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刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律

平成17年法律第50号
最終改正:平成26年6月13日法律第69号
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    第1編 総則

    第1章 通則

    (目的)

    第1条 この法律は、刑事収容施設(刑事施設、留置施設及び海上保安留置施設をいう。)の適正な管理運営を図るとともに、被収容者、被留置者及び海上保安被留置者の人権を尊重しつつ、これらの者の状況に応じた適切な処遇を行うことを目的とする。


    (定義)

    第2条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

     被収容者 刑事施設に収容されている者をいう。

     被留置者 留置施設に留置されている者をいう。

     海上保安被留置者 海上保安留置施設に留置されている者をいう。

     受刑者 懲役受刑者、禁錮受刑者又は拘留受刑者をいう。

     懲役受刑者 懲役の刑(国際受刑者移送法(平成14年法律第66号)第16条第1項第1号の共助刑を含む。以下同じ。)の執行のため拘置されている者をいう。

     禁錮受刑者 禁錮の刑(国際受刑者移送法第16条第1項第2号の共助刑を含む。以下同じ。)の執行のため拘置されている者をいう。

     拘留受刑者 拘留の刑の執行のため拘置されている者をいう。

     未決拘禁者 被逮捕者、被勾留者その他未決の者として拘禁されている者をいう。

     被逮捕者 刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の規定により逮捕されて留置されている者をいう。

     被勾留者 刑事訴訟法の規定により勾留されている者をいう。

    十一 死刑確定者 死刑の言渡しを受けて拘置されている者をいう。

    十二 各種被収容者 被収容者であって、受刑者、未決拘禁者及び死刑確定者以外のものをいう。

    第2章 刑事施設

    (刑事施設)

    第3条 刑事施設は、次に掲げる者を収容し、これらの者に対し必要な処遇を行う施設とする。

     懲役、禁錮又は拘留の刑の執行のため拘置される者

     刑事訴訟法の規定により、逮捕された者であって、留置されるもの

     刑事訴訟法の規定により勾留される者

     死刑の言渡しを受けて拘置される者

     前各号に掲げる者のほか、法令の規定により刑事施設に収容すべきこととされる者及び収容することができることとされる者


    (被収容者の分離)

    第4条 被収容者は、次に掲げる別に従い、それぞれ互いに分離するものとする。

     性別

     受刑者(未決拘禁者としての地位を有するものを除く。)、未決拘禁者(受刑者又は死刑確定者としての地位を有するものを除く。)、未決拘禁者としての地位を有する受刑者、死刑確定者及び各種被収容者の別

     懲役受刑者、禁錮受刑者及び拘留受刑者の別

     前項の規定にかかわらず、受刑者に第92条又は第93条に規定する作業として他の被収容者に接して食事の配給その他の作業を行わせるため必要があるときは、同項第2号及び第3号に掲げる別による分離をしないことができる。

     第1項の規定にかかわらず、適当と認めるときは、居室(被収容者が主として休息及び就寝のために使用する場所として刑事施設の長が指定する室をいう。次編第2章において同じ。)外に限り、同項第3号に掲げる別による分離をしないことができる。


    (実地監査)

    第5条 法務大臣は、この法律の適正な施行を期するため、その職員のうちから監査官を指名し、各刑事施設について、毎年一回以上、これに実地監査を行わせなければならない。


    (意見聴取)

    第6条 刑事施設の長は、その刑事施設の適正な運営に資するため必要な意見を関係する公務所及び公私の団体の職員並びに学識経験のある者から聴くことに努めなければならない。


    (刑事施設視察委員会)

    第7条 刑事施設に、刑事施設視察委員会(以下この章において「委員会」という。)を置く。

     委員会は、その置かれた刑事施設を視察し、その運営に関し、刑事施設の長に対して意見を述べるものとする。


    (組織等)

    第8条 委員会は、委員10人以内で組織する。

     委員は、人格識見が高く、かつ、刑事施設の運営の改善向上に熱意を有する者のうちから、法務大臣が任命する。

     委員の任期は、1年とする。ただし、再任を妨げない。

     委員は、非常勤とする。

     前各項に定めるもののほか、委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、法務省令で定める。


    (委員会に対する情報の提供及び委員の視察等)

    第9条 刑事施設の長は、刑事施設の運営の状況について、法務省令で定めるところにより、定期的に、又は必要に応じて、委員会に対し、情報を提供するものとする。

     委員会は、刑事施設の運営の状況を把握するため、委員による刑事施設の視察をすることができる。この場合において、委員会は、必要があると認めるときは、刑事施設の長に対し、委員による被収容者との面接の実施について協力を求めることができる。

     刑事施設の長は、前項の視察及び被収容者との面接について、必要な協力をしなければならない。

     第127条(第144条において準用する場合を含む。)、第135条(第138条及び第142条において準用する場合を含む。)及び第140条の規定にかかわらず、被収容者が委員会に対して提出する書面は、検査をしてはならない。


    (委員会の意見等の公表)

    第10条 法務大臣は、毎年、委員会が刑事施設の長に対して述べた意見及びこれを受けて刑事施設の長が講じた措置の内容を取りまとめ、その概要を公表するものとする。


    (裁判官及び検察官の巡視)

    第11条 裁判官及び検察官は、刑事施設を巡視することができる。


    (参観)

    第12条 刑事施設の長は、その刑事施設の参観を申し出る者がある場合において相当と認めるときは、これを許すことができる。


    (刑務官)

    第13条 刑務官は、法務省令で定めるところにより、法務大臣が刑事施設の職員のうちから指定する。

     刑務官の階級は、法務省令でこれを定める。

     刑務官には、被収容者の人権に関する理解を深めさせ、並びに被収容者の処遇を適正かつ効果的に行うために必要な知識及び技能を習得させ、及び向上させるために必要な研修及び訓練を行うものとする。

    第3章 留置施設

    (留置施設)

    第14条 都道府県警察に、留置施設を設置する。

     留置施設は、次に掲げる者を留置し、これらの者に対し必要な処遇を行う施設とする。

     警察法(昭和29年法律第162号)及び刑事訴訟法の規定により、都道府県警察の警察官が逮捕する者又は受け取る逮捕された者であって、留置されるもの

     前号に掲げる者で、次条第1項の規定の適用を受けて刑事訴訟法の規定により勾留されるもの

     前二号に掲げる者のほか、法令の規定により留置施設に留置することができることとされる者


    第15条 第3条各号に掲げる者は、次に掲げる者を除き、刑事施設に収容することに代えて、留置施設に留置することができる。

     懲役、禁錮又は拘留の刑の執行のため拘置される者(これらの刑の執行以外の逮捕、勾留その他の事由により刑事訴訟法その他の法令の規定に基づいて拘禁される者としての地位を有するものを除く。)

     死刑の言渡しを受けて拘置される者

     少年法(昭和23年法律第168号)第17条の4第1項、少年院法(平成26年法律第58号)第133条第2項又は少年鑑別所法(平成26年法律第59号)第123条の規定により仮に収容される者

     逃亡犯罪人引渡法(昭和28年法律第68号)第5条第1項、第17条第2項若しくは第25条第1項、国際捜査共助等に関する法律(昭和55年法律第69号)第23条第1項又は国際刑事裁判所に対する協力等に関する法律(平成19年法律第37号)第21条第1項若しくは第35条第1項の規定により拘禁される者

     法務大臣は、国家公安委員会に対し、前項の規定による留置に関する留置施設の運営の状況について説明を求め、又は同項の規定により留置された者の処遇について意見を述べることができる。


    (留置業務管理者等)

    第16条 留置施設に係る留置業務を管理する者(以下「留置業務管理者」という。)は、警視庁、道府県警察本部又は方面本部(第20条において「警察本部」という。)に置かれる留置施設にあっては警視以上の階級にある警察官のうちから警視総監、道府県警察本部長又は方面本部長(以下「警察本部長」という。)が指名する者とし、警察署に置かれる留置施設にあっては警察署長とする。

     留置施設に係る留置業務に従事する警察官(以下「留置担当官」という。)には、被留置者の人権に関する理解を深めさせ、並びに被留置者の処遇を適正かつ効果的に行うために必要な知識及び技能を習得させ、及び向上させるために必要な研修及び訓練を行うものとする。

     留置担当官は、その留置施設に留置されている被留置者に係る犯罪の捜査に従事してはならない。


    (被留置者の分離)

    第17条 被留置者は、次に掲げる別に従い、それぞれ互いに分離するものとする。

     性別

     受刑者としての地位を有する者か否かの別

     前項の規定にかかわらず、留置施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上必要がある場合において、被留置者の処遇上支障を生ずるおそれがないと認めるときは、同項第2号に掲げる別による分離をしないことができる。


    (実地監査)

    第18条 警察本部長は、都道府県公安委員会(道警察本部の所在地を包括する方面以外の方面にあっては、方面公安委員会。以下「公安委員会」という。)の定めるところにより、この法律の適正な施行を期するため、その職員のうちから監査官を指名し、各留置施設について、毎年一回以上、これに実地監査を行わせなければならない。


    (巡察)

    第19条 警察庁長官は、国家公安委員会の定めるところにより、被留置者の処遇の斉一を図り、この法律の適正な施行を期するため、その指名する職員に留置施設を巡察させるものとする。


    (留置施設視察委員会)

