公害等調整委員会設置法
第1条 この法律は、公害等調整委員会の設置並びに任務及びこれを達成するため必要となる明確な範囲の所掌事務を定めるとともに、その所掌する行政事務を能率的に遂行するため必要な組織を定めることを目的とする。
第2条 国家行政組織法(昭和23年法律第120号)第3条第2項の規定に基づいて、総務省の外局として、公害等調整委員会(以下「委員会」という。)を設置する。
第3条 委員会は、公害に係る紛争の迅速かつ適正な解決を図るとともに、鉱業、採石業又は砂利採取業と一般公益又は農業、林業その他の産業との調整を図るほか、土地その他の物又は地上権その他の権利の収用又は使用に関する手続に寄与することを任務とする。
第4条 委員会は、前条の任務を達成するため、次に掲げる事務をつかさどる。
一 公害に係る紛争のあつせん、調停、仲裁及び裁定に関すること。
二 鉱区禁止地域の指定に関すること。
三 鉱業法(昭和25年法律第289号)その他の法律及び鉱業等に係る土地利用の調整手続等に関する法律(昭和25年法律第292号)の定めるところにより不服の裁定を行うこと。
四 土地収用法(昭和26年法律第219号)第27条第2項又は第131条第1項の意見を述べること。
五 前各号に掲げるもののほか、法律(法律に基づく命令を含む。)に基づき委員会に属させられた事務
第5条 委員会の委員長及び委員は、独立してその職権を行なう。
第6条 委員会は、委員長及び委員6人をもつて組織する。
2 委員のうち3人は、非常勤とする。
3 委員長は、会務を総理し、委員会を代表する。
4 委員長に事故があるときは、あらかじめその指名する常勤の委員が、その職務を代理する。
第7条 委員長及び委員は、人格が高潔で識見の高い者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。
2 委員長又は委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、前項の規定にかかわらず、同項に定める資格を有する者のうちから、委員長又は委員を任命することができる。
3 前項の場合においては、任命後最初の国会において両議院の事後の承認を得なければならない。この場合において、両議院の事後の承認が得られないときは、内閣総理大臣は、直ちに、その委員長又は委員を罷免しなければならない。
第8条 委員長及び委員の任期は、5年とする。ただし、補欠の委員長又は委員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 委員長及び委員は、再任されることができる。
第9条 委員長及び委員は、次の各号のいずれかに該当する場合を除いては、在任中、その意に反して罷免されることがない。
一 破産手続開始の決定を受けたとき。
二 禁錮以上の刑に処せられたとき。
三 委員会により、心身の故障のため職務の執行ができないと認められたとき、又は職務上の義務違反その他委員長若しくは委員たるに適しない非行があると認められたとき。
第10条 内閣総理大臣は、委員長又は委員が前条各号の一に該当するときは、その委員長又は委員を罷免しなければならない。
第11条 委員長及び委員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
2 委員長及び委員は、在任中、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。
3 委員長及び常勤の委員は、在任中、営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行ない、又は内閣総理大臣の許可のある場合を除くほか、報酬を得て他の職務に従事してはならない。
4 委員長及び委員の給与は、別に法律で定める。
第12条 委員会は、委員長が招集する。
2 委員会は、委員長及び3人以上の委員の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。
3 委員会の議事は、出席者の過半数でこれを決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。
4 委員会が第9条第3号の規定による認定をするには、前項の規定にかかわらず、本人を除く全員の一致がなければならない。
5 委員長に事故がある場合の第2項の規定の適用については、第6条第4項に規定する常勤の委員は、委員長とみなす。
第13条 委員会は、その所掌事務について、法律若しくは政令を実施するため、又は法律若しくは政令の特別の委任に基づいて、公害等調整委員会規則を制定することができる。
第14条 委員会は、必要があると認めるときは、公聴会を開いて、広く一般の意見を聴くことができる。
第15条 委員会は、必要があると認めるときは、関係行政機関に対し、資料の提出、意見の開陳、技術的知識の提供その他必要な協力を求めることができる。
第16条 委員会は、必要があると認めるときは、国の他の行政機関、地方公共団体、学校、試験研究所、事業者、事業者の団体又は学識経験を有する者に対し、必要な調査を委託することができる。
第17条 委員会は、毎年、内閣総理大臣を経由して国会に対し所掌事務の処理状況を報告するとともに、その概要を公表しなければならない。
第18条 委員会に、専門の事項を調査させるため、専門委員30人以内を置くことができる。
2 専門委員は、委員会の申出に基づいて総務大臣が任命する。
3 専門委員は、当該専門の事項に関する調査が終了したときは、解任されるものとする。
4 専門委員は、非常勤とする。
5 第11条第1項の規定は、専門委員について準用する。
第19条 委員会の事務を処理させるため、委員会に事務局を置く。
2 事務局に置かれる職員のうちには、弁護士となる資格を有する者を加えなければならない。
第20条 第11条第1項(第18条第5項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は3万円以下の罰金に処する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して30日をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次条の規定は、公布の日から施行する。
2 第4条第1号の規定中裁定に係る部分及び附則第11条による改正後の公害紛争処理法(昭和45年法律第108号)の規定中裁定に係る部分は、この法律の施行の日から起算して3月をこえない範囲内において政令で定める日から適用する。
