知的障害者福祉法
第1章 総則
第1条 この法律は、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号)と相まつて、知的障害者の自立と社会経済活動への参加を促進するため、知的障害者を援助するとともに必要な保護を行い、もつて知的障害者の福祉を図ることを目的とする。
第1条の2 すべての知的障害者は、その有する能力を活用することにより、進んで社会経済活動に参加するよう努めなければならない。
2 すべての知的障害者は、社会を構成する一員として、社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会を与えられるものとする。
第2条 国及び地方公共団体は、前条に規定する理念が実現されるように配慮して、知的障害者の福祉について国民の理解を深めるとともに、知的障害者の自立と社会経済活動への参加を促進するための援助と必要な保護(以下「更生援護」という。)の実施に努めなければならない。
2 国民は、知的障害者の福祉について理解を深めるとともに、社会連帯の理念に基づき、知的障害者が社会経済活動に参加しようとする努力に対し、協力するように努めなければならない。
第3条 この法律及び児童福祉法(昭和22年法律第164号)による更生援護の実施並びにその監督に当たる国及び地方公共団体の職員は、知的障害者に対する更生援護が児童から成人まで関連性をもつて行われるように相互に協力しなければならない。
第4条 削除
第5条 削除
第6条 削除
第7条 削除
第8条 削除
第2章 実施機関及び更生援護
第1節 実施機関等
第9条 この法律に定める知的障害者又はその介護を行う者に対する市町村(特別区を含む。以下同じ。)による更生援護は、その知的障害者の居住地の市町村が行うものとする。ただし、知的障害者が居住地を有しないか、又は明らかでない者であるときは、その知的障害者の現在地の市町村が行うものとする。
2 前項の規定にかかわらず、第16条第1項第2号の規定により入所措置が採られて又は障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第29条第1項若しくは第30条第1項の規定により同法第19条第1項に規定する介護給付費等(次項、第15条の4及び第16条第1項第2号において「介護給付費等」という。)の支給を受けて同法第5条第1項若しくは第6項の厚生労働省令で定める施設、同条第11項に規定する障害者支援施設(以下「障害者支援施設」という。)又は独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園法(平成14年法律第167号)第11条第1号の規定により独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園が設置する施設(以下「のぞみの園」という。)に入所している知的障害者及び生活保護法(昭和25年法律第144号)第30条第1項ただし書の規定により同法第38条第2項に規定する救護施設(以下この項において「救護施設」という。)、同条第3項に規定する更生施設(以下この項において「更生施設」という。)又は同法第30条第1項ただし書に規定するその他の適当な施設(以下この項において「その他の適当な施設」という。)に入所している知的障害者(以下この項において「特定施設入所知的障害者」という。)については、その者が障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第5条第1項若しくは第6項の厚生労働省令で定める施設、障害者支援施設、のぞみの園又は救護施設、更生施設若しくはその他の適当な施設(以下この条において「特定施設」という。)への入所前に有した居住地(継続して二以上の特定施設に入所している特定施設入所知的障害者(以下この項において「継続入所知的障害者」という。)については、最初に入所した特定施設への入所前に有した居住地)の市町村が、この法律に定める更生援護を行うものとする。ただし、特定施設への入所前に居住地を有しないか、又は明らかでなかつた特定施設入所知的障害者については、入所前におけるその者の所在地(継続入所知的障害者については、最初に入所した特定施設への入所前に有した所在地)の市町村が、この法律に定める更生援護を行うものとする。
3 前二項の規定にかかわらず、児童福祉法第24条の2第1項若しくは第24条の24第1項の規定により障害児入所給付費の支給を受けて又は同法第27条第1項第3号若しくは第2項の規定により措置(同法第31条第5項の規定により同法第27条第1項第3号又は第2項の規定による措置とみなされる場合を含む。)が採られて障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第5条第1項の厚生労働省令で定める施設に入所していた知的障害者が、継続して、第16条第1項第2号の規定により入所措置が採られて、同法第29条第1項若しくは第30条第1項の規定により介護給付費等の支給を受けて、又は生活保護法第30条第1項ただし書の規定により特定施設に入所した場合は、当該知的障害者が満18歳となる日の前日に当該知的障害者の保護者であつた者(以下この項において「保護者であつた者」という。)が有した居住地の市町村が、この法律に定める更生援護を行うものとする。ただし、当該知的障害者が満18歳となる日の前日に保護者であつた者がいないか、保護者であつた者が居住地を有しないか、又は保護者であつた者の居住地が明らかでない知的障害者については、当該知的障害者が満18歳となる日の前日におけるその者の所在地の市町村がこの法律に定める更生援護を行うものとする。
