土地収用法
第1章 総則
第1条 この法律は、公共の利益となる事業に必要な土地等の収用又は使用に関し、その要件、手続及び効果並びにこれに伴う損失の補償等について規定し、公共の利益の増進と私有財産との調整を図り、もつて国土の適正且つ合理的な利用に寄与することを目的とする。
第2条 公共の利益となる事業の用に供するため土地を必要とする場合において、その土地を当該事業の用に供することが土地の利用上適正且つ合理的であるときは、この法律の定めるところにより、これを収用し、又は使用することができる。
第3条 土地を収用し、又は使用することができる公共の利益となる事業は、次の各号のいずれかに該当するものに関する事業でなければならない。
一 道路法(昭和27年法律第180号)による道路、道路運送法(昭和26年法律第183号)による一般自動車道若しくは専用自動車道(同法による一般旅客自動車運送事業又は貨物自動車運送事業法(平成元年法律第83号)による一般貨物自動車運送事業の用に供するものに限る。)又は駐車場法(昭和32年法律第106号)による路外駐車場
二 河川法(昭和39年法律第167号)が適用され、若しくは準用される河川その他公共の利害に関係のある河川又はこれらの河川に治水若しくは利水の目的をもつて設置する堤防、護岸、ダム、水路、貯水池その他の施設
三 砂防法(明治30年法律第29号)による砂防設備又は同法が準用される砂防のための施設
三の二 国又は都道府県が設置する地すべり等防止法(昭和33年法律第30号)による地すべり防止施設又はぼた山崩壊防止施設
三の三 国又は都道府県が設置する急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和44年法律第57号)による急傾斜地崩壊防止施設
四 運河法(大正2年法律第16号)による運河の用に供する施設
五 国、地方公共団体、土地改良区(土地改良区連合を含む。以下同じ。)又は独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構が設置する農業用道路、用水路、排水路、海岸堤防、かんがい用若しくは農作物の災害防止用のため池又は防風林その他これに準ずる施設
六 国、都道府県又は土地改良区が土地改良法(昭和24年法律第195号)によつて行う客土事業又は土地改良事業の施行に伴い設置する用排水機若しくは地下水源の利用に関する設備
七 鉄道事業法(昭和61年法律第92号)による鉄道事業者又は索道事業者がその鉄道事業又は索道事業で一般の需要に応ずるものの用に供する施設
七の二 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が設置する鉄道又は軌道の用に供する施設
八 軌道法(大正10年法律第76号)による軌道又は同法が準用される無軌条電車の用に供する施設
八の二 石油パイプライン事業法(昭和47年法律第105号)による石油パイプライン事業の用に供する施設
九 道路運送法による一般乗合旅客自動車運送事業(路線を定めて定期に運行する自動車により乗合旅客の運送を行うものに限る。)又は貨物自動車運送事業法による一般貨物自動車運送事業(特別積合せ貨物運送をするものに限る。)の用に供する施設
九の二 自動車ターミナル法(昭和34年法律第136号)第3条の許可を受けて経営する自動車ターミナル事業の用に供する施設
十 港湾法(昭和25年法律第218号)による港湾施設又は漁港漁場整備法(昭和25年法律第137号)による漁港施設
十の二 海岸法(昭和31年法律第101号)による海岸保全施設
十の三 津波防災地域づくりに関する法律(平成23年法律第123号)による津波防護施設
十一 航路標識法(昭和24年法律第99号)による航路標識又は水路業務法(昭和25年法律第102号)による水路測量標
十二 航空法(昭和27年法律第231号)による飛行場又は航空保安施設で公共の用に供するもの
十三 気象、海象、地象又は洪水その他これに類する現象の観測又は通報の用に供する施設
十三の二 日本郵便株式会社が日本郵便株式会社法(平成17年法律第100号)第4条第1項第1号に掲げる業務の用に供する施設
十四 国が電波監視のために設置する無線方位又は電波の質の測定装置
十五 国又は地方公共団体が設置する電気通信設備
十五の二 電気通信事業法(昭和59年法律第86号)第120条第1項に規定する認定電気通信事業者が同項に規定する認定電気通信事業の用に供する施設(同法の規定により土地等を使用することができるものを除く。)
十六 放送法(昭和25年法律第132号)による基幹放送事業者又は基幹放送局提供事業者が基幹放送の用に供する放送設備
十七 電気事業法(昭和39年法律第170号)による一般送配電事業、送電事業、特定送配電事業又は発電事業の用に供する電気工作物
十七の二 ガス事業法(昭和29年法律第51号)によるガス工作物
十八 水道法(昭和32年法律第177号)による水道事業若しくは水道用水供給事業、工業用水道事業法(昭和33年法律第84号)による工業用水道事業又は下水道法(昭和33年法律第79号)による公共下水道、流域下水道若しくは都市下水路の用に供する施設
十九 市町村が消防法(昭和23年法律第186号)によつて設置する消防の用に供する施設
二十 都道府県又は水防法(昭和24年法律第193号)による水防管理団体が水防の用に供する施設
二十一 学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校又はこれに準ずるその他の教育若しくは学術研究のための施設
二十二 社会教育法(昭和24年法律第207号)による公民館(同法第42条に規定する公民館類似施設を除く。)若しくは博物館又は図書館法(昭和25年法律第118号)による図書館(同法第29条に規定する図書館同種施設を除く。)
二十三 社会福祉法(昭和26年法律第45号)による社会福祉事業若しくは更生保護事業法(平成7年法律第86号)による更生保護事業の用に供する施設又は職業能力開発促進法(昭和44年法律第64号)による公共職業能力開発施設若しくは職業能力開発総合大学校
二十四 国、地方公共団体、独立行政法人国立病院機構、国立研究開発法人国立がん研究センター、国立研究開発法人国立循環器病研究センター、国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター、国立研究開発法人国立国際医療研究センター、国立研究開発法人国立成育医療研究センター、国立研究開発法人国立長寿医療研究センター、健康保険組合若しくは健康保険組合連合会、国民健康保険組合若しくは国民健康保険団体連合会、国家公務員共済組合若しくは国家公務員共済組合連合会若しくは地方公務員共済組合若しくは全国市町村職員共済組合連合会が設置する病院、療養所、診療所若しくは助産所、地域保健法(昭和22年法律第101号)による保健所若しくは医療法(昭和23年法律第205号)による公的医療機関又は検疫所
二十五 墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年法律第48号)による火葬場
二十六 と畜場法(昭和28年法律第114号)によると畜場又は化製場等に関する法律(昭和23年法律第140号)による化製場若しくは死亡獣畜取扱場
二十七 地方公共団体又は廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第15条の5第1項に規定する廃棄物処理センターが設置する同法による一般廃棄物処理施設、産業廃棄物処理施設その他の廃棄物の処理施設(廃棄物の処分(再生を含む。)に係るものに限る。)及び地方公共団体が設置する公衆便所
二十七の二 国が設置する平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法(平成23年法律第110号)による汚染廃棄物等の処理施設
二十八 卸売市場法(昭和46年法律第35号)による中央卸売市場及び地方卸売市場
二十九 自然公園法(昭和32年法律第161号)による公園事業
二十九の二 自然環境保全法(昭和47年法律第85号)による原生自然環境保全地域に関する保全事業及び自然環境保全地域に関する保全事業
三十 国、地方公共団体、独立行政法人都市再生機構又は地方住宅供給公社が都市計画法(昭和43年法律第100号)第4条第2項に規定する都市計画区域について同法第2章の規定により定められた第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域又は田園住居地域内において、自ら居住するため住宅を必要とする者に対し賃貸し、又は譲渡する目的で行う五十戸以上の一団地の住宅経営
三十一 国又は地方公共団体が設置する庁舎、工場、研究所、試験所その他直接その事務又は事業の用に供する施設
三十二 国又は地方公共団体が設置する公園、緑地、広場、運動場、墓地、市場その他公共の用に供する施設
三十三 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構が国立研究開発法人日本原子力研究開発機構法(平成16年法律第155号)第17条第1項第1号から第3号までに掲げる業務の用に供する施設
三十四 独立行政法人水資源機構が設置する独立行政法人水資源機構法(平成14年法律第182号)による水資源開発施設及び愛知豊川用水施設
三十四の二 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構が国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構法(平成14年法律第161号)第18条第1号から第4号までに掲げる業務の用に供する施設
三十四の三 国立研究開発法人国立がん研究センター、国立研究開発法人国立循環器病研究センター、国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター、国立研究開発法人国立国際医療研究センター、国立研究開発法人国立成育医療研究センター又は国立研究開発法人国立長寿医療研究センターが高度専門医療に関する研究等を行う国立研究開発法人に関する法律(平成20年法律第93号)第13条第1項第1号、第14条第1号、第15条第1号若しくは第3号、第16条第1号若しくは第3号、第17条第1号又は第18条第1号若しくは第2号に掲げる業務の用に供する施設
三十五 前各号のいずれかに掲げるものに関する事業のために欠くことができない通路、橋、鉄道、軌道、索道、電線路、水路、池井、土石の捨場、材料の置場、職務上常駐を必要とする職員の詰所又は宿舎その他の施設
第4条 この法律又は他の法律によつて、土地等を収用し、又は使用することができる事業の用に供している土地等は、特別の必要がなければ、収用し、又は使用することができない。
第5条 土地を第3条各号の一に規定する事業の用に供するため、その土地にある左の各号に掲げる権利を消滅させ、又は制限することが必要且つ相当である場合においては、この法律の定めるところにより、これらの権利を収用し、又は使用することができる。
一 地上権、永小作権、地役権、採石権、質権、抵当権、使用貸借又は賃貸借による権利その他土地に関する所有権以外の権利
二 鉱業権
三 温泉を利用する権利
2 土地の上にある立木、建物その他土地に定着する物件をその土地とともに第3条各号の一に規定する事業の用に供するため、これらの物件に関する所有権以外の権利を消滅させ、又は制限することが必要且つ相当である場合においては、この法律の定めるところにより、これらの権利を収用し、又は使用することができる。
3 土地、河川の敷地、海底又は流水、海水その他の水を第3条各号の一に規定する事業の用に供するため、これらのもの(当該土地が埋立て又は干拓により造成されるものであるときは、当該埋立て又は干拓に係る河川の敷地又は海底)に関係のある漁業権、入漁権その他河川の敷地、海底又は流水、海水その他の水を利用する権利を消滅させ、又は制限することが必要且つ相当である場合においては、この法律の定めるところにより、これらの権利を収用し、又は使用することができる。
第6条 土地の上にある立木、建物その他土地に定着する物件をその土地とともに、第3条各号の一に規定する事業の用に供することが必要且つ相当である場合においては、この法律の定めるところにより、これらの物を収用し、又は使用することができる。
第7条 土地に属する土石砂れきを第3条各号の一に規定する事業の用に供することが必要且つ相当である場合においては、この法律の定めるところにより、これらの物を収用することができる。
第8条 この法律において「起業者」とは、土地、第5条に掲げる権利若しくは第6条に掲げる立木、建物その他土地に定着する物件を収用し、若しくは使用し、又は前条に規定する土石砂れきを収用することを必要とする第3条各号の一に規定する事業を行う者をいう。
2 この法律において「土地所有者」とは、収用又は使用に係る土地の所有者をいう。
3 この法律において「関係人」とは、第2条の規定によつて土地を収用し、又は使用する場合においては当該土地に関して地上権、永小作権、地役権、採石権、質権、抵当権、使用貸借若しくは賃貸借による権利その他所有権以外の権利を有する者及びその土地にある物件に関して所有権その他の権利を有する者を、第5条の規定によつて同条に掲げる権利を収用し、又は使用する場合においては当該権利に関して質権、抵当権、使用貸借若しくは賃貸借による権利その他の権利を有する者を、第6条の規定によつて同条に掲げる立木、建物その他土地に定着する物件を収用し、又は使用する場合においては当該物件に関して所有権以外の権利を有する者を、第7条の規定によつて土石砂れきを収用する場合においては当該土石砂れきの属する土地に関して所有権以外の権利を有する者及びその土地にある物件に関して所有権その他の権利を有する者をいう。ただし、第26条第1項(第138条第1項において準用する場合を含む。)の規定による事業の認定の告示があつた後において新たな権利を取得した者は、既存の権利を承継した者を除き、関係人に含まれないものとする。
4 この法律において、土地又は物件に関する所有権以外の権利を有する者には、当該土地若しくは物件又は当該土地若しくは物件に関する所有権以外の権利につき、仮登記上の権利又は既登記の買戻権を有する者、既登記の差押債権者及び既登記の仮差押債権者が含まれるものとする。
5 前項の規定は、鉱業権、漁業権又は入漁権に関する権利を有する者について準用する。この場合において、同項中「仮登記」とあるのは「仮登録」と、「既登記」とあるのは「既登録」と読み替えるものとする。
第9条 合併その他の事由に因り事業の承継があつた場合においては、この法律の規定によつて従前の起業者が有していた権利義務は、当該事業を承継した者に移転する。
第10条 起業者、土地所有者又は関係人の変更があつた場合においては、この法律又はこの法律に基く命令の規定によつて従前の起業者、土地所有者又は関係人がした手続その他の行為は、新たに起業者、土地所有者又は関係人となつた者に対しても、その効力を有する。
第10条の2 起業者は、第26条第1項の規定によつて告示された事業の用に供するため取得した土地については、公共の利益に沿うように適正な管理を行なわなければならない。
2 起業者は、前項に規定する土地を、同項に規定する事業の用以外の他の用に供する工作物その他の施設の用に供するために利用し、又は利用させるときは、当該土地の周辺の環境を阻害しないよう配慮しなければならない。
第2章 事業の準備
第11条 第3条各号の一に掲げる事業の準備のために他人の占有する土地に立ち入つて測量又は調査をする必要がある場合においては、起業者は、事業の種類並びに立ち入ろうとする土地の区域及び期間を記載した申請書を当該区域を管轄する都道府県知事に提出して立入の許可を受けなければならない。但し、起業者が国又は地方公共団体であるときは、事業の種類並びに立ち入ろうとする土地の区域及び期間を都道府県知事にあらかじめ通知することをもつて足り、許可を受けることを要しない。
2 都道府県知事は、前項本文の規定によつて立入の許可の申請があつた事業が第3条各号の一に掲げる事業に該当しない場合又は立ち入ろうとする土地の区域及び期間が当該事業の準備のために必要な範囲をこえる場合を除いては、立入を許可するものとする。
3 前項の規定によつて都道府県知事の許可を受けた起業者又は第1項但書の規定によつて都道府県知事に通知をした起業者は、土地に、自ら立ち入り、又は起業者が命じた者若しくは委任した者を立ち入らせることができる。
4 都道府県知事は、第2項の規定による許可をしたとき、又は第1項但書の規定による通知を受けたときは、直ちに、起業者の名称、事業の種類並びに起業者が立ち入ろうとする土地の区域及び期間をその土地の占有者に通知し、又はこれらの事項を公告しなければならない。
第12条 前条第3項の規定によつて他人の占有する土地に立ち入ろうとする者は、立ち入ろうとする日の5日前までに、その日時及び場所を市町村長に通知しなければならない。
2 市町村長は、前項の規定による通知を受けたときは、直ちに、その旨を土地の占有者に通知し、又は公告しなければならない。
3 前条第3項の規定によつて宅地又はかき、さく等で囲まれた土地に立ち入ろうとする場合においては、その土地に立ち入ろうとする者は、立入の際あらかじめその旨を占有者に告げなければならない。
4 日出前又は日没後においては、宅地又はかき、さく等で囲まれた土地に立ち入つてはならない。
第13条 土地の占有者は、正当な理由がない限り、第11条第3項の規定による立入を拒み、又は妨げてはならない。
第14条 起業者又はその命を受けた者若しくは委任を受けた者は、第3条各号の一に掲げる事業の準備のために他人の占有する土地に立ち入つて測量又は調査を行うに当り、やむを得ない必要があつて、障害となる植物若しくはかき、さく等(以下「障害物」という。)を伐除しようとする場合又は当該土地に試掘若しくは試すい若しくはこれに伴う障害物の伐除(以下「試掘等」という。)を行おうとする場合において、当該障害物又は当該土地の所有者及び占有者の同意を得ることができないときは、当該障害物の所在地を管轄する市町村長の許可を受けて当該障害物を伐除し、又は当該土地の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けて当該土地に試掘等を行うことができる。この場合において、市町村長が許可を与えようとするときは障害物の所有者及び占有者に、都道府県知事が許可を与えようとするときは土地の所有者及び占有者に、あらかじめ、意見を述べる機会を与えなければならない。
2 前項の規定によつて障害物を伐除しようとする者又は土地に試掘等を行おうとする者は、伐除しようとする日又は試掘等を行おうとする日の3日前までに、当該障害物又は当該土地の所有者及び占有者に通知しなければならない。
3 障害物が山林、原野その他これらに類する土地にあつて、あらかじめ所有者及び占有者の同意を得ることが困難であり、且つ、障害物の現状を著しく損傷しない場合においては、起業者又はその命を受けた者若しくは委任を受けた者は、前二項の規定にかかわらず、当該障害物の所在地を管轄する市町村長の許可を受けて、直ちに、障害物を伐除することができる。この場合においては、障害物を伐除した後、遅滞なく、その旨を所有者及び占有者に通知しなければならない。
4 前項の規定は、第1項の規定による土地の試掘又は試すいに伴う障害物の伐除をする場合には適用しない。
第15条 第11条第3項の規定によつて他人の占有する土地に立ち入ろうとする者は、その身分を示す証票及び都道府県知事の許可証(起業者が国又は地方公共団体である場合を除く。)を携帯しなければならない。
2 前条の規定によつて障害物を伐除しようとする者又は土地に試掘等を行おうとする者は、その身分を示す証票及び市町村長又は都道府県知事の許可証を携帯しなければならない。
3 前二項に規定する証票又は許可証は、土地又は障害物の所有者、占有者その他の利害関係人の請求があつたときは、示さなければならない。
4 第1項及び第2項に規定する証票及び許可証の様式は、国土交通省令で定める。
第2章の2 土地等の取得に関する紛争の処理
第1節 あつせん
第15条の2 第3条各号のいずれかに掲げる事業の用に供するための土地等の取得に関する関係当事者間の合意が成立するに至らなかつたときは、関係当事者の双方又は一方は、書面をもつて、当該紛争に係る土地等が所在する都道府県の知事に対して、当該紛争の解決をあつせん委員のあつせんに付することを申請することができる。ただし、当該土地等について、第26条第1項(第138条第1項において準用する場合を含む。)の規定による事業の認定の告示があつた後は、この限りでない。
2 都道府県知事は、前項の規定による申請があつた場合においては、当該紛争があつせんを行うに適しないと認められるときを除き、あつせん委員のあつせんに付するものとする。
3 第1項の規定による申請で同一の事業に係るものが二以上の都道府県知事にされた場合において、それぞれの都道府県のあつせん委員のあつせんに付することが適当でないと認められるときは、関係都道府県知事は、協議により、いずれの都道府県のあつせん委員のあつせんに付するかを定めることができる。
第15条の3 あつせん委員は5人とし、事件ごとに、収用委員会がその委員の中から推薦する者1人及び学識経験を有する者で収用委員会が推薦するものについて、都道府県知事が任命する。
第15条の4 あつせん委員は、あつせん中の紛争に係る土地等について、第26条第1項(第138条第1項において準用する場合を含む。)の規定による事業の認定の告示があつた場合には、当該あつせんを打ち切るものとする。
第15条の5 あつせん委員は、あつせんが終つたとき、又は前条に規定する場合その他の事由によりあつせんを打ち切つたときには、遅滞なく、その経過及び結果を都道府県知事に報告しなければならない。
2 あつせん委員は、前項の規定による報告をしたときは、当然に退任するものとする。
第15条の6 この法律に規定する事項を除き、あつせんの申請の手続その他あつせんに関し必要な事項は、政令で定める。
第2節 仲裁
第15条の7 第15条の2第1項本文に規定する場合において、当該紛争が土地等の取得に際しての対償のみに関するものであるときは、関係当事者の双方は、書面をもつて、当該紛争に係る土地等が所在する都道府県の知事に対して、仲裁委員による当該紛争の仲裁(以下単に「仲裁」という。)を申請することができる。ただし、当該土地等について、第26条第1項(第138条第1項において準用する場合を含む。)の規定による事業の認定の告示があつた後は、この限りでない。
2 第15条の2第3項の規定は、前項の場合に準用する。この場合において、同条第3項中「あつせん委員」とあるのは「仲裁委員」と、「あつせん」とあるのは「仲裁」と読み替えるものとする。
3 第1項の規定により仲裁の申請がされた後仲裁判断が行われるまでの間、当該申請に係る土地若しくは物件の所有権その他の権利、第5条に掲げる権利又は第7条に規定する土石砂れきを採取する権利に関しては、起業者又はこれらの権利を有する者は、それぞれ、第39条第1項又は第2項(第138条第1項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による申請又は請求をすることができない。
第15条の8 仲裁委員は3人とし、事件ごとに、収用委員会がその委員の中から推薦する者について、都道府県知事が任命する。
第15条の9 仲裁委員は、仲裁を行う場合において必要があると認めるときは、当事者の申出により、相手方の所持する当該紛争に係る資料の提出を求めることができる。
第15条の10 仲裁委員は、仲裁を行う場合において必要があると認めるときは、当事者の申出により、相手方の占有する土地その他当該紛争に関係のある場所に立ち入り、当該紛争の原因たる事実関係につき検査をすることができる。
2 前項の規定により検査をする場合においては、仲裁委員の1人をして当該検査を行わせることができる。