    第20条 警察本部に、留置施設視察委員会(以下この章において「委員会」という。)を置く。

     委員会は、その置かれた警察本部に係る都道府県警察の管轄区域内にある留置施設(道警察本部にあってはその所在地を包括する方面の区域内にある留置施設、方面本部にあっては当該方面の区域内にある留置施設)を視察し、その運営に関し、留置業務管理者に対して意見を述べるものとする。


    (組織等)

    第21条 委員会の委員(以下この条及び次条第2項において「委員」という。)は、人格識見が高く、かつ、留置施設の運営の改善向上に熱意を有する者のうちから、公安委員会が任命する。

     委員は、非常勤とする。

     委員又は委員であった者は、職務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

     前三項に定めるもののほか、委員の定数及び任期その他委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、条例で定める。この場合において、委員の定数及び任期については、国家公安委員会の定める基準を参酌するものとする。


    (委員会に対する情報の提供及び委員の視察等)

    第22条 留置業務管理者は、留置施設の運営の状況(第190条第1項又は第208条第1項の規定による措置に関する事項を含む。)について、公安委員会の定めるところにより、定期的に、又は必要に応じて、委員会に対し、情報を提供するものとする。

     委員会は、留置施設の運営の状況を把握するため、委員による留置施設の視察をすることができる。この場合において、委員会は、必要があると認めるときは、留置業務管理者に対し、委員による被留置者との面接の実施について協力を求めることができる。

     留置業務管理者は、前項の視察及び被留置者との面接について、必要な協力をしなければならない。

     第222条の規定にかかわらず、被留置者が委員会に対して提出する書面は、検査をしてはならない。


    (委員会の意見等の公表)

    第23条 警察本部長は、毎年、委員会が留置業務管理者に対して述べた意見及びこれを受けて留置業務管理者が講じた措置の内容を取りまとめ、その概要を公表するものとする。


    (刑事施設に関する規定の準用)

    第24条 第6条、第11条及び第12条の規定は、留置施設について準用する。この場合において、第6条及び第12条中「刑事施設の長」とあるのは、「留置業務管理者」と読み替えるものとする。

    第4章 海上保安留置施設

    (海上保安留置施設)

    第25条 管区海上保安本部、管区海上保安本部の事務所又は海上保安庁の船舶に、海上保安留置施設を設置する。

     海上保安留置施設は、次に掲げる者を留置し、これらの者に対し必要な処遇を行う施設とする。ただし、海上保安庁の船舶に置かれる海上保安留置施設には、やむを得ない事由により、管区海上保安本部又は管区海上保安本部の事務所に置かれる海上保安留置施設に速やかに留置することができない場合に限り、留置することができる。

     海上保安庁法(昭和23年法律第28号)及び刑事訴訟法の規定により、海上保安官又は海上保安官補が逮捕する者又は受け取る逮捕された者であって、留置されるもの

     前号に掲げる者のほか、法令の規定により海上保安留置施設に留置することができることとされる者


    (海上保安留置業務管理者等)

    第26条 海上保安留置施設に係る留置業務を管理する者(以下「海上保安留置業務管理者」という。)は、管区海上保安本部に置かれる海上保安留置施設にあっては管区海上保安本部長が指名する海上保安官とし、管区海上保安本部の事務所に置かれる海上保安留置施設にあっては当該事務所の長とし、海上保安庁の船舶に置かれる海上保安留置施設にあっては当該船舶の船長とする。

     海上保安留置施設に係る留置業務に従事する海上保安官及び海上保安官補(以下「海上保安留置担当官」という。)には、海上保安被留置者の人権に関する理解を深めさせ、並びに海上保安被留置者の処遇を適正かつ効果的に行うために必要な知識及び技能を習得させ、及び向上させるために必要な研修及び訓練を行うものとする。

     海上保安留置担当官は、その海上保安留置施設に留置されている海上保安被留置者に係る犯罪の捜査に従事してはならない。


    (海上保安被留置者の分離)

    第27条 海上保安被留置者は、性別に従い、互いに分離するものとする。


    (実地監査)

    第28条 海上保安庁長官は、この法律の適正な施行を期するため、その職員のうちから監査官を指名し、各海上保安留置施設について、毎年一回以上、これに実地監査を行わせなければならない。


    (刑事施設に関する規定の準用)

    第29条 第6条、第11条及び第12条の規定は、海上保安留置施設について準用する。この場合において、第6条及び第12条中「刑事施設の長」とあるのは、「海上保安留置業務管理者」と読み替えるものとする。

    第2編 被収容者等の処遇

    第1章 処遇の原則

    (受刑者の処遇の原則)

    第30条 受刑者の処遇は、その者の資質及び環境に応じ、その自覚に訴え、改善更生の意欲の喚起及び社会生活に適応する能力の育成を図ることを旨として行うものとする。


    (未決拘禁者の処遇の原則)

    第31条 未決拘禁者の処遇に当たっては、未決の者としての地位を考慮し、その逃走及び罪証の隠滅の防止並びにその防御権の尊重に特に留意しなければならない。


    (死刑確定者の処遇の原則)

    第32条 死刑確定者の処遇に当たっては、その者が心情の安定を得られるようにすることに留意するものとする。

     死刑確定者に対しては、必要に応じ、民間の篤志家の協力を求め、その心情の安定に資すると認められる助言、講話その他の措置を執るものとする。

    第2章 刑事施設における被収容者の処遇

    第1節 収容の開始

    (収容開始時の告知)

    第33条 刑事施設の長は、被収容者に対し、その刑事施設における収容の開始に際し、被収容者としての地位に応じ、次に掲げる事項を告知しなければならない。その刑事施設に収容されている被収容者がその地位を異にするに至ったときも、同様とする。

     物品の貸与及び支給並びに自弁に関する事項

     第48条第1項に規定する保管私物その他の金品の取扱いに関する事項

     保健衛生及び医療に関する事項

     宗教上の行為、儀式行事及び教誨に関する事項

     書籍等(書籍、雑誌、新聞紙その他の文書図画(信書を除く。)をいう。以下同じ。)の閲覧に関する事項

     第74条第1項に規定する遵守事項

     面会及び信書の発受に関する事項

     懲罰に関する事項

     審査の申請を行うことができる措置、審査の申請をすべき行政庁及び審査の申請期間その他の審査の申請に関する事項

     第163条第1項の規定による申告を行うことができる行為、申告先及び申告期間その他の同項の規定による申告に関する事項

    十一 苦情の申出に関する事項

     前項の規定による告知は、法務省令で定めるところにより、書面で行う。


    (識別のための身体検査)

    第34条 刑務官は、被収容者について、その刑事施設における収容の開始に際し、その者の識別のため必要な限度で、その身体を検査することができる。その後必要が生じたときも、同様とする。

     女子の被収容者について前項の規定により検査を行う場合には、女子の刑務官がこれを行わなければならない。ただし、女子の刑務官がその検査を行うことができない場合には、男子の刑務官が刑事施設の長の指名する女子の職員を指揮して、これを行うことができる。

    第2節 処遇の態様

    (未決拘禁者の処遇の態様)

    第35条 未決拘禁者(刑事施設に収容されているものに限る。以下この章において同じ。)の処遇(運動、入浴又は面会の場合その他の法務省令で定める場合における処遇を除く。次条第1項及び第37条第1項において同じ。)は、居室外において行うことが適当と認める場合を除き、昼夜、居室において行う。

     未決拘禁者(死刑確定者としての地位を有するものを除く。)の居室は、罪証の隠滅の防止上支障を生ずるおそれがある場合には、単独室とし、それ以外の場合にあっても、処遇上共同室に収容することが適当と認める場合を除き、できる限り、単独室とする。

     未決拘禁者は、罪証の隠滅の防止上支障を生ずるおそれがある場合には、居室外においても相互に接触させてはならない。


    (死刑確定者の処遇の態様)

    第36条 死刑確定者の処遇は、居室外において行うことが適当と認める場合を除き、昼夜、居室において行う。

     死刑確定者の居室は、単独室とする。

     死刑確定者は、居室外においても、第32条第1項に定める処遇の原則に照らして有益と認められる場合を除き、相互に接触させてはならない。


    (各種被収容者の処遇の態様)

    第37条 各種被収容者(刑事施設に収容されているものに限る。以下この章において同じ。)の処遇は、居室外において行うことが適当と認める場合を除き、昼夜、居室において行う。

     各種被収容者の居室は、処遇上共同室に収容することが適当と認める場合を除き、できる限り、単独室とする。

    第3節 起居動作の時間帯等

    (起居動作の時間帯等)

    第38条 刑事施設の長は、法務省令で定めるところにより、次に掲げる時間帯を定め、これを被収容者に告知するものとする。

     食事、就寝その他の起居動作をすべき時間帯

     受刑者(刑事施設に収容されているものに限る。以下この章において同じ。)については、第86条第1項に規定する矯正処遇等の時間帯及び余暇に充てられるべき時間帯


    (余暇活動の援助等)

    第39条 刑事施設の長は、被収容者に対し、刑事施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがない限り、余暇時間帯等(受刑者にあっては余暇に充てられるべき時間帯をいい、その他の被収容者にあっては食事、就寝その他の起居動作をすべき時間帯以外の時間帯をいう。次項において同じ。)において自己契約作業(その者が刑事施設の外部の者との請負契約により行う物品の製作その他の作業をいう。以下同じ。)を行うことを許すものとする。