4 前二項の規定の適用を受ける知的障害者が入所している特定施設の設置者は、当該特定施設の所在する市町村及び当該知的障害者に対しこの法律に定める更生援護を行う市町村に必要な協力をしなければならない。
5 市町村は、この法律の施行に関し、次に掲げる業務を行わなければならない。
一 知的障害者の福祉に関し、必要な実情の把握に努めること。
二 知的障害者の福祉に関し、必要な情報の提供を行うこと。
三 知的障害者の福祉に関する相談に応じ、必要な調査及び指導を行うこと並びにこれらに付随する業務を行うこと。
6 その設置する福祉事務所(社会福祉法(昭和26年法律第45号)に定める福祉に関する事務所をいう。以下同じ。)に知的障害者の福祉に関する事務をつかさどる職員(以下「知的障害者福祉司」という。)を置いていない市町村の長及び福祉事務所を設置していない町村の長は、前項第3号に掲げる業務のうち専門的な知識及び技術を必要とするもの(次条第2項及び第3項において「専門的相談指導」という。)であつて18歳以上の知的障害者に係るものについては、知的障害者の更生援護に関する相談所(以下「知的障害者更生相談所」という。)の技術的援助及び助言を求めなければならない。
7 市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)は、18歳以上の知的障害者につき第5項第3号の業務を行うに当たつて、特に医学的、心理学的及び職能的判定を必要とする場合には、知的障害者更生相談所の判定を求めなければならない。
第10条 市町村の設置する福祉事務所又はその長は、この法律の施行に関し、主として前条第5項各号に掲げる業務又は同条第6項及び第7項の規定による市町村長の業務を行うものとする。
2 市の設置する福祉事務所に知的障害者福祉司を置いている福祉事務所があるときは、当該市の知的障害者福祉司を置いていない福祉事務所の長は、18歳以上の知的障害者に係る専門的相談指導については、当該市の知的障害者福祉司の技術的援助及び助言を求めなければならない。
3 市町村の設置する福祉事務所のうち知的障害者福祉司を置いている福祉事務所の長は、18歳以上の知的障害者に係る専門的相談指導を行うに当たつて、特に専門的な知識及び技術を必要とする場合には、知的障害者更生相談所の技術的援助及び助言を求めなければならない。
第11条 都道府県は、この法律の施行に関し、次に掲げる業務を行わなければならない。
一 市町村の更生援護の実施に関し、市町村相互間の連絡及び調整、市町村に対する情報の提供その他必要な援助を行うこと並びにこれらに付随する業務を行うこと。
二 知的障害者の福祉に関し、次に掲げる業務を行うこと。
イ 各市町村の区域を超えた広域的な見地から、実情の把握に努めること。
ロ 知的障害者に関する相談及び指導のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものを行うこと。
ハ 18歳以上の知的障害者の医学的、心理学的及び職能的判定を行うこと。
2 都道府県は、前項第2号ロに規定する相談及び指導のうち主として居宅において日常生活を営む知的障害者及びその介護を行う者に係るものについては、これを障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第5条第18項に規定する一般相談支援事業又は特定相談支援事業を行う当該都道府県以外の者に委託することができる。
第12条 都道府県は、知的障害者更生相談所を設けなければならない。
2 知的障害者更生相談所は、知的障害者の福祉に関し、主として前条第1項第1号に掲げる業務(第16条第1項第2号の措置に係るものに限る。)並びに前条第1項第2号ロ及びハに掲げる業務並びに障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第22条第2項及び第3項、第26条第1項、第51条の7第2項及び第3項並びに第51条の11に規定する業務を行うものとする。
3 知的障害者更生相談所は、必要に応じ、巡回して、前項の業務を行うことができる。
4 前三項に定めるもののほか、知的障害者更生相談所に関し必要な事項は、政令で定める。
第13条 都道府県は、その設置する知的障害者更生相談所に、知的障害者福祉司を置かなければならない。
2 市町村は、その設置する福祉事務所に、知的障害者福祉司を置くことができる。
3 都道府県の知的障害者福祉司は、知的障害者更生相談所の長の命を受けて、次に掲げる業務を行うものとする。
一 第11条第1項第1号に掲げる業務のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものを行うこと。
二 知的障害者の福祉に関し、第11条第1項第2号ロに掲げる業務を行うこと。
4 市町村の知的障害者福祉司は、福祉事務所の長(以下「福祉事務所長」という。)の命を受けて、知的障害者の福祉に関し、主として、次の業務を行うものとする。
一 福祉事務所の所員に対し、技術的指導を行うこと。
