る部分に限る。)及び第33条の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。


(罰則に関する経過措置)

第6条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(政令への委任)

第7条 前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置は、政令で定める。


(条例との関係)

第8条 地方公共団体の条例の規定で、新法第3章第2節及び第4節で規制する行為で新法第6章で罰則が定められているものを処罰する旨を定めているものの当該行為に係る部分については、この法律の施行と同時に、その効力を失うものとする。

 前項の規定により条例の規定がその効力を失う場合において、当該地方公共団体が条例で別段の定めをしないときは、その失効前にした違反行為の処罰については、その失効後も、なお従前の例による。


(検討)

第9条 政府は、この法律の施行後5年を目途として、新法の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

附 則(平成18年6月2日法律第50号)

この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。

附 則(平成23年6月24日法律第74号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行する。

附 則(平成23年8月30日法律第105号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から施行する。


(罰則に関する経過措置)

第81条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(政令への委任)

第82条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附 則(平成24年9月5日法律第79号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次条及び附則第12条の規定は、公布の日から施行する。


(施行前の準備)

第2条 この法律による改正後の動物の愛護及び管理に関する法律(以下「新法」という。)第12条第1項及び第24条の4において準用する第21条第1項の基準の設定並びに第25条第3項の事態の設定については、環境大臣は、この法律の施行前においても、中央環境審議会の意見を聴くことができる。


(経過措置)

第3条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の動物の愛護及び管理に関する法律(以下「旧法」という。)第10条第1項の登録を受けている者は、当該登録に係る業務の範囲内において、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)に新法第10条第1項の登録を受けたものとみなす。

 前項の規定により新法第10条第1項の登録を受けたものとみなされる者のうちこの法律の施行の際現に同条第3項に規定する犬猫等販売業を営んでいる者は、施行日から起算して3月以内に、環境省令で定めるところにより、同項各号に掲げる事項を記載した書類を都道府県知事(地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市にあっては、その長とする。附則第8条第1項において同じ。)に届け出なければならない。

 前項の規定による届出は、新法第14条第1項の規定によりされたものとみなして、同条第4項の規定を適用する。

 第2項の規定に違反した者は、新法第14条第1項の規定に違反した者とみなして、新法第19条第1項第6号の規定を適用する。


第4条 旧法第10条第1項の登録(旧法第13条第1項の登録の更新を含む。)の申請をした者(登録の更新にあっては、この法律の施行後に旧法第13条第3項に規定する登録の有効期間が満了する者を除く。)の当該申請に係る登録の基準については、なお従前の例による。


第5条 新法第13条の規定の適用については、この法律の施行の際現に旧法第10条第1項の登録を受けている者は、附則第3条第1項の規定にかかわらず、その登録を受けた日において、新法第10条第1項の登録を受けたものとみなす。


第6条 この法律の施行の際現に旧法第10条第1項の登録を受けている者又はこの法律の施行前にした登録(旧法第13条第1項の登録の更新を含む。)の申請に基づきこの法律の施行後に新法第10条第1項の登録を受けた者(登録の更新の場合にあっては、この法律の施行後に旧法第13条第3項に規定する登録の有効期間が満了する者を除く。)に対する登録の取消しに関しては、この法律の施行前に生じた事由については、なお従前の例による。


第7条 施行日から起算して3年を経過する日までの間は、新法第22条の5中「56日」とあるのは、「45日」と読み替えるものとする。

 前項に規定する期間を経過する日の翌日から別に法律で定める日までの間は、新法第22条の5中「56日」とあるのは、「49日」と読み替えるものとする。

 前項の別に法律で定める日については、犬猫等販売業者(新法第14条第3項に規定する犬猫等販売業者をいう。以下この項において同じ。)の業務の実態、マイクロチップを活用した調査研究の実施等による科学的知見の更なる充実を踏まえた犬や猫と人間が密接な社会的関係を構築するための親等から引き離す理想的な時期についての社会一般への定着の度合い及び犬猫等販売業者へのその科学的知見の浸透の状況、犬や猫の生年月日を証明させるための担保措置の充実の状況等を勘案してこの法律の施行後5年以内に検討するものとし、その結果に基づき、速やかに定めるものとする。


