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航空機内で行なわれた犯罪その他ある種の行為に関する条約第十三条の規定の実施に関する法律

昭和45年法律第112号
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(機長の引き渡す者の受取り)

第1条 航空機内で行なわれた犯罪その他ある種の行為に関する条約(以下「条約」という。)第13条第1項の規定による機長の引き渡す者の受取りは、警察官又は入国警備官(次条において「警察官等」という。)が行なう。

 入国警備官は、前項の者を受け取つたときは、これを警察官に引き渡すものとする。


(制止)

第2条 警察官等は、前条第1項の規定により受け取つた者(以下「重罪容疑者」という。)が当該航空機に再び乗り込むことを防止するため必要があると認められるときは、その行為を制止することができる。


(拘束)

第3条 警察官は、重罪容疑者について逃亡犯罪人引渡法(昭和28年法律第68号)の規定による引渡しに係る犯罪に該当する行為をしたことを疑うに足りる相当な理由があるときは、これを拘束することができる。

 前項の規定による拘束は、これを開始した時から72時間をこえてすることができず、また、その期間内であつても、その拘束されている者につき逃亡犯罪人引渡法の規定に基づく犯罪人の引渡しの請求がされないことが明らかになつたときは、これを継続することができない。


(予備調査)

第4条 警察官は、条約第13条第4項に規定する予備調査をするため、次に掲げる措置をとることができる。

 重罪容疑者について、取調べを行ない、又は必要があると認めるときは、その所持する物の提出を求めること。

 必要があると認めるときは、参考人を取り調べ、実況見分をし、又は書類その他の物の所有者、所持者若しくは保管者にその物の提出を求めること。

 警察官は、前項の権限を行使するにあたつては、当該航空機による運送を不当に遅延させることがないようにしなければならない。


(拘束を終了する場合の措置)

第5条 警察官は、第3条第2項の規定により重罪容疑者の拘束を続けることができなくなるときは、これを入国警備官に引き渡すものとする。

附 則

この法律は、条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。