     刑事施設の長は、法務省令で定めるところにより、被収容者に対し、自己契約作業、知的、教育的及び娯楽的活動、運動競技その他の余暇時間帯等における活動について、援助を与えるものとする。

    第4節 物品の貸与等及び自弁

    (物品の貸与等)

    第40条 被収容者には、次に掲げる物品(書籍等を除く。以下この節において同じ。)であって、刑事施設における日常生活に必要なもの(第42条第1項各号に掲げる物品を除く。)を貸与し、又は支給する。

     衣類及び寝具

     食事及び湯茶

     日用品、筆記具その他の物品

     被収容者には、前項に定めるもののほか、法務省令で定めるところにより、必要に応じ、室内装飾品その他の刑事施設における日常生活に用いる物品(第42条第1項各号に掲げる物品を除く。)を貸与し、又は嗜好品(酒類を除く。以下同じ。)を支給することができる。


    (自弁の物品の使用等)

    第41条 刑事施設の長は、受刑者が、次に掲げる物品(次条第1項各号に掲げる物品を除く。次項において同じ。)について、自弁のものを使用し、又は摂取したい旨の申出をした場合において、その者の処遇上適当と認めるときは、法務省令で定めるところにより、これを許すことができる。

     衣類

     食料品及び飲料

     室内装飾品

     嗜好品

     日用品、文房具その他の刑事施設における日常生活に用いる物品

     刑事施設の長は、受刑者以外の被収容者が、前項各号に掲げる物品及び寝具について自弁のものを使用し、又は摂取したい旨の申出をした場合には、刑事施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがある場合並びに第12節の規定により禁止される場合を除き、法務省令で定めるところにより、これを許すものとする。


    (補正器具等の自弁等)

    第42条 被収容者には、次に掲げる物品については、刑事施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがある場合を除き、自弁のものを使用させるものとする。

     眼鏡その他の補正器具

     自己契約作業を行うのに必要な物品

     信書を発するのに必要な封筒その他の物品

     第106条第1項の規定による外出又は外泊の際に使用する衣類その他の物品

     その他法務省令で定める物品

     前項各号に掲げる物品について、被収容者が自弁のものを使用することができない場合であって、必要と認めるときは、その者にこれを貸与し、又は支給するものとする。


    (物品の貸与等の基準)

    第43条 第40条又は前条第2項の規定により貸与し、又は支給する物品は、被収容者の健康を保持するに足り、かつ、国民生活の実情等を勘案し、被収容者としての地位に照らして、適正と認められるものでなければならない。

    第5節 金品の取扱い

    (金品の検査)

    第44条 刑事施設の職員は、次に掲げる金品について、検査を行うことができる。

     被収容者が収容される際に所持する現金及び物品

     被収容者が収容中に取得した現金及び物品(信書を除く。次号において同じ。)であって、同号に掲げる現金及び物品以外のもの(刑事施設の長から支給された物品を除く。)

     被収容者に交付するため当該被収容者以外の者が刑事施設に持参し、又は送付した現金及び物品


    (収容時の所持物品等の処分)

    第45条 刑事施設の長は、前条第1号又は第2号に掲げる物品が次の各号のいずれかに該当するときは、被収容者に対し、その物品について、親族(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)その他相当と認める者への交付その他相当の処分を求めるものとする。

     保管に不便なものであるとき。

     腐敗し、又は滅失するおそれがあるものであるとき。

     危険を生ずるおそれがあるものであるとき。

     前項の規定により物品の処分を求めた場合において、被収容者が相当の期間内にその処分をしないときは、刑事施設の長は、これを売却してその代金を領置する。ただし、売却することができないものは、廃棄することができる。


    (差入物の引取り等)

    第46条 刑事施設の長は、第44条第3号に掲げる現金又は物品が次の各号のいずれかに該当するときは、その現金又は物品を持参し、又は送付した者(以下「差入人」という。)に対し、その引取りを求めるものとする。

     被収容者に交付することにより、刑事施設の規律及び秩序を害するおそれがあるものであるとき。

     交付の相手方が受刑者であり、かつ、差入人が親族以外の者である場合において、その受刑者に交付することにより、その矯正処遇の適切な実施に支障を生ずるおそれがあるものであるとき。

     交付の相手方が未決拘禁者である場合において、刑事訴訟法の定めるところによりその者が交付を受けることが許されない物品であるとき。

     差入人の氏名が明らかでないものであるとき。

     自弁により使用し、若しくは摂取することができることとされる物品又は釈放の際に必要と認められる物品(以下「自弁物品等」という。)以外の物品であるとき。

     前条第1項各号のいずれかに該当する物品であるとき。

     第44条第3号に掲げる現金又は物品であって、前項第1号から第4号までのいずれかに該当するものについて、差入人の所在が明らかでないため同項の規定による引取りを求めることができないときは、刑事施設の長は、その旨を政令で定める方法によって公告しなければならない。

     前項に規定する現金又は物品について、第1項の規定による引取りを求め、又は前項の規定により公告した日から起算して6月を経過する日までに差入人がその現金又は物品の引取りをしないときは、その現金又は物品は、国庫に帰属する。

     第2項に規定する物品であって、第1項第6号に該当するものについては、刑事施設の長は、前項の期間内でも、これを売却してその代金を保管することができる。ただし、売却できないものは、廃棄することができる。

     第44条第3号に掲げる現金又は物品であって、第1項第5号又は第6号に該当するもの(同項第1号から第4号までのいずれかに該当するものを除く。)について、差入人の所在が明らかでないため同項の規定による引取りを求めることができないとき、若しくはその引取りを求めることが相当でないとき、又は差入人がその引取りを拒んだときは、刑事施設の長は、被収容者に対し、親族その他相当と認める者への交付その他相当の処分を求めるものとする。

     前条第2項の規定は、前項の規定により処分を求めた場合について準用する。

     第44条第3号に掲げる現金又は物品であって、第1項各号のいずれにも該当しないものについて、被収容者がその交付を受けることを拒んだ場合には、刑事施設の長は、差入人に対し、その引取りを求めるものとする。この場合においては、第2項及び第3項の規定を準用する。


    (物品の引渡し及び領置)

    第47条 次に掲げる物品のうち、この法律の規定により被収容者が使用し、又は摂取することができるものは、被収容者に引き渡す。

     第44条第1号又は第2号に掲げる物品であって、第45条第1項各号のいずれにも該当しないもの

     第44条第3号に掲げる物品であって、前条第1項各号のいずれにも該当しないもの(被収容者が交付を受けることを拒んだ物品を除く。)

     次に掲げる金品は、刑事施設の長が領置する。

     前項各号に掲げる物品のうち、この法律の規定により被収容者が使用し、又は摂取することができるもの以外のもの

     第44条各号に掲げる現金であって、前条第1項第1号、第2号又は第4号のいずれにも該当しないもの


    (保管私物等)

    第48条 刑事施設の長は、法務省令で定めるところにより、保管私物(被収容者が前条第1項の規定により引渡しを受けて保管する物品(第5項の規定により引渡しを受けて保管する物品を含む。)及び被収容者が受けた信書でその保管するものをいう。以下この章において同じ。)の保管方法について、刑事施設の管理運営上必要な制限をすることができる。

     刑事施設の長は、被収容者の保管私物(法務省令で定めるものを除く。)の総量(以下この節において「保管総量」という。)が保管限度量(被収容者としての地位の別ごとに被収容者1人当たりについて保管することができる物品の量として刑事施設の長が定める量をいう。以下この節において同じ。)を超えるとき、又は被収容者について領置している物品(法務省令で定めるものを除く。)の総量(以下この節において「領置総量」という。)が領置限度量(被収容者としての地位の別ごとに被収容者1人当たりについて領置することができる物品の量として刑事施設の長が定める量をいう。以下この節において同じ。)を超えるときは、当該被収容者に対し、その超過量に相当する量の物品について、親族その他相当と認める者への交付その他相当の処分を求めることができる。腐敗し、又は滅失するおそれが生じた物品についても、同様とする。

     第45条第2項の規定は、前項の規定により処分を求めた場合について準用する。

     刑事施設の長は、被収容者が保管私物について領置することを求めた場合において、相当と認めるときは、これを領置することができる。ただし、領置総量が領置限度量を超えることとなる場合は、この限りでない。

     刑事施設の長は、前項の規定により領置している物品について、被収容者がその引渡しを求めた場合には、これを引き渡すものとする。ただし、保管総量が保管限度量を超えることとなる場合は、この限りでない。


    (領置金の使用)

    第49条 刑事施設の長は、被収容者が、自弁物品等を購入し、又は刑事施設における日常生活上自ら負担すべき費用に充てるため、領置されている現金を使用することを申請した場合には、必要な金額の現金の使用を許すものとする。ただし、自弁物品等を購入するための現金の使用については、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

     購入により、保管総量が保管限度量を超え、又は領置総量が領置限度量を超えることとなるとき。

     被収容者が未決拘禁者である場合において、刑事訴訟法の定めるところにより購入する自弁物品等の交付を受けることが許されないとき。


    (保管私物又は領置金品の交付)

    第50条 刑事施設の長は、被収容者が、保管私物又は領置されている金品(第133条(第136条、第138条、第141条、第142条及び第144条において準用する場合を含む。)に規定する文書図画に該当するものを除く。)について、他の者(当該刑事施設に収容されている者を除く。)への交付(信書の発信に該当するものを除く。)を申請した場合には、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、これを許すものとする。