第8条 この法律の施行の際現に新法第10条第2項第6号に規定する飼養施設(新法第24条の2の環境省令で定めるものに限る。)を設置して新法第24条の2に規定する第二種動物取扱業を行っている者(新法第10条第1項の登録を受けるべき者及びこの法律の施行の際現に旧法第10条第1項の登録を受けている者並びにその取り扱っている動物の数が新法第24条の2の環境省令で定める数に満たない者を除く。)は、環境省令で定める場合を除き、当該飼養施設を設置している場所ごとに、施行日から60日以内に、環境省令で定めるところにより、環境省令で定める書類を添えて、同条各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。

 前項の規定による届出をした者は、新法第24条の2の規定による届出をした者とみなす。


第9条 附則第3条第2項又は前条第1項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、30万円以下の罰金に処する。

 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。


第10条 この法律の施行前に旧法又はこれに基づく命令の規定によりした処分、手続その他の行為は、この附則に別段の定めがあるものを除き、新法又はこれに基づく命令の相当の規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。


第11条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


第12条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。


(マイクロチップの装着等)

第14条 国は、販売の用に供せられる犬、猫等にマイクロチップを装着することが当該犬、猫等の健康及び安全の保持に寄与するものであること等に鑑み、犬、猫等が装着すべきマイクロチップについて、その装着を義務付けることに向けて研究開発の推進及びその成果の普及、装着に関する啓発並びに識別に係る番号に関連付けられる情報を管理する体制の整備等のために必要な施策を講ずるものとする。

 国は、販売の用に供せられる犬、猫等にマイクロチップを装着させるために必要な規制の在り方について、この法律の施行後5年を目途として、前項の規定により講じた施策の効果、マイクロチップの装着率の状況等を勘案し、その装着を義務付けることに向けて検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。


(検討)

第15条 政府は、この法律の施行後5年を目途として、新法の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

附 則(平成25年6月12日法律第37号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 第1条中絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律第1条、第2条第1項、第47条第2項及び第53条の改正規定並びに附則第5条、第6条及び第9条の規定 公布の日

附 則(平成25年6月12日法律第38号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附 則(平成26年5月30日法律第46号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附 則(平成29年6月2日法律第51号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附 則(令和元年6月14日法律第37号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を経過した日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 第40条、第59条、第61条、第75条(児童福祉法第34条の20の改正規定に限る。)、第85条、第102条、第107条(民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律第26条の改正規定に限る。)、第111条、第143条、第149条、第152条、第154条(不動産の鑑定評価に関する法律第25条第6号の改正規定に限る。)及び第168条並びに次条並びに附則第3条及び第6条の規定 公布の日

 第3条、第4条、第5条(国家戦略特別区域法第19条の2第1項の改正規定を除く。)、第2章第2節及び第4節、第41条(地方自治法第252条の28の改正規定を除く。)、第42条から第48条まで、第50条、第54条、第57条、第60条、第62条、第66条から第69条まで、第75条(児童福祉法第34条の20の改正規定を除く。)、第76条、第77条、第79条、第80条、第82条、第84条、第87条、第88条、第90条(職業能力開発促進法第30条の19第2項第1号の改正規定を除く。)、第95条、第96条、第98条から第100条まで、第104条、第108条、第109条、第112条、第113条、第115条、第116条、第119条、第121条、第123条、第133条、第135条、第138条、第139条、第161条から第163条まで、第166条、第169条、第170条、第172条(フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律第29条第1項第1号の改正規定に限る。)並びに第173条並びに附則第16条、第17条、第20条、第21条及び第23条から第29条までの規定 公布の日から起算して6月を経過した日


(行政庁の行為等に関する経過措置)

第2条 この法律(前条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条及び次条において同じ。)の施行の日前に、この法律による改正前の法律又はこれに基づく命令の規定(欠格条項その他の権利の制限に係る措置を定めるものに限る。)に基づき行われた行政庁の処分その他の行為及び当該規定により生じた失職の効力については、なお従前の例による。


(罰則に関する経過措置)

第3条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(検討)

第7条 政府は、会社法(平成17年法律第86号)及び一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成18年法律第48号)における法人の役員の資格を成年被後見人又は被保佐人であることを理由に制限する旨の規定について、この法律の公布後1年以内を目途として検討を加え、その結果に基づき、当該規定の削除その他の必要な法制上の措置を講ずるものとする。

