独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法
第1章 総則
第1条 この法律は、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構の名称、目的、業務の範囲等に関する事項を定めることを目的とする。
第2条 この法律において「高速道路」とは、高速道路株式会社法(平成16年法律第99号。以下「道路会社法」という。)第2条第2項に規定する高速道路をいう。
2 この法律において「道路資産」とは、道路(道路法(昭和27年法律第180号)第2条第1項に規定する道路をいう。)を構成する敷地又は支壁その他の物件(料金の徴収施設その他政令で定めるものを除く。)をいう。
3 この法律において「承継債務」とは、日本道路公団等民営化関係法施行法(平成16年法律第102号。以下「施行法」という。)第15条第1項の規定により独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構が日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団及び本州四国連絡橋公団から承継した債務をいう。
第3条 この法律及び独立行政法人通則法(平成11年法律第103号。以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法第2条第1項に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構とする。
第4条 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(以下「機構」という。)は、高速道路に係る道路資産の保有並びに東日本高速道路株式会社、首都高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株式会社、阪神高速道路株式会社及び本州四国連絡高速道路株式会社(以下「会社」と総称する。)に対する貸付け、承継債務その他の高速道路の新設、改築等に係る債務の早期の確実な返済等の業務を行うことにより、高速道路に係る国民負担の軽減を図るとともに、会社による高速道路に関する事業の円滑な実施を支援することを目的とする。
第4条の2 機構は、通則法第2条第2項に規定する中期目標管理法人とする。
第5条 機構は、主たる事務所を神奈川県に置く。
第6条 機構の資本金は、施行法第15条第11項の規定により政府及び地方公共団体から出資があったものとされた金額の合計額とする。
2 機構は、必要があるときは、国土交通大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。
3 政府及び政令で定める地方公共団体は、前項の規定により機構がその資本金を増加するときは、予算で定める金額の範囲内において、機構に出資することができる。
第2章 役員及び職員
第7条 機構に、役員として、その長である理事長及び監事2人を置く。
2 機構に、役員として、理事3人以内を置くことができる。
第8条 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して機構の業務を掌理する。
2 通則法第19条第2項の個別法で定める役員は、理事とする。ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。
3 前項ただし書の場合において、通則法第19条第2項の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。
第9条 理事の任期は、2年とする。
第10条 通則法第22条に定めるもののほか、次の各号のいずれかに該当する者は、役員となることができない。
一 会社の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
二 物品の製造若しくは販売若しくは工事の請負を業とする者であって機構と取引上密接な利害関係を有するもの又はこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
三 第12条第2項第2号の鉄道事業者又はその者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
四 前二号に掲げる事業者の団体の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
2 機構の役員の解任に関する通則法第23条第1項の規定の適用については、同項中「前条」とあるのは、「前条及び独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法第10条第1項」とする。
第11条 機構の役員及び職員は、刑法(明治40年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第3章 業務
第12条 機構は、第4条の目的を達成するため、次の業務を行う。
一 高速道路に係る道路資産を保有し、これを会社に貸し付けること。
二 承継債務の返済(返済のための借入れに係る債務の返済を含む。以下同じ。)を行うこと。
三 次条第1項に規定する協定に基づき会社が高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に充てるために負担した債務を引き受け、当該債務の返済(返済のための借入れに係る債務の返済を含む。以下同じ。)を行うこと。