     交付(その相手方が親族であるものを除く。次号において同じ。)により、刑事施設の規律及び秩序を害するおそれがあるとき。

     被収容者が受刑者である場合において、交付により、その矯正処遇の適切な実施に支障を生ずるおそれがあるとき。

     被収容者が未決拘禁者である場合において、刑事訴訟法の定めるところにより交付が許されない物品であるとき。


    (差入れ等に関する制限)

    第51条 刑事施設の長は、この節に定めるもののほか、法務省令で定めるところにより、差入人による被収容者に対する金品の交付及び被収容者による自弁物品等の購入について、刑事施設の管理運営上必要な制限をすることができる。


    (領置物の引渡し)

    第52条 刑事施設の長は、被収容者の釈放の際、領置している金品をその者に引き渡すものとする。


    (釈放者の遺留物)

    第53条 釈放された被収容者の遺留物(刑事施設に遺留した金品をいう。以下この章において同じ。)は、その釈放の日から起算して6月を経過する日までに、その者からその引渡しを求める申出がなく、又はその引渡しに要する費用の提供がないときは、国庫に帰属する。

     前項の期間内でも、刑事施設の長は、腐敗し、又は滅失するおそれが生じた遺留物は、廃棄することができる。


    (逃走者等の遺留物)

    第54条 被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合において、当該各号に定める日から起算して6月を経過する日までに、その者から引渡しを求める申出がなく、又は引渡しに要する費用の提供がないときは、その遺留物は、国庫に帰属する。

     逃走したとき 逃走した日

     第83条第2項の規定により解放された場合において、同条第3項に規定する避難を必要とする状況がなくなった後速やかに同項に規定する場所に出頭しなかったとき 避難を必要とする状況がなくなった日

     第96条第1項の規定による作業又は第106条第1項の規定による外出若しくは外泊の場合において、刑事施設の長が指定した日時までに刑事施設に帰着しなかったとき その日

     前条第2項の規定は、前項の遺留物について準用する。


    (死亡者の遺留物)

    第55条 死亡した被収容者の遺留物は、法務省令で定めるところにより、その遺族等(法務省令で定める遺族その他の者をいう。以下この章において同じ。)に対し、その申請に基づき、引き渡すものとする。

     死亡した被収容者の遺留物がある場合において、その遺族等の所在が明らかでないため第176条の規定による通知をすることができないときは、刑事施設の長は、その旨を政令で定める方法によって公告しなければならない。

     第1項の遺留物は、第176条の規定による通知をし、又は前項の規定により公告をした日から起算して6月を経過する日までに第1項の申請がないときは、国庫に帰属する。

     第53条第2項の規定は、第1項の遺留物について準用する。

    第6節 保健衛生及び医療

    (保健衛生及び医療の原則)

    第56条 刑事施設においては、被収容者の心身の状況を把握することに努め、被収容者の健康及び刑事施設内の衛生を保持するため、社会一般の保健衛生及び医療の水準に照らし適切な保健衛生上及び医療上の措置を講ずるものとする。


    (運動)

    第57条 被収容者には、日曜日その他法務省令で定める日を除き、できる限り戸外で、その健康を保持するため適切な運動を行う機会を与えなければならない。ただし、公判期日への出頭その他の事情により刑事施設の執務時間内にその機会を与えることができないときは、この限りでない。


    (被収容者の清潔義務)

    第58条 被収容者は、身体、着衣及び所持品並びに居室その他日常使用する場所を清潔にしなければならない。


    (入浴)

    第59条 被収容者には、法務省令で定めるところにより、刑事施設における保健衛生上適切な入浴を行わせる。


    (調髪及びひげそり)

    第60条 受刑者には、法務省令で定めるところにより、調髪及びひげそりを行わせる。

     刑事施設の長は、受刑者が自弁により調髪を行いたい旨の申出をした場合において、その者の処遇上適当と認めるときは、これを許すことができる。

     刑事施設の長は、受刑者以外の被収容者が調髪又はひげそりを行いたい旨の申出をした場合には、法務省令で定めるところにより、これを許すものとする。


    (健康診断)

    第61条 刑事施設の長は、被収容者に対し、その刑事施設における収容の開始後速やかに、及び毎年一回以上定期的に、法務省令で定めるところにより、健康診断を行わなければならない。刑事施設における保健衛生上必要があるときも、同様とする。

     被収容者は、前項の規定による健康診断を受けなければならない。この場合においては、その健康診断の実施のため必要な限度内における採血、エックス線撮影その他の医学的処置を拒むことはできない。


    (診療等)

    第62条 刑事施設の長は、被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合には、速やかに、刑事施設の職員である医師等(医師又は歯科医師をいう。以下同じ。)による診療(栄養補給の処置を含む。以下同じ。)を行い、その他必要な医療上の措置を執るものとする。ただし、第1号に該当する場合において、その者の生命に危険が及び、又は他人にその疾病を感染させるおそれがないときは、その者の意思に反しない場合に限る。

     負傷し、若しくは疾病にかかっているとき、又はこれらの疑いがあるとき。

     飲食物を摂取しない場合において、その生命に危険が及ぶおそれがあるとき。

     刑事施設の長は、前項に規定する場合において、傷病の種類又は程度等に応じ必要と認めるときは、刑事施設の職員でない医師等による診療を行うことができる。

     刑事施設の長は、前二項の規定により診療を行う場合において、必要に応じ被収容者を刑事施設の外の病院又は診療所に通院させ、やむを得ないときは被収容者を刑事施設の外の病院又は診療所に入院させることができる。


    (指名医による診療)

    第63条 刑事施設の長は、負傷し、又は疾病にかかっている被収容者が、刑事施設の職員でない医師等を指名して、その診療を受けることを申請した場合において、傷病の種類及び程度、刑事施設に収容される前にその医師等による診療を受けていたことその他の事情に照らして、その被収容者の医療上適当であると認めるときは、刑事施設内において、自弁によりその診療を受けることを許すことができる。

     刑事施設の長は、前項の規定による診療を受けることを許す場合において、同項の診療を行う医師等(以下この条において「指名医」という。)の診療方法を確認するため、又はその後にその被収容者に対して刑事施設において診療を行うため必要があるときは、刑事施設の職員をしてその診療に立ち会わせ、若しくはその診療に関して指名医に質問させ、又は診療録の写しその他のその診療に関する資料の提出を求めることができる。

     指名医は、その診療に際し、刑事施設の長が法務省令で定めるところにより指示する事項を遵守しなければならない。

     刑事施設の長は、第1項の規定による診療を受けることを許した場合において、その指名医が、第2項の規定により刑事施設の長が行う措置に従わないとき、前項の規定により刑事施設の長が指示する事項を遵守しないとき、その他その診療を継続することが不適当であるときは、これを中止し、以後、その指名医の診療を受けることを許さないことができる。


    (感染症予防上の措置)

    第64条 刑事施設の長は、刑事施設内における感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止するため必要がある場合には、被収容者に対し、第61条の規定による健康診断又は第62条の規定による診療その他必要な医療上の措置を執るほか、予防接種、当該疾病を感染させるおそれがなくなるまでの間の隔離その他法務省令で定める措置を執るものとする。


    (養護のための措置等)

    第65条 刑事施設の長は、老人、妊産婦、身体虚弱者その他の養護を必要とする被収容者について、その養護を必要とする事情に応じ、傷病者のための措置に準じた措置を執るものとする。

     刑事施設の長は、被収容者が出産するときは、やむを得ない場合を除き、刑事施設の外の病院、診療所又は助産所に入院させるものとする。


    (子の養育)

    第66条 刑事施設の長は、女子の被収容者がその子を刑事施設内で養育したい旨の申出をした場合において、相当と認めるときは、その子が1歳に達するまで、これを許すことができる。

     刑事施設の長は、被収容者が、前項の規定により養育され1歳に達した子について、引き続いて刑事施設内で養育したい旨の申出をした場合において、その被収容者の心身の状況に照らして、又はその子を養育する上で、特に必要があるときは、引き続き6月間に限り、これを許すことができる。

     被収容者が前二項の規定により子を養育している場合には、その子の養育に必要な物品を貸与し、又は支給する。

     前項に規定する場合において、被収容者が、その子の養育に必要な物品について、自弁のものを使用し、若しくは摂取し、又はその子に使用させ、若しくは摂取させたい旨の申出をした場合には、刑事施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障がない限り、これを許すものとする。

     被収容者が第1項又は第2項の規定により養育している子については、被収容者の例により、健康診断、診療その他の必要な措置を執るものとする。

    第7節 宗教上の行為等

    (1人で行う宗教上の行為)

    第67条 被収容者が1人で行う礼拝その他の宗教上の行為は、これを禁止し、又は制限してはならない。ただし、刑事施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがある場合は、この限りでない。


    (宗教上の儀式行事及び教誨)

    第68条 刑事施設の長は、被収容者が宗教家(民間の篤志家に限る。以下この項において同じ。)の行う宗教上の儀式行事に参加し、又は宗教家の行う宗教上の教誨を受けることができる機会を設けるように努めなければならない。

     刑事施設の長は、刑事施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがある場合には、被収容者に前項に規定する儀式行事に参加させず、又は同項に規定する教誨を受けさせないことができる。

    第8節 書籍等の閲覧

    (自弁の書籍等の閲覧)

