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漁業財団抵当法

大正14年法律第9号
最終改正:平成30年12月14日法律第95号
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第1条 個別漁業権(漁業法(昭和24年法律第267号)第62条第2項第1号ホニ規定スル個別漁業権ヲ謂フ以下同ジ)ヲ有スル者、漁業ノ用ニ供スル登記シタル船舶ヲ有スル者又ハ水産物ノ養殖場ヲ有スル者ハ之ニ付抵当権ノ目的ト為ス為漁業財団ヲ設クルコトヲ得


第2条 漁業財団ハ左ニ掲クルモノニシテ同1人ニ属スルモノノ全部又ハ一部ヲ以テ之ヲ組成スルコトヲ得

 個別漁業権

 船舶並其ノ属具及附属設備

 土地及工作物

 地上権及土地若ハ水面ノ使用又ハ引水若ハ排水ニ関スル権利

 漁具及副漁具

 機械、器具其ノ他ノ附属物

 物ノ賃借権

 工業所有権

 前項ノ権利(個別漁業権ヲ除ク)ニシテ其ノ移転ニ付行政庁ノ許可又ハ認可ヲ要スルモノニ付テハ其ノ許可又ハ認可ヲ、賃借権ニ付テハ賃貸人ノ承諾ヲ得ルニ非サレハ之ヲ漁業財団ニ属セシムルコトヲ得ス

 個別漁業権ハ都道府県知事ノ認可ヲ得ルニ非ザレバ之ヲ漁業財団ニ属セシムルコトヲ得ズ

 都道府県知事ハ当該漁業ノ経営ニ必要ナル資金ノ融通ノ為已ムヲ得ザル場合ニ非ザレバ前項ノ認可ヲ為スコトヲ得ズ


第3条 個別漁業権カ漁業財団ニ属スル場合ニ於テハ抵当権ハ其ノ漁場ニ定著シタル工作物ニ及フ

 船舶カ漁業財団ニ属スル場合ニ於テハ抵当権ハ其ノ船舶ノ属具ニ及フ

 前二項ノ規定ハ設定行為ニ別段ノ定アルトキ又ハ債務者ノ行為ニ付キ民法(明治29年法律第89号)第424条第3項ニ規定スル詐害行為取消請求ヲスルコトヲ得ル場合ニハ之ヲ適用セス


第3条ノ2 個別漁業権ニ付設定シタル漁業財団ヲ目的トスル抵当権ノ設定ハ都道府県知事ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ効力ヲ生ゼズ

 第2条第4項ノ規定ハ前項ノ認可ニ之ヲ準用ス


第4条 個別漁業権ニ付漁業財団ヲ設定シタル場合ニ於テ其ノ個別漁業権ノ取消アリタルトキハ其ノ処分ヲ為シタル行政官庁ハ直ニ之ヲ抵当権者ニ通知スヘシ

 前項ノ場合ニ於テハ抵当権者ハ其ノ権利ヲ実行スルコトヲ得

 前項ノ規定ニ依リ抵当権ヲ実行セムトスルトキハ抵当権者ハ第1項ノ通知ヲ受ケタル日ヨリ6月内ニ其ノ手続ヲ為スヘシ

 個別漁業権ハ前項ノ期間内又ハ抵当権実行ノ終了ニ至ル迄抵当権実行ノ目的ノ範囲内ニ於テ仍存続スルモノト看做ス

 買受人ガ代金ヲ納付シタルトキハ個別漁業権ノ取消ハ其ノ効力ヲ生セサリシモノト看做ス

 前四項ノ規定ハ漁業調整、船舶ノ航行碇泊繋留、水底電線ノ敷設其ノ他公益上必要アリト認ムル場合ニ於ケル個別漁業権ノ取消ニ関シテハ之ヲ適用セス


第5条 漁業財団ニ付テハ本法ニ規定スルモノ及罰則ヲ除クノ外工場抵当法中工場財団ニ関スル規定ヲ準用ス但シ工場抵当法第17条及第45条ノ規定ノ準用ニ付テハ個別漁業権ハ其ノ漁場ニ最近キ沿岸ノ属スル市町村又ハ之ニ相当スル行政区画、漁業ノ用ニ供スル登記シタル船舶ハ其ノ船籍港ヲ以テ其ノ所在地ト看做ス

附 則

本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム

附 則(昭和24年12月15日法律第268号)

 この法律は、新法施行の日から施行する。

附 則(昭和37年9月11日法律第156号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して9月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

附 則(昭和54年3月30日法律第5号)
(施行期日)

 この法律は、民事執行法(昭和54年法律第4号)の施行の日(昭和55年10月1日)から施行する。

(経過措置)

 この法律の施行前に申し立てられた民事執行、企業担保権の実行及び破産の事件については、なお従前の例による。

 前項の事件に関し執行官が受ける手数料及び支払又は償還を受ける費用の額については、同項の規定にかかわらず、最高裁判所規則の定めるところによる。

附 則(平成29年6月2日法律第45号)

この法律は、民法改正法の施行の日から施行する。ただし、第103条の2、第103条の3、第267条の2、第267条の3及び第362条の規定は、公布の日から施行する。

附 則(平成30年12月14日法律第95号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

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