四 首都高速道路(道路会社法第5条第2項第2号に定める高速道路をいう。以下同じ。)の新設若しくは改築に要する費用に充てる資金の一部に充てるべきものとして政府若しくは政令で定める地方公共団体から受けた出資金又は阪神高速道路(同項第5号に定める高速道路をいう。以下同じ。)の新設若しくは改築に要する費用に充てる資金の一部に充てるべきものとして政府若しくは政令で定める地方公共団体から受けた出資金を財源として、それぞれ、首都高速道路株式会社又は阪神高速道路株式会社に対し、首都高速道路又は阪神高速道路の新設又は改築に要する費用の一部を無利子で貸し付けること。
五 国から交付された補助金を財源として、会社に対し、高速道路の災害復旧に要する費用に充てる資金の一部を無利子で貸し付けること。
六 国から交付された補助金を財源として、会社に対し、高速道路のうち当該高速道路と道路(高速道路を除く。)とを連結する部分で国土交通省令で定めるものの整備に要する費用に充てる資金の一部を無利子で貸し付けること。
七 首都高速道路の新設、改築、修繕若しくは災害復旧に要する費用に充てる資金の一部に充てるべきものとして政令で定める地方公共団体から交付された補助金又は阪神高速道路の新設、改築、修繕若しくは災害復旧に要する費用に充てる資金の一部に充てるべきものとして政令で定める地方公共団体から交付された補助金を財源として、それぞれ、首都高速道路株式会社又は阪神高速道路株式会社に対し、首都高速道路又は阪神高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に充てる資金の一部を無利子で貸し付けること。
八 会社の経営努力による高速道路の新設、改築、維持、修繕その他の管理に要する費用の縮減を助長するため、必要な助成を行うこと。
九 会社が高速道路の新設、改築、維持、修繕その他の管理を行う場合において、道路整備特別措置法(昭和31年法律第7号)及び災害対策基本法(昭和36年法律第223号)に基づき当該高速道路についてその道路管理者(道路整備特別措置法第2条第3項に規定する道路管理者をいう。以下同じ。)の権限の代行その他の業務を行うこと。
十 本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法(昭和56年法律第72号)に規定する業務を行うこと。
十一 前各号の業務に附帯する業務を行うこと。
2 機構は、前項の業務のほか、次の業務を行う。
一 本州と四国を連絡する鉄道施設の管理を行うこと。
二 前号の鉄道施設を有償で鉄道事業者に利用させること。
三 前二号の業務に附帯する業務を行うこと。
第13条 機構は、前条第1項の業務を行おうとするときは、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより、会社と、全国路線網、地域路線網又は一の路線に属する高速道路(当該高速道路について二以上の会社が新設、改築、維持、修繕その他の管理を行う場合にあっては、それぞれの会社が新設、改築、維持、修繕その他の管理を行う高速道路の各部分。以下この項において同じ。)ごとに、次に掲げる事項をその内容に含む協定(以下「協定」という。)を締結しなければならない。
一 協定の対象となる高速道路の路線名
二 会社が行う管理のうち、新設、改築又は修繕に係る工事(特定更新等工事(橋、トンネルその他の高速道路を構成する施設又は工作物で、損傷、腐食その他の劣化により高速道路の構造に支障を及ぼすおそれが大きいものとして国土交通省令で定めるものに係る当該施設若しくは工作物の更新に係る工事又はこれと同等の効果を有すると認められる工事をいう。以下同じ。)を除き、修繕に係る工事にあっては、機構が会社からその費用に係る債務を引き受けるものに限る。)の内容
三 特定更新等工事の内容
四 前二号に規定する工事に要する費用に係る債務であって、機構が会社から引き受けることとなるものの限度額
五 災害復旧に要するものと見込まれる費用に係る債務であって、機構が会社から引き受けることとなるものの限度額
六 機構が会社に対して行う前条第1項第4号、第6号及び第7号(災害復旧に係る部分を除く。)の無利子貸付けの貸付計画
七 機構が会社に貸し付ける道路資産の内容並びにその貸付料の額及び貸付期間
八 会社が当該高速道路を供用することにより徴収する料金の額及びその徴収期間
九 その他国土交通省令で定める事項
2 前項に規定する全国路線網に属する高速道路とは、高速自動車国道(高速自動車国道と交通上密接な関連を有する高速自動車国道以外の高速道路であって、前条第1項の業務を高速自動車国道と一体として行う必要があるものとして国土交通大臣の認可を受けて機構が指定したものを含む。)をいう。
3 第1項に規定する地域路線網に属する高速道路とは、交通上密接な関連を有する二以上の高速道路(前項に規定するものを除く。)であって、前条第1項の業務を一体として行う必要があるものとして国土交通大臣の認可を受けて機構が指定したものをいう。
4 第1項第7号の貸付期間の満了の日は、同項第8号の徴収期間の満了の日と同一でなければならない。
5 機構は、おおむね5年ごとに、前条第1項の業務の実施状況を勘案し、協定について検討を加え、これを変更する必要があると認めるときは、会社に対し、その変更を申し出ることができる。大規模な災害の発生その他社会経済情勢の重大な変化があり、これに対応して協定を変更する必要があると認めるときも、同様とする。
第14条 機構は、会社と協定を締結したとき(前条第1項に規定する全国路線網、地域路線網又は一の路線に属する高速道路について二以上の会社と協定を締結する場合にあっては、そのすべての会社と協定を締結したとき)は、遅滞なく、当該協定の対象となる高速道路ごとに、次に掲げる事項を記載した業務実施計画を作成し、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
一 業務実施計画の対象となる高速道路の路線名