    第69条 被収容者が自弁の書籍等を閲覧することは、この節及び第12節の規定による場合のほか、これを禁止し、又は制限してはならない。


    第70条 刑事施設の長は、被収容者が自弁の書籍等を閲覧することにより次の各号のいずれかに該当する場合には、その閲覧を禁止することができる。

     刑事施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるとき。

     被収容者が受刑者である場合において、その矯正処遇の適切な実施に支障を生ずるおそれがあるとき。

     被収容者が未決拘禁者である場合において、罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがあるとき。

     前項の規定により閲覧を禁止すべき事由の有無を確認するため自弁の書籍等の翻訳が必要であるときは、法務省令で定めるところにより、被収容者にその費用を負担させることができる。この場合において、被収容者が負担すべき費用を負担しないときは、その閲覧を禁止する。


    (新聞紙に関する制限)

    第71条 刑事施設の長は、法務省令で定めるところにより、被収容者が取得することができる新聞紙の範囲及び取得方法について、刑事施設の管理運営上必要な制限をすることができる。


    (時事の報道に接する機会の付与等)

    第72条 刑事施設の長は、被収容者に対し、日刊新聞紙の備付け、報道番組の放送その他の方法により、できる限り、主要な時事の報道に接する機会を与えるように努めなければならない。

     刑事施設の長は、第39条第2項の規定による援助の措置として、刑事施設に書籍等を備え付けるものとする。この場合において、備え付けた書籍等の閲覧の方法は、刑事施設の長が定める。

    第9節 規律及び秩序の維持

    (刑事施設の規律及び秩序)

    第73条 刑事施設の規律及び秩序は、適正に維持されなければならない。

     前項の目的を達成するため執る措置は、被収容者の収容を確保し、並びにその処遇のための適切な環境及びその安全かつ平穏な共同生活を維持するため必要な限度を超えてはならない。


    (遵守事項等)

    第74条 刑事施設の長は、被収容者が遵守すべき事項(以下この章において「遵守事項」という。)を定める。

     遵守事項は、被収容者としての地位に応じ、次に掲げる事項を具体的に定めるものとする。

     犯罪行為をしてはならないこと。

     他人に対し、粗野若しくは乱暴な言動をし、又は迷惑を及ぼす行為をしてはならないこと。

     自身を傷つける行為をしてはならないこと。

     刑事施設の職員の職務の執行を妨げる行為をしてはならないこと。

     自己又は他の被収容者の収容の確保を妨げるおそれのある行為をしてはならないこと。

     刑事施設の安全を害するおそれのある行為をしてはならないこと。

     刑事施設内の衛生又は風紀を害する行為をしてはならないこと。

     金品について、不正な使用、所持、授受その他の行為をしてはならないこと。

     正当な理由なく、第92条若しくは第93条に規定する作業を怠り、又は第85条第1項各号、第103条若しくは第104条に規定する指導を拒んではならないこと。

     前各号に掲げるもののほか、刑事施設の規律及び秩序を維持するため必要な事項

    十一 前各号に掲げる事項について定めた遵守事項又は第96条第4項(第106条第2項において準用する場合を含む。)に規定する特別遵守事項に違反する行為を企て、あおり、唆し、又は援助してはならないこと。

     前二項のほか、刑事施設の長又はその指定する職員は、刑事施設の規律及び秩序を維持するため必要がある場合には、被収容者に対し、その生活及び行動について指示することができる。


    (身体の検査等)

    第75条 刑務官は、刑事施設の規律及び秩序を維持するため必要がある場合には、被収容者について、その身体、着衣、所持品及び居室を検査し、並びにその所持品を取り上げて一時保管することができる。

     第34条第2項の規定は、前項の規定による女子の被収容者の身体及び着衣の検査について準用する。

     刑務官は、刑事施設の規律及び秩序を維持するため必要がある場合には、刑事施設内において、被収容者以外の者(弁護人又は刑事訴訟法第39条第1項に規定する弁護人となろうとする者(以下「弁護人等」という。)を除く。)の着衣及び携帯品を検査し、並びにその者の携帯品を取り上げて一時保管することができる。

     前項の検査は、文書図画の内容の検査に及んではならない。


    (受刑者の隔離)

    第76条 刑事施設の長は、受刑者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その者を他の被収容者から隔離することができる。この場合においては、その者の処遇は、運動、入浴又は面会の場合その他の法務省令で定める場合を除き、昼夜、居室において行う。

     他の被収容者と接触することにより刑事施設の規律及び秩序を害するおそれがあるとき。

     他の被収容者から危害を加えられるおそれがあり、これを避けるために他に方法がないとき。

     前項の規定による隔離の期間は、3月とする。ただし、特に継続の必要がある場合には、刑事施設の長は、1月ごとにこれを更新することができる。

     刑事施設の長は、前項の期間中であっても、隔離の必要がなくなったときは、直ちにその隔離を中止しなければならない。

     第1項の規定により受刑者を隔離している場合には、刑事施設の長は、3月に一回以上定期的に、その受刑者の健康状態について、刑事施設の職員である医師の意見を聴かなければならない。


    (制止等の措置)

    第77条 刑務官は、被収容者が自身を傷つけ若しくは他人に危害を加え、逃走し、刑事施設の職員の職務の執行を妨げ、その他刑事施設の規律及び秩序を著しく害する行為をし、又はこれらの行為をしようとする場合には、合理的に必要と判断される限度で、その行為を制止し、その被収容者を拘束し、その他その行為を抑止するため必要な措置を執ることができる。

     刑務官は、被収容者以外の者が次の各号のいずれかに該当する場合には、合理的に必要と判断される限度で、その行為を制止し、その行為をする者を拘束し、その他その行為を抑止するため必要な措置を執ることができる。

     刑事施設に侵入し、その設備を損壊し、刑事施設の職員の職務執行を妨げ、又はこれらの行為をまさにしようとするとき。

     刑務官の要求を受けたのに刑事施設から退去しないとき。

     被収容者の逃走又は刑事施設の職員の職務執行の妨害を、現場で、援助し、あおり、又は唆すとき。

     被収容者に危害を加え、又はまさに加えようとするとき。

     前二項の措置に必要な警備用具については、法務省令で定める。


    (捕縄、手錠及び拘束衣の使用)

    第78条 刑務官は、被収容者を護送する場合又は被収容者が次の各号のいずれかの行為をするおそれがある場合には、法務省令で定めるところにより、捕縄又は手錠を使用することができる。

     逃走すること。

     自身を傷つけ、又は他人に危害を加えること。

     刑事施設の設備、器具その他の物を損壊すること。

     刑務官は、被収容者が自身を傷つけるおそれがある場合において、他にこれを防止する手段がないときは、刑事施設の長の命令により、拘束衣を使用することができる。ただし、捕縄又は手錠と同時に使用することはできない。

     前項に規定する場合において、刑事施設の長の命令を待ついとまがないときは、刑務官は、その命令を待たないで、拘束衣を使用することができる。この場合には、速やかに、その旨を刑事施設の長に報告しなければならない。

     拘束衣の使用の期間は、3時間とする。ただし、刑事施設の長は、特に継続の必要があると認めるときは、通じて12時間を超えない範囲内で、3時間ごとにその期間を更新することができる。

     刑事施設の長は、前項の期間中であっても、拘束衣の使用の必要がなくなったときは、直ちにその使用を中止させなければならない。

     被収容者に拘束衣を使用し、又はその使用の期間を更新した場合には、刑事施設の長は、速やかに、その被収容者の健康状態について、刑事施設の職員である医師の意見を聴かなければならない。

     捕縄、手錠及び拘束衣の制式は、法務省令で定める。


    (保護室への収容)

    第79条 刑務官は、被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合には、刑事施設の長の命令により、その者を保護室に収容することができる。

     自身を傷つけるおそれがあるとき。

     次のイからハまでのいずれかに該当する場合において、刑事施設の規律及び秩序を維持するため特に必要があるとき。

     刑務官の制止に従わず、大声又は騒音を発するとき。

     他人に危害を加えるおそれがあるとき。

     刑事施設の設備、器具その他の物を損壊し、又は汚損するおそれがあるとき。

     前項に規定する場合において、刑事施設の長の命令を待ついとまがないときは、刑務官は、その命令を待たないで、その被収容者を保護室に収容することができる。この場合には、速やかに、その旨を刑事施設の長に報告しなければならない。

     保護室への収容の期間は、72時間以内とする。ただし、特に継続の必要がある場合には、刑事施設の長は、48時間ごとにこれを更新することができる。

     刑事施設の長は、前項の期間中であっても、保護室への収容の必要がなくなったときは、直ちにその収容を中止させなければならない。

     被収容者を保護室に収容し、又はその収容の期間を更新した場合には、刑事施設の長は、速やかに、その被収容者の健康状態について、刑事施設の職員である医師の意見を聴かなければならない。

     保護室の構造及び設備の基準は、法務省令で定める。


    (武器の携帯及び使用)

    第80条 刑務官は、法務省令で定める場合に限り、小型武器を携帯することができる。

     刑務官は、被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で、武器を使用することができる。

     暴動を起こし、又はまさに起こそうとするとき。

     他人に重大な危害を加え、又はまさに加えようとするとき。

     刑務官が携帯し、又は刑事施設に保管されている武器を奪取し、又はまさに奪取しようとするとき。

     凶器を携帯し、刑務官が放棄を命じたのに、これに従わないとき。

     刑務官の制止に従わず、又は刑務官に対し暴行若しくは集団による威力を用いて、逃走し、若しくは逃走しようとし、又は他の被収容者の逃走を助けるとき。

     刑務官は、被収容者以外の者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で、武器を使用することができる。

