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花きの振興に関する法律

平成26年法律第102号
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    (目的)

    第1条 この法律は、花き産業が、農地や農業の担い手の確保を図る上で重要な地位を占めているとともに、その国際競争力の強化が緊要な課題となっていること及び花きに関する伝統と文化が国民の生活に深く浸透し、国民の心豊かな生活の実現に重要な役割を担っていることに鑑み、花き産業及び花きの文化の振興を図るため、農林水産大臣による基本方針の策定について定めるとともに、花きの生産者の経営の安定、花きの加工及び流通の高度化、花きの輸出の促進、公共施設及びまちづくりにおける花きの活用等の措置を講じ、もって花き産業の健全な発展及び心豊かな国民生活の実現に寄与することを目的とする。


    (定義)

    第2条 この法律において「花き」とは、観賞の用に供される植物をいう。

     この法律において「花き産業」とは、花きの生産、流通、販売又は新品種の育成の事業をいう。


    (基本方針)

    第3条 農林水産大臣は、花き産業及び花きの文化の振興に関する基本方針(以下単に「基本方針」という。)を定めるものとする。

     基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

     花き産業及び花きの文化の振興の意義及び基本的な方向に関する事項

     花きの需要の長期見通しに即した生産量その他の花き産業の振興の目標に関する事項

     花き産業の振興のための施策に関する事項

     花きの文化の振興のための施策に関する事項

     花きの需要の増進のための施策に関する事項

     農林水産大臣は、基本方針を定めるに当たって花きの需給事情を把握するため必要があると認めるときは、都道府県知事、花き産業を行う者が組織する団体(以下「花き団体」という。)その他の関係者に対し、資料の提出その他必要な協力を求めることができる。

     農林水産大臣は、花きの需給事情、農業事情その他の事情の変動により必要があるときは、基本方針を変更するものとする。

     農林水産大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議しなければならない。

     農林水産大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。


    (振興計画)

    第4条 都道府県は、基本方針に即し、当該都道府県における花き産業及び花きの文化の振興に関する計画(以下「振興計画」という。)を定めるよう努めなければならない。

     都道府県は、振興計画を定めるに当たって花きの需給事情を把握するため必要があると認めるときは、花き団体その他の関係者に対し、資料の提出その他必要な協力を求めることができる。

     都道府県は、振興計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。


    (連携の強化)

    第5条 国は、国、地方公共団体、事業者、大学等の研究機関等が相互に連携を図りながら協力することにより、花き産業及び花きの文化の振興の効果的な推進が図られることに鑑み、これらの者の間の連携の強化に必要な施策を講ずるものとする。


    (生産者の経営の安定)

    第6条 国及び地方公共団体は、花きの生産者の経営の安定を図るため、エネルギーの使用の合理化その他の花きの生産基盤の整備、知的財産の適切な保護及び活用、災害による損失、使用するエネルギーの価格の急激な高騰等が発生した場合における合理的な補塡その他必要な施策を講ずるよう努めるものとする。


    (生産性及び品質の向上の促進)

    第7条 国及び地方公共団体は、花きの栽培の生産性及び花きの品質の向上(以下「生産性及び品質の向上」という。)を促進するため、花き産業を行う者による生産性及び品質の向上のための取組への支援その他必要な施策を講ずるよう努めるものとする。


    (加工及び流通の高度化)

    第8条 国及び地方公共団体は、花きの加工及び流通の高度化を図るため、花きの加工に関する技術開発、卸売市場等流通関係施設の整備及び流通経路の合理化への支援その他必要な施策を講ずるよう努めるものとする。


    (鮮度の保持の重要性への留意)

    第9条 国及び地方公共団体は、前二条の施策を講ずるに当たっては、花きの流通に当たりその鮮度をできる限り保持することの重要性に特に留意するものとする。


    (輸出の促進)

    第10条 国及び地方公共団体は、海外市場の開拓等が国内で生産された花きの需要の増進に資することに鑑み、花きの輸出の促進に必要な施策を講ずるよう努めるものとする。


    (研究開発事業計画の認定)

    第11条 研究開発事業(花きの新品種の育成及び増殖技術の高度化に関する研究開発を行う事業であって、我が国の花き産業の国際競争力の強化に特に資するものをいう。以下同じ。)を行おうとする者(研究開発事業を行う法人を設立しようとする者を含む。)は、研究開発事業に関する計画(以下「研究開発事業計画」という。)を作成し、農林水産省令で定めるところにより、これを農林水産大臣に提出して、その研究開発事業計画が適当である旨の認定を受けることができる。

     研究開発事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

     研究開発事業の目標

     研究開発事業の内容及び実施期間

     研究開発事業を実施するために必要な資金の額及びその調達方法

     農林水産大臣は、第1項の認定の申請があった場合において、その研究開発事業計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。

     前項第1号及び第2号に掲げる事項が基本方針に照らし適切なものであること。

     前項第2号及び第3号に掲げる事項が研究開発事業を確実に遂行するため適切なものであること。


    (研究開発事業計画の変更等)