第15条の11 仲裁委員は、仲裁判断を行つたときには、遅滞なく、その概要を都道府県知事に報告しなければならない。
2 仲裁委員は、前項の規定による報告をしたときは、当然に退任するものとする。
第15条の12 仲裁については、この法律に別段の定めがある場合を除いて、仲裁委員を仲裁人とみなして、仲裁法(平成15年法律第138号)の規定を準用する。
第15条の13 この法律に定めるもののほか、仲裁の申請の手続、仲裁の手続に要する費用その他仲裁に関し必要な事項は、政令で定める。
第3章 事業の認定等
第1節 事業の認定
第15条の14 起業者は、次条の規定による事業の認定を受けようとするときは、あらかじめ、国土交通省令で定める説明会の開催その他の措置を講じて、事業の目的及び内容について、当該事業の認定について利害関係を有する者に説明しなければならない。
第16条 起業者は、当該事業又は当該事業の施行により必要を生じた第3条各号の一に該当するものに関する事業(以下「関連事業」という。)のために土地を収用し、又は使用しようとするときは、この節の定めるところに従い、事業の認定を受けなければならない。
第17条 事業が次の各号のいずれかに掲げるものであるときは、国土交通大臣が事業の認定に関する処分を行う。
一 国又は都道府県が起業者である事業
二 事業を施行する土地(以下「起業地」という。)が二以上の都道府県の区域にわたる事業
三 一の都道府県の区域を超え、又は道の区域の全部にわたり利害の影響を及ぼす事業その他の事業で次に掲げるもの
イ 道路整備特別措置法(昭和31年法律第7号)第2条第4項に規定する会社が行う同法による高速道路に関する事業
ロ 鉄道事業法による鉄道事業者がその鉄道事業(当該事業に係る路線又はその路線及び当該鉄道事業者若しくは当該鉄道事業者がその路線に係る鉄道線路を譲渡し、若しくは使用させる鉄道事業者が運送を行う上でその路線と密接に関連する他の路線が一の都府県の区域内にとどまるものを除く。)の用に供する施設に関する事業
ハ 港湾法による港湾施設で国際戦略港湾、国際拠点港湾又は重要港湾に係るものに関する事業
ニ 航空法による飛行場又は航空保安施設で公共の用に供するものに関する事業
ホ 電気通信事業法第120条第1項に規定する認定電気通信事業者が同項に規定する認定電気通信事業(その業務区域が一の都府県の区域内にとどまるものを除く。)の用に供する施設に関する事業
ヘ 日本放送協会が放送事業の用に供する放送設備に関する事業
ト 電気事業法による一般送配電事業(供給区域が一の都府県の区域内にとどまるものを除く。)、送電事業(供給の相手方たる一般送配電事業者の供給区域が一の都府県の区域内にとどまるものを除く。)、特定送配電事業(供給地点が一の都府県の区域内にとどまるものを除く。)又は発電事業(当該事業の用に供する電気工作物と電気的に接続する電線路が一の都府県の区域内にとどまるものを除く。)の用に供する電気工作物に関する事業
チ イからトまでに掲げる事業のために欠くことができない通路、橋、鉄道、軌道、索道、電線路、水路、池井、土石の捨場、材料の置場、職務上常駐を必要とする職員の詰所又は宿舎その他の施設に関する事業
四 前三号に掲げる事業に係る関連事業
2 事業が前項各号の一に掲げるもの以外のものであるときは、起業地を管轄する都道府県知事が事業の認定に関する処分を行う。
3 国土交通大臣又は都道府県知事は、次条の規定による事業認定申請書を受理した日から3月以内に、事業の認定に関する処分を行なうように努めなければならない。
第18条 起業者は、第16条の規定による事業の認定を受けようとするときは、国土交通省令で定める様式に従い、左に掲げる事項を記載した事業認定申請書を、前条第1項又は第27条第1項の場合においては国土交通大臣に、前条第2項の場合においては都道府県知事に提出しなければならない。
一 起業者の名称
二 事業の種類
三 収用又は使用の別を明らかにした起業地
四 事業の認定を申請する理由
2 前項の申請書には、国土交通省令で定める様式に従い、次に掲げる書類を添付しなければならない。
一 事業計画書
二 起業地及び事業計画を表示する図面
三 事業が関連事業に係るものであるときは、起業者が当該関連事業を施行する必要を生じたことを証する書面
四 起業地内に第4条に規定する土地があるときは、その土地に関する調書、図面及び当該土地の管理者の意見書
五 起業地内にある土地の利用について法令の規定による制限があるときは、当該法令の施行について権限を有する行政機関の意見書
六 事業の施行に関して行政機関の免許、許可又は認可等の処分を必要とする場合においては、これらの処分があつたことを証明する書類又は当該行政機関の意見書
七 第15条の14の規定に基づき講じた措置の実施状況を記載した書面
3 前項第4号から第6号までに掲げる意見書は、起業者が意見を求めた日から3週間を経過しても、これを得ることができなかつたときは、添附することを要しない。この場合においては、意見書を得ることができなかつた事情を疎明する書面を添附しなければならない。
4 第1項第3号及び第2項第2号に規定する起業地の表示は、土地所有者及び関係人が自己の権利に係る土地が起業地の範囲に含まれることを容易に判断できるものでなければならない。
第19条 前条の規定による事業認定申請書及びその添附書類が同条又は同条に基く国土交通省令に規定する方式を欠くときは、国土交通大臣又は都道府県知事は、相当な期間を定めて、その欠陥を補正させなければならない。第125条の規定による手数料を納めないときも、同様とする。
2 起業者が前項の規定により欠陥の補正を命ぜられたにかかわらず、その定められた期間内に欠陥の補正をしないときは、国土交通大臣又は都道府県知事は、事業認定申請書を却下しなければならない。
第20条 国土交通大臣又は都道府県知事は、申請に係る事業が左の各号のすべてに該当するときは、事業の認定をすることができる。
一 事業が第3条各号の一に掲げるものに関するものであること。
二 起業者が当該事業を遂行する充分な意思と能力を有する者であること。
三 事業計画が土地の適正且つ合理的な利用に寄与するものであること。
四 土地を収用し、又は使用する公益上の必要があるものであること。
第21条 国土交通大臣又は都道府県知事は、事業の認定に関する処分を行おうとする場合において、第18条第3項の規定により意見書の添附がなかつたとき、その他必要があると認めるときは、起業地内にある第4条に規定する土地の管理者又は当該事業の施行について関係のある行政機関若しくはその地方支分部局の長の意見を求めなければならない。ただし、土地の管理者については、その管理者を確知することができないとき、その他その意見を求めることができないときは、この限りでない。
2 事業の施行について関係のある行政機関又はその地方支分部局の長は、事業の認定に関する処分について、国土交通大臣又は都道府県知事に対して意見を述べることができる。
第22条 国土交通大臣又は都道府県知事は、事業の認定に関する処分を行おうとする場合において必要があると認めるときは、申請に係る事業の事業計画について専門的学識又は経験を有する者の意見を求めることができる。
第23条 国土交通大臣又は都道府県知事は、事業の認定に関する処分を行おうとする場合において、当該事業の認定について利害関係を有する者から次条第2項の縦覧期間内に国土交通省令で定めるところにより公聴会を開催すべき旨の請求があつたときその他必要があると認めるときは、公聴会を開いて一般の意見を求めなければならない。
2 前項の規定による公聴会を開こうとするときは、起業者の名称、事業の種類及び起業地並びに公聴会の期日及び場所を一般に公告しなければならない。
3 公聴会の手続に関して必要な事項は、国土交通省令で定める。
第24条 国土交通大臣又は都道府県知事は、事業の認定に関する処分を行おうとするときは、申請に係る事業が第20条に規定する要件に該当しないことが明らかである場合を除き、起業地が所在する市町村の長に対して事業認定申請書及びその添附書類のうち当該市町村に関係のある部分の写を送付しなければならない。
2 市町村長が前項の書類を受け取つたときは、直ちに、起業者の名称、事業の種類及び起業地を公告し、公告の日から2週間その書類を公衆の縦覧に供しなければならない。
3 国土交通大臣は、第1項の規定による送付をしたときは、直ちに、起業地を管轄する都道府県知事にその旨を通知し、事業認定申請書及びその添附書類の写を送付しなければならない。
4 市町村長が第1項の書類を受け取つた日から2週間を経過しても、第2項の規定による手続を行なわないときは、起業地を管轄する都道府県知事は、起業者の申請により、当該市町村長に代わつてその手続を行なうことができる。
5 前項の規定により、都道府県知事が市町村長に代わつて手続を行なおうとするときは、あらかじめ、その旨を当該市町村長に通知しなければならない。
6 前項の規定による都道府県知事の通知を受けた後においては、市町村長は、当該事件につき、第2項の規定による手続を行なうことができない。
第25条 前条第2項の規定による公告があつたときは、事業の認定について利害関係を有する者は、同項の縦覧期間内に、都道府県知事に意見書を提出することができる。
2 都道府県知事は、国土交通大臣が認定に関する処分を行おうとする事業について、前項の規定による意見書を受け取つたときは、直ちに、これを国土交通大臣に送付し、前条第2項に規定する期間内に意見書の提出がなかつたときは、その旨を国土交通大臣に報告しなければならない。
第25条の2 国土交通大臣は、事業の認定に関する処分を行おうとするときは、あらかじめ社会資本整備審議会の意見を聴き、その意見を尊重しなければならない。ただし、第24条第2項の縦覧期間内に前条第1項の意見書(国土交通大臣が、事業の認定をしようとする場合にあつては事業の認定をすることについて異議がある旨の意見が記載されたものに限り、事業の認定を拒否しようとする場合にあつては事業の認定をすべき旨の意見が記載されたものに限る。)の提出がなかつた場合においては、この限りでない。
2 都道府県知事は、事業の認定に関する処分を行おうとするときは、あらかじめ第34条の7第1項の審議会その他の合議制の機関の意見を聴き、その意見を尊重しなければならない。ただし、第24条第2項の縦覧期間内に前条第1項の意見書(都道府県知事が、事業の認定をしようとする場合にあつては事業の認定をすることについて異議がある旨の意見が記載されたものに限り、事業の認定を拒否しようとする場合にあつては事業の認定をすべき旨の意見が記載されたものに限る。)の提出がなかつた場合においては、この限りでない。
第26条 国土交通大臣又は都道府県知事は、第20条の規定によつて事業の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を起業者に文書で通知するとともに、起業者の名称、事業の種類、起業地、事業の認定をした理由及び次条の規定による図面の縦覧場所を国土交通大臣にあつては官報で、都道府県知事にあつては都道府県知事が定める方法で告示しなければならない。
2 都道府県知事は、前項の規定による告示をしたときは、直ちに、国土交通大臣にその旨を報告しなければならない。
3 国土交通大臣は、第1項の規定による告示をしたときは、直ちに、関係都道府県知事にその旨を通知しなければならない。
4 事業の認定は、第1項の規定による告示があつた日から、その効力を生ずる。
第26条の2 国土交通大臣又は都道府県知事は、第20条の規定によつて事業の認定をしたときは、直ちに、起業地が所在する市町村の長にその旨を通知しなければならない。
2 市町村長は、前項の通知を受けたときは、直ちに、第24条第1項の規定により送付を受けた起業地を表示する図面を、事業の認定が効力を失う日又は第30条の2において準用する第30条第2項若しくは第3項の規定による通知を受ける日まで公衆の縦覧に供しなければならない。
3 第24条第4項及び第5項の規定は、市町村長が第1項の通知を受けた日から2週間を経過しても前項の規定による手続を行なわない場合に準用する。
第27条 起業者は、左の各号の一に該当するときは、国土交通大臣に対して事業の認定を申請することができる。この場合においては、起業者は、その旨を都道府県知事に通知しなければならない。
一 都道府県知事が事業の認定を拒否したとき。
二 都道府県知事が第18条の規定による事業認定申請書を受理した日から3月を経過しても事業の認定に関する処分を行わないとき。
2 国土交通大臣は、前項第1号の規定による申請を受けたときは、あらかじめ公害等調整委員会の意見を聞いた上で、自ら事業の認定に関する処分を行わなければならない。
3 国土交通大臣は、第1項第2号の規定による申請を受けたときは、あらかじめ都道府県知事の意見を聞いた上で、都道府県知事に対して、相当な期間を定めて、事業の認定に関する処分を行うことを指示することができる。
4 国土交通大臣は、都道府県知事が前項の規定によつて指示された期間内に処分を行わないとき、又は同項の規定によつて処分を行うことを指示することが適当でないと認めるときは、都道府県知事及び起業者にあらかじめ自ら事業の認定に関する処分を行うことを通知した上で、自ら事業の認定に関する処分を行うことができる。
5 前項の規定による国土交通大臣の通知を受けた後においては、都道府県知事は、当該事件につき事業の認定に関する処分を行うことができない。
6 都道府県知事は、第2項又は第4項の規定によつて国土交通大臣が自ら事業の認定に関する処分を行う場合において、既に開かれた公聴会の記録、既に提出された利害関係人の意見書等当該事業の認定に関する処分を行うために必要な書類があるときは、直ちに、これらの書類を国土交通大臣に送付しなければならない。
7 第2項又は第4項の規定によつて国土交通大臣が自ら事業の認定に関する処分を行う場合においては、国土交通大臣は、事業の認定に関する処分を行うための手続その他の行為で都道府県知事が既に行つたものを省略することができる。
第28条 国土交通大臣又は都道府県知事は、事業の認定を拒否したときは、遅滞なく、その旨を起業者に文書で通知しなければならない。
第28条の2 起業者は、第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつたときは、直ちに、国土交通省令で定めるところにより、土地所有者及び関係人が受けることができる補償その他国土交通省令で定める事項について、土地所有者及び関係人に周知させるため必要な措置を講じなければならない。
第28条の3 第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた後においては、何人も、都道府県知事の許可を受けなければ、起業地について明らかに事業に支障を及ぼすような形質の変更をしてはならない。
2 都道府県知事は、土地の形質の変更について起業者の同意がある場合又は土地の形質の変更が災害の防止その他正当な理由に基づき必要があると認められる場合に限り、前項の規定による許可をするものとする。
第29条 起業者が第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた日から1年以内に第39条第1項の規定による収用又は使用の裁決の申請をしないときは、事業の認定は、期間満了の日の翌日から将来に向つて、その効力を失う。
2 第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた日から4年以内に第47条の2第3項の規定による明渡裁決の申立てがないときも、前項と同様とする。この場合において、既にされた裁決手続開始の決定及び権利取得裁決は、取り消されたものとみなす。
第30条 第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた後、起業者が事業の全部又は一部を廃止し、又は変更したために土地を収用し、又は使用する必要がなくなつたときは、起業者は、遅滞なく、起業地を管轄する都道府県知事にその旨を届け出なければならない。この場合においては、国土交通省令で定めるところにより、その旨を周知させるため必要な措置を講じなければならない。
2 都道府県知事は、前項前段の規定による届出を受け取つたときは、事業の全部又は一部の廃止又は変更があつたことを都道府県知事が定める方法で告示し、かつ、起業地が所在する市町村の長に通知するとともに、直ちに、その旨を国土交通大臣に報告しなければならない。
3 都道府県知事は、第1項前段の規定による届出がない場合においても、起業者が事業の全部又は一部を廃止し、又は変更したために土地を収用し、又は使用する必要がなくなつたことを知つたときは、前項の規定による告示、通知及び報告をしなければならない。
4 事業の認定は、前二項の規定による告示があつた日から将来に向つて、その効力を失う。
第30条の2 前条第1項前段、第2項及び第3項の規定は、起業者が起業地内のすべての土地について必要な権利を取得した場合に準用する。ただし、同条第2項及び第3項の規定による告示及び報告は、することを要しない。
第2節 収用又は使用の手続の保留
第31条 起業者は、起業地の全部又は一部について、事業の認定後の収用又は使用の手続を保留することができる。
第32条 起業者は、前条の規定によつて収用又は使用の手続を保留しようとするときは、国土交通省令で定める様式に従い、事業の認定の申請と同時に、その旨及び手続を保留する起業地の範囲を記載した申立書を提出しなければならない。この場合においては、第18条第2項第2号に掲げる起業地を表示する図面に手続を保留する起業地の範囲を表示しなければならない。
2 第18条第4項の規定は、前項の規定による起業地の範囲の表示について、第19条第1項前段及び第2項の規定は、前項の規定による申立書の欠陥の補正について準用する。この場合において、同条第1項前段中「前条」とあるのは「第32条第1項」と、「事業認定申請書及びその添附書類」とあるのは「申立書及び図面」と、「同条」とあるのは「同項」と、同条第2項中「事業認定申請書」とあるのは「申立書」と読み替えるものとする。
第33条 国土交通大臣又は都道府県知事は、前条第1項の申立てがあつたときは、第26条第1項の規定による事業の認定の告示の際、あわせて事業の認定後の収用又は使用の手続が保留される旨及び手続が保留される起業地の範囲を告示しなければならない。
第34条 起業者は、収用又は使用の手続を保留した土地について、その手続を開始しようとするときは、第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた日から3年以内に、都道府県知事に、収用又は使用の手続を開始する旨を申し立てなければならない。
第34条の2 起業者は、前条の規定による申立てをしようとするときは、国土交通省令で定める様式に従い、第26条第1項及び第33条の規定によつて告示された事項並びに収用又は使用の手続を開始しようとする土地を記載した申立書に、当該土地を表示する図面を添附して、これを当該土地を管轄する都道府県知事に提出しなければならない。
2 第18条第4項の規定は、前項の規定による土地の表示について、第19条第1項前段及び第2項の規定は、前項の規定による申立書の欠陥の補正について準用する。この場合において、同条第1項前段中「前条」とあるのは「第34条の2第1項」と、「事業認定申請書」とあるのは「申立書」と、「同条」とあるのは「同項」と、「国土交通大臣又は都道府県知事」とあるのは「都道府県知事」と、同条第2項中「国土交通大臣又は都道府県知事は、事業認定申請書」とあるのは「都道府県知事は、申立書」と読み替えるものとする。
第34条の3 都道府県知事は、第34条の規定による申立てがあつたときは、遅滞なく、収用又は使用の手続が開始される旨及び第34条の4の規定による図面の縦覧場所を、都道府県知事が定める方法で告示しなければならない。
第34条の4 都道府県知事は、第34条の規定による申立てがあつたときは、直ちに、当該土地が所在する市町村の長に対して、第34条の2第1項の図面を送付しなければならない。
2 市町村長は、前項の図面を受け取つたときは、直ちに、これを第26条の2第2項の図面とあわせて公衆の縦覧に供しなければならない。
3 第24条第4項及び第5項の規定は、市町村長が第1項の図面を受け取つた日から2週間を経過しても前項の規定による手続を行なわない場合に準用する。
第34条の5 収用又は使用の手続を保留した土地については、第34条の3の規定による手続開始の告示があつた時を第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた時とみなして、この法律の規定を適用する。ただし、この章(第28条の2及び第29条第1項を除く。)、第92条第1項、第100条第2項、第106条第1項、第116条第1項及び第130条第1項の規定については、この限りでない。
第34条の6 起業者が、収用又は使用の手続を保留した土地について、第34条の期間内に同条の規定による申立てをしないときは、事業の認定は、期間満了の日の翌日から将来に向つて、その効力を失う。
第3章の2 都道府県知事が事業の認定に関する処分を行うに際して意見を聴く審議会等
第34条の7 都道府県に、この法律の規定によりその権限に属させられた事項を調査審議するため、審議会その他の合議制の機関(次項において「審議会等」という。)を置く。
2 審議会等の組織及び運営に関し必要な事項は、都道府県の条例で定める。
第4章 収用又は使用の手続
第1節 調書の作成
第35条 第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた後は、起業者又はその命を受けた者若しくは委任を受けた者は、事業の準備のため又は次条第1項の土地調書及び物件調書の作成のために、その土地又はその土地にある工作物に立ち入つて、これを測量し、又はその土地及びその土地若しくは工作物にある物件を調査することができる。
2 前項の規定によつて土地又は工作物に立ち入ろうとする者は、立ち入ろうとする日の3日前までに、その日時及び場所を当該土地又は工作物の占有者に通知しなければならない。
3 第12条第3項及び第4項、第13条並びに第15条第1項、第3項及び第4項の規定は、第1項の場合に準用する。この場合において、第12条第3項中「前条第3項」とあり、又は第13条及び第15条第1項中「第11条第3項」とあるのは「第35条第1項」と、第12条第3項及び第4項中「又はかき、さく等で囲まれた土地」とあるのは「若しくはかき、さく等で囲まれた土地又は工作物」と、同条第3項、第13条及び第15条第1項中「土地」とあり、又は同条第3項中「土地又は障害物」とあるのは「土地又は工作物」と、第15条第1項中「証票及び都道府県知事の許可証(起業者が国又は地方公共団体である場合を除く。)」とあり、又は同条第3項中「証票又は許可証」と、若しくは第4項中「証票及び許可証」とあるのは「証票」と読み替えるものとする。
第36条 第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた後、起業者は、土地調書及び物件調書を作成しなければならない。
2 前項の規定により土地調書及び物件調書を作成する場合において、起業者は、自ら土地調書及び物件調書に署名押印し、土地所有者及び関係人(起業者が過失がなくて知ることができない者を除く。以下この節において同じ。)を立ち会わせた上、土地調書及び物件調書に署名押印させなければならない。
3 前項の場合において、土地所有者及び関係人のうち、土地調書及び物件調書の記載事項が真実でない旨の異議を有する者は、その内容を当該調書に附記して署名押印することができる。
4 第2項の場合において、土地所有者及び関係人のうちに、同項の規定による署名押印を拒んだ者、同項の規定による署名押印を求められたにもかかわらず相当の期間内にその責めに帰すべき事由によりこれをしない者又は同項の規定による署名押印をすることができない者があるときは、起業者は、市町村長の立会い及び署名押印を求めなければならない。この場合において、市町村長は、当該市町村の職員を立ち会わせ、署名押印させることができる。