二 第9条第5項第3号に掲げる業務のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものを行うこと。
5 市の知的障害者福祉司は、第10条第2項の規定により技術的援助及び助言を求められたときは、これに協力しなければならない。この場合において、特に専門的な知識及び技術が必要であると認めるときは、知的障害者更生相談所に当該技術的援助及び助言を求めるよう助言しなければならない。
第14条 知的障害者福祉司は、都道府県知事又は市町村長の補助機関である職員とし、次の各号のいずれかに該当する者のうちから、任用しなければならない。
一 社会福祉法に定める社会福祉主事たる資格を有する者であつて、知的障害者の福祉に関する事業に2年以上従事した経験を有するもの
二 学校教育法(昭和22年法律第26号)に基づく大学又は旧大学令(大正7年勅令第388号)に基づく大学において、厚生労働大臣の指定する社会福祉に関する科目を修めて卒業した者(当該科目を修めて同法に基づく専門職大学の前期課程を修了した者を含む。)
三 医師
四 社会福祉士
五 知的障害者の福祉に関する事業に従事する職員を養成する学校その他の施設で都道府県知事の指定するものを卒業した者
六 前各号に準ずる者であつて、知的障害者福祉司として必要な学識経験を有するもの
第15条 民生委員法(昭和23年法律第198号)に定める民生委員は、この法律の施行について、市町村長、福祉事務所長、知的障害者福祉司又は社会福祉主事の事務の執行に協力するものとする。
第15条の2 市町村は、知的障害者の福祉の増進を図るため、知的障害者又はその保護者(配偶者、親権を行う者、後見人その他の者で、知的障害者を現に保護するものをいう。以下同じ。)の相談に応じ、及び知的障害者の更生のために必要な援助を行うこと(次項において「相談援助」という。)を、社会的信望があり、かつ、知的障害者に対する更生援護に熱意と識見を持つている者に委託することができる。
2 前項の規定にかかわらず、都道府県は、障害の特性その他の事情に応じた相談援助を委託することが困難であると認められる市町村がある場合にあつては、当該市町村の区域における当該相談援助を、社会的信望があり、かつ、知的障害者に対する更生援護に熱意と識見を持つている者に委託することができる。
3 前二項の規定により委託を受けた者は、知的障害者相談員と称する。
4 知的障害者相談員は、その委託を受けた業務を行うに当たつては、知的障害者又はその保護者が、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第5条第1項に規定する障害福祉サービス事業(第21条において「障害福祉サービス事業」という。)、同法第5条第18項に規定する一般相談支援事業その他の知的障害者の福祉に関する事業に係るサービスを円滑に利用することができるように配慮し、これらのサービスを提供する者その他の関係者等との連携を保つよう努めなければならない。
5 知的障害者相談員は、その委託を受けた業務を行うに当たつては、個人の人格を尊重し、その身上に関する秘密を守らなければならない。
第15条の3 市町村は、知的障害者の意思決定の支援に配慮しつつ、この章に規定する更生援護、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律の規定による自立支援給付及び地域生活支援事業その他地域の実情に応じたきめ細かな福祉サービスが積極的に提供され、知的障害者が、心身の状況、その置かれている環境等に応じて、自立した日常生活及び社会生活を営むために最も適切な支援が総合的に受けられるように、福祉サービスを提供する者又はこれらに参画する者の活動の連携及び調整を図る等地域の実情に応じた体制の整備に努めなければならない。
2 市町村は、前項の体制の整備及びこの章に規定する更生援護の実施に当たつては、知的障害者が引き続き居宅において日常生活を営むことができるよう配慮しなければならない。
第2節 障害福祉サービス、障害者支援施設等への入所等の措置
第15条の4 市町村は、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第5条第1項に規定する障害福祉サービス(同条第6項に規定する療養介護及び同条第10項に規定する施設入所支援(以下この条及び次条第1項第2号において「療養介護等」という。)を除く。以下「障害福祉サービス」という。)を必要とする知的障害者が、やむを得ない事由により介護給付費等(療養介護等に係るものを除く。)の支給を受けることが著しく困難であると認めるときは、その知的障害者につき、政令で定める基準に従い、障害福祉サービスを提供し、又は当該市町村以外の者に障害福祉サービスの提供を委託することができる。
第16条 市町村は、18歳以上の知的障害者につき、その福祉を図るため、必要に応じ、次の措置を採らなければならない。
一 知的障害者又はその保護者を知的障害者福祉司又は社会福祉主事に指導させること。
二 やむを得ない事由により介護給付費等(療養介護等に係るものに限る。)の支給を受けることが著しく困難であると認めるときは、当該市町村の設置する障害者支援施設若しくは障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第5条第6項の厚生労働省令で定める施設(以下「障害者支援施設等」という。)に入所させてその更生援護を行い、又は都道府県若しくは他の市町村若しくは社会福祉法人の設置する障害者支援施設等若しくはのぞみの園に入所させてその更生援護を行うことを委託すること。