二 会社が行う管理のうち、新設、改築又は修繕に係る工事(特定更新等工事を除き、修繕に係る工事にあっては、機構が会社からその費用に係る債務を引き受けるものに限る。)の内容
三 特定更新等工事の内容
四 前二号に規定する工事に要する費用に係る債務であって、機構が会社から引き受けることとなるものの限度額
五 災害復旧に要するものと見込まれる費用に係る債務であって、機構が会社から引き受けることとなるものの限度額
六 機構が会社に対して行う第12条第1項第4号、第6号及び第7号(災害復旧に係る部分を除く。)の無利子貸付けの貸付計画
七 機構が会社に貸し付ける道路資産の内容並びにその貸付料の額及び貸付期間
八 機構の収支予算の明細
九 その他国土交通省令で定める事項
2 二以上の会社と協定を締結した高速道路に関する業務実施計画にあっては、前項第2号から第7号までに掲げる事項は、それぞれの会社ごとに定めるものとする。
3 機構は、第1項の認可を受けようとするときは、協定その他国土交通省令で定める書類を添付しなければならない。
4 国土交通大臣は、第1項の規定による認可の申請が次の各号に掲げる要件のいずれにも適合する場合でなければ、同項の認可をしてはならない。
一 業務実施計画が、協定の内容に適合すること。
二 特定更新等工事により、当該高速道路に係る道路資産の貸付期間の満了の日においてもその構造が通常有すべき安全性を有していることとなると見込まれるものであること。
三 貸付料の額が、第17条に定める基準に適合するものであること。
四 収支予算が、当該高速道路について、承継債務の返済及び第12条第1項第3号の債務の返済(以下「承継債務等の返済」という。)の確実かつ円滑な実施が図られるものであること。
5 第1項の認可は、当該業務実施計画の対象となる高速道路について会社が道路整備特別措置法第3条第1項又は第6項の許可を受けた日(当該高速道路について二以上の会社が新設、改築、維持、修繕その他の管理を行う場合にあっては、そのすべての会社が当該許可を受けた日)から、その効力を生ずる。
第15条 機構は、高速道路に係る道路資産が道路整備特別措置法第51条第2項から第4項までの規定により機構に帰属する時において、前条第1項の認可を受けた業務実施計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの。以下「認可業務実施計画」という。)に定められた機構が会社から引き受ける新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に係る債務の限度額の範囲内で、会社が当該高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に充てるために負担した債務を引き受けなければならない。
2 前項の規定により機構が会社から当該会社の社債に係る債務を引き受けた場合にあっては、当該社債の社債権者(以下「引受社債権者」という。)は、機構の財産について他の債権者(第22条第1項及び第2項の規定による日本高速道路保有・債務返済機構債券の債権者を除く。)に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
3 前項の先取特権の順位は、民法(明治29年法律第89号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとし、かつ、第22条第3項の規定による先取特権と同順位とする。
第16条 機構は、認可業務実施計画に従い、会社に対し、その保有する道路資産を貸し付けるとともに、会社から、当該道路資産に係る貸付料を徴収しなければならない。
第17条 会社に対する道路資産の貸付けに係る貸付料の額は、認可業務実施計画の対象となる高速道路ごとに、機構が収受する当該高速道路に係る占用料その他の収入で政令で定めるものと併せて、当該高速道路に係る機構の第12条第1項の業務に要する費用その他の政令で定める費用を、その貸付期間内に償うものでなければならない。
2 前項に規定するもののほか、同項の貸付料の額の基準は、政令で定める。
第18条 鉄道事業者に鉄道施設を利用させる場合における利用料の額の基準に関し必要な事項は、政令で定める。
第4章 財務及び会計
第19条 機構は、第12条第1項の業務又は同条第2項の業務ごとに経理を区分し、それぞれ勘定を設けて整理しなければならない。
第20条 機構は、本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法第15条第1項に規定する退職金支払確保契約に関する業務及びこれに附帯する業務に関する基金を設け、同項に規定する特定事業主が当該退職金支払確保契約に基づき機構に掛金として納付した金額をもってこれに充てるものとする。
2 機構は、次の方法による場合を除くほか、前項の基金を運用してはならない。
一 国債、地方債その他国土交通大臣の指定する有価証券の取得
二 銀行その他国土交通大臣の指定する金融機関への預金
三 その他国土交通省令で定める方法
3 第1項の基金は、国土交通省令で定めるところにより、毎事業年度の損益計算上利益又は損失を生じたときは、その利益又は損失の額により増加又は減少するものとする。
第21条 機構の第12条第1項の業務に係る勘定(以下「高速道路勘定」という。)については、通則法第44条第1項ただし書及び第3項の規定は、適用しない。
2 機構は、高速道路勘定において、通則法第29条第2項第1号に規定する中期目標の期間(以下この項及び次項において「中期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法第44条第1項本文又は第2項の規定による整理を行った後、同条第1項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額を当該中期目標の期間の次の中期目標の期間における積立金として整理しなければならない。