第2条 第7条第1項の規定による委員会の委員長又は委員の任命のために必要な行為は、同条の規定の例により、この法律の施行前においても、行なうことができる。
第10条 この法律の施行の際現に効力を有する土地調整委員会規則は、この法律の施行後は、公害等調整委員会規則としての効力を有するものとする。
第12条 この法律の施行前にこの法律による改正前の公害紛争処理法の規定による中央委員会、審査会等又は連合審査会(次条及び附則第14条において「中央委員会等」と総称する。)がした処分に対する行政不服審査法(昭和37年法律第160号)による不服申立てについては、この法律による改正後の公害紛争処理法第46条の2の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第13条 この法律の施行の際現に中央委員会等に係属している調停又は仲裁の手続において代理人に選任されている者で、弁護士でないものについてのこの法律による改正後の公害紛争処理法第23条の2第1項の規定の適用に関しては、その者を同項の規定による調停委員会又は仲裁委員会の承認を得た者とみなす。
第14条 この法律の施行の際現に中央委員会等に係属している調停に関し当該調停の目的となつている請求についてのこの法律による改正後の公害紛争処理法第36条の2の規定の適用に関しては、この法律の施行の時に、調停の申請がされたものとみなす。
第16条 この法律の施行前にこの法律による改正前の法律の規定により土地調整委員会又は中央公害審査委員会がした処分その他の行為は、政令で別段の定めをするものを除き、この法律又はこの法律による改正後の法律の相当規定により、公害等調整委員会がした処分その他の行為とみなす。
2 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の法律の規定により土地調整委員会又は中央公害審査委員会に対してされている申請その他の手続は、政令で別段の定めをするものを除き、この法律又はこの法律による改正後の法律の相当規定により、公害等調整委員会に対してされた手続とみなす。
第17条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第18条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。中央公害審査委員会の委員長、委員又は専門調査員の職にあつた者がこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用についても、同様とする。
1 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
1 この法律(第1条を除く。)は、昭和59年7月1日から施行する。
2 この法律の施行の日の前日において法律の規定により置かれている機関等で、この法律の施行の日以後は国家行政組織法又はこの法律による改正後の関係法律の規定に基づく政令(以下「関係政令」という。)の規定により置かれることとなるものに関し必要となる経過措置その他この法律の施行に伴う関係政令の制定又は改廃に関し必要となる経過措置は、政令で定めることができる。
第1条 この法律は、行政手続法(平成5年法律第88号)の施行の日から施行する。
第2条 この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第13条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第13条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第14条 この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。
第15条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
第1条 この法律は、内閣法の一部を改正する法律(平成11年法律第88号)の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 略
二 附則第10条第1項及び第5項、第14条第3項、第23条、第28条並びに第30条の規定 公布の日
第30条 第2条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置は、別に法律で定める。
第1条 この法律は、平成12年4月1日から施行する。
第3条 民法の一部を改正する法律(平成11年法律第149号)附則第3条第3項の規定により従前の例によることとされる準禁治産者及びその保佐人に関するこの法律による改正規定の適用については、次に掲げる改正規定を除き、なお従前の例による。
一から十八まで 略
十九 第80条の規定による労働保険審査官及び労働保険審査会法第30条、公害等調整委員会設置法第9条及び公害健康被害の補償等に関する法律第116条の改正規定
第4条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第1条 この法律(第2条及び第3条を除く。)は、平成13年1月6日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第995条(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律附則の改正規定に係る部分に限る。)、第1305条、第1306条、第1324条第2項、第1326条第2項及び第1344条の規定 公布の日
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
第1条 この法律は、破産法(平成16年法律第75号。次条第8項並びに附則第3条第8項、第5条第8項、第16項及び第21項、第8条第3項並びに第13条において「新破産法」という。)の施行の日から施行する。
第12条 施行日前にした行為並びに附則第2条第1項、第3条第1項、第4条、第5条第1項、第9項、第17項、第19項及び第21項並びに第6条第1項及び第3項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第14条 附則第2条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。