三 知的障害者の更生援護を職親(知的障害者を自己の下に預かり、その更生に必要な指導訓練を行うことを希望する者であつて、市町村長が適当と認めるものをいう。)に委託すること。
2 市町村は、前項第2号又は第3号の措置を採るに当たつて、医学的、心理学的及び職能的判定を必要とする場合には、あらかじめ、知的障害者更生相談所の判定を求めなければならない。
第17条 市町村長は、第15条の4又は前条第1項の措置を解除する場合には、あらかじめ、当該措置に係る者又はその保護者に対し、当該措置の解除の理由について説明するとともに、その意見を聴かなければならない。ただし、当該措置に係る者又はその保護者から当該措置の解除の申出があつた場合その他厚生労働省令で定める場合においては、この限りでない。
第18条 第15条の4又は第16条第1項の措置を解除する処分については、行政手続法(平成5年法律第88号)第3章(第12条及び第14条を除く。)の規定は、適用しない。
第19条 削除
第20条 削除
第21条 障害福祉サービス事業を行う者又は障害者支援施設等若しくはのぞみの園の設置者は、第15条の4又は第16条第1項第2号の規定による委託を受けたときは、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。
第3章 費用
第22条 次に掲げる費用は、市町村の支弁とする。
一 第13条第2項の規定により市町村が設置する知的障害者福祉司に要する費用
二 第15条の2の規定により市町村が行う委託に要する費用
三 第15条の4の規定により市町村が行う行政措置に要する費用
四 第16条の規定により市町村が行う行政措置に要する費用
第23条 次に掲げる費用は、都道府県の支弁とする。
一 第12条第1項の規定により都道府県が設置する知的障害者更生相談所に要する費用
二 第13条第1項の規定により都道府県が設置する知的障害者福祉司に要する費用
三 第15条の2の規定により都道府県が行う委託に要する費用
第24条 削除
第25条 都道府県は、政令の定めるところにより、第22条の規定により市町村が支弁した費用について、次に掲げるものを負担する。
一 第22条第3号の費用(次号に掲げる費用を除く。)については、その四分の一
二 第22条第3号の費用(第9条第1項に規定する居住地を有しないか、又は居住地が明らかでない知的障害者(第4号において「居住地不明知的障害者」という。)についての行政措置に要する費用に限る。)については、その十分の五
三 第22条第4号の費用(第16条第1項第2号の規定による行政措置に要する費用に限り、次号に掲げる費用を除く。)については、その四分の一
四 第22条第4号の費用(居住地不明知的障害者について第16条第1項第2号の規定により市町村が行う行政措置に要する費用に限る。)については、その十分の五
第26条 国は、政令の定めるところにより、第22条の規定により市町村が支弁した費用について、次に掲げる費用の十分の五を負担する。
一 第22条第3号の費用
二 第22条第4号の費用のうち、第16条第1項第2号の規定による行政措置に要する費用
第27条 第15条の4又は第16条第1項第2号の規定による行政措置に要する費用を支弁すべき市町村の長は、当該知的障害者又はその扶養義務者(民法(明治29年法律第89号)に定める扶養義務者をいう。次項において同じ。)から、その負担能力に応じて、当該行政措置に要する費用の全部又は一部を徴収することができる。
2 市町村長は、前項の規定による費用の徴収に関し必要があると認めるときは、当該知的障害者又はその扶養義務者の収入の状況につき、当該知的障害者若しくはその扶養義務者に対し報告を求め、又は官公署に対し必要な書類の閲覧若しくは資料の提供を求めることができる。
第27条の2 社会福祉法第58条第2項から第4項までの規定は、国有財産特別措置法(昭和27年法律第219号)第2条第2項第3号の規定又は同法第3条第1項第4号及び第2項の規定により普通財産の譲渡又は貸付けを受けた社会福祉法人に準用する。
第4章 雑則
第28条 市町村長は、知的障害者につき、その福祉を図るため特に必要があると認めるときは、民法第7条、第11条、第13条第2項、第15条第1項、第17条第1項、第876条の4第1項又は第876条の9第1項に規定する審判の請求をすることができる。
第28条の2 市町村は、前条の規定による審判の請求の円滑な実施に資するよう、民法に規定する後見、保佐及び補助(以下この条において「後見等」という。)の業務を適正に行うことができる人材の活用を図るため、後見等の業務を適正に行うことができる者の家庭裁判所への推薦その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
2 都道府県は、市町村と協力して後見等の業務を適正に行うことができる人材の活用を図るため、前項に規定する措置の実施に関し助言その他の援助を行うように努めなければならない。
第29条 町村が一部事務組合又は広域連合を設けて福祉事務所を設置した場合には、この法律の適用については、その一部事務組合又は広域連合を福祉事務所を設置する町村とみなす。