5 前項の場合において、市町村長が署名押印を拒んだときは、都道府県知事は、起業者の申請により、当該都道府県の職員のうちから立会人を指名し、署名押印させなければならない。
6 前二項の規定による立会人は、起業者又は起業者に対し第61条第1項第2号又は第3号の規定に該当する関係にある者であつてはならない。
第36条の2 起業者は、第1号に掲げる場合にあつては前条第1項の土地調書を、第2号に掲げる場合にあつては同項の物件調書を、それぞれ、同条第2項から第6項までに定める手続に代えて、次項から第7項までに定める手続により作成することができる。
一 収用し、又は使用しようとする一筆の土地の所有者及び当該土地に関して権利を有する関係人(これらの者のうち、起業者が過失がなくて知ることができない者を除き、1人当たりの補償金の見積額が最近3年間の権利取得裁決に係る1人当たりの補償金の平均額に照らして著しく低い額として政令で定める額以下である者に限る。)が、100人を超えると見込まれる場合
二 収用し、又は使用しようとする一筆の土地にある物件に関して権利を有する関係人(起業者が過失なくて知ることができない者を除き、1人当たりの補償金の見積額が最近3年間の明渡裁決に係る1人当たりの補償金の平均額に照らして著しく低い額として政令で定める額以下である者に限る。)が、100人を超えると見込まれる場合
2 前項の規定により土地調書又は物件調書を作成する場合において、起業者は、自ら土地調書又は物件調書に署名押印した上で、収用し、又は使用しようとする一筆の土地が所在する市町村の長に対し、国土交通省令で定めるところにより、土地調書又は物件調書の写しを添付した申出書を提出しなければならない。
3 市町村長は、前項の申出書を受け取つた場合は、直ちに、起業者の名称、事業の種類及び申出に係る土地又は物件の所在地を公告し、公告の日から1箇月間その書類を公衆の縦覧に供しなければならない。
4 第24条第4項から第6項までの規定は、前項の規定による公告及び縦覧について準用する。
5 起業者は、第3項の規定による公告があつたときは、当該公告に係る土地調書又は物件調書に氏名及び住所が記載されている土地所有者及び関係人に対し、同項の規定による公告があつた旨の通知をしなければならない。この場合において、当該通知は、同項の規定による公告の日から1週間以内に発しなければならない。
6 第3項の規定による公告に係る土地調書又は物件調書に記載されている土地所有者及び関係人は、当該土地調書又は物件調書の記載事項が真実でない旨の異議を有するときは、同項の縦覧期間内に、起業者に対し、国土交通省令で定めるところにより、その内容を記載した異議申出書を提出することができる。
7 起業者は、前項の異議申出書を受け取つたときは、第3項の規定による公告に係る土地調書又は物件調書に当該異議申出書を添付しなければならない。
第37条 第36条第1項の土地調書には、収用し、又は使用しようとする土地について、次に掲げる事項を記載し、実測平面図を添付しなければならない。
一 土地の所在、地番、地目及び地積並びに土地所有者の氏名及び住所
二 収用し、又は使用しようとする土地の面積
三 土地に関して権利を有する関係人の氏名及び住所並びにその権利の種類及び内容
四 調書を作成した年月日
五 その他必要な事項
2 第36条第1項の物件調書には、収用し、又は使用しようとする土地にある物件について、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 物件がある土地の所在、地番及び地目
二 物件の種類及び数量並びにその所有者の氏名及び住所
三 物件に関して権利を有する関係人の氏名及び住所並びにその権利の種類及び内容
四 調書を作成した年月日
五 その他必要な事項
3 物件が建物であるときは、前項に掲げる事項の外、建物の種類、構造、床面積等を記載し、実測平面図を添附しなければならない。
4 土地調書及び物件調書の様式は、国土交通省令で定める。
第37条の2 起業者は、土地所有者、関係人その他の者が正当な理由がないのに第36条第1項の土地調書又は物件調書の作成のための第35条第1項の規定による立入りを拒み、又は妨げたため、同項の規定により測量又は調査をすることが著しく困難であるときは、他の方法により知ることができる程度でこれらの調書を作成すれば足りるものとする。この場合においては、これらの調書にその旨を付記しなければならない。
第38条 起業者、土地所有者及び関係人は、第36条第3項の規定によつて異議を付記した者及び第36条の2第6項の規定によつて異議申出書を提出した者がその内容を述べる場合を除き、第36条から前条までの規定によつて作成された土地調書及び物件調書の記載事項の真否について異議を述べることができない。ただし、その調書の記載事項が真実に反していることを立証するときは、この限りでない。
第2節 裁決手続の開始
第39条 起業者は、第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた日から1年以内に限り、収用し、又は使用しようとする土地が所在する都道府県の収用委員会に収用又は使用の裁決を申請することができる。
2 土地所有者又は土地に関して権利を有する関係人(先取特権を有する者、質権者、抵当権者、差押債権者又は仮差押債権者である関係人を除く。)は、自己の権利に係る土地について、起業者に対し、前項の規定による申請をすべきことを請求することができる。ただし、一団の土地については、当該収用又は使用に因つて残地となるべき部分を除き、分割して請求することができない。
3 前項の規定による請求の手続に関して必要な事項は、国土交通省令で定める。
第40条 起業者は、前条の規定によつて収用委員会の裁決を申請しようとするときは、国土交通省令で定める様式に従い、裁決申請書に次に掲げる書類を添付して、これを収用委員会に提出しなければならない。
一 事業計画書並びに起業地及び事業計画を表示する図面
二 市町村別に次に掲げる事項を記載した書類
イ 収用し、又は使用しようとする土地の所在、地番及び地目
ロ 収用し、又は使用しようとする土地の面積(土地が分割されることになる場合においては、その全部の面積を含む。)
ハ 土地を使用しようとする場合においては、その方法及び期間
ニ 土地所有者及び土地に関して権利を有する関係人の氏名及び住所
ホ 土地又は土地に関する所有権以外の権利に対する損失補償の見積及びその内訳
ヘ 権利を取得し、又は消滅させる時期
三 第36条第1項の土地調書又はその写し
2 前項第2号ニに掲げる事項に関して起業者が過失がなくて知ることができないものについては、同項の規定による申請書の添附書類に記載することを要しない。
第41条 第19条の規定は、前条の規定による裁決申請書及びその添附書類の欠陥の補正について準用する。この場合において、「前条」とあるのは「第40条」と、「事業認定申請書」とあるのは「裁決申請書」と、「国土交通大臣又は都道府県知事」とあるのは「収用委員会」と読み替えるものとする。
第42条 収用委員会は、第40条第1項の規定による裁決申請書及びその添附書類を受理したときは、前条において準用する第19条第2項の規定により裁決申請書を却下する場合を除くの外、市町村別に当該市町村に関係がある部分の写を当該市町村長に送付するとともに、添附書類に記載されている土地所有者及び関係人に裁決の申請があつた旨の通知をしなければならない。
2 市町村長は、前項の書類を受け取つたときは、直ちに、裁決の申請があつた旨及び第40条第1項第2号イに掲げる事項を公告し、公告の日から2週間その書類を公衆の縦覧に供しなければならない。
3 市町村長は、前項の規定による公告をしたときは、遅滞なく、公告の日を収用委員会に報告しなければならない。
4 第24条第4項から第6項までの規定は、市町村長が第1項の書類を受け取つた日から2週間を経過しても第2項の規定による手続を行なわない場合に準用する。この場合において、同条第4項中「起業地」とあるのは、「裁決の申請に係る土地」と読み替えるものとする。
5 都道府県知事は、収用委員会に対して前項の規定により第2項の規定による公衆の縦覧に供しなければならない書類の送付を求めることができる。
6 都道府県知事は、第4項の規定により第2項の規定による公告をしたときは、遅滞なく、公告の日を収用委員会に通知しなければならない。
第43条 前条第2項の規定による公告があつたときは、土地所有者及び関係人は、同条の縦覧期間内に、収用委員会に意見書を提出することができる。但し、縦覧期間が経過した後において意見書が提出された場合においても、収用委員会は、相当の理由があると認めるときは、当該意見書を受理することができる。
2 前条第2項の規定による公告があつたときは、その公告があつた土地及びこれに関する権利について仮処分をした者その他損失の補償の決定によつて権利を害される虞のある者(以下「準関係人」と総称する。)は、収用委員会の審理が終るまでは、自己の権利が影響を受ける限度において、損失の補償に関して収用委員会に意見書を提出することができる。
3 土地所有者、関係人及び準関係人は、前二項の規定による意見書において、事業の認定に対する不服に関する事項その他の事項であつて、収用委員会の審理と関係がないものを記載することができない。
4 第1項又は第2項の規定による意見書に、前項に規定する収用委員会の審理と関係がない事項が記載されている場合における第63条第1項の規定の適用については、初めから当該事項の記載がなかつたものとみなす。
第44条 第36条第1項の土地調書の作成前に第39条第2項の規定による請求があつたときは、第40条第1項の規定にかかわらず、同項第2号の書類については、同号イ、ハ及びヘに掲げる事項並びに登記簿に現われた土地所有者及び関係人の氏名及び住所を記載すれば足りるものとし、同項第3号に掲げる書類は、添付することを要しない。
2 起業者は、前項の規定により添付書類の一部を省略して裁決を申請したときは、第36条第1項の土地調書の作成後、速やかに、国土交通省令で定めるところにより、第40条第1項の規定による添付書類中省略された部分を補充しなければならない。この場合においては、その補充があつたときに、同項の規定による裁決申請書及びその添付書類を収用委員会が受理したものとみなして、前二条の規定を適用する。
第45条 前条第1項の規定により添附書類の一部を省略して裁決の申請があつたときは、収用委員会は、第41条において準用する第19条第2項の規定により裁決申請書を却下する場合を除くの外、申請に係る土地が所在する市町村の長並びに添附書類に記載されている土地所有者及び関係人に裁決の申請があつた旨の通知をしなければならない。
2 市町村長は、前項の通知を受けたときは、直ちに、通知に係る土地について裁決の申請があつた旨を2週間公告しなければならない。
3 第42条第3項、第4項及び第6項の規定は、前項の規定による公告について準用する。この場合において、同条第4項中「書類を受け取つた」とあるのは、「通知を受けた」と読み替えるものとする。
第45条の2 収用委員会は、第44条第1項の規定により添附書類の一部を省略して裁決の申請があつたときは、前条第2項に規定する公告期間を経過した後、これを省略しないで裁決の申請があつたときは、第42条第2項に規定する縦覧期間を経過した後、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより裁決手続の開始を決定してその旨を公告し、かつ、申請に係る土地を管轄する登記所に、その土地及びその土地に関する権利について、収用又は使用の裁決手続の開始の登記(以下単に「裁決手続開始の登記」という。)を嘱託しなければならない。
第45条の3 裁決手続開始の登記があつた後において、当該登記に係る権利を承継し、当該登記に係る権利について仮登記若しくは買戻しの特約の登記をし、又は当該登記に係る権利について差押え、仮差押えの執行若しくは仮処分の執行をした者は、当該承継、仮登記上の権利若しくは買戻権又は当該処分を起業者に対抗することができない。ただし、相続人その他の一般承継人及び当該裁決手続開始の登記前に登記された買戻権の行使又は当該裁決手続開始の登記前にされた差押え若しくは仮差押えの執行に係る国税徴収法(昭和34年法律第147号)による滞納処分(その例による滞納処分を含むものとし、以下単に「滞納処分」という。)、強制執行若しくは担保権の実行としての競売(その例による競売を含むものとし、以下単に「競売」という。)により権利を取得した者の当該権利の承継については、この限りでない。
2 裁決手続開始の登記前においては、土地が収用され、又は使用されることによる損失の補償を請求する権利については、差押え、仮差押えの執行、譲渡又は質権の設定をすることができない。裁決手続開始の登記後においても、その登記に係る権利で、その登記前に差押え又は仮差押えの執行がされているもの(質権、抵当権その他の権利で、当該差押え又は仮差押えの執行に係る滞納処分、強制執行又は競売によつて消滅すべきものを含む。)に対する損失の補償を請求する権利につき、同様とする。
第46条 収用委員会は、第42条第2項に規定する縦覧期間を経過した後、遅滞なく、審理を開始しなければならない。
2 収用委員会は、審理を開始する場合においては、起業者、第40条第1項の規定による裁決申請書の添附書類に記載されている土地所有者及び関係人並びに第43条又は第87条ただし書の規定によつて意見書を提出した者に、あらかじめ審理の期日及び場所を通知しなければならない。
3 収用委員会は、審理の促進を図り、裁決が遅延することのないように努めなければならない。
第3節 補償金の支払請求
第46条の2 土地所有者又は土地に関して権利を有する関係人(先取特権を有する者、質権者、抵当権者、差押債権者又は仮差押債権者である関係人を除く。)は、第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた後は、第48条第1項の規定による裁決前であつても、起業者に対し、土地又は土地に関する所有権以外の権利に対する補償金(第76条第3項の規定によるものを除く。)の支払を請求することができる。第39条第2項ただし書及び第3項の規定は、この場合に準用する。
2 前項の規定による補償金の支払の請求は、第39条第2項の規定による請求とあわせてしなければならない。ただし、既に、起業者が同条第1項の規定による収用若しくは使用の裁決の申請をし、又は他の土地所有者若しくは関係人が同条第2項の規定による請求をしているときは、この限りでない。
3 裁決手続開始の登記前から差押え又は仮差押えの執行がされている権利(当該差押え又は仮差押えの執行に係る滞納処分、強制執行又は競売によつて消滅すべき権利を含む。)については、第1項の規定による補償金の支払の請求は、することができない。差押え又は仮差押えの執行前に同項の規定による補償金の支払の請求がされた権利について、差押え又は仮差押えの執行後に裁決手続開始の登記がされたときは、同項の規定による補償金の支払の請求は、その効力を失う。
第46条の3 第76条第1項又は第81条第1項の規定による収用の請求を前提とする前条第1項の規定による補償金の支払の請求は、あらかじめ、第87条の規定によりその収用の請求に必要な手続をした場合に限つてすることができる。
第46条の4 起業者は、第46条の2第1項の規定による補償金の支払の請求を受けたときは、国土交通省令で定めるところにより、2月以内に自己の見積りによる補償金を支払わなければならない。ただし、裁決手続開始の登記がされていないときは、その登記がされた日から1週間以内に支払えば足りる。
2 第95条第2項(第4号を除く。)及び第4項後段、第99条第1項及び第3項並びに第104条の規定は、前項の規定によつて支払うべき補償金について準用する。この場合において、第95条第2項中「権利取得の時期」とあるのは「第46条の4第1項の規定による支払期限」と、第104条中「が収用され、又は使用された」とあるのは「について第46条の2第1項の規定による補償金の支払の請求がされた」と、「その目的物の収用又は使用に因つて」とあるのは「第46条の4第1項の規定によつて」と読み替えるものとする。
3 起業者は、前項において準用する第104条の規定により権利を行なうことができる者に対して、第1項の規定による補償金の支払前にあらかじめ、その支払をする旨を通知しなければならない。
4 第1項の規定による支払期限前に権利取得裁決の裁決書の正本が起業者に送達されたときは、第46条の2第1項の規定による補償金の支払の請求は、その効力を失う。
第4節 裁決
第47条 収用又は使用の裁決の申請が左の各号の一に該当するときその他この法律の規定に違反するときは、収用委員会は、裁決をもつて申請を却下しなければならない。
一 申請に係る事業が第26条第1項の規定によつて告示された事業と異なるとき。
二 申請に係る事業計画が第18条第2項第1号の規定によつて事業認定申請書に添附された事業計画書に記載された計画と著しく異なるとき。
第47条の2 収用委員会は、前条の規定によつて申請を却下する場合を除くの外、収用又は使用の裁決をしなければならない。
2 収用又は使用の裁決は、権利取得裁決及び明渡裁決とする。
3 明渡裁決は、起業者、土地所有者又は関係人の申立てをまつてするものとする。
4 明渡裁決は、権利取得裁決とあわせて、又は権利取得裁決のあつた後に行なう。ただし、明渡裁決のため必要な審理を権利取得裁決前に行なうことを妨げない。
第47条の3 起業者は、明渡裁決の申立てをしようとするとき、又は土地所有者若しくは関係人から明渡裁決の申立てがあつたときは、国土交通省令で定める様式に従い、次に掲げる書類を収用委員会に提出しなければならない。
一 市町村別に次に掲げる事項を記載した書類
イ 土地の所在、地番及び地目
ロ 土地にある物件の種類及び数量(物件が分割されることになる場合においては、その全部の物件の数量を含む。)
ハ 土地所有者及び関係人の氏名及び住所
ニ 第40条第1項第2号ホに掲げるものを除くその他の損失補償の見積り及びその内訳
ホ 土地若しくは物件の引渡し又は物件の移転の期限
二 第36条第1項の物件調書又はその写し
2 第40条第2項の規定は、前項第1号ハに掲げる事項の記載について準用する。
3 第37条の2に規定する場合においては、第1項第1号の書類に記載すべき事項のうちロに掲げる事項については、第35条第1項の規定による方法以外の方法により知ることができる程度で記載すれば足りるものとする。この場合においては、その書類にその旨を附記しなければならない。
4 第1項第2号に掲げる書類については、既に作成したこれらの書類の内容が現況と著しく異なると認められるときは、新たにこれを作成して、従前の書類とともに提出しなければならない。
5 第19条第1項前段の規定は、第1項に規定する書類の欠陥の補正について準用する。この場合において、「前条」とあるのは「第47条の3第1項から第4項まで」と、「事業認定申請書及びその添附書類」とあるのは「書類」と、「同条」とあるのは「これらの規定」と、「国土交通大臣又は都道府県知事」とあるのは「収用委員会」と読み替えるものとする。
6 第1項から前項までに定めるものの外、明渡裁決の申立ての手続に関して必要な事項は、国土交通省令で定める。
第47条の4 収用委員会は、前条第1項の書類を受理したときは、市町村別に当該市町村に関係がある部分の写しを当該市町村長に送付するとともに、その書類に記載されている土地所有者及び関係人に明渡裁決の申立てがあつた旨の通知をしなければならない。
2 第42条第2項から第6項まで及び第43条の規定は、前項の規定により市町村長が送付を受けた書類の縦覧並びに土地所有者、関係人及び準関係人の意見書の提出について準用する。この場合において、第42条第2項中「前項」とあるのは「第47条の3第1項」と、「第40条第1項第2号イ」とあるのは「同項第1号イ」と読み替えるものとする。
第48条 権利取得裁決においては、次に掲げる事項について裁決しなければならない。
一 収用する土地の区域又は使用する土地の区域並びに使用の方法及び期間
二 土地又は土地に関する所有権以外の権利に対する損失の補償
三 権利を取得し、又は消滅させる時期(以下「権利取得の時期」という。)
四 その他この法律に規定する事項
2 収用委員会は、前項第1号に掲げる事項については、第40条第1項の規定による裁決申請書の添附書類によつて起業者が申し立てた範囲内で、且つ、事業に必要な限度において裁決しなければならない。但し、第76条第1項又は第81条第1項の規定による請求があつた場合においては、その請求の範囲内において裁決することができる。
3 収用委員会は、第1項第2号に掲げる事項については、第40条第1項の規定による裁決申請書の添附書類並びに第43条、第63条第2項若しくは第87条ただし書の規定による意見書又は第65条第1項第1号の規定に基いて提出された意見書によつて起業者、土地所有者、関係人及び準関係人が申し立てた範囲をこえて裁決してはならない。
4 収用委員会は、第1項第2号に掲げる事項については、前項の規定によるのほか、当該補償金を受けるべき土地所有者及び関係人の氏名及び住所を明らかにして裁決しなければならない。ただし、土地所有者又は関係人の氏名又は住所を確知することができないときは、当該事項については、この限りでない。
5 収用委員会は、第1項第2号に掲げる事項については、前二項の規定によるのほか、土地に関する所有権以外の権利に関して争いがある場合において、裁決の時期までにその権利の存否が確定しないときは、当該権利が存するものとして裁決しなければならない。この場合においては、裁決の後に土地に関する所有権以外の権利が存しないことが確定した場合における土地所有者の受けるべき補償金をあわせて裁決しなければならない。
第49条 明渡裁決においては、次に掲げる事項について裁決しなければならない。
一 前条第1項第2号に掲げるものを除くその他の損失の補償
二 土地若しくは物件の引渡し又は物件の移転の期限(以下「明渡しの期限」という。)
三 その他この法律に規定する事項
2 前条第3項から第5項までの規定は、前項第1号に掲げる事項について準用する。
第50条 収用委員会は、審理の途中において、何時でも、起業者、土地所有者及び関係人に和解を勧めることができる。
2 収用し、又は使用しようとする土地の全部又は一部について起業者と土地所有者及び関係人の全員との間に第48条第1項各号又は前条第1項各号に掲げるすべての事項に関して和解がととのつた場合において、その和解の内容が第7章の規定に適合するときは、収用委員会は、起業者、土地所有者及び関係人の申請により、和解調書を作成することができる。
3 前項の和解調書には、第48条第1項各号又は前条第1項各号に掲げるすべての事項を記載し、収用委員会の会長及び和解調書の作成に加わつた委員並びに起業者、土地所有者及び関係人が、これに署名押印しなければならない。
4 和解調書の正本には、収用委員会の印章を押し、これを起業者、土地所有者及び関係人に送達しなければならない。
5 第3項の規定による和解調書が作成されたときは、この法律の適用については、権利取得裁決又は明渡裁決があつたものとみなす。この場合において、起業者、土地所有者及び関係人は、和解の成立及び内容を争うことができない。
第5章 収用委員会
第1節 組織及び権限
第51条 この法律に基く権限を行うため、都道府県知事の所轄の下に、収用委員会を設置する。
2 収用委員会は、独立してその職権を行う。
第52条 収用委員会は、委員7人をもつて組織する。
2 収用委員会には、就任の順位を定めて、2人以上の予備委員を置かなければならない。
3 委員及び予備委員は、法律、経済又は行政に関してすぐれた経験と知識を有し、公共の福祉に関し公正な判断をすることができる者のうちから、都道府県の議会の同意を得て、都道府県知事が任命する。