    第12条 前条第1項の認定を受けた者(その者の設立に係る同項の法人を含む。以下「認定研究開発事業者」という。)は、当該認定に係る研究開発事業計画を変更しようとするときは、農林水産省令で定めるところにより、農林水産大臣の認定を受けなければならない。

     農林水産大臣は、認定研究開発事業者が前条第1項の認定に係る研究開発事業計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定研究開発事業計画」という。)に従って研究開発事業を行っていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。

     前条第3項の規定は、第1項の認定について準用する。


    (種苗法の特例)

    第13条 農林水産大臣は、認定研究開発事業計画に従って行われる研究開発事業の成果に係る出願品種(種苗法(平成10年法律第83号)第4条第1項に規定する出願品種をいい、当該認定研究開発事業計画における研究開発事業の実施期間の終了日から起算して2年以内に品種登録出願されたものに限る。以下この項において同じ。)に関する品種登録出願について、その出願者が次に掲げる者であって当該研究開発事業を行う認定研究開発事業者であるときは、政令で定めるところにより、同法第6条第1項の規定により納付すべき出願料を軽減し、又は免除することができる。

     その出願品種の育成(種苗法第3条第1項に規定する育成をいう。次項第1号において同じ。)をした者

     その出願品種が種苗法第8条第1項に規定する従業者等(次項第2号において単に「従業者等」という。)が育成した同条第1項に規定する職務育成品種(同号において単に「職務育成品種」という。)であって、契約、勤務規則その他の定めによりあらかじめ同項に規定する使用者等(以下この条において単に「使用者等」という。)が品種登録出願をすることが定められている場合において、その品種登録出願をした使用者等

     農林水産大臣は、認定研究開発事業計画に従って行われる研究開発事業の成果に係る登録品種(種苗法第20条第1項に規定する登録品種をいい、当該認定研究開発事業計画における研究開発事業の実施期間の終了日から起算して2年以内に品種登録出願されたものに限る。以下この項において同じ。)について、同法第45条第1項の規定による第1年から第6年までの各年分の登録料を納付すべき者が次に掲げる者であって当該研究開発事業を行う認定研究開発事業者であるときは、政令で定めるところにより、登録料を軽減し、又は免除することができる。

     その登録品種の育成をした者

     その登録品種が従業者等が育成した職務育成品種であって、契約、勤務規則その他の定めによりあらかじめ使用者等が品種登録出願をすること又は従業者等がした品種登録出願の出願者の名義を使用者等に変更することが定められている場合において、その品種登録出願をした使用者等又はその従業者等がした品種登録出願の出願者の名義の変更を受けた使用者等


    (報告の徴収)

    第14条 農林水産大臣は、認定研究開発事業者に対し、認定研究開発事業計画の実施状況について報告を求めることができる。


    (研究開発の推進等)

    第15条 国及び地方公共団体は、花きの新品種の育成及び増殖技術の高度化に関する研究開発、生産性及び品質の向上に関する研究開発、花きの品質を保持しつつ流通させるために必要な資材の開発その他花き産業の振興のために必要な研究開発(以下この条において単に「研究開発」という。)の推進及びその成果の普及並びに研究開発を行う者への支援に努めるものとする。


    (花きの文化の振興)

    第16条 国及び地方公共団体は、公共施設及びまちづくりにおける花きの活用に努めるとともに、社会福祉施設その他花きの人を癒す効用が十分に発揮できる施設における花きの活用の促進に努めるものとする。

     国及び地方公共団体は、児童、生徒等に対する花きを活用した教育及び地域における花きを活用した取組の推進を図るため必要な施策を講ずるよう努めるものとする。

     前二項に定めるもののほか、国及び地方公共団体は、花きの文化の振興を図るため、日常生活における花きの活用の促進、花きに関する伝統の継承、花きの新たな文化の創出等に対する支援、花きに関する知識等の普及その他必要な施策を講ずるよう努めるものとする。


    (博覧会の開催等)

    第17条 国及び地方公共団体は、花き産業及び花きの文化の振興を図るため、花きの博覧会、展覧会、展示会、品評会その他これらに類するものの開催若しくは開催への支援又はこれらへの参加への支援に努めるものとする。


    (顕彰)

    第18条 国及び地方公共団体は、花き産業及び花きの文化の振興に寄与した者の顕彰に努めるものとする。


    (国の援助)

    第19条 国は、地方公共団体が振興計画に定められた施策を実施しようとするときは、当該施策が円滑に実施されるよう、必要な情報の提供、助言、財政上の措置その他の措置を講ずるよう努めるものとする。


    (花き活用推進会議)

    第20条 政府は、関係行政機関(文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省その他の関係行政機関をいう。)相互の調整を行うことにより、花きの活用の総合的、一体的かつ効果的な推進を図るため、花き活用推進会議を設けるものとする。


    (罰則)

    第21条 第14条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、30万円以下の罰金に処する。

     法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。

    附 則

    この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。