附 則(令和元年6月19日法律第39号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 第1条中動物の愛護及び管理に関する法律第21条の改正規定、同法第23条第1項の改正規定、同法第24条の4の改正規定(「、第21条」の下に「(第3項を除く。)」を加える部分及び「又は第2項」を「又は第4項」に改める部分に限る。)及び同法附則第2項の改正規定並びに第3条の規定 公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日

 第2条並びに附則第5条(第4項及び第5項を除く。)及び第10条の規定 公布の日から起算して3年を超えない範囲内において政令で定める日


(経過措置)

第2条 この法律の施行の日前に第1条の規定による改正前の動物の愛護及び管理に関する法律(以下「旧法」という。)第10条第1項の登録(旧法第13条第1項の登録の更新を含む。)の申請をした者(登録の更新にあっては、この法律の施行後に旧法第13条第3項に規定する登録の有効期間が満了する者を除く。)の当該申請に係る登録の基準については、なお従前の例による。


第3条 この法律の施行の際現に旧法第10条第1項の登録を受けている者又はこの法律の施行前にした同項の登録(旧法第13条第1項の登録の更新を含む。)の申請に基づきこの法律の施行後に第1条の規定による改正後の動物の愛護及び管理に関する法律(以下「第1条による改正後の法」という。)第10条第1項の登録を受けた者(登録の更新にあっては、この法律の施行後に旧法第13条第3項に規定する登録の有効期間が満了する者を除く。)に対する登録の取消し又は業務の停止の命令に関しては、この法律の施行前に生じた事由については、なお従前の例による。


第4条 この法律の施行の際現に旧法第26条第1項の許可(同条第2項第3号の目的が第1条による改正後の法第26条第1項に規定する目的(以下この条において「特定目的」という。)であるものを除く。)を受けて行われている特定動物(旧法第26条第1項に規定する特定動物をいう。次項において同じ。)の飼養又は保管については、旧法第3章第5節の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。

 この法律の施行の際現に旧法第26条第1項の許可を受けている者は、特定目的で特定動物の飼養又は保管をする場合に限り、この法律の施行の日に第1条による改正後の法第26条第1項の許可を受けたものとみなす。

 この法律の施行前にされた旧法第26条第2項の申請(同項第3号の目的が特定目的であるものに限る。)は、第1条による改正後の法第26条第2項の許可の申請とみなす。


第5条 

 第2条による改正後の法第39条の10第1項の指定及びこれに関し必要な手続その他の行為は、附則第1条第2号に掲げる規定の施行前においても、第2条による改正後の法第39条の10第2項から第5項まで、第39条の11第1項、第39条の12第1項、第39条の13第1項及び第2項並びに第39条の24第1号の規定の例により行うことができる。

 前項の規定により行った行為は、附則第1条第2号に掲げる規定の施行の日において、同項に規定する規定により行われたものとみなす。


第6条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


第7条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。


(検討)

第8条 国は、動物を取り扱う学校、試験研究又は生物学的製剤の製造の用その他の科学上の利用に供する動物を取り扱う者等による動物の飼養又は保管の状況を勘案し、これらの者を動物取扱業者(第1条による改正後の法第10条第1項に規定する第一種動物取扱業者及び第1条による改正後の法第24条の2に規定する第二種動物取扱業者をいう。第3項において同じ。)に追加することその他これらの者による適正な動物の飼養又は保管のための施策の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

 国は、両生類の販売、展示等の業務の実態等を勘案し、両生類を取り扱う事業に関する規制の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

 前二項に定めるもののほか、国は、動物取扱業者による動物の飼養又は保管の状況を勘案し、動物取扱業者についての規制の在り方全般について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。


第9条 国は、多数の動物の飼養又は保管が行われている場合におけるその状況を勘案し、周辺の生活環境の保全等に係る措置の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

 国は、愛護動物(第1条による改正後の法第44条第4項に規定する愛護動物をいう。)の範囲について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

 国は、動物が科学上の利用に供される場合における動物を供する方法に代わり得るものを利用すること、その利用に供される動物の数を少なくすること等による動物の適切な利用の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。


第11条 前三条に定めるもののほか、政府は、この法律の施行後5年を目途として、この法律による改正後の動物の愛護及び管理に関する法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。