4 委員及び予備委員は、地方公共団体の議会の議員又は地方公共団体の長若しくは常勤の職員若しくは地方公務員法(昭和25年法律第261号)第28条の5第1項に規定する短時間勤務の職を占める職員と兼ねることができない。
5 委員及び予備委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、都道府県の議会の閉会又は解散のためにその同意を得ることができないときは、都道府県知事は、第3項の規定にかかわらず、都道府県の議会の同意を得ないで委員及び予備委員を任命することができる。
6 前項の場合においては、任命後最初の議会でその承認を得なければならない。この場合において、議会の承認を得ることができないときは、都道府県知事は、その委員及び予備委員を罷免しなければならない。
7 委員及び予備委員は、非常勤とする。ただし、政令で定める都道府県の収用委員会の委員は、政令で定めるところにより、常勤とすることができる。
第53条 委員及び予備委員の任期は、3年とする。
2 委員に欠員が生じたときは、予備委員のうち先順位者が、就任するものとする。
3 前項の規定による委員の任期は、前任者の残任期間とする。
4 委員及び予備委員は、再任されることができる。
第54条 次の各号のいずれかに該当する者は、委員及び予備委員となることができない。
一 破産者で復権を得ない者
二 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者
第55条 委員及び予備委員は、左の各号の一に該当する場合を除いては、在任中その意に反して罷免されることがない。
一 収用委員会の議決により心身の故障のため職務の執行ができないと認められたとき。
二 収用委員会の議決により職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認められたとき。
2 委員及び予備委員が前項各号の一に該当するときは、都道府県知事は、その委員及び予備委員を罷免しなければならない。
3 委員及び予備委員が前条各号の一に該当するに至つたときは、当然失職するものとする。
第56条 収用委員会に会長を置く。
2 会長は、委員のうちから委員が互選する。
3 会長は、収用委員会を代表し、議事その他の会務を総理する。
4 会長に事故があるときは、委員のうちからあらかじめ互選された者が、その職務を代理する。
第57条 委員及び予備委員は、都道府県の条例で定めるところにより、給与を受ける。
第58条 収用委員会の事務を整理させるため、収用委員会に必要な職員を置く。
2 前項の職員は、都道府県知事が当該都道府県の職員のうちから会長の同意を得て任命する。
3 都道府県知事は、第1項の規定にかかわらず、その定める当該都道府県の内部組織において収用委員会の事務を整理させることができる。
第58条の2 収用委員会は、収用委員会の処分(行政事件訴訟法(昭和37年法律第139号)第3条第2項に規定する処分をいう。以下この条において同じ。)又は第64条の規定により会長若しくは第60条の2第2項に規定する指名委員がする処分に係る同法第11条第1項(同法第38条第1項(同法第43条第2項において準用する場合を含む。)又は同法第43条第1項において準用する場合を含む。)の規定による都道府県を被告とする訴訟について、当該都道府県を代表する。
第59条 この法律又はこの法律に基く条例に規定する事項を除くの外、収用委員会の会議その他運営に必要な事項は、収用委員会が定める。
第2節 会議及び審理
第60条 収用委員会の会議は、会長が招集する。
2 収用委員会は、会長及び3人以上の委員の出席がなければ、会議を開き、又は議決をすることができない。
3 収用委員会の議事は、出席者の過半数をもつて決する。可否同数のときは、会長の決するところによる。
4 収用委員会が第55条第1項各号の規定による議決をする場合においては、前項の規定にかかわらず、本人を除く全員の一致がなければならない。
第60条の2 収用委員会は、必要があると認めるときは、審理又は調査に関する事務(裁決及び決定を除く。)の一部を委員に委任することができる。
2 収用委員会又は前項の規定により委任を受けた委員(以下「指名委員」という。)は、必要があると認めるときは、第65条第1項第3号に規定する事務を、収用委員会の事務を整理する職員に行なわせることができる。
第61条 次の各号のいずれかに該当する者は、委員として収用委員会の会議若しくは審理に加わり、又は議決をすることができない。
一 起業者、土地所有者及び関係人
二 起業者、土地所有者及び関係人の配偶者、四親等内の親族、同居の親族、代理人、保佐人及び補助人
三 株式会社、合名会社、合資会社、合同会社その他の法人が起業者、土地所有者及び関係人である場合において、当該株式会社の取締役、執行役及び監査役、当該合名会社の社員、当該合資会社の無限責任社員及び業務を執行する有限責任社員、当該合同会社の業務を執行する社員その他当該法人の理事、監事その他これらに準ずる職務権限を有する者
2 委員のうち1人以上が前項の規定に該当するため委員の数が減少して、会議を開き、審理を行い、又は議決をすることができないときは、予備委員が就任の順位に従つて、会長の指名により臨時に補充されるものとする。
第62条 収用委員会の審理は、公開しなければならない。但し、収用委員会は、審理の公正が害される虞があるときその他公益上必要があると認めるときは、公開しないことができる。
第63条 起業者、土地所有者及び関係人は、第40条第1項の規定によつて提出された裁決申請書の添附書類又は第43条第1項の規定によつて提出し、若しくは受理された意見書に記載された事項については、第65条第1項第1号の規定によつて意見書の提出を命ぜられた場合又は第2項に規定する場合を除いては、これを説明する場合に限り、収用委員会の審理において意見書を提出し、又は口頭で意見を述べることができる。
2 起業者、土地所有者及び関係人は、損失の補償に関する事項については、収用委員会の審理において、新たに意見書を提出し、又は口頭で意見を述べることができる。
3 起業者、土地所有者及び関係人は、事業の認定に対する不服に関する事項その他の事項であつて、収用委員会の審理と関係がないものを前二項の規定による意見書に記載し、又は収用委員会の審理と関係がない事項について口頭で意見を述べることができない。
4 起業者、土地所有者及び関係人は、第40条第1項の規定による裁決申請書の添付書類により、若しくは第43条第1項の規定による意見書により申し立てた事項又は第1項若しくは第2項の規定によつて意見書により、若しくは口頭で述べた意見の内容を証明するために、収用委員会に対して資料を提出すること、必要な参考人を審問すること、鑑定人に鑑定を命ずること又は土地若しくは物件を実地に調査することを申し立てることができる。
5 起業者、土地所有者及び関係人は、審理において収用委員会が第65条第1項の規定による処分によつて出頭を命じた参考人又は鑑定人を自ら審問することを申し立てることができる。
第64条 収用委員会の審理の手続は、会長又は指名委員が指揮する。
2 会長又は指名委員は、起業者、土地所有者及び関係人が述べる意見、申立、審問その他の行為が既に述べた意見又は申立と重複するとき、裁決の申請に係る事件と関係がない事項にわたるときその他相当でないと認めるときは、これを制限することができる。
3 会長又は指名委員は、収用委員会の公正な審理の進行を妨げる者に対しては、退場を命ずることができる。
第65条 収用委員会は、第63条第4項の規定による申立てが相当であると認めるとき、又は審理若しくは調査のために必要があると認めるときは、次に掲げる処分をすることができる。
一 起業者、土地所有者若しくは関係人又は参考人に出頭を命じて審問し、又は意見書若しくは資料の提出を命ずること。
二 鑑定人に出頭を命じて鑑定させること。
三 現地について土地又は物件を調査すること。
2 前項第2号の規定によつて鑑定人に土地若しくは建物又はこれらに関する所有権以外の権利の価格を鑑定させるときは、当該鑑定人のうち少なくとも1人は、不動産鑑定士でなければならない。
3 第60条の2の規定によつて委員又は職員が土地又は物件を実地に調査する場合においては、その身分を示す証票を携帯し、土地又は物件の所有者、占有者その他の利害関係人の請求があつたときは、これを示さなければならない。
4 前項に規定する証票の様式は、国土交通省令で定める。
5 第1項第2号の規定による鑑定人は、第61条第1項各号の一に該当する者であつてはならない。
6 第1項の規定による鑑定人又は参考人に対しては、条例で定めるところにより、旅費及び手当を給する。
第65条の2 共同の利益を有する多数の土地所有者又は関係人は、その中から、全員のために収用委員会の審理において当事者となるべき者(以下「代表当事者」という。)を3人以内で選定することができる。
2 代表当事者を選定した土地所有者又は関係人(以下「選定者」という。)は、その選定を取り消し、又は変更することができる。
3 第1項の規定による選定並びに前項の規定による選定の取消し及び変更は、書面をもつて証明しなければならない。
4 代表当事者は、各自、他の選定者のために、収用委員会の審理に関する一切の行為をすることができる。
5 代表当事者が選定されたときは、代表当事者を除く選定者は、代表当事者を通じてのみ、前項に規定する行為をすることができる。
6 選定者に対する収用委員会の通知その他の行為は、2人以上の代表当事者が選定されている場合においても、1人の代表当事者に対してすれば足りる。
7 収用委員会は、共同の利益を有する土地所有者又は関係人が著しく多数である場合において、審理の円滑な進行のため必要があると認めるときは、当該土地所有者又は関係人に対し、第1項の規定により代表当事者を選定すべきことを勧告することができる。
第66条 収用委員会の裁決の会議は、公開しない。
2 裁決は、文書によつて行う。裁決書には、その理由及び成立の日を附記し、会長及び会議に加わつた委員は、これに署名押印しなければならない。
3 裁決書の正本には、収用委員会の印章を押し、これを起業者、土地所有者及び関係人に送達しなければならない。
第67条 削除
第6章 損失の補償
第1節 収用又は使用に因る損失の補償
第68条 土地を収用し、又は使用することに因つて土地所有者及び関係人が受ける損失は、起業者が補償しなければならない。
第69条 損失の補償は、土地所有者及び関係人に、各人別にしなければならない。但し、各人別に見積ることが困難であるときは、この限りでない。
第70条 損失の補償は、金銭をもつてするものとする。但し、替地の提供その他補償の方法について、第82条から第86条までの規定により収用委員会の裁決があつた場合は、この限りでない。
第71条 収用する土地又はその土地に関する所有権以外の権利に対する補償金の額は、近傍類地の取引価格等を考慮して算定した事業の認定の告示の時における相当な価格に、権利取得裁決の時までの物価の変動に応ずる修正率を乗じて得た額とする。
第72条 前条の規定は、使用する土地又はその土地に関する所有権以外の権利に対する補償金の額について準用する。この場合において、同条中「近傍類地の取引価格」とあるのは、「その土地及び近傍類地の地代及び借賃」と読み替えるものとする。
第73条 この節に別段の定めがある場合を除くの外、損失の補償は、明渡裁決の時の価格によつて算定してしなければならない。
第74条 同一の土地所有者に属する一団の土地の一部を収用し、又は使用することに因つて、残地の価格が減じ、その他残地に関して損失が生ずるときは、その損失を補償しなければならない。
2 前項の規定による残地又は残地に関する所有権以外の権利に対する補償金の額については、第71条及び第72条の例による。
第75条 同一の土地所有者に属する一団の土地の一部を収用し、又は使用することに因つて、残地に通路、みぞ、かき、さくその他の工作物の新築、改築、増築若しくは修繕又は盛土若しくは切土をする必要が生ずるときは、これに要する費用を補償しなければならない。
第76条 同一の土地所有者に属する一団の土地の一部を収用することに因つて、残地を従来利用していた目的に供することが著しく困難となるときは、土地所有者は、その全部の収用を請求することができる。
2 前項の規定によつて収用の請求がされた残地又はその上にある物件に関して権利を有する関係人は、収用委員会に対して、起業者の業務の執行に特別の支障がなく、且つ、他の関係人の権利を害しない限りにおいて、従前の権利の存続を請求することができる。
3 第1項の規定によつて収用の請求がされた土地に関する所有権以外の権利に対しては、第71条の規定にかかわらず、近傍類地の取引価格等を考慮して算定した権利取得裁決の時における相当な価格をもつて補償しなければならない。
第77条 収用し、又は使用する土地に物件があるときは、その物件の移転料を補償して、これを移転させなければならない。この場合において、物件が分割されることとなり、その全部を移転しなければ従来利用していた目的に供することが著しく困難となるときは、その所有者は、その物件の全部の移転料を請求することができる。
第78条 前条の場合において、物件を移転することが著しく困難であるとき、又は物件を移転することに因つて従来利用していた目的に供することが著しく困難となるときは、その所有者は、その物件の収用を請求することができる。
第79条 第77条の場合において、移転料が移転しなければならない物件に相当するものを取得するのに要する価格をこえるときは、起業者は、その物件の収用を請求することができる。
第80条 前二条の規定によつて物件を収用する場合において、収用する物件に対しては、近傍同種の物件の取引価格等を考慮して、相当な価格をもつて補償しなければならない。
第80条の2 土地を使用する場合において、使用の方法が土地の形質を変更し、当該土地を原状に復することを困難にするものであるときは、これによつて生ずる損失をも補償しなければならない。
2 前項の規定による土地又は土地に関する所有権以外の権利に対する補償金の額については、第71条の例による。
第81条 土地を使用する場合において、土地の使用が3年以上にわたるとき、土地の使用に因つて土地の形質を変更するとき、又は使用しようとする土地に土地所有者の所有する建物があるときは、土地所有者は、その土地の収用を請求することができる。但し、空間又は地下を使用する場合で、土地の通常の用法を妨げないときは、この限りでない。
2 前項の規定によつて収用の請求がされた土地に関して権利を有する関係人は、収用委員会に対して従前の権利の存続を請求することができる。
3 前項の規定による請求があつた権利については、起業者がその権利の使用の裁決の申請をしたものとみなして、第1項の規定に基づく請求に係る裁決とあわせて裁決するものとする。
第82条 土地所有者又は関係人(先取特権を有する者、質権者、抵当権者及び第8条第4項の規定により関係人に含まれる者を除く。以下この条及び第83条において同じ。)は、収用される土地又はその土地に関する所有権以外の権利に対する補償金の全部又は一部に代えて土地又は土地に関する所有権以外の権利(以下「替地」と総称する。)をもつて、損失を補償することを収用委員会に要求することができる。
2 土地所有者又は関係人が起業者の所有する特定の土地を指定して前項の規定による要求をした場合において、収用委員会は、その要求が相当であり、且つ、替地の譲渡が起業者の事業又は業務の執行に支障を及ぼさないと認めるときは、権利取得裁決において替地による損失の補償の裁決をすることができる。
3 土地所有者又は関係人が土地を指定しないで、又は起業者の所有に属しない土地を指定して第1項の規定による要求をした場合において、収用委員会は、その要求が相当であると認めるときは、起業者に対して替地の提供を勧告することができる。
4 前項の規定による勧告に基いて起業者が提供しようとする替地について、土地所有者又は関係人が同意したときは、収用委員会は、替地による損失の補償の裁決をすることができる。
5 第3項の規定による勧告があつた場合において、国又は地方公共団体である起業者は、地方公共団体又は国の所有する土地で、公用又は公共用に供し、又は供するものと決定したもの以外のものであつて、且つ、替地として相当と認めるものがあるときは、その譲渡のあつ旋を収用委員会に申請することができる。
6 前項の規定による申請があつた場合において、収用委員会は、その申請を相当と認めるときは、国又は地方公共団体に対し、替地として相当と認めるものの譲渡を勧告することができる。
7 起業者が提供すべき替地は、土地の地目、地積、土性、水利、権利の内容等を総合的に勘案して、従前の土地又は土地に関する所有権以外の権利に照応するものでなければならない。
第83条 土地所有者又は関係人は、前条第1項の規定による要求をする場合において、収用される土地が耕作を目的とするものであるときは、その要求にあわせて、収用される土地又はその土地に関する所有権以外の権利に対する補償金に代る範囲内において、同条第7項の規定の趣旨により、替地となるべき土地について、起業者が耕地の造成を行うことを収用委員会に要求することができる。
2 収用委員会は、前項の規定による要求が相当であると認めるときは、権利取得裁決において工事の内容及び工事を完了すべき時期を定めて、耕地の造成による損失の補償を替地による損失の補償にあわせて裁決することができる。
3 前項の場合において、起業者が国以外の者であるときは、収用委員会は、必要があると認めるときは、同時に起業者が耕地の造成のための担保を提供しなければならない旨の裁決をすることができる。
4 前項の規定による担保は、収用委員会が相当と認める金銭又は有価証券を供託することによつて、提供するものとする。
5 起業者が工事を完了すべき時期までに工事を完了しないときは、土地所有者又は関係人は、収用委員会の確認を得て前項の規定による担保の全部又は一部を取得する。この場合において、起業者は、収用委員会の確認を得て耕地の造成による損失の補償の義務を免かれるものとする。
6 起業者は、工事を完了したときは、収用委員会の確認を得て第4項の規定による担保を取りもどすことができる。
7 前二項の規定による担保の取得及び取りもどしに関する手続は、国土交通省令で定める。
第84条 第75条の場合において、起業者、土地所有者又は関係人は、補償金の全部又は一部に代えて、起業者が当該工事を行うことを収用委員会に要求することができる。
2 収用委員会は、前項の規定による要求が相当であると認めるときは、明渡裁決において工事の内容及び工事を完了すべき時期を定めて、工事の代行による損失の補償の裁決をすることができる。
3 前条第3項から第7項までの規定は、前項の場合に準用する。この場合において、同条第3項及び第5項中「耕地の造成」とあるのは、「工事の代行」と読み替えるものとする。
第85条 第77条に規定する場合において、起業者又は物件の所有者は、移転料の補償に代えて、起業者が当該物件を移転することを収用委員会に要求することができる。
2 収用委員会は、前項の規定による要求が相当であると認めるときは、明渡裁決において移転の代行による損失の補償の裁決をすることができる。
第86条 第77条の規定により建物を移転しようとする場合において、移転先の土地が宅地以外の土地であるときは、土地所有者又は関係人は、第71条、第72条、第74条、第80条の2及び第88条の規定による損失の補償の一部に代えて、起業者が宅地の造成を行うことを収用委員会に要求することができる。
2 収用委員会は、前項の規定による要求が相当であると認めるときは、権利取得裁決又は明渡裁決において工事の内容を定めて宅地の造成による損失の補償の裁決をすることができる。
第87条 第76条第1項及び第2項、第77条から第79条まで並びに第81条第1項及び第2項の規定による請求、第82条第1項、第83条第1項、第84条第1項、第85条第1項及び前条第1項の規定による要求は、第43条第1項(第47条の4第2項において準用する場合を含む。)若しくは第63条第2項の規定による意見書又は第65条第1項第1号の規定に基いて提出する意見書によつてしなければならない。ただし、第76条第1項及び第81条第1項の規定による請求は、第43条の縦覧期間前においても、その請求に係る意見書を収用委員会に提出することによつてすることができる。
第88条 第71条、第72条、第74条、第75条、第77条、第80条及び第80条の2に規定する損失の補償の外、離作料、営業上の損失、建物の移転による賃貸料の損失その他土地を収用し、又は使用することに因つて土地所有者又は関係人が通常受ける損失は、補償しなければならない。
第88条の2 第71条、第72条、第74条、第75条、第77条、第80条、第80条の2及び前条の規定の適用に関し必要な事項の細目は、政令で定める。
第89条 土地所有者又は関係人は、第26条第1項の規定による事業の認定の告示の後において、土地の形質を変更し、工作物を新築し、改築し、増築し、若しくは大修繕し、又は物件を附加増置したときは、あらかじめこれについて都道府県知事の承認を得た場合を除くの外、これに関する損失の補償を請求することができない。
2 土地の形質の変更、工作物の新築、改築、増築若しくは大修繕又は物件の附加増置がもつぱら補償の増加のみを目的とすると認められるときは、都道府県知事は、前項に規定する承認をしてはならない。
3 土地の形質の変更について、土地所有者又は関係人が第28条の3第1項の規定による許可を受けたときは、第1項の規定による承認があつたものとみなす。
第90条 同一の土地所有者に属する一団の土地の一部を収用し、又は使用する場合において、当該土地を収用し、又は使用する事業の施行に因つて残地の価格が増加し、その他残地に利益が生ずることがあつても、その利益を収用又は使用に因つて生ずる損失と相殺してはならない。
第90条の2 第46条の2第1項の規定による補償金の支払の請求があつた土地又は土地に関する所有権以外の権利については、第71条中「権利取得裁決の時」とあるのは、「第46条の4第1項の規定による支払期限」とする。
第90条の3 第46条の2第1項の規定による補償金の支払の請求があつた場合においては、収用委員会は、権利取得裁決において次に掲げる事項について裁決しなければならない。
一 起業者が土地又は土地に関する所有権以外の権利に対する補償金として既に支払つた額を、その支払時期に応じて第71条に規定する修正率の例により算定した修正率によつて第46条の4第1項の規定による支払期限における価額に修正した額
二 前条の規定により読み替えられた第71条の規定によつて算定した補償金の額と前号の額とに過不足があるときは、起業者が支払うべき補償金の残額及びその権利者又は起業者が返還を受けることができる額及びその債務者
三 支払を遅滞した補償金に対する加算金
2 前項第3号に掲げる加算金の額は、第46条の4第1項の規定による支払を遅滞した金額について、その支払を遅滞した期間(裁決の時までに支払われなかつた金額については、裁決の時までの期間)の日数につき、次の各号に定めるところにより算定した額とする。
一 遅滞額が前条の規定による補償金の額の二割以上である期間 年18.25パーセント
二 遅滞額が前条の規定による補償金の額の二割未満一割以上である期間 年11パーセント
三 遅滞額が前条の規定による補償金の額の一割未満である期間 年6.25パーセント
第90条の4 起業者が第39条第2項の規定による請求を受けた日から2週間以内に収用又は使用の裁決の申請をしなかつた場合においては、収用委員会は、権利取得裁決において、起業者が、土地所有者及び土地に関する所有権以外の権利を有する関係人に対し、それらの者が受けるべき補償金の額につき年18.25パーセントの割合により裁決の申請を怠つた期間の日数に応じて算定した過怠金を支払うべき旨の裁決をしなければならない。
第2節 測量、事業の廃止等に因る損失の補償