3 機構は、高速道路勘定以外の勘定において、中期目標の期間の最後の事業年度に係る通則法第44条第1項又は第2項の規定による整理を行った後、同条第1項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち国土交通大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る通則法第30条第1項の認可を受けた中期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における第12条第2項に規定する業務の財源に充てることができる。
4 機構は、前項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。
5 前二項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。
第22条 機構は、第12条第1項第2号及び第3号に規定する業務に必要な費用に充てるため、国土交通大臣の認可を受けて、長期借入金をし、又は日本高速道路保有・債務返済機構債券(以下この章において「債券」という。)を発行することができる。
2 前項に定めるもののほか、機構は、債券を失った者に交付するため必要があるときは、政令で定めるところにより、債券を発行することができる。
3 前二項の規定による債券の債権者は、機構の財産について他の債権者(引受社債権者を除く。)に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
4 前項の先取特権の順位は、民法の規定による一般の先取特権に次ぐものとし、かつ、第15条第2項の規定による先取特権と同順位とする。
5 機構は、国土交通大臣の認可を受けて、債券の発行に関する事務の全部又は一部を本邦又は外国の銀行、信託会社又は金融商品取引業(金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第8項に規定する金融商品取引業をいう。次項において同じ。)を行う者に委託することができる。
6 会社法(平成17年法律第86号)第705条第1項及び第2項並びに第709条の規定は、前項の規定により委託を受けた銀行、信託会社又は金融商品取引業を行う者について準用する。
7 前各項に定めるもののほか、債券に関し必要な事項は、政令で定める。
第23条 政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和21年法律第24号)第3条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、機構の長期借入金又は債券に係る債務(国際復興開発銀行等からの外資の受入に関する特別措置に関する法律(昭和28年法律第51号)第2条の規定に基づき政府が保証契約をすることができる債務を除く。)について保証することができる。
第24条 機構は、毎事業年度、長期借入金及び債券の返済計画を立てて、国土交通大臣の認可を受けなければならない。
第25条 政府は、予算の範囲内において、機構に対して、第12条第1項第5号及び第6号の業務に要する経費を補助することができる。
2 第12条第1項第7号の地方公共団体は、予算の範囲内において、機構に対して、同号の業務に要する経費を補助することができる。
第5章 雑則
第26条 国土交通大臣は、道路整備特別措置法又は災害対策基本法に基づき代行する道路管理者の権限の適正な行使を確保するため特に必要があると認めるときは、機構に対し、第12条第1項第9号の業務及びこれに附帯する業務に関し必要な措置をとることを求めることができる。
2 機構は、国土交通大臣から前項の規定による求めがあったときは、正当な理由がない限り、その求めに応じなければならない。
第27条 国土交通大臣は、次の場合には、財務大臣に協議しなければならない。
一 第6条第2項、第14条第1項(第4号、第5号及び第8号に係る部分に限る。)、第22条第1項若しくは第5項又は第24条の認可をしようとする場合
二 第21条第3項の承認をしようとする場合
2 国土交通大臣は、通則法第30条第1項の規定による認可をしようとするときは、同条第2項各号に掲げる事項のうち首都高速道路、阪神高速道路又は本州四国連絡高速道路(道路会社法第5条第2項第6号に定める高速道路をいう。)に係る部分について、それぞれ政令で定める地方公共団体の長の意見を聴くものとする。
第28条 機構に係る通則法における主務大臣及び主務省令は、それぞれ国土交通大臣及び国土交通省令とする。
第29条 行政代執行法(昭和23年法律第43号)及び政令で定めるその他の法令については、政令で定めるところにより、機構を国の行政機関とみなして、これらの法令を準用する。
第30条 国家公務員宿舎法(昭和24年法律第117号)の規定は、機構の役員及び職員には適用しない。
第31条 機構は、別に法律で定めるところにより、平成77年9月30日までに解散する。
2 機構は、高速道路勘定において、前項の規定による解散の日までに承継債務等の返済を完了させ、同日において少なくとも資本金に相当する額を残余財産としなければならない。
3 機構は、解散した場合において、高速道路勘定に係る残余財産を、高速道路勘定に係る各出資者に対し、その出資額に応じて分配するものとする。
4 機構は、解散した場合において、高速道路勘定以外の勘定について、その債務を返済してなお残余財産があるときは、当該残余財産を、当該勘定に係る各出資者に対し、その出資額に応じて分配するものとする。
第6章 罰則