第30条 この法律の規定中都道府県が処理することとされている事務で政令で定めるものは、地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市(以下「指定都市」という。)及び同法第252条の22第1項の中核市(以下「中核市」という。)においては、政令の定めるところにより、指定都市又は中核市(以下「指定都市等」という。)が処理するものとする。この場合においては、この法律の規定中都道府県に関する規定は、指定都市等に関する規定として指定都市等に適用があるものとする。
第31条 この法律に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。
2 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。
第32条 この法律に特別の規定があるものを除くほか、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、厚生労働省令で定める。
第5章 罰則
第33条 正当な理由がなく、第27条第2項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、10万円以下の過料に処する。
1 この法律は、昭和35年4月1日から施行する。
2 社会福祉法附則第7項の規定に基づき置かれた組織の長は、この法律の適用については、福祉事務所長とみなす。
3 児童福祉法第63条の3の規定による通知に係る児童は、第9条から第11条まで、第13条、第15条の4、第16条(第1項第2号に限る。)及び第22条から第27条までの規定の適用については、18歳以上の知的障害者とみなす。
1 この法律は、昭和37年10月1日から施行する。
2 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前にされた行政庁の処分、この法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為その他この法律の施行前に生じた事項についても適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
3 この法律の施行前に提起された訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申立て(以下「訴願等」という。)については、この法律の施行後も、なお従前の例による。この法律の施行前にされた訴願等の裁決、決定その他の処分(以下「裁決等」という。)又はこの法律の施行前に提起された訴願等につきこの法律の施行後にされる裁決等にさらに不服がある場合の訴願等についても、同様とする。
4 前項に規定する訴願等で、この法律の施行後は行政不服審査法による不服申立てをすることができることとなる処分に係るものは、同法以外の法律の適用については、行政不服審査法による不服申立てとみなす。
5 第3項の規定によりこの法律の施行後にされる審査の請求、異議の申立てその他の不服申立ての裁決等については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。
6 この法律の施行前にされた行政庁の処分で、この法律による改正前の規定により訴願等をすることができるものとされ、かつ、その提起期間が定められていなかつたものについて、行政不服審査法による不服申立てをすることができる期間は、この法律の施行の日から起算する。
8 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
9 前八項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
1 この法律は、昭和40年4月1日から施行する。
5 前三項に定めるもののほか、この法律の施行のため必要な経過措置は、政令で定める。
1 この法律は、昭和42年10月1日から施行する。
この法律は、公布の日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 この法律による改正後の法律の規定(昭和60年度の特例に係る規定を除く。)は、同年度以降の年度の予算に係る国の負担(当該国の負担に係る都道府県又は市町村の負担を含む。以下この項及び次項において同じ。)若しくは補助(昭和59年度以前の年度における事務又は事業の実施により昭和60年度以降の年度に支出される国の負担又は補助及び昭和59年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき昭和60年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助を除く。)又は交付金の交付について適用し、昭和59年度以前の年度における事務又は事業の実施により昭和60年度以降の年度に支出される国の負担又は補助、昭和59年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき昭和60年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助及び昭和59年度以前の年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で昭和60年度以降の年度に繰り越されたものについては、なお従前の例による。