第91条 第11条第3項、第14条又は第35条第1項の規定により土地又は工作物に立ち入つて測量し、調査し、障害物を伐除し、又は土地に試掘等を行うことに因つて損失を生じたときは、起業者は、損失を受けた者に対して、これを補償しなければならない。
2 前項の規定による損失の補償は、損失があつたことを知つた日から1年を経過した後においては、請求することができない。
第92条 第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた後、起業者が事業の全部若しくは一部を廃止し、若しくは変更し、第29条若しくは第34条の6の規定によつて事業の認定が失効し、又は第100条の規定により裁決が失効したことに因つて土地所有者又は関係人が損失を受けたときは、起業者は、これを補償しなければならない。
2 前条第2項の規定は、前項の場合に準用する。
第93条 土地を収用し、又は使用(第122条第1項又は第123条第1項の規定によつて使用する場合を含む。)して、その土地を事業の用に供することにより、当該土地及び残地以外の土地について、通路、溝、垣、さくその他の工作物を新築し、改築し、増築し、若しくは修繕し、又は盛土若しくは切土をする必要があると認められるときは、起業者は、これらの工事をすることを必要とする者の請求により、これに要する費用の全部又は一部を補償しなければならない。この場合において、起業者又は当該工事をすることを必要とする者は、補償金の全部又は一部に代えて、起業者が当該工事を行うことを要求することができる。
2 前項の規定による損失の補償は、事業に係る工事の完了の日から1年を経過した後においては、請求することができない。
第94条 前三条の規定による損失の補償は、起業者と損失を受けた者(前条第1項に規定する工事をすることを必要とする者を含む。以下この条において同じ。)とが協議して定めなければならない。
2 前項の規定による協議が成立しないときは、起業者又は損失を受けた者は、収用委員会の裁決を申請することができる。
3 前項の規定による裁決を申請しようとする者は、国土交通省令で定める様式に従い、左に掲げる事項を記載した裁決申請書を収用委員会に提出しなければならない。
一 裁決申請者の氏名及び住所
二 相手方の氏名及び住所
三 事業の種類
四 損失の事実
五 損失の補償の見積及びその内訳
六 協議の経過
4 第19条の規定は、前項の規定による裁決申請書の欠陥の補正について準用する。この場合において、「前条」とあるのは「第94条第3項」と、「事業認定申請書」とあるのは「裁決申請書」と、「国土交通大臣又は都道府県知事」とあるのは「収用委員会」と読み替えるものとする。
5 収用委員会は、第3項の規定による裁決申請書を受理したときは、前項において準用する第19条第2項の規定により裁決申請書を却下する場合を除くの外、第3項の規定による裁決申請者及び裁決申請書に記載されている相手方にあらかじめ審理の期日及び場所を通知した上で、審理を開始しなければならない。
6 第50条及び第5章第2節(第63条第1項を除く。)の規定は、収用委員会が前項の規定によつて審理をする場合に準用する。この場合において、第50条、第61条第1項、第63条第2項から第5項まで、第64条第2項及び第66条第3項中「起業者、土地所有者及び関係人」とあり、及び第50条第2項中「収用し、又は使用しようとする土地の全部又は一部について起業者と土地所有者及び関係人の全員」とあるのは「裁決申請者及びその相手方」と、同条第2項及び第3項中「第48条第1項各号又は前条第1項各号に掲げるすべての事項」とあるのは「損失の補償及び補償をすべき時期」と、同条第5項中「権利取得裁決又は明渡裁決」とあるのは「第94条第8項の規定による裁決」と、第63条第3項中「前二項」とあるのは「前項」と、同条第4項中「第40条第1項の規定による裁決申請書の添付書類により、若しくは第43条第1項の規定による意見書により申し立てた事項又は第1項若しくは第2項」とあるのは「第94条第3項の規定による裁決申請書により申し立てた事項又は第2項」と、第65条第1項第1号中「起業者、土地所有者若しくは関係人」とあるのは「裁決申請者若しくはその相手方」と、第65条の2第1項、第2項及び第7項中「土地所有者又は関係人」とあるのは「裁決申請者又はその相手方(これらの者のうち起業者である者を除く。)」と読み替えるものとする。
7 収用委員会は、第2項の規定による裁決の申請がこの法律の規定に違反するときは、裁決をもつて申請を却下しなければならない。
8 収用委員会は、前項の規定によつて申請を却下する場合を除くの外、損失の補償及び補償をすべき時期について裁決しなければならない。この場合において、収用委員会は、損失の補償については、裁決申請者及びその相手方が裁決申請書又は第6項において準用する第63条第2項の規定による意見書若しくは第6項において準用する第65条第1項第1号の規定に基いて提出する意見書によつて申し立てた範囲をこえて裁決してはならない。
9 前項の規定による裁決に対して不服がある者は、第133条第2項の規定にかかわらず、裁決書の正本の送達を受けた日から60日以内に、損失があつた土地の所在地の裁判所に対して訴えを提起しなければならない。
10 前項の規定による訴えの提起がなかつたときは、第8項の規定によつてされた裁決は、強制執行に関しては、民事執行法(昭和54年法律第4号)第22条第5号に掲げる債務名義とみなす。
11 前項の規定による債務名義についての執行文の付与は、収用委員会の会長が行う。民事執行法第29条後段の執行文及び文書の謄本の送達も、同様とする。
12 前項の規定による執行文付与に関する異議についての裁判は、収用委員会の所在地を管轄する地方裁判所においてする。
第7章 収用又は使用の効果
第95条 起業者は、権利取得裁決において定められた権利取得の時期までに、権利取得裁決に係る補償金、加算金及び過怠金(以下「補償金等」という。)の払渡、替地の譲渡及び引渡又は第86条第2項の規定に基く宅地の造成をしなければならない。
2 起業者は、次に掲げる場合においては、前項の規定にかかわらず、権利取得の時期までに補償金等を供託することができる。
一 補償金等の提供をした場合において、補償金等を受けるべき者がその受領を拒んだとき。
二 補償金等を受けるべき者が補償金等を受領することができないとき。
三 起業者が補償金等を受けるべき者を確知することができないとき。ただし、起業者に過失があるときは、この限りでない。
四 起業者が収用委員会の裁決した補償金等の額に対して不服があるとき。
五 起業者が差押え又は仮差押えにより補償金等の払渡しを禁じられたとき。
3 前項第4号の場合において補償金等を受けるべき者の請求があるときは、起業者は、自己の見積金額を払い渡し、裁決による補償金等の額との差額を供託しなければならない。
4 起業者は、第48条第5項の規定による裁決があつた場合においては、第1項の規定にかかわらず、権利取得の時期までに、その裁決においてあるものとされた権利に係る補償金等(その裁決において併存し得ない二以上の権利があるものとされた場合においては、それらの権利に対する補償金等のうち最高額のもの)を供託しなければならない。裁決手続開始の登記前に仮登記又は買戻しの特約の登記がされた権利に係る補償金等についても、同様とする。
5 起業者は、次に掲げる場合においては、第1項の規定にかかわらず、権利取得の時期までに替地を供託することができる。
一 替地の提供をした場合において、替地を受けるべき者がその受領を拒んだとき。
二 替地を受けるべき者が替地の譲渡又は引渡しを受けることができないとき。
三 起業者が差押え又は仮差押えにより替地の譲渡又は引渡しを禁じられたとき。
6 起業者は、裁決で定められた工事を完了すべき時期までに、権利取得裁決に係る第83条第2項の規定に基く耕地の造成をしなければならない。
第96条 裁決手続開始の登記前にされた差押えに係る権利(先取特権、質権、抵当権その他当該差押えによる換価手続において消滅すべき権利を含むものとし、以下この条において、単に「差押えに係る権利」という。)について権利取得裁決又は明渡裁決があつたとき(明渡裁決にあつては、第78条又は第79条の規定による請求があつた場合に限る。)は、起業者は、前条の規定にかかわらず、権利取得の時期又は明渡しの期限までに、当該差押えに係る権利に対する補償金等を当該差押えによる配当手続を実施すべき機関に払い渡さなければならない。ただし、強制執行若しくは競売による代金の納付又は滞納処分による売却代金の支払があつた後においては、この限りでない。
2 前項の規定により配当手続を実施すべき機関が払渡しを受けた金銭は、配当に関しては、強制執行若しくは競売による代金又は滞納処分による売却代金(使用の裁決に係るときは、それらの一部)とみなし、収用の裁決に係る場合におけるその払渡しを受けた時が強制競売又は競売に係る配当要求の終期の到来前であるときは、その時に配当要求の終期が到来したものとみなす。
3 強制競売若しくは競売に係る売却許可決定後代金の納付前又は滞納処分による売却決定後売却代金の支払前に第1項本文の規定による払渡しがあつたときは、売却許可決定又は売却決定は、その効力を失う。
4 起業者は、収用委員会の裁決した補償金等の額に対して不服があるときは、第1項の規定による払渡しをする際、自己の見積り金額を同項に規定する配当手続を実施すべき機関に通知しなければならない。
5 第1項及び前項の規定は、裁決手続開始の登記前にされた仮差押えの執行に係る権利に対する補償金等の払渡しに準用する。
6 起業者に第1項又は前項に規定する権利に対する補償金等の支払を命ずる判決が確定したときは、その補償金等の支払に関しては、第1項の規定による補償金等の例による。この場合において、起業者が補償金等を配当手続を実施すべき機関に払い渡したときは、補償金等の支払を命ずる判決に基づく給付をしたものとみなす。
7 第1項又は前二項の規定による補償金等の裁判所への払渡し及びその払渡しがあつた場合における強制執行、仮差押えの執行又は競売に関しては、最高裁判所規則で民事執行法又は民事保全法(平成元年法律第91号)の特例その他必要な事項を、その補償金等の裁判所以外の配当手続を実施すべき機関への払渡し及びその払渡しがあつた場合における滞納処分に関しては、政令で国税徴収法の特例その他必要な事項を定めることができる。
第97条 起業者は、明渡裁決で定められた明渡しの期限までに、明渡裁決に係る補償金の払渡し、第85条第2項の規定に基づく物件の移転の代行又は第86条第2項の規定に基づく宅地の造成をしなければならない。
2 第95条第2項から第4項まで及び第6項の規定は、前項の場合に準用する。この場合において、同条第2項中「権利取得の時期」とあるのは「明渡しの期限」と、同条第4項中「第48条第5項」とあるのは「第49条第2項において準用する第48条第5項」と、「権利取得の時期」とあるのは「明渡しの期限」と、同条第6項中「権利取得裁決に係る第83条第2項の規定に基く耕地の造成」とあるのは「明渡裁決に係る第84条第2項の規定に基づく工事の代行」と読み替えるものとする。
第98条 権利取得裁決又は明渡裁決に係る第83条第4項(第84条第3項において準用する場合を含む。以下第99条において同じ。)の規定に基く金銭又は有価証券の供託は、権利取得の時期又は明渡しの期限までにしなければならない。
第99条 第83条第4項及び第95条第2項から第4項までの規定による金銭又は有価証券の供託は、収用し、又は使用しようとする土地の所在地の供託所にしなければならない。
2 民法(明治29年法律第89号)第495条第2項並びに非訟事件手続法(平成23年法律第51号)第94条及び第98条の規定は、第95条第5項の規定による替地の供託について準用する。
3 起業者は、前二項に規定する供託をしたときは、遅滞なく、その旨を補償金等、替地又は担保を取得すべき者(その供託が第95条第4項の規定によるものであるときは、土地所有者及び関係人)に通知しなければならない。
第100条 起業者が権利取得裁決において定められた権利取得の時期までに、権利取得裁決に係る補償金等の払渡若しくは供託、替地の譲渡及び引渡若しくは供託、第86条第2項の規定に基く宅地の造成の提供又は第83条第4項の規定に基く金銭若しくは有価証券の供託をしないときは、権利取得裁決は、その効力を失い、裁決手続開始の決定は、取り消されたものとみなす。
2 起業者が、明渡裁決において定められた明渡しの期限までに、明渡裁決に係る補償金の払渡し若しくは供託、第85条第2項の規定に基づく物件の移転の代行の提供、第86条第2項の規定に基づく宅地の造成の提供又は第84条第3項において準用する第83条第4項の規定に基づく金銭若しくは有価証券の供託をしないときは、明渡裁決は、その効力を失う。この場合において、第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた日から4年を経過していないときは、その期間経過前に限り、なお明渡裁決の申立てをすることができるものとし、その期間を経過しているときは、裁決手続開始の決定及び権利取得裁決は、取り消されたものとみなす。
第100条の2 起業者が、権利取得裁決において定められた権利取得の時期までに払渡しをすべき補償金等の全部を現金又は小切手等(銀行が振り出した小切手その他これと同程度の支払の確実性があるものとして国土交通省令で定める支払手段をいう。次項において同じ。)により書留郵便(国土交通大臣が定める方法によるものに限る。同項において同じ。)又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成14年法律第99号)第2条第6項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第9項に規定する特定信書便事業者の提供する同条第2項に規定する信書便の役務のうち書留郵便に準ずるものとして国土交通大臣が定めるもの(次項において「書留郵便等」という。)に付して、当該権利取得の時期から国内において郵便物が配達されるために通常要する期間を勘案して政令で定める一定の期間前までに、補償金等を受けるべき者の住所(国内にあるものに限る。)にあてて発送した場合における前条第1項の規定の適用については、当該補償金等の全部は、当該権利取得の時期までに払い渡されたものとみなす。
2 起業者が、明渡裁決において定められた明渡しの期限までに払渡しをすべき補償金の全部を現金又は小切手等により書留郵便等に付して、当該明渡しの期限から前項の政令で定める一定の期間前までに、補償金を受けるべき者の住所(国内にあるものに限る。)にあてて発送した場合における前条第2項の規定の適用については、当該補償金の全部は、当該明渡しの期限までに払い渡されたものとみなす。
3 第94条第10項から第12項までの規定は、前二項の場合において、権利取得裁決において定められた権利取得の時期又は明渡裁決において定められた明渡しの期限が経過した後に補償金等を受けるべき者がその払渡しを受けていないときに準用する。この場合において、同条第10項中「前項の規定による訴えの提起がなかつたときは、第8項の規定によつてされた裁決」とあるのは、「権利取得裁決又は明渡裁決」と読み替えるものとする。
第101条 土地を収用するときは、権利取得裁決において定められた権利取得の時期において、起業者は、当該土地の所有権を取得し、当該土地に関するその他の権利並びに当該土地又は当該土地に関する所有権以外の権利に係る仮登記上の権利及び買戻権は消滅し、当該土地又は当該土地に関する所有権以外の権利に係る差押え、仮差押えの執行及び仮処分の執行はその効力を失う。但し、第76条第2項又は第81条第2項の規定に基く請求に係る裁決で存続を認められた権利については、この限りでない。
2 土地を使用するときは、起業者は、権利取得裁決において定められた権利取得の時期において、裁決で定められたところにより、当該土地を使用する権利を取得し、当該土地に関するその他の権利は、使用の期間中は、行使することができない。但し、裁決で認められた方法による当該土地の使用を妨げない権利については、この限りでない。
3 第1項本文の規定は、第78条又は第79条の規定によつて物件を収用する場合に準用する。この場合において、同項中「権利取得裁決において定められた権利取得の時期」とあるのは、「明渡裁決において定められた明渡しの期限」と読み替えるものとする。
第101条の2 前条第1項の規定により起業者が土地の所有権を取得した際、同項の規定により失つた権利に基づき当該土地を占有している者及びその承継人は、明渡裁決において定められる明渡しの期限までは、従前の用法に従い、その占有を継続することができる。ただし、第28条の3及び第89条の規定の適用を妨げない。
第102条 明渡裁決があつたときは、当該土地又は当該土地にある物件を占有している者は、明渡裁決において定められた明渡しの期限までに、起業者に土地若しくは物件を引き渡し、又は物件を移転しなければならない。
第102条の2 前条の場合において次の各号の一に該当するときは、市町村長は、起業者の請求により、土地若しくは物件を引き渡し、又は物件を移転すべき者に代わつて、土地若しくは物件を引き渡し、又は物件を移転しなければならない。
一 土地若しくは物件を引き渡し、又は物件を移転すべき者がその責めに帰することができない理由に因りその義務を履行することができないとき。
二 起業者が過失がなくて土地若しくは物件を引き渡し、又は物件を移転すべき者を確知することができないとき。
2 前条の場合において、土地若しくは物件を引き渡し、又は物件を移転すべき者がその義務を履行しないとき、履行しても充分でないとき、又は履行しても明渡しの期限までに完了する見込みがないときは、都道府県知事は、起業者の請求により、行政代執行法(昭和23年法律第43号)の定めるところに従い、自ら義務者のなすべき行為をし、又は第三者をしてこれをさせることができる。物件を移転すべき者が明渡裁決に係る第85条第2項の規定に基づく移転の代行の提供の受領を拒んだときも、同様とする。
3 前項前段の場合において、都道府県知事は、義務者及び起業者にあらかじめ通知した上で、当該代執行に要した費用に充てるため、その費用の額の範囲内で、義務者が起業者から受けるべき明渡裁決に係る補償金を義務者に代わつて受けることができる。
4 起業者が前項の規定に基づき補償金の全部又は一部を都道府県知事に支払つた場合においては、この法律の適用については、起業者が都道府県知事に支払つた金額の限度において、起業者が土地所有者又は関係人に明渡裁決に係る補償金を支払つたものとみなす。
5 第2項後段の場合においては、物件の移転に要した費用は、行政代執行法第2条の規定にかかわらず、起業者から徴収するものとし、起業者がその費用を支払つたときは、起業者は、移転の代行による補償をしたものとみなす。
第103条 権利取得裁決又は明渡裁決があつた後に、収用し、若しくは使用すべき土地又は収用すべき物件が土地所有者又は関係人の責に帰することができない事由に因つて滅失し、又はき損したときは、その滅失又はき損に因る損失は、起業者の負担とする。
第104条 先取特権、質権若しくは抵当権の目的物が収用され、又は使用された場合においては、これらの権利は、その目的物の収用又は使用に因つて債務者が受けるべき補償金等又は替地に対しても行うことができる。但し、その払渡又は引渡前に差押をしなければならない。
第104条の2 第94条第10項から第12項までの規定は、権利取得裁決中第90条の3第1項第2号に掲げる起業者が返還を受けることができる額に関する部分について、第133条第2項及び第3項の規定による訴えの提起がなかつた場合に準用する。この場合において、第94条第10項中「第8項の規定によつてされた裁決」とあるのは、「第90条の3第1項第2号の規定によつて起業者が返還を受けることができる額についてされた裁決」と読み替えるものとする。
第105条 起業者は、土地を使用する場合において、その期間が満了したとき、又は事業の廃止、変更その他の事由に因つて使用する必要がなくなつたときは、遅滞なく、その土地を土地所有者又はその承継人に返還しなければならない。
2 起業者は、前項の場合において、土地所有者の請求があつたときは、土地を原状に復しなければならない。但し、当該土地が第80条の2第1項の規定によつて補償されたものであるときは、この限りでない。
第106条 第26条第1項の規定による事業の認定の告示の日から20年以内に、事業の廃止、変更その他の事由に因つて起業者が収用した土地の全部若しくは一部が不用となつたとき、又は事業の認定の告示の日から10年を経過しても収用した土地の全部を事業の用に供しなかつたときは、権利取得裁決において定められた権利取得の時期に土地所有者であつた者又はその包括承継人(以下「買受権者」と総称する。)は、当該土地が不用となつた時期から5年又は事業の認定の告示の日から20年のいずれか遅い時期までに、起業者が不用となつた部分の土地又は事業の用に供しなかつた土地及びその土地に関する所有権以外の権利に対して支払つた補償金に相当する金額を当該収用に係る土地の現在の所有者(以下「収用地の現所有者」という。)に提供して、その土地を買い受けることができる。但し、第76条第1項の規定によつて収用した残地は、その残地とともに収用された土地でその残地に接続する部分が不用となつたときでなければ買い受けることができない。
2 前項の規定は、第82条の規定によつて土地所有者が収用された土地の全部又は一部について替地による損失の補償を受けたときは、適用しない。
3 第1項の場合において、土地の価格が権利取得裁決において定められた権利取得の時期に比して著しく騰貴したときは、収用地の現所有者は、訴をもつて同項の金額の増額を請求することができる。
4 第1項の規定による買受権は、不動産登記法(平成16年法律第123号)の定めるところに従つて収用の登記がされたときは、第三者に対して対抗することができる。
第107条 前条第1項に規定する不用となつた土地又は事業の用に供しなかつた土地があるときは、起業者(当該土地を収用した事業が関連事業であるときは、当該関連事業を行なう者。以下この項において同じ。)は、遅滞なく、その旨を買受権者に通知しなければならない。但し、起業者が過失がなくて買受権者を確知することができないときは、その土地が存する地方の新聞紙に、通知すべき内容を少くとも1月の期間をおいて三回公告しなければならない。
2 買受権者は、前項の規定による通知を受けた日又は第三回の公告があつた日から6月を経過した後においては、前条第1項の規定にかかわらず、買受権を行使することができない。
第8章 収用又は使用に関する特別手続
第1節 削除
第108条 削除
第109条 削除
第110条 削除
第111条 削除
第112条 削除
第113条 削除
第114条 削除
第115条 削除
第2節 協議の確認
第116条 起業地の全部又は一部について起業者と土地所有者及び関係人の全員との間に権利を取得し、又は消滅させるための協議が成立したときは、起業者は、第26条第1項の規定による事業の認定の告示があつた日以後収用又は使用の裁決の申請前に限り、当該土地所有者及び関係人の同意を得て、当該土地の所在する都道府県の収用委員会に協議の確認を申請することができる。
2 起業者は、前項の規定による申請をしようとするときは、国土交通省令で定める様式に従い、土地所有者及び関係人の同意を得たことを証する書面を添えて、左に掲げる事項を記載した確認申請書を収用委員会に提出しなければならない。
一 協議が成立した土地の所在、地番、地目及び面積
二 前号の土地の土地所有者及び関係人の氏名及び住所
三 協議によつて取得し、又は消滅させる権利の種類及び内容
四 権利を取得し、又は消滅させる時期及び土地若しくは物件の引渡し又は物件の移転の期限
五 対償
第117条 第19条の規定は、前条第2項の規定による確認申請書の欠陥の補正について準用する。この場合において、「前条」とあるのは「第116条第2項」と、「事業認定申請書」とあるのは「確認申請書」と、「国土交通大臣又は都道府県知事」とあるのは「収用委員会」と読み替えるものとする。