第32条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした機構の役員は、20万円以下の過料に処する。
一 この法律の規定により国土交通大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかったとき。
二 第12条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
三 第20条第2項の規定に違反して基金を運用したとき。
第1条 この法律は、施行法の施行の日から施行する。ただし、第28条の規定は、公布の日から施行する。
第2条 機構は、政令で定める日までの間、第5条の規定にかかわらず、主たる事務所を東京都に置く。
この法律は、会社法の施行の日から施行する。
第1条 この法律は、郵政民営化法の施行の日から施行する。
第58条 旧郵便貯金は、第7条、第8条、第20条、第22条、第24条、第28条、第39条、第43条、第88条、第108条及び第111条の規定による改正後の次に掲げる法律の規定の適用については、銀行への預金とみなす。
一から二十まで 略
二十一 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法第20条第2項第2号
第117条 この法律の施行前にした行為、この附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為、この法律の施行後附則第9条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便為替法第38条の8(第2号及び第3号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第13条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便振替法第70条(第2号及び第3号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第27条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便振替預り金寄附委託法第8条(第2号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第39条第2項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧公社法第70条(第2号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第42条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧公社法第71条及び第72条(第15号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為並びに附則第2条第2項の規定の適用がある場合における郵政民営化法第104条に規定する郵便貯金銀行に係る特定日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
この法律は、平成18年証券取引法改正法の施行の日から施行する。
第1条 この法律は、平成18年10月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
一から三まで 略
四 第3条、第7条、第13条、第16条、第19条及び第24条並びに附則第2条第2項、第37条から第39条まで、第41条、第42条、第44条、第57条、第66条、第75条、第76条、第78条、第79条、第81条、第84条、第85条、第87条、第89条、第93条から第95条まで、第97条から第100条まで、第103条、第109条、第114条、第117条、第120条、第123条、第126条、第128条及び第130条の規定 平成20年4月1日
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第2条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第3条 前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
第1条 この法律は、独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成26年法律第66号。以下「通則法改正法」という。)の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第14条第2項、第18条及び第30条の規定 公布の日
第28条 この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定によってした又はすべき処分、手続その他の行為であってこの法律による改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において「新法令」という。)に相当の規定があるものは、法律(これに基づく政令を含む。)に別段の定めのあるものを除き、新法令の相当の規定によってした又はすべき処分、手続その他の行為とみなす。
第29条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第30条 附則第3条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令(人事院の所掌する事項については、人事院規則)で定める。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。