3 この法律による改正後の法律の昭和60年度の特例に係る規定は、同年度の予算に係る国の負担又は補助(昭和59年度以前の年度における事務又は事業の実施により昭和60年度に支出される国の負担又は補助及び昭和59年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき昭和60年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助を除く。)並びに同年度における事務又は事業の実施により昭和61年度以降の年度に支出される国の負担又は補助、昭和60年度の国庫債務負担行為に基づき昭和61年度以降の年度に支出すべきものとされる国の負担又は補助及び昭和60年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で昭和61年度以降の年度に繰り越されるものについて適用し、昭和59年度以前の年度における事務又は事業の実施により昭和60年度に支出される国の負担又は補助、昭和59年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき昭和60年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助及び昭和59年度以前の年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で昭和60年度に繰り越されたものについては、なお従前の例による。
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 この法律(第11条、第12条及び第34条の規定を除く。)による改正後の法律の昭和61年度から昭和63年度までの各年度の特例に係る規定並びに昭和61年度及び昭和62年度の特例に係る規定は、昭和61年度から昭和63年度までの各年度(昭和61年度及び昭和62年度の特例に係るものにあつては、昭和61年度及び昭和62年度。以下この項において同じ。)の予算に係る国の負担(当該国の負担に係る都道府県又は市町村の負担を含む。以下この項において同じ。)又は補助(昭和60年度以前の年度における事務又は事業の実施により昭和61年度以降の年度に支出される国の負担又は補助及び昭和60年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき昭和61年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助を除く。)並びに昭和61年度から昭和63年度までの各年度における事務又は事業の実施により昭和64年度(昭和61年度及び昭和62年度の特例に係るものにあつては、昭和63年度。以下この項において同じ。)以降の年度に支出される国の負担又は補助、昭和61年度から昭和63年度までの各年度の国庫債務負担行為に基づき昭和64年度以降の年度に支出すべきものとされる国の負担又は補助及び昭和61年度から昭和63年度までの各年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で昭和64年度以降の年度に繰り越されるものについて適用し、昭和60年度以前の年度における事務又は事業の実施により昭和61年度以降の年度に支出される国の負担又は補助、昭和60年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき昭和61年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助及び昭和60年度以前の年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で昭和61年度以降の年度に繰り越されたものについては、なお従前の例による。
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
一から四まで 略
五 第14条の規定、第15条の規定(身体障害者福祉法第19条第4項及び第19条の2の改正規定を除く。附則第7条第2項において同じ。)、第16条の規定、第17条の規定(児童福祉法第20条第4項の改正規定を除く。附則第7条第2項において同じ。)、第18条、第19条、第26条及び第39条の規定並びに附則第7条第2項及び第11条から第13条までの規定 公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日
第6条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第8条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)でこの法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第2条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。
第7条
2 第15条から第19条までの規定の施行前にされた行政庁の処分に係るこれらの規定による改正前の身体障害者福祉法第41条若しくは第42条の規定による審査請求若しくは再審査請求、老人福祉法第30条若しくは第31条の規定による審査請求若しくは再審査請求、児童福祉法第58条の3若しくは第59条(同法第59条の4第2項において準用する場合を含む。)の規定による審査請求若しくは再審査請求、精神薄弱者福祉法第30条若しくは第31条の規定による審査請求若しくは再審査請求又は母子保健法第25条の規定による再審査請求については、なお従前の例による。