第118条 収用委員会は、第116条第2項の規定による確認申請書を受理したときは、前条において準用する第19条第2項の規定により確認申請書を却下する場合を除くの外、市町村別に当該市町村に関係のある部分の写を当該市町村長に送付しなければならない。
2 市町村長は、前項の規定による書類を受け取つたときは、直ちに、確認の申請があつた旨を公告し、公告があつた日から2週間その書類を公衆の縦覧に供しなければならない。
3 市町村長は、前項の規定による公告をしたときは、遅滞なく、公告の日を収用委員会に報告しなければならない。
4 第2項の規定による公告があつたときは、利害関係人は、同項の縦覧期間内に、収用委員会に、協議の成立及び内容について、書面により、異議を申し出ることができる。
5 収用委員会は、第116条の規定による協議の確認の申請が法令の規定に違反せず、前項の規定による異議の申出がなく、又は異議の申出があつた場合においてその異議の申出が同項の規定に違反し、若しくは理由のないことが明らかであり、且つ、協議の内容が第7章の規定に適合するときは、第116条第2項各号に掲げる事項について確認をしなければならない。
第119条 収用委員会は、第116条の規定による協議の確認の申請があつた場合において、その申請が前条第5項の規定に該当しないときは、確認を拒否しなければならない。但し、異議の申出が申請に係る土地の一部に関するものであつて、他の部分に影響がないときは、その影響のない部分について、確認をしなければならない。
第120条 第66条の規定は、第118条第5項若しくは前条但書の規定による確認又は前条本文の規定による確認の拒否に準用する。この場合において、「裁決」とあるのは「確認又は確認の拒否」と、「裁決書」とあるのは「確認書及び確認拒否書」と、「起業者、土地所有者及び関係人」とあるのは「起業者、土地所有者、関係人及び第118条第4項の規定によつて異議を申し立てた利害関係人」と読み替えるものとする。
第121条 第118条第5項又は第119条但書の規定による確認があつたときは、この法律の適用については、同時に権利取得裁決と明渡裁決があつたものとみなす。この場合において、起業者、土地所有者及び関係人は、協議の成立及び内容を争うことができない。
第3節 緊急に施行する必要がある事業のための土地の使用
第122条 非常災害に際し公共の安全を保持するために第3条各号の一に規定する事業を特に緊急に施行する必要がある場合においては、起業者は、事業の種類、使用しようとする土地の区域並びに使用の方法及び期間について市町村長の許可を受け、直ちに、他人の土地を使用することができる。但し、起業者が国であるときは当該事業の施行について権限を有する行政機関又はその地方支分部局の長が、起業者が都道府県であるときは都道府県知事が、事業の種類、使用しようとする土地の区域並びに使用の方法及び期間を市町村長に通知することをもつて足り、許可を受けることを要しない。
2 前項の規定によつて使用する土地の区域並びに使用の方法及び期間は、公共の安全を保持するために必要且つやむを得ないと認められる範囲をこえてはならない。
3 市町村長は、第1項本文の規定による許可をしたとき、又は同項但書の規定による通知を受けたときは、直ちに、起業者の名称、事業の種類、使用しようとする土地の区域並びに使用の方法及び期間を土地の所有者及び占有者に通知しなければならない。
4 第1項の規定による使用の期間は、許可があつた日(同項但書の場合にあつては、市町村長に通知をした日)から6月をこえることができない。
第123条 収用委員会は、第39条の規定による裁決の申請に係る事業を緊急に施行する必要がある場合で、明渡裁決が遅延することによつて事業の施行が遅延し、その結果、災害を防止することが困難となり、その他公共の利益に著しく支障を及ぼす虞があるときは、起業者の申立により、土地の区域及び使用の方法を定め、起業者に担保を提供させた上で、直ちに、当該土地を使用することを許可することができる。
2 前項の規定による使用の期間は、6月とする。使用の許可の期間の更新は、行うことができない。
3 収用委員会は、第1項の規定による許可をしたときは、直ちに、起業者の名称、事業の種類、使用しようとする土地の区域並びに使用の方法及び期間を土地の所有者及び占有者に通知しなければならない。
4 起業者は、第1項の場合において、土地所有者及び関係人の請求があるときは、自己の見積つた損失補償額を払い渡さなければならない。
5 第1項の規定による使用の許可があつた後、明渡裁決があつたときは当該明渡裁決において定められた明渡しの期限において、第47条の規定によつて却下の裁決があつたときはその裁決の時期において、第1項の規定による使用の許可は、第2項の規定にかかわらず、その効力を失う。
6 第83条第4項から第7項までの規定は、第1項の規定によつて提供すべき担保並びにその取得及び取りもどしについて準用する。この場合において、同条第4項中「前項」とあるのは「第123条第1項」と、同条第5項及び第6項中「工事を完了」とあるのは「補償の支払を」と、同条第5項中「耕地の造成による損失の補償」とあるのは「損失の補償」と読み替えるものとする。
第124条 起業者は、第122条第1項の規定によつて土地の使用の許可を受け、若しくは市町村長に通知した場合、前条第2項の規定による使用の期間が満了した場合又は同条第5項の規定によつて使用の許可が失効した場合においては、土地を使用することに因つて生ずる損失を第6章第1節(第72条、第73条、第74条第2項、第78条、第79条、第80条の2第2項及び第81条を除く。)の規定によつて補償しなければならない。この場合において、損失の補償は、使用の時期の価格(土地又は土地に関する所有権以外の権利に対する損失の補償については、その土地及び近傍類地の地代及び借賃等を考慮して算定した使用の時期の価格)によつて算定しなければならない。
2 第94条(第6項を除く。)の規定は、前項の場合に準用する。この場合において、同条第1項中「前三条」とあるのは「第124条第1項」と、同条第8項中「第6項」とあるのは「第124条第3項において準用する第6項」と読み替えるものとする。
3 第94条第6項の規定は、収用委員会が前項において準用する第94条第5項の規定によつて審理をする場合に準用する。この場合において「第94条」とあるのは、「第124条第2項において準用する第94条」と読み替えるものとする。
第9章 手数料及び費用の負担
第125条 第18条の規定によつて国土交通大臣に対して事業の認定を申請する者は、国に実費を勘案して政令で定める額の手数料を納付しなければならない。ただし、その者が国又は都道府県であるときは、この限りでない。
2 都道府県が次に掲げる者から手数料を徴収する場合においては、その額は、第1号又は第4号に掲げる者であるときは実費の範囲内において当該事務の性質を考慮して政令で定める額を、第2号に掲げる者であるときは実費を勘案して政令で定める額を、第3号又は第5号に掲げる者であるときは実費の範囲内において当該事務の性質を考慮して損失補償の見積りの額に応じ政令で定める額を、それぞれ標準として、条例で定めなければならない。
一 第15条の2第1項又は第15条の7第1項の規定によつてあつせん又は仲裁に付することを申請する起業者
二 第18条の規定によつて都道府県知事に対して事業の認定を申請する者
三 第39条第1項又は第94条第2項(前条第2項において準用する場合を含む。)の規定によつて収用若しくは使用又は損失の補償の裁決を申請する者
四 第116条の規定によつて収用委員会の協議の確認を申請する者
五 他の法律の規定によつて収用委員会の裁決を求める者
第125条の2 仲裁の手続のうち第15条の7第1項に規定する関係当事者の申出に基づいて行うものに要する費用は、当該申出をした者の負担とする。
第126条 第65条第6項(第94条第6項又は第124条第3項において準用する第94条第6項において準用する場合を含む。)の規定による鑑定人及び参考人の旅費及び手当は、起業者の負担とする。
第127条 起業者、土地所有者及び関係人がこの法律又はこの法律(第96条第7項を除く。)に基く命令に規定する手続その他の行為をし、又は義務を履行するために要する費用は、それぞれの者が自ら負担しなければならない。
第128条 市町村長は、第102条の2第1項の規定により市町村長が土地若しくは物件を引き渡し、又は物件を移転するに要した費用を、第102条の規定により土地若しくは物件を引き渡し、又は物件を移転すべき者から徴収するものとする。
2 第102条の2第3項及び第4項の規定は、市町村長が前項の規定によつて費用を徴収する場合に準用する。この場合において、同条第3項中「前項前段」とあるのは「第128条第1項」と、「当該代執行に要した費用」とあるのは「第1項の規定により市町村長が土地若しくは物件を引き渡し、又は物件を移転するに要した費用」と、同項及び同条第4項中「都道府県知事」とあるのは「市町村長」と読み替えるものとする。
3 市町村長は、第1項に規定する費用を前項において準用する第102条の2第3項の規定によつて徴収することができないとき、又は徴収することが適当でないと認めるときは、第1項に規定する者に対し、あらかじめ納付すべき金額、納付の期限及び場所を通知して、これを納付させるものとする。
4 市町村長は、前項の規定によつて通知を受けた者が同項の規定によつて通知された期限を経過しても同項の規定により納付すべき金額を完納しないときは、督促状によつて納付すべき期限を指定して督促しなければならない。
5 前項の規定による督促を受けた者がその指定の期限までに第3項の規定により納付すべき金額を納付しないときは、市町村長は、国税滞納処分の例によつて、これを徴収することができる。この場合における徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。
第9章の2 行政手続法の適用除外
第128条の2 この法律の規定により収用委員会がする処分(第64条の規定により会長又は指名委員がする処分を含む。)については、行政手続法(平成5年法律第88号)第2章及び第3章の規定は、適用しない。
第10章 審査請求及び訴訟
第129条 収用委員会の裁決に不服がある者は、国土交通大臣に対して審査請求をすることができる。
第130条 事業の認定についての審査請求に関する行政不服審査法(平成26年法律第68号)第18条第1項本文の期間は、事業の認定の告示があつた日の翌日から起算して3月とする。
2 収用委員会の裁決についての審査請求に関する行政不服審査法第18条第1項本文の期間は、裁決書の正本の送達を受けた日の翌日から起算して30日とする。
第131条 国土交通大臣の事業の認定に関する処分又は収用委員会の裁決についての審査請求に対する裁決は、公害等調整委員会の意見を聴いた後にしなければならない。
2 国土交通大臣又は都道府県知事は、事業の認定又は収用委員会の裁決についての審査請求があつた場合において、事業の認定又は裁決に至るまでの手続その他の行為に関して違法があつても、それが軽微なものであつて事業の認定又は裁決に影響を及ぼすおそれがないと認めるときは、裁決をもつて当該審査請求を棄却することができる。
第131条の2 審査請求に対する裁決により事業の認定又は収用委員会の裁決が取り消された場合において、国土交通大臣若しくは都道府県知事が再び事業の認定に関する処分をしようとするとき、又は収用委員会が再び裁決をしようとするときは、事業の認定又は裁決につき既に行つた手続その他の行為は、法令の規定に違反するものとして当該取消しの理由となつたものを除き、省略することができる。
第132条 次に掲げる処分については、審査請求をすることができない。
一 都道府県知事がした事業の認定の拒否
二 第122条第1項又は第123条第1項の規定による処分
2 収用委員会の裁決についての審査請求においては、損失の補償(第90条の3の規定による加算金及び第90条の4の規定による過怠金を含む。次条において同じ。)についての不服をその裁決についての不服の理由とすることができない。
第133条 収用委員会の裁決に関する訴え(次項及び第3項に規定する損失の補償に関する訴えを除く。)は、裁決書の正本の送達を受けた日から3月の不変期間内に提起しなければならない。
2 収用委員会の裁決のうち損失の補償に関する訴えは、裁決書の正本の送達を受けた日から6月以内に提起しなければならない。
3 前項の規定による訴えは、これを提起した者が起業者であるときは土地所有者又は関係人を、土地所有者又は関係人であるときは起業者を、それぞれ被告としなければならない。
第134条 前条第2項及び第3項の規定による訴えの提起は、事業の進行及び土地の収用又は使用を停止しない。
第11章 雑則
第135条 この法律の規定による期間の計算方法は、審査請求及び訴訟の提起の期間の計算方法を除き、民法による。ただし、土曜日及び12月29日から31日までの日は、同法第142条の規定によるその他の休日とみなし、申請書、意見書及び異議の申出を郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律第2条第6項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第9項に規定する特定信書便事業者の提供する同条第2項に規定する信書便の役務を利用して送付した場合においては、当該送付に要した日数は、期間に算入しない。
2 この法律に規定する通知及び書類の送達の方法に関して必要な事項は、政令で定める。
第136条 起業者、土地所有者及び関係人並びに第15条の2第1項及び第15条の7第1項に規定する関係当事者は、事業の認定の申請、裁決の申請、意見書の提出等この法律で定める手続その他の行為について弁護士その他適当な者を代理人とすることができる。
2 前項の代理人は、書面をもつて、その権限を証明しなければならない。
3 収用委員会は、審理の円滑な進行のため必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、審理の期日に出席することができる代理人の数を制限することができる。
第137条 収用委員会の委員及び予備委員並びにあつせん委員及び仲裁委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。これらの者が、その職を退いた後も、同様とする。
第138条 第10条、第3章、第4章、第5章第2節、第6章(第76条及び第81条を除く。)、第7章(第106条及び第107条を除く。)、第8章から第10章まで及び第136条の規定は、第5条に掲げる権利若しくは第6条に掲げる立木、建物その他土地に定着する物件を収用し、又は使用する場合又は第7条に規定する土石砂れきを収用する場合に準用する。ただし、次の各号に掲げる場合においては、第6章及び第7章の規定中それぞれ当該各号に掲げる規定は、準用しない。
一 第5条第1項第1号に掲げる質権若しくは抵当権、同項第2号若しくは第3号若しくは同条第2項若しくは第3項に掲げる権利又は第6条に掲げる立木、建物その他土地に定着する物件を収用し、又は使用する場合 第82条及び第83条
二 第7条に規定する土地に属する土石砂れきを収用する場合 第72条、第80条の2、第82条、第83条、第101条から第102条の2まで及び第105条
2 前項において準用するこの法律の規定中「土地所有者」とあるのは、第5条に掲げる権利を収用し、又は使用する場合においては「当該権利者」と、第6条に掲げる立木、建物その他土地に定着する物件を収用し、又は使用する場合においては「当該物件の所有者」と、第7条に規定する土石砂れきを収用する場合においては「当該土石砂れきの属する土地の所有者」と読み替えるものとし、左の各号に掲げる場合においては、当該各号に掲げる前項において準用するこの法律の規定の読替は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 第5条に掲げる権利を収用し、又は使用する場合 第28条の3第1項中「形質の変更」とあり、又は同条第2項中「土地の形質の変更」とあるのは第5条第1項又は第3項に掲げる権利を収用し、又は使用する場合にあつては「当該権利の目的であり、又は当該権利に関係のある土地、河川の敷地、海底又は水の形質の変更」と、同条第2項に掲げる立木、建物その他土地に定着する物件に関する権利を収用し、又は使用する場合にあつては「当該権利の目的である立木、建物その他土地に定着する物件の損壊又は収去」と、第37条第1項(第1号及び第2号を除く。)中「土地」とあるのは「権利」と、同項第1号中「土地」とあるのは「権利の目的であり、又は当該権利に関係のある土地、河川の敷地、海底、水又は立木、建物その他土地に定着する物件」と、同項第2号中「土地の面積」とあるのは「権利の種類及び内容」と、第101条第1項中「権利取得裁決において定められた権利取得の時期において、起業者は、当該土地の所有権を取得し」とあるのは「権利取得裁決において定められた権利取得の時期において、当該権利は、消滅し、起業者は、当該物件の所有権を取得し」と、同条第2項中「起業者は、権利取得裁決において定められた権利取得の時期において、裁決で定められたところにより、当該土地を使用する権利を取得し」とあるのは「権利取得裁決において定められた権利取得の時期において、裁決で定められたところにより、当該権利は、制限され」と、第103条中「滅失し、又はき損し」とあるのは「消滅し、又は変更し」と、「滅失又はき損」とあるのは「消滅又は変更」と、第116条第1項並びに第2項第3号及び第4号中「取得し、又は消滅させる」とあるのは「消滅させ、又は制限する」と読み替えるものとする。
二 第6条に掲げる立木、建物その他土地に定着する物件を収用し、又は使用する場合 第28条の3中「形質の変更」とあるのは「損壊又は収去」と読み替え、第37条第1項第1号から第3号までの規定は、同条第2項第1号から第3号までに規定する字句に読み替えるものとする。
三 第7条に規定する土地に属する土石砂れきを収用する場合 第28条の3中「形質の変更」とあるのは「土石砂れきの属する土地の形質の変更」と、第37条第1項(第1号及び第2号を除く。)中「土地」とあるのは「土地に属する土石砂れき」と、同項第1号中「土地」とあるのは「土石砂れきの属する土地」と、同項第2号中「土地の面積」とあるのは「土石砂れきの種類及び数量」と読み替えるものとする。
3 前項に規定するものの外、第1項において準用するこの法律の規定に関して必要な技術的読替は、政令で定める。
第139条 第7条の規定によつて土石砂れきを収用する場合においては、起業者は、権利取得裁決において定められた権利取得の時期において、裁決で定められたところにより、当該土石砂れきを採取する権利を取得し、当該土石砂れきの属する土地に関するその他の権利は、その採取に支障を及ぼす限度において、行使することができない。
2 前項の場合においては、土石砂れきの属する土地の所有者及び関係人その他当該土地に関して権利を有する者は、明渡裁決において定められた明渡しの期限までに、当該土地を起業者に引き渡さなければならない。
第139条の2 第26条第1項(第138条第1項において準用する場合を含む。)の規定によつて告示された事業に必要な土地等を提供することによつて生活の基礎を失うこととなる者は、その受ける対償と相まつて実施されることを必要とする場合においては、次に掲げる生活再建のための措置の実施のあつせんを起業者に申し出ることができる。
一 宅地、開発して農地とすることが適当な土地その他の土地の取得に関すること。
二 住宅、店舗その他の建物の取得に関すること。
三 職業の紹介、指導又は訓練に関すること。
2 起業者は、前項の規定による申出があつた場合においては、事情の許す限り、当該申出に係る措置を講ずるように努めるものとする。
第139条の3 この法律に規定する国土交通大臣の権限は、国土交通省令で定めるところにより、その一部を地方整備局長又は北海道開発局長に委任することができる。
第139条の4 この法律の規定により地方公共団体が処理することとされている事務のうち、次の各号に掲げるもの(第17条第1項各号に掲げる事業又は第27条第2項若しくは第4項の規定により国土交通大臣の事業の認定を受けた事業に関するものに限る。)は地方自治法(昭和22年法律第67号)第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務と、第2号に掲げるもの(第17条第2項に規定する事業(第27条第2項又は第4項の規定により国土交通大臣の事業の認定を受けた事業を除く。)に関するものに限る。)は同法第2条第9項第2号に規定する第2号法定受託事務とする。
一 都道府県が第11条第1項及び第4項、第14条第1項、第15条の2第2項及び第3項(第15条の7第2項において準用する場合を含む。)、第15条の3から第15条の5まで、第15条の8から第15条の11まで、第15条の12において準用する仲裁法、第24条第4項及び第5項(第26条の2第3項、第34条の4第3項、第36条の2第4項及び第42条第4項(第45条第3項及び第47条の4第2項において準用する場合を含む。)においてこれらの規定を準用する場合を含む。)、第25条第2項、第28条の3第1項、第30条第2項及び第3項(第30条の2においてこれらの規定を準用する場合を含む。)、第34条の2第2項において準用する第19条第1項前段及び第2項、第34条の3、第34条の4第1項、第36条第5項、第41条において準用する第19条、第42条第1項、第5項及び第6項(第45条第3項及び第47条の4第2項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)、第45条第1項、第45条の2、第46条第1項及び第2項、第47条、第47条の2第1項、第47条の3第5項において準用する第19条第1項前段、第47条の4第1項、第50条第1項、第2項及び第4項、第65条第1項、第65条の2第7項、第66条第3項(第120条において準用する場合を含む。)、第81条第3項、第82条第2項から第4項まで及び第6項、第83条第2項、第83条第3項から第6項まで(第84条第3項及び第123条第6項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)、第84条第2項、第85条第2項、第86条第2項、第89条第1項、第90条の3第1項、第90条の4、第100条の2第3項において準用する第94条第11項、第102条の2第2項及び第3項、第104条の2において準用する第94条第11項、第117条において準用する第19条、第118条第1項及び第5項、第119条並びに第123条第1項及び第3項の規定(第138条第1項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)により処理することとされている事務
二 市町村が第12条第2項、第14条第1項及び第3項、第24条第2項、第26条の2第2項、第34条の4第2項、第36条第4項、第36条の2第3項、第42条第2項及び第3項(第45条第3項及び第47条の4第2項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)、第45条第2項、第102条の2第1項、第118条第2項及び第3項、第122条第1項及び第3項、第128条第1項、第128条第2項において準用する第102条の2第3項並びに第128条第3項及び第4項の規定(第138条第1項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)により処理することとされている事務
第140条 この法律(第3条を除く。)の規定中市町村又は市町村長に関する規定は、都の特別区の存する区域にあつては特別区又は特別区長に、地方自治法第252条の19第1項の指定都市にあつては当該市の区及び総合区又は区長及び総合区長に適用する。