     被収容者が暴動を起こし、又はまさに起こそうとする場合において、その現場で、これらに参加し、又はこれらを援助するとき。

     被収容者に重大な危害を加え、又はまさに加えようとするとき。

     刑務官が携帯し、又は刑事施設に保管されている武器を奪取し、又はまさに奪取しようとするとき。

     銃器、爆発物その他の凶器を携帯し、又は使用して、刑事施設に侵入し、若しくはその設備を損壊し、又はこれらの行為をまさにしようとするとき。

     暴行又は脅迫を用いて、被収容者を奪取し、若しくは解放し、又はこれらの行為をまさにしようとするとき。

     前二項の規定による武器の使用に際しては、刑法(明治40年法律第45号)第36条若しくは第37条に該当する場合又は次の各号のいずれかに該当する場合を除いては、人に危害を加えてはならない。

     刑務官において他に被収容者の第2項各号に規定する行為を抑止する手段がないと信ずるに足りる相当の理由があるとき。

     刑務官において他に被収容者以外の者の前項各号に規定する行為を抑止する手段がないと信ずるに足りる相当の理由があるとき。ただし、同項第2号に掲げる場合以外の場合にあっては、その者が刑務官の制止に従わないで当該行為を行うときに限る。


    (収容のための連戻し)

    第81条 刑務官は、被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合には、当該各号に定める時から48時間以内に着手したときに限り、これを連れ戻すことができる。

     逃走したとき 逃走の時

     第96条第1項の規定による作業又は第106条第1項の規定による外出若しくは外泊の場合において、刑事施設の長が指定した日時までに刑事施設に帰着しなかったとき その日時


    (災害時の応急用務)

    第82条 刑事施設の長は、地震、火災その他の災害に際し、刑事施設内にある者の生命又は身体の保護のため必要があると認める場合には、被収容者を刑事施設内又はこれに近接する区域における消火、人命の救助その他の応急の用務に就かせることができる。

     第100条から第102条までの規定は、被収容者が前項の規定により応急の用務に就いて死亡し、負傷し、又は疾病にかかった場合について準用する。


    (災害時の避難及び解放)

    第83条 刑事施設の長は、地震、火災その他の災害に際し、刑事施設内において避難の方法がないときは、被収容者を適当な場所に護送しなければならない。

     前項の場合において、被収容者を護送することができないときは、刑事施設の長は、その者を刑事施設から解放することができる。地震、火災その他の災害に際し、刑事施設の外にある被収容者を避難させるため適当な場所に護送することができない場合も、同様とする。

     前項の規定により解放された者は、避難を必要とする状況がなくなった後速やかに、刑事施設又は刑事施設の長が指定した場所に出頭しなければならない。

    第10節 矯正処遇の実施等

    第1款 通則
    (矯正処遇)

    第84条 受刑者には、矯正処遇として、第92条又は第93条に規定する作業を行わせ、並びに第103条及び第104条に規定する指導を行う。

     矯正処遇は、処遇要領(矯正処遇の目標並びにその基本的な内容及び方法を受刑者ごとに定める矯正処遇の実施の要領をいう。以下この条において同じ。)に基づいて行うものとする。

     処遇要領は、法務省令で定めるところにより、刑事施設の長が受刑者の資質及び環境の調査の結果に基づき定めるものとする。

     処遇要領は、必要に応じ、受刑者の希望を参酌して定めるものとする。これを変更しようとするときも、同様とする。

     矯正処遇は、必要に応じ、医学、心理学、教育学、社会学その他の専門的知識及び技術を活用して行うものとする。


    (刑執行開始時及び釈放前の指導等)

    第85条 受刑者には、矯正処遇を行うほか、次の各号に掲げる期間において、当該各号に定める指導を行う。

     刑の執行開始後の法務省令で定める期間 受刑の意義その他矯正処遇の実施の基礎となる事項並びに刑事施設における生活及び行動に関する指導

     釈放前における法務省令で定める期間 釈放後の社会生活において直ちに必要となる知識の付与その他受刑者の帰住及び釈放後の生活に関する指導

     前項第2号に掲げる期間における受刑者の処遇は、できる限り、これにふさわしい設備と環境を備えた場所で行うものとし、必要に応じ、第106条第1項の規定による外出又は外泊を許し、その他円滑な社会復帰を図るため必要な措置を執るものとする。

     刑事施設の長は、法務省令で定める基準に従い、第1項各号に定める指導を行う日及び時間を定める。


    (集団処遇)

    第86条 矯正処遇及び前条第1項の規定による指導(以下「矯正処遇等」という。)は、その効果的な実施を図るため、必要に応じ、受刑者を集団に編成して行うものとする。

     前項の場合において特に必要があるときは、第4条第1項の規定にかかわらず、居室外に限り、同項第1号に掲げる別による分離をしないことができる。


    (刑事施設外処遇)

    第87条 矯正処遇等は、その効果的な実施を図るため必要な限度において、刑事施設の外の適当な場所で行うことができる。


    (制限の緩和)

    第88条 受刑者の自発性及び自律性を涵養するため、刑事施設の規律及び秩序を維持するための受刑者の生活及び行動に対する制限は、法務省令で定めるところにより、第30条の目的を達成する見込みが高まるに従い、順次緩和されるものとする。

     前項の場合において、第30条の目的を達成する見込みが特に高いと認められる受刑者の処遇は、法務省令で定めるところにより、開放的施設(収容を確保するため通常必要とされる設備又は措置の一部を設けず、又は講じない刑事施設の全部又は一部で法務大臣が指定するものをいう。以下同じ。)で行うことができる。


    (優遇措置)

    第89条 刑事施設の長は、受刑者の改善更生の意欲を喚起するため、次に掲げる処遇について、法務省令で定めるところにより、一定の期間ごとの受刑態度の評価に応じた優遇措置を講ずるものとする。

     第40条第2項の規定により物品を貸与し、又は支給すること。

     第41条第1項の規定により自弁の物品の使用又は摂取を許すこと。

     第111条の面会をすることができる時間又は回数を定めること。

     その他法務省令で定める処遇


    (社会との連携)

    第90条 刑事施設の長は、受刑者の処遇を行うに当たり必要があると認めるときは、受刑者の親族、民間の篤志家、関係行政機関その他の者に対し、協力を求めるものとする。

     前項の協力をした者は、その協力を行うに当たって知り得た受刑者に関する秘密を漏らしてはならない。


    (公務所等への照会)

    第91条 刑事施設の長は、受刑者の資質及び環境の調査のため必要があるときは、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

    第2款 作業
    (懲役受刑者の作業)

    第92条 懲役受刑者(刑事施設に収容されているものに限る。以下この節において同じ。)に行わせる作業は、懲役受刑者ごとに、刑事施設の長が指定する。


    (禁錮受刑者等の作業)

    第93条 刑事施設の長は、禁錮受刑者(刑事施設に収容されているものに限る。以下この節において同じ。)又は拘留受刑者(刑事施設に収容されているものに限る。)が刑事施設の長の指定する作業を行いたい旨の申出をした場合には、法務省令で定めるところにより、その作業を行うことを許すことができる。


    (作業の実施)

    第94条 作業は、できる限り、受刑者の勤労意欲を高め、これに職業上有用な知識及び技能を習得させるように実施するものとする。

     受刑者に職業に関する免許若しくは資格を取得させ、又は職業に必要な知識及び技能を習得させる必要がある場合において、相当と認めるときは、これらを目的とする訓練を作業として実施する。


    (作業の条件等)

    第95条 刑事施設の長は、法務省令で定める基準に従い、1日の作業時間及び作業を行わない日を定める。

     刑事施設の長は、作業を行う受刑者の安全及び衛生を確保するため必要な措置を講じなければならない。

     受刑者は、前項の規定により刑事施設の長が講ずる措置に応じて、必要な事項を守らなければならない。

     第2項の規定により刑事施設の長が講ずべき措置及び前項の規定により受刑者が守らなければならない事項は、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)その他の法令に定める労働者の安全及び衛生を確保するため事業者が講ずべき措置及び労働者が守らなければならない事項に準じて、法務大臣が定める。


    (外部通勤作業)

    第96条 刑事施設の長は、刑法第28条(国際受刑者移送法第21条において読み替えて適用する場合を含む。)、少年法第58条又は国際受刑者移送法第22条の規定により仮釈放を許すことができる期間を経過した懲役受刑者又は禁錮受刑者が、第88条第2項の規定により開放的施設において処遇を受けていることその他の法務省令で定める事由に該当する場合において、その円滑な社会復帰を図るため必要があるときは、刑事施設の職員の同行なしに、その受刑者を刑事施設の外の事業所(以下この条において「外部事業所」という。)に通勤させて作業を行わせることができる。

     前項の規定による作業(以下「外部通勤作業」という。)は、外部事業所の業務に従事し、又は外部事業所が行う職業訓練を受けることによって行う。

     受刑者に外部通勤作業を行わせる場合には、刑事施設の長は、法務省令で定めるところにより、当該外部事業所の事業主(以下この条において「外部事業主」という。)との間において、受刑者の行う作業の種類、作業時間、受刑者の安全及び衛生を確保するため必要な措置その他外部通勤作業の実施に関し必要な事項について、取決めを行わなければならない。