1 この法律は、公布の日から施行する。
3 第13条(義務教育費国庫負担法第2条の改正規定に限る。)、第14条(公立養護学校整備特別措置法第5条の改正規定に限る。)及び第16条から第28条までの規定による改正後の法律の規定は、平成元年度以降の年度の予算に係る国の負担又は補助(昭和63年度以前の年度における事務又は事業の実施により平成元年度以降の年度に支出される国の負担又は補助を除く。)について適用し、昭和63年度以前の年度における事務又は事業の実施により平成元年度以降の年度に支出される国の負担又は補助及び昭和63年度以前の年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で平成元年度以降の年度に繰り越されたものについては、なお従前の例による。
第1条 略
第12条 この法律の施行の際現に第5条の規定による改正後の精神薄弱者福祉法(以下この条及び次条において「新法」という。)第4条に規定する精神薄弱者居宅生活支援事業(同条第4項に規定する精神薄弱者地域生活援助事業を除く。)を行っている国及び都道府県以外の者について新法第18条第1項の規定を適用する場合においては、同項中「あらかじめ」とあるのは、「老人福祉法等の一部を改正する法律(平成2年法律第58号)の施行の日から起算して3月以内に」とする。
第13条 この法律の施行の際現に新法第21条の7に規定する精神薄弱者通勤寮又は新法第21条の8に規定する精神薄弱者福祉ホーム(以下「精神薄弱者通勤寮等」という。)を経営している市町村又は社会福祉法人であって、社会福祉事業法第64条第1項の規定による届出をしているものは、同法第57条第1項の規定による届出をしたものとみなす。
2 この法律の施行の際現に精神薄弱者通勤寮等を経営している市町村又は社会福祉法人であって、この法律の施行の日前1月以内に精神薄弱者通勤寮等を経営する事業を開始したものが、同日において、社会福祉事業法第64条第1項の規定による届出をしていないときは、その者は、当該事業を開始した日から1月間は、同法第57条第1項の規定による届出をしないで、当該事業を従前の例により引き続き経営することができる。
3 前項の規定により従前の例により引き続き精神薄弱者通勤寮等を経営することができる者が、当該事業を開始した日から1月間に、社会福祉事業法第64条第1項の規定による届出をしたときは、その者は、同法第57条第1項の規定による届出をしたものとみなす。
第14条 この法律の施行の際現に精神薄弱者通勤寮等を経営している国、都道府県、市町村及び社会福祉法人以外の者であって、社会福祉事業法第64条第1項の規定による届出をしているものは、同法第57条第2項の許可を受けたものとみなす。
2 この法律の施行の際現に精神薄弱者通勤寮等を経営している国、都道府県、市町村及び社会福祉法人以外の者であって、この法律の施行の日前1月以内に精神薄弱者通勤寮等を経営する事業を開始したものが、同日において、社会福祉事業法第64条第1項の規定による届出をしていないときは、その者は、当該事業を開始した日から1月間は、同法第57条第2項の許可を受けないで、当該事業を従前の例により引き続き経営することができる。
3 前項の規定により従前の例により引き続き精神薄弱者通勤寮等を経営することができる者が、当該事業を開始した日から1月間に、社会福祉事業法第64条第1項の規定による届出をしたときは、その者は、同法第57条第2項の許可を受けたものとみなす。
第15条 この法律の施行の際現に精神薄弱者通勤寮等を経営している市町村又は社会福祉法人であって、この法律の施行の日前1月以内に社会福祉事業法第64条第1項の規定により届け出た事項に変更を生じたものが、同日において、同条第2項の規定による届出をしていないときは、その者は、当該変更を生じた日から1月間は、同法第58条第1項の規定による届出をしないで、当該事業を従前の例により引き続き経営することができる。
2 前項の規定により従前の例により引き続き精神薄弱者通勤寮等を経営することができる者が、当該変更を生じた日から1月間に、社会福祉事業法第64条第2項の規定による届出をしたときは、その者は、同法第58条第1項の規定による届出をしたものとみなす。
第16条 この法律の施行の際現に精神薄弱者通勤寮等を経営している国、都道府県、市町村及び社会福祉法人以外の者であって、この法律の施行の日前1月以内に社会福祉事業法第58条第2項に規定する事項に変更を生じたものが、同日において、同法第64条第2項の規定による届出をしていないときは、その者は、当該変更を生じた日から1月間は、同法第58条第2項の許可を受けないで、当該事業を従前の例により引き続き経営することができる。
2 前項の規定により従前の例により引き続き精神薄弱者通勤寮等を経営することができる者が、当該変更を生じた日から1月間に、社会福祉事業法第64条第2項の規定による届出をしたときは、その者は、同法第58条第2項の許可を受けたものとみなす。
第22条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。