第140条の2 この法律に特に定めるものの外、この法律の実施のため必要な手続その他の事項については、政令で定める。
第12章 罰則
第141条 次の各号のいずれかに該当する場合は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
一 第65条第1項第2号(第94条第6項(第138条第1項において準用する場合を含む。)、第124条第3項(第138条第1項において準用する場合を含む。)において準用する第94条第6項又は第138条第1項において準用する場合を含む。第146条第1号において同じ。)の規定によつて、収用委員会に出頭を命ぜられた鑑定人が虚偽の鑑定をしたとき。
二 第137条の規定により秘密を守る義務がある者が、職務上知り得た秘密を漏らしたとき。
第142条 第28条の3第1項(第138条第1項において準用する場合(第6条に掲げる立木、建物その他土地に定着する物件を収用し、若しくは使用し、又は第7条に規定する土石砂れきを収用する場合に限る。)を含む。)の規定に違反した者は、6月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
第143条 次の各号のいずれかに該当する者は、50万円以下の罰金に処する。
一 第11条第1項に規定する場合において、都道府県知事の許可を受けないで土地に立ち入り、又は立ち入らせた起業者
二 第13条(第35条第3項又は第138条第1項において準用する第35条第3項において準用する場合を含む。)の規定に違反して第11条第3項の規定による立入りを拒み、又は妨げた者
三 第14条第1項に規定する場合において、市町村長の許可を受けないで障害物を伐除した者又は都道府県知事の許可を受けないで土地に試掘等を行つた者
四 第102条(第138条第1項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、土地若しくは物件を引き渡さず、又は物件を移転しない者
五 第139条第2項の規定に違反して、土地を引き渡さない者
第144条 第65条第1項第3号(第94条第6項(第138条第1項において準用する場合を含む。)、第124条第3項(第138条第1項において準用する場合を含む。)において準用する第94条第6項又は第138条第1項において準用する場合を含む。)の規定による実地調査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、30万円以下の罰金に処する。
第145条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前三条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
第146条 次の各号のいずれかに該当する場合は、10万円以下の過料に処する。
一 第65条第1項第2号の規定により出頭を命ぜられた鑑定人が、正当の事由がなくて出頭せず、又は鑑定をしないとき。
二 第65条第1項第1号(第94条第6項(第138条第1項において準用する場合を含む。)、第124条第3項(第138条第1項において準用する場合を含む。)において準用する第94条第6項又は第138条第1項において準用する場合を含む。次号において同じ。)の規定により出頭を命ぜられた者が、正当の事由がなくて出頭せず、陳述せず、又は虚偽の陳述をしたとき。
三 第65条第1項第1号の規定により資料の提出を命ぜられた者が、正当の事由がなくて資料を提出せず、又は虚偽の資料を提出したとき。
この法律の施行期日は、公布の日から起算して1年をこえない期間内において、政令で定める。
この法律は、新法施行の日から施行する。
1 この法律は、公布の日から施行する。
1 この法律は、公社法の施行の日から施行する。
1 この法律は、公布の日から施行する。
1 この法律は、公布の日から施行する。
1 この法律の施行期日は、政令で定める。但し、その期日は、昭和28年3月31日後であつてはならない。
この法律は、昭和28年8月1日から施行する。
1 この法律は、公布の日から施行する。
この法律は、公布の日から施行する。
1 この法律は、昭和29年4月1日から施行する。
1 この法律は、昭和29年7月1日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
第1条 この法律の施行期日は、公布の日から起算して90日をこえない範囲内で政令で定める。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
1 この法律は、公布の日から起算して6月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 この法律による改正後の土地収用法第17条第1項第3号の規定は、この法律の施行前に都道府県知事に対して認定の申請があつた事業については、適用しない。
1 この法律は、公布の日から起算して30日を経過した日から施行する。
1 この法律は、地方自治法の一部を改正する法律(昭和31年法律第147号)の施行の日から施行する。
2 この法律の施行の際海区漁業調整委員会の委員又は農業委員会の委員の職にある者の兼業禁止及びこの法律の施行に伴う都道府県又は都道府県知事若しくは都道府県の委員会その他の機関が処理し、又は管理し、及び執行している事務の地方自治法第252条の19第1項の指定都市(以下「指定都市」という。)又は指定都市の市長若しくは委員会その他の機関への引継に関し必要な経過措置は、それぞれ地方自治法の一部を改正する法律(昭和31年法律第147号)附則第4項及び第9項から第15項までに定めるところによる。
1 この法律は、公布の日から起算して1年をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
1 この法律は、昭和32年10月1日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して6箇月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、昭和33年4月1日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
1 この法律は、公布の日から起算して6月をこえない範囲内で政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
1 この法律は、国税徴収法(昭和34年法律第147号)の施行の日から施行する。
7 第2章の規定による改正後の各法令(徴収金の先取特権の順位に係る部分に限る。)の規定は、この法律の施行後に国税徴収法第2条第12号に規定する強制換価手続による配当手続が開始される場合について適用し、この法律の施行前に当該配当手続が開始されている場合における当該法令の規定に規定する徴収金の先取特権の順位については、なお従前の例による。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、附則第18条から第34条までの規定は、同日から起算して6月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
1 この法律は、昭和37年10月1日から施行する。
2 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
3 この法律の施行の際現に係属している訴訟については、当該訴訟を提起することができない旨を定めるこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
4 この法律の施行の際現に係属している訴訟の管轄については、当該管轄を専属管轄とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
5 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の規定による出訴期間が進行している処分又は裁決に関する訴訟の出訴期間については、なお従前の例による。ただし、この法律による改正後の規定による出訴期間がこの法律による改正前の規定による出訴期間より短い場合に限る。
6 この法律の施行前にされた処分又は裁決に関する当事者訴訟で、この法律による改正により出訴期間が定められることとなつたものについての出訴期間は、この法律の施行の日から起算する。
7 この法律の施行の際現に係属している処分又は裁決の取消しの訴えについては、当該法律関係の当事者の一方を被告とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。ただし、裁判所は、原告の申立てにより、決定をもつて、当該訴訟を当事者訴訟に変更することを許すことができる。
8 前項ただし書の場合には、行政事件訴訟法第18条後段及び第21条第2項から第5項までの規定を準用する。
第1条 この法律は、昭和37年12月1日(以下「施行日」という。)から施行する。
1 この法律は、昭和37年10月1日から施行する。
2 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前にされた行政庁の処分、この法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為その他この法律の施行前に生じた事項についても適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
3 この法律の施行前に提起された訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申立て(以下「訴願等」という。)については、この法律の施行後も、なお従前の例による。この法律の施行前にされた訴願等の裁決、決定その他の処分(以下「裁決等」という。)又はこの法律の施行前に提起された訴願等につきこの法律の施行後にされる裁決等にさらに不服がある場合の訴願等についても、同様とする。
4 前項に規定する訴願等で、この法律の施行後は行政不服審査法による不服申立てをすることができることとなる処分に係るものは、同法以外の法律の適用については、行政不服審査法による不服申立てとみなす。
5 第3項の規定によりこの法律の施行後にされる審査の請求、異議の申立てその他の不服申立ての裁決等については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。
6 この法律の施行前にされた行政庁の処分で、この法律による改正前の規定により訴願等をすることができるものとされ、かつ、その提起期間が定められていなかつたものについて、行政不服審査法による不服申立てをすることができる期間は、この法律の施行の日から起算する。
8 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
9 前八項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
10 この法律及び行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律(昭和37年法律第140号)に同一の法律についての改正規定がある場合においては、当該法律は、この法律によつてまず改正され、次いで行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律によつて改正されるものとする。
1 この法律は、昭和39年4月1日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
1 この法律は、公布の日から施行する。
1 この法律は、新法の施行の日(昭和40年4月1日)から施行する。
1 この法律は、公布の日から起算して1年をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
1 この法律は、公布の日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、附則第8条から第31条までの規定は、公布の日から起算して6月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
この法律の施行期日及びその施行に伴い必要な経過措置その他の事項については、別に法律で定める。
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、昭和43年10月1日から施行する。
この法律(第1条を除く。)は、新法の施行の日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、附則第8条から第18条までの規定は、公布の日から起算して6月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
1 この法律は、公布の日から起算して3月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律(以下「新法」という。)は、昭和44年10月1日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
第2条 土地収用法第90条の3第2項及び第90条の4(これらの規定を同法第138条第1項において準用する場合を含む。)に規定する加算金又は過怠金でこれらの規定に規定する遅滞した期間又は怠つた期間の初日がこの法律の施行の日(以下「施行日」という。)前にあるものの額の計算については、なお従前の例による。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
1 この法律は、公布の日から起算して1年をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して9月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して30日をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
1 この法律は、公布の日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、附則第16条から第27条までの規定は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して9月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
1 この法律は、公布の日から施行する。
1 この法律は、民事執行法(昭和54年法律第4号)の施行の日(昭和55年10月1日)から施行する。
2 この法律の施行前に申し立てられた民事執行、企業担保権の実行及び破産の事件については、なお従前の例による。
3 前項の事件に関し執行官が受ける手数料及び支払又は償還を受ける費用の額については、同項の規定にかかわらず、最高裁判所規則の定めるところによる。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、附則第21条から第55条までの規定は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、昭和59年4月1日から施行する。
第1条 この法律は、昭和59年4月1日から施行する。
1 この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行する。
第1条 この法律は、昭和60年4月1日から施行する。
第27条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第1条 この法律は、昭和60年4月1日から施行する。
第28条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。
1 この法律は、公布の日から施行する。
第1条 この法律は、昭和60年10月1日から施行する。
第1条 この法律は、昭和62年4月1日から施行する。
第38条 この法律の施行前に地方鉄道業者がした事業の認定の申請につきその事業の認定に関する処分を行う機関については、第157条の規定による改正後の土地収用法第17条第1項及び第2項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第42条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
1 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、平成5年4月1日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第2条 この法律の施行の際現に第1条の規定による改正前の都市計画法(以下「旧都市計画法」という。)第8条第1項第1号に規定する用途地域に関する都市計画が定められている都市計画区域について、建設大臣、都道府県知事又は市町村が第1条の規定による改正後の都市計画法(以下「新都市計画法」という。)第2章の規定により行う用途地域に関する都市計画の決定及びその告示は、この法律の施行の日から起算して3年以内にしなければならない。
第3条 この法律の施行の際現に旧都市計画法の規定により定められている都市計画区域内の用途地域に関しては、この法律の施行の日から起算して3年を経過する日(その日前に新都市計画法第2章の規定により、当該都市計画区域について、用途地域に関する都市計画が決定されたときは、当該都市計画の決定に係る都市計画法第20条第1項(同法第22条第1項において読み替える場合を含む。)の規定による告示があった日。次条、附則第5条及び附則第18条において同じ。)までの間は、旧都市計画法第8条、第9条、第12条の6第1項並びに第13条第1項第5号及び第9号の規定は、なおその効力を有する。
第18条 この法律の施行の際現に旧都市計画法の規定により定められている都市計画区域内の用途地域に関しては、この法律の施行の日から起算して3年を経過する日までの間は、この法律による改正前の次に掲げる法律の規定は、なおその効力を有する。
一 略
二 土地収用法
第1条 この法律は、行政手続法(平成5年法律第88号)の施行の日から施行する。
第2条 この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第13条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第13条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第14条 この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。
第15条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
第15条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は政令で定める。
第1条 この法律は、公布の日から起算して9月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
この法律は、更生保護事業法の施行の日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して9月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、平成9年4月1日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第1条中職業能力開発促進法(以下「能開法」という。)の目次、第15条の6第1項、第16条第1項及び第2項、第17条、第25条、第5節の節名並びに第27条の改正規定、能開法第27条の次に節名を付する改正規定並びに能開法第27条の2第2項、第97条の2及び第99条の2の改正規定、第2条の規定(雇用促進事業団法第19条第1項第1号及び第2号の改正規定に限る。)並びに次条から附則第4条まで、附則第6条から第8条まで及び第10条から第16条までの規定、附則第17条の規定(雇用保険法(昭和49年法律第116号)第63条第1項第4号中「第10条第2項」を「第10条の2第2項」に改める部分を除く。)並びに附則第18条から第23条までの規定は、平成11年4月1日から施行する。
第1条 この法律は、平成10年4月1日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、平成12年3月21日から施行する。
第1条 この法律は、平成11年10月1日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、附則第17条から第72条までの規定は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、平成12年4月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第1条中地方自治法第250条の次に五条、節名並びに二款及び款名を加える改正規定(同法第250条の9第1項に係る部分(両議院の同意を得ることに係る部分に限る。)に限る。)、第40条中自然公園法附則第9項及び第10項の改正規定(同法附則第10項に係る部分に限る。)、第244条の規定(農業改良助長法第14条の3の改正規定に係る部分を除く。)並びに第472条の規定(市町村の合併の特例に関する法律第6条、第8条及び第17条の改正規定に係る部分を除く。)並びに附則第7条、第10条、第12条、第59条ただし書、第60条第4項及び第5項、第73条、第77条、第157条第4項から第6項まで、第160条、第163条、第164条並びに第202条の規定 公布の日
第128条 施行日前にした第413条の規定による改正前の土地収用法第27条第3項の規定による命令は、第413条の規定による改正後の土地収用法第27条第3項の規定による指示とみなす。
2 施行日前にした都道府県知事に対する事業の認定の申請並びに収用委員会に対する裁決の申請及び協議の確認の申請に係る手数料の額については、なお従前の例による。
3 施行日前に都道府県知事がした事業の認定についての建設大臣に対する審査請求については、なお従前の例による。
第159条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第161条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。
第160条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第163条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第2条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。
2 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。
第161条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。
2 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。
第162条 施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。