     刑事施設の長は、受刑者に外部通勤作業を行わせる場合には、あらかじめ、その受刑者が外部通勤作業に関し遵守すべき事項(以下この条において「特別遵守事項」という。)を定め、これをその受刑者に告知するものとする。

     特別遵守事項は、次に掲げる事項を具体的に定めるものとする。

     指定された経路及び方法により移動しなければならないこと。

     指定された時刻までに刑事施設に帰着しなければならないこと。

     正当な理由なく、外部通勤作業を行う場所以外の場所に立ち入ってはならないこと。

     外部事業主による作業上の指示に従わなければならないこと。

     正当な理由なく、犯罪性のある者その他接触することにより矯正処遇の適切な実施に支障を生ずるおそれがある者と接触してはならないこと。

     刑事施設の長は、外部通勤作業を行う受刑者が遵守事項又は特別遵守事項を遵守しなかった場合その他外部通勤作業を不適当とする事由があると認める場合には、これを中止することができる。


    (作業収入)

    第97条 作業の実施による収入は、国庫に帰属する。


    (作業報奨金)

    第98条 刑事施設の長は、作業を行った受刑者に対しては、釈放の際(その者が受刑者以外の被収容者となったときは、その際)に、その時における報奨金計算額に相当する金額の作業報奨金を支給するものとする。

     刑事施設の長は、法務省令で定めるところにより、毎月、その月の前月において受刑者が行った作業に対応する金額として、法務大臣が定める基準に従い、その作業の成績その他就業に関する事項を考慮して算出した金額を報奨金計算額に加算するものとする。ただし、釈放の日の属する月における作業に係る加算は、釈放の時に行う。

     前項の基準は、作業の種類及び内容、作業に要する知識及び技能の程度等を考慮して定める。

     刑事施設の長は、受刑者がその釈放前に作業報奨金の支給を受けたい旨の申出をした場合において、その使用の目的が、自弁物品等の購入、親族の生計の援助、被害者に対する損害賠償への充当等相当なものであると認めるときは、第1項の規定にかかわらず、法務省令で定めるところにより、その支給の時における報奨金計算額に相当する金額の範囲内で、申出の額の全部又は一部の金額を支給することができる。この場合には、その支給額に相当する金額を報奨金計算額から減額する。

     受刑者が次の各号のいずれかに該当する場合において、当該各号に定める日から起算して6月を経過する日までに刑事施設に収容されなかったときは、その者の報奨金計算額は、零とする。

     逃走したとき 逃走した日

     第83条第2項の規定により解放された場合において、同条第3項に規定する避難を必要とする状況がなくなった後速やかに同項に規定する場所に出頭しなかったとき 避難を必要とする状況がなくなった日

     外部通勤作業又は第106条第1項の規定による外出若しくは外泊の場合において、刑事施設の長が指定した日時までに刑事施設に帰着しなかったとき その日


    (遺族等への給付)

    第99条 刑事施設の長は、受刑者が死亡した場合には、法務省令で定めるところにより、その遺族等に対し、その時に釈放したとするならばその受刑者に支給すべき作業報奨金に相当する金額を支給するものとする。


    (手当金)

    第100条 刑事施設の長は、受刑者が作業上死亡した場合(作業上負傷し、又は疾病にかかった受刑者が受刑者以外の被収容者となった場合において、その被収容者がその負傷又は疾病により死亡したときを含む。)には、法務省令で定めるところにより、その遺族等に対し、死亡手当金を支給するものとする。

     刑事施設の長は、作業上負傷し、又は疾病にかかった受刑者が治った場合(作業上負傷し、又は疾病にかかった受刑者が受刑者以外の被収容者となった場合において、その被収容者が治ったときを含む。)において、身体に障害が残ったときは、法務省令で定めるところにより、その者に障害手当金を支給するものとする。ただし、その者が故意又は重大な過失によって負傷し、又は疾病にかかったときは、その全部又は一部を支給しないことができる。

     前二項の規定により支給する手当金の額は、労働基準法(昭和22年法律第49号)に基づく災害補償の額に関する基準を参酌して法務省令で定める基準に従い算出した金額とする。

     刑事施設の長は、作業上負傷し、又は疾病にかかった受刑者が釈放の時になお治っていない場合(作業上負傷し、又は疾病にかかった受刑者が受刑者以外の被収容者となった場合において、その被収容者が釈放の時になお治っていないときを含む。)において、その傷病の性質、程度その他の状況を考慮して相当と認められるときは、法務省令で定めるところにより、その者に特別手当金を支給するものとする。


    (損害賠償との調整)

    第101条 国が国家賠償法(昭和22年法律第125号)、民法(明治29年法律第89号)その他の法律による損害賠償の責任を負う場合において、前条の手当金を支給したときは、同一の事由については、国は、その価額の限度においてその損害賠償の責任を免れる。

     前項に規定する場合において、前条の手当金の支給を受けるべき者が、同一の事由につき国家賠償法、民法その他の法律による損害賠償を受けたときは、国は、その価額の限度において同条の手当金の支給の義務を免れる。


    (手当金の支給を受ける権利の保護等)

    第102条 第100条の手当金の支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。

     第100条の手当金として支給を受けた金銭を標準として、租税その他の公課を課してはならない。

    第3款 各種指導
    (改善指導)

    第103条 刑事施設の長は、受刑者に対し、犯罪の責任を自覚させ、健康な心身を培わせ、並びに社会生活に適応するのに必要な知識及び生活態度を習得させるため必要な指導を行うものとする。

     次に掲げる事情を有することにより改善更生及び円滑な社会復帰に支障があると認められる受刑者に対し前項の指導を行うに当たっては、その事情の改善に資するよう特に配慮しなければならない。

     麻薬、覚せい剤その他の薬物に対する依存があること。

     暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員であること。

     その他法務省令で定める事情


    (教科指導)

    第104条 刑事施設の長は、社会生活の基礎となる学力を欠くことにより改善更生及び円滑な社会復帰に支障があると認められる受刑者に対しては、教科指導(学校教育法(昭和22年法律第26号)による学校教育の内容に準ずる内容の指導をいう。次項において同じ。)を行うものとする。

     刑事施設の長は、前項に規定するもののほか、学力の向上を図ることが円滑な社会復帰に特に資すると認められる受刑者に対し、その学力の状況に応じた教科指導を行うことができる。


    (指導の日及び時間)

    第105条 刑事施設の長は、法務省令で定める基準に従い、前二条の規定による指導を行う日及び時間を定める。

    第4款 外出及び外泊
    (外出及び外泊)

    第106条 刑事施設の長は、刑法第28条(国際受刑者移送法第21条において読み替えて適用する場合を含む。)、少年法第58条又は国際受刑者移送法第22条の規定により仮釈放を許すことができる期間を経過した懲役受刑者又は禁錮受刑者が、第88条第2項の規定により開放的施設において処遇を受けていることその他の法務省令で定める事由に該当する場合において、その円滑な社会復帰を図るため、刑事施設の外において、その者が、釈放後の住居又は就業先の確保その他の一身上の重要な用務を行い、更生保護に関係のある者を訪問し、その他その釈放後の社会生活に有用な体験をする必要があると認めるときは、刑事施設の職員の同行なしに、外出し、又は7日以内の期間を定めて外泊することを許すことができる。ただし、外泊については、その受刑者に係る刑が6月以上執行されている場合に限る。

     第96条第4項、第5項(第4号を除く。)及び第6項の規定は、前項の規定による外出及び外泊について準用する。


    (刑期不算入)

    第107条 前条第1項の規定による外泊をした者が、刑事施設の長が指定した日時までに刑事施設に帰着しなかった場合には、その外泊の期間は、刑期に算入しない。ただし、自己の責めに帰することのできない事由によって帰着することができなかった場合は、この限りでない。


    (外出等に要する費用)

    第108条 第106条第1項の規定による外出又は外泊に要する費用については、受刑者が負担することができない場合又は刑事施設の長が相当と認める場合には、その全部又は一部を国庫の負担とする。

    第5款 未決拘禁者としての地位を有する受刑者

    第109条 未決拘禁者としての地位を有する受刑者についての第84条第1項及び第89条の規定の適用については、第84条第1項中「矯正処遇として」とあるのは「未決の者としての地位を損なわない限度で、かつ、その拘禁の期間を考慮して可能な範囲内で、矯正処遇として」と、第89条第3号中「第111条」とあるのは「第119条において準用する第111条」とする。

     未決拘禁者としての地位を有する受刑者については、第86条から第88条まで、第96条及び前款の規定は、適用しない。

    第11節 外部交通

    第1款 受刑者についての留意事項

    第110条 この節の定めるところにより、受刑者に対し、外部交通(面会、信書の発受及び第146条第1項に規定する通信をいう。以下この条において同じ。)を行うことを許し、又はこれを禁止し、差し止め、若しくは制限するに当たっては、適正な外部交通が受刑者の改善更生及び円滑な社会復帰に資するものであることに留意しなければならない。

    第2款 面会
    第1目 受刑者
    (面会の相手方)

    第111条 刑事施設の長は、受刑者(未決拘禁者としての地位を有するものを除く。以下この目において同じ。)に対し、次に掲げる者から面会の申出があったときは、第148条第3項又は次節の規定により禁止される場合を除き、これを許すものとする。

     受刑者の親族

     婚姻関係の調整、訴訟の遂行、事業の維持その他の受刑者の身分上、法律上又は業務上の重大な利害に係る用務の処理のため面会することが必要な者

     受刑者の更生保護に関係のある者、受刑者の釈放後にこれを雇用しようとする者その他の面会により受刑者の改善更生に資すると認められる者

     刑事施設の長は、受刑者に対し、前項各号に掲げる者以外の者から面会の申出があった場合において、その者との交友関係の維持その他面会することを必要とする事情があり、かつ、面会により、刑事施設の規律及び秩序を害する結果を生じ、又は受刑者の矯正処遇の適切な実施に支障を生ずるおそれがないと認めるときは、これを許すことができる。


    (面会の立会い等)

    第112条 刑事施設の長は、刑事施設の規律及び秩序の維持、受刑者の矯正処遇の適切な実施その他の理由により必要があると認める場合には、その指名する職員に、受刑者の面会に立ち会わせ、又はその面会の状況を録音させ、若しくは録画させることができる。ただし、受刑者が次に掲げる者と面会する場合には、刑事施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合を除き、この限りでない。

     自己に対する刑事施設の長の措置その他自己が受けた処遇に関し調査を行う国又は地方公共団体の機関の職員

     自己に対する刑事施設の長の措置その他自己が受けた処遇に関し弁護士法(昭和24年法律第205号)第3条第1項に規定する職務を遂行する弁護士


    (面会の一時停止及び終了)

    第113条 刑事施設の職員は、次の各号のいずれかに該当する場合には、その行為若しくは発言を制止し、又はその面会を一時停止させることができる。この場合においては、面会の一時停止のため、受刑者又は面会の相手方に対し面会の場所からの退出を命じ、その他必要な措置を執ることができる。

     受刑者又は面会の相手方が次のイ又はロのいずれかに該当する行為をするとき。

     次条第1項の規定による制限に違反する行為

     刑事施設の規律及び秩序を害する行為

     受刑者又は面会の相手方が次のイからホまでのいずれかに該当する内容の発言をするとき。

     暗号の使用その他の理由によって、刑事施設の職員が理解できないもの

     犯罪の実行を共謀し、あおり、又は唆すもの

     刑事施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれのあるもの

     受刑者の矯正処遇の適切な実施に支障を生ずるおそれのあるもの

     特定の用務の処理のため必要であることを理由として許された面会において、その用務の処理のため必要な範囲を明らかに逸脱するもの

     刑事施設の長は、前項の規定により面会が一時停止された場合において、面会を継続させることが相当でないと認めるときは、その面会を終わらせることができる。


    (面会に関する制限)

    第114条 刑事施設の長は、受刑者の面会に関し、法務省令で定めるところにより、面会の相手方の人数、面会の場所、日及び時間帯、面会の時間及び回数その他面会の態様について、刑事施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上必要な制限をすることができる。

     前項の規定により面会の回数について制限をするときは、その回数は、1月につき二回を下回ってはならない。

    第2目 未決拘禁者
    (面会の相手方)

    第115条 刑事施設の長は、未決拘禁者(受刑者又は死刑確定者としての地位を有するものを除く。以下この目において同じ。)に対し、他の者から面会の申出があったときは、第148条第3項又は次節の規定により禁止される場合を除き、これを許すものとする。ただし、刑事訴訟法の定めるところにより面会が許されない場合は、この限りでない。


    (弁護人等以外の者との面会の立会い等)

    第116条 刑事施設の長は、その指名する職員に、未決拘禁者の弁護人等以外の者との面会に立ち会わせ、又はその面会の状況を録音させ、若しくは録画させるものとする。ただし、刑事施設の規律及び秩序を害する結果並びに罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがないと認める場合には、その立会い並びに録音及び録画(次項において「立会い等」という。)をさせないことができる。

     刑事施設の長は、前項の規定にかかわらず、未決拘禁者の第112条各号に掲げる者との面会については、刑事施設の規律及び秩序を害する結果又は罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合を除き、立会い等をさせてはならない。


    (面会の一時停止及び終了)

    第117条 第113条(第1項第2号ホを除く。)の規定は、未決拘禁者の面会について準用する。この場合において、同項中「各号のいずれか」とあるのは「各号のいずれか(弁護人等との面会の場合にあっては、第1号ロに限る。)」と、同項第2号ニ中「受刑者の矯正処遇の適切な実施に支障」とあるのは「罪証の隠滅の結果」と読み替えるものとする。


    (面会に関する制限)

    第118条 未決拘禁者の弁護人等との面会の日及び時間帯は、日曜日その他政令で定める日以外の日の刑事施設の執務時間内とする。

     前項の面会の相手方の人数は、3人以内とする。

     刑事施設の長は、弁護人等から前二項の定めによらない面会の申出がある場合においても、刑事施設の管理運営上支障があるときを除き、これを許すものとする。

     刑事施設の長は、第1項の面会に関し、法務省令で定めるところにより、面会の場所について、刑事施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上必要な制限をすることができる。

     第114条の規定は、未決拘禁者と弁護人等以外の者との面会について準用する。この場合において、同条第2項中「1月につき二回」とあるのは、「1日につき一回」と読み替えるものとする。

    第3目 未決拘禁者としての地位を有する受刑者

    第119条 第111条、第113条、第114条、第116条及び前条第1項から第4項までの規定は、未決拘禁者としての地位を有する受刑者の面会について準用する。この場合において、第111条第1項中「場合」とあるのは「場合及び刑事訴訟法の定めるところにより許されない場合」と、同条第2項中「ときは」とあるのは「ときは、刑事訴訟法の定めるところにより許されない場合を除き」と、第113条第1項中「各号のいずれか」とあるのは「各号のいずれか(弁護人等との面会の場合にあっては、第1号ロに限る。)」と、同項第2号ニ中「生ずる」とあるのは「生じ、又は罪証の隠滅の結果を生ずる」と、第114条第1項中「面会に」とあるのは「面会(弁護人等との面会を除く。)に」と読み替えるものとする。

    第4目 死刑確定者
    (面会の相手方)

    第120条 刑事施設の長は、死刑確定者(未決拘禁者としての地位を有するものを除く。以下この目において同じ。)に対し、次に掲げる者から面会の申出があったときは、第148条第3項又は次節の規定により禁止される場合を除き、これを許すものとする。

     死刑確定者の親族

     婚姻関係の調整、訴訟の遂行、事業の維持その他の死刑確定者の身分上、法律上又は業務上の重大な利害に係る用務の処理のため面会することが必要な者

     面会により死刑確定者の心情の安定に資すると認められる者

     刑事施設の長は、死刑確定者に対し、前項各号に掲げる者以外の者から面会の申出があった場合において、その者との交友関係の維持その他面会することを必要とする事情があり、かつ、面会により刑事施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがないと認めるときは、これを許すことができる。


    (面会の立会い等)

    第121条 刑事施設の長は、その指名する職員に、死刑確定者の面会に立ち会わせ、又はその面会の状況を録音させ、若しくは録画させるものとする。ただし、死刑確定者の訴訟の準備その他の正当な利益の保護のためその立会い又は録音若しくは録画をさせないことを適当とする事情がある場合において、相当と認めるときは、この限りでない。


    (面会の一時停止及び終了等)

    第122条 第113条(第1項第2号ニを除く。)及び第114条の規定は、死刑確定者の面会について準用する。この場合において、同条第2項中「1月につき二回」とあるのは、「1日につき一回」と読み替えるものとする。

    第5目 未決拘禁者としての地位を有する死刑確定者

    第123条 第113条、第118条、第120条及び第121条の規定は、未決拘禁者としての地位を有する死刑確定者の面会について準用する。この場合において、第113条第1項中「各号のいずれか」とあるのは「各号のいずれか(弁護人等との面会の場合にあっては、第1号ロに限る。)」と、同項第2号ニ中「受刑者の矯正処遇の適切な実施に支障」とあるのは「罪証の隠滅の結果」と、第120条第1項中「場合」とあるのは「場合及び刑事訴訟法の定めるところにより許されない場合」と、同条第2項中「ときは」とあるのは「ときは、刑事訴訟法の定めるところにより許されない場合を除き」と、第121条中「面会に」とあるのは「面会(弁護人等との面会を除く。)に」と読み替えるものとする。

    第6目 各種被収容者
    (面会の相手方)

    第124条 刑事施設の長は、各種被収容者に対し、他の者から面会の申出があったときは、第148条第3項及び次節の規定により禁止される場合を除き、これを許すものとする。


    (各種被収容者の面会の立会い等)

    第125条 第112条、第113条(第1項第2号ニ及びホを除く。)及び第114条の規定は、各種被収容者の面会について準用する。この場合において、第112条第1項中「、受刑者の矯正処遇の適切な実施その他の」とあるのは「その他の」と、第114条第2項中「1月につき二回」とあるのは「1日につき一回」と読み替えるものとする。

    第3款 信書の発受
    第1目 受刑者
    (発受を許す信書)

    第126条 刑事施設の長は、受刑者(未決拘禁者としての地位を有するものを除く。以下この目において同じ。)に対し、この目、第148条第3項又は次節の規定により禁止される場合を除き、他の者との間で信書を発受することを許すものとする。


    (信書の検査)

    第127条 刑事施設の長は