第163条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第164条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
第250条 新地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。
第251条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
第1条 この法律は、平成13年4月1日から施行する。
第1条 この法律は、平成12年4月1日から施行する。
第3条 民法の一部を改正する法律(平成11年法律第149号)附則第3条第3項の規定により従前の例によることとされる準禁治産者及びその保佐人に関するこの法律による改正規定の適用については、次に掲げる改正規定を除き、なお従前の例による。
一から十五まで 略
十六 第67条中土地収用法第54条の改正規定
第4条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第1条 この法律(第2条及び第3条を除く。)は、平成13年1月6日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第995条(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律附則の改正規定に係る部分に限る。)、第1305条、第1306条、第1324条第2項、第1326条第2項及び第1344条の規定 公布の日
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第2条、第8条及び第10条(石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律附則第24条及び第25条の改正規定に限る。)並びに附則第2条から第7条まで、第10条、第12条、第14条、第15条、第17条から第21条まで及び第29条の規定は平成14年3月31日から、第4条、第6条、第9条及び第10条(石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律第28条及び附則第23条の改正規定に限る。)並びに附則第8条、第9条、第13条、第16条及び第22条から第27条までの規定は同年4月1日から施行する。
第15条 地方公共団体又は機構が附則第2条の規定によりなおその効力を有することとされる場合及び同条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における旧復旧法によって行う客土事業又は復旧工事の施行に伴い設置する用排水機若しくは地下水源の利用に関する設備に関する事業は、土地収用法第3条の土地を収用し、又は使用することができる公共の利益となる事業とみなす。
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
第1条 この法律は、平成14年4月1日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第2条 この法律による改正後の土地収用法(以下この条及び次条において「新法」という。)第15条の14、第18条第2項第7号、第23条第1項、第25条の2及び第26条第1項の規定は、この法律の施行後に新法第18条第1項の規定により申請がされた事業の認定の手続について適用し、この法律の施行前にこの法律による改正前の土地収用法(次条において「旧法」という。)第18条第1項の規定により申請があった事業の認定の手続については、なお従前の例による。
第3条 この法律の施行前にされた旧法第20条又は第26条第1項の規定による事業の認定又は事業の認定の告示及び前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における事業の認定又は事業の認定の告示は、それぞれ、新法第20条又は第26条第1項の規定によりされた事業の認定又は事業の認定の告示とみなす。
第4条 前二条の規定は、土地収用法第5条に掲げる権利若しくは同法第6条に掲げる立木、建物その他土地に定着する物件を収用し、若しくは使用する場合又は同法第7条に規定する土石砂れきを収用する場合に準用する。
第5条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第6条 政府は、公共の利益の増進と私有財産との調整を図りつつ公共の利益となる事業を実施するためには、その事業の施行について利害関係を有する者等の理解を得ることが重要であることにかんがみ、事業に関する情報の公開等その事業の施行についてこれらの者の理解を得るための措置について、総合的な見地から検討を加えるものとする。
1 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公社法の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第1章第1節(別表第一から別表第四までを含む。)並びに附則第28条第2項、第33条第2項及び第3項並びに第39条の規定 公布の日
第38条 施行日前にした行為並びにこの法律の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第39条 この法律に規定するもののほか、公社法及びこの法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
第1条 この法律は、民間事業者による信書の送達に関する法律(平成14年法律第99号)の施行の日から施行する。
第2条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第3条 前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第1条 この法律は、平成15年4月1日から施行する。ただし、附則第10条から第14条まで及び第16条から第22条までの規定は、同年10月1日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第15条から第19条まで、第26条及び第27条並びに附則第6条から第34条までの規定は、平成15年10月1日から施行する。
第35条 この附則に規定するもののほか、機構の設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第16条から第18条まで、第20条から第24条まで及び第28条の規定 平成15年10月1日
第1条 この法律は、平成15年10月1日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第6条から第13条まで及び第15条から第26条までの規定 平成15年10月1日
第1条 この法律は、平成15年10月1日から施行する。ただし、附則第10条から第26条までの規定は、同日から起算して9月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第27条 附則第2条から第9条まで、附則第11条から第13条まで、附則第15条、附則第18条、附則第21条及び前条に定めるもののほか、機構の設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、平成17年4月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 略
二 第1条中電気事業法目次の改正規定、第6章の改正規定並びに第106条、第107条、第112条の2、第117条の3、第117条の4及び第119条の2の改正規定並びに第3条の規定並びに附則第17条、第18条、第19条第1項、第20条から第38条まで、第41条、第43条、第45条、第46条、第48条、第51条及び第55条から第57条までの規定 公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日
第1条 この法律は、平成16年7月1日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して9月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
一及び二 略
三 第2条の規定、第3条中会社法第11条第2項の改正規定並びに附則第6条から附則第15条まで、附則第21条から附則第31条まで、附則第34条から附則第41条まで及び附則第44条から附則第48条までの規定 公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日
第1条 この法律は、公布の日から起算して9月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、平成18年3月31日までの間において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、新不動産登記法の施行の日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、附則第10条から第12条まで、第14条から第17条まで、第18条第1項及び第3項並びに第19条から第32条までの規定は、平成17年10月1日から施行する。
この法律は、会社法の施行の日から施行する。
第1条 この法律は、郵政民営化法の施行の日から施行する。
第86条 この法律の施行前に発行された普通為替証書は、第46条の規定による改正後の土地収用法第100条の2第1項及び第2項の規定の適用については、同条第1項に規定する小切手等とみなす。
第117条 この法律の施行前にした行為、この附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為、この法律の施行後附則第9条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便為替法第38条の8(第2号及び第3号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第13条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便振替法第70条(第2号及び第3号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第27条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便振替預り金寄附委託法第8条(第2号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第39条第2項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧公社法第70条(第2号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第42条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧公社法第71条及び第72条(第15号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為並びに附則第2条第2項の規定の適用がある場合における郵政民営化法第104条に規定する郵便貯金銀行に係る特定日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第1条 この法律は、公布の日から起算して10月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、平成19年4月1日から施行する。
第1条 この法律は、平成20年4月1日から施行する。
第16条 研究所が新研究所法附則第9条第1項又は第11条第1項に規定する業務の実施により設置する農業用道路、用水路、排水路、海岸堤防、かんがい用若しくは農作物の災害防止用のため池又は防風林その他これに準ずる施設に関する事業は、土地収用法第3条の土地を収用し、又は使用することができる公共の利益となる事業とみなす。
第1条 この法律は、平成22年4月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第27条並びに附則第3条、第8条、第19条、第20条及び第25条の規定 公布の日
第25条 附則第3条から第10条まで、第13条及び第15条に定めるもののほか、国立高度専門医療研究センターの設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第1条 この法律は、公布の日から起算して9月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
第1条 この法律は、平成23年4月1日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
この法律は、新非訟事件手続法の施行の日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
1 この法律は、津波防災地域づくりに関する法律(平成23年法律第123号)の施行の日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 略
二 第8条第1項から第6項まで及び第9条から第16条まで並びに附則第7条及び第16条の規定 公布の日から起算して1年3月を超えない範囲内において政令で定める日
第27条 この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第1条の規定(郵政民営化法目次中「/第6章 郵便事業株式会社/ 第1節 設立等(第70条―第72条)/ 第2節 設立に関する郵便事業株式会社法等の特例(第73条・第74条)/ 第3節 移行期間中の業務に関する特例等(第75条―第78条)/第7章 郵便局株式会社/」を「/第6章 削除/第7章 日本郵便株式会社/」に改める改正規定、同法第19条第1項第1号及び第2号、第26条、第61条第1号並びに第6章の改正規定、同法中「第7章 郵便局株式会社」を「第7章 日本郵便株式会社」に改める改正規定、同法第79条第3項第2号及び第83条第1項の改正規定、同法第90条から第93条までの改正規定、同法第105条第1項、同項第2号及び第110条第1項第2号ホの改正規定、同法第110条の次に一条を加える改正規定、同法第135条第1項、同項第2号及び第138条第2項第4号の改正規定、同法第138条の次に一条を加える改正規定、同法第11章に一節を加える改正規定(第176条の5に係る部分に限る。)、同法第180条第1項第1号及び第2号並びに第196条の改正規定(第12号を削る部分を除く。)並びに同法附則第2条第2号の改正規定を除く。)、第2条のうち日本郵政株式会社法附則第2条及び第3条の改正規定、第5条(第2号に係る部分に限る。)の規定、次条の規定、附則第4条、第6条、第10条、第14条及び第18条の規定、附則第38条の規定(郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成17年法律第102号)附則第2条第1項、第49条、第55条及び第79条第2項の改正規定、附則第90条の前の見出しを削り、同条に見出しを付する改正規定並びに附則第91条及び第95条の改正規定を除く。)、附則第40条から第44条までの規定、附則第45条中総務省設置法(平成11年法律第91号)第3条及び第4条第79号の改正規定並びに附則第46条及び第47条の規定は、公布の日から施行する。
第46条 この法律(附則第1条ただし書に規定する規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第47条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一及び二 略
三 第3条(機構法第5条の改正規定(災害時における石油の供給不足への対処等のための石油の備蓄の確保等に関する法律等の一部を改正する法律(平成24年法律第76号)附則第6条第2項に係る部分に限る。)、機構法附則第6条の改正規定及び同条を機構法附則第8条とし、機構法附則第5条の次に二条を加える改正規定に限る。)の規定並びに附則第12条、第18条から第20条まで、第21条(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法(平成14年法律第145号。附則第5条において「開発機構法」という。)附則第12条及び第13条の改正規定に限る。)及び第23条(特別会計に関する法律附則第15条の改正規定に限る。)の規定 平成25年4月1日
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
第10条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第11条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
第1条 この法律は、公布の日から起算して3年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第1条 この法律は、独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成26年法律第66号。以下「通則法改正法」という。)の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第14条第2項、第18条及び第30条の規定 公布の日
第28条 この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定によってした又はすべき処分、手続その他の行為であってこの法律による改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において「新法令」という。)に相当の規定があるものは、法律(これに基づく政令を含む。)に別段の定めのあるものを除き、新法令の相当の規定によってした又はすべき処分、手続その他の行為とみなす。
第29条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第30条 附則第3条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令(人事院の所掌する事項については、人事院規則)で定める。
第1条 この法律は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の施行の日から施行する。
第5条 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの法律の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。
第6条 この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。
2 この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。
3 不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。
第9条 この法律の施行前にした行為並びに附則第5条及び前二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第10条 附則第5条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
第1条 この法律は、公布の日から起算して2年6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第47条 施行日前に旧一般電気事業者、旧卸電気事業者又は旧特定電気事業者がした事業の認定の申請につきその事業の認定に関する処分を行う機関については、前条の規定による改正後の土地収用法第17条第1項及び第2項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第1条 この法律は、公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第3条及び第10条の規定 公布の日
二 次条の規定 公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日
第2条 第4条第1項又は第20条第1項の許可を受けようとする者は、この法律の施行前においても、第4条第2項又は第20条第2項の規定の例により、その申請を行うことができる。
2 第13条第1項の型式認定又は第16条第1項の適合認定を受けようとする者(機構を除く。)は、この法律の施行前においても、第13条第2項又は第16条第2項の規定の例により、その申請を行うことができる。
3 機構は、その行った人工衛星の打上げ用ロケットの設計について、この法律の施行前においても、第19条第1項の規定の例により、第13条第1項の型式認定の申請を行うことができる。
4 機構は、その管理し、及び運営する打上げ施設について、この法律の施行前においても、第19条第2項の規定の例により、第16条第1項の適合認定の申請を行うことができる。
第3条 内閣総理大臣は、第4条第2項第2号、第6条第1号若しくは第2号又は第22条第2号若しくは第3号の内閣府令を制定しようとするときは、この法律の施行前においても、宇宙政策委員会の意見を聴くことができる。
2 内閣総理大臣は、第9条第2項又は第40条第2項の内閣府令を制定しようとするときは、この法律の施行前においても、財務大臣に協議することができる。
第4条 この法律の施行の際現に行われている人工衛星の管理については、第20条第1項の規定は、適用しない。
第5条 政府は、この法律の施行後5年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
第10条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
第1条 この法律は、公布の日から起算して2月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第25条の規定 公布の日
二 第1条中都市緑地法第4条、第34条、第35条及び第37条の改正規定、第2条中都市公園法第3条第2項の改正規定及び同条の次に一条を加える改正規定、第4条中生産緑地法第3条に一項を加える改正規定、同法第8条に一項を加える改正規定、同法第10条の改正規定、同条の次に五条を加える改正規定及び同法第11条の改正規定並びに第5条及び第6条の規定並びに次条第1項及び第2項並びに附則第3条第2項、第6条、第7条、第10条、第13条、第14条、第18条(地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(平成20年法律第40号)第31条第5項第1号の改正規定に限る。)、第19条、第20条、第22条及び第23条(国家戦略特別区域法(平成25年法律第107号)第15条の改正規定に限る。)の規定 公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日
第25条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
この法律は、民法改正法の施行の日から施行する。ただし、第103条の2、第103条の3、第267条の2、第267条の3及び第362条の規定は、公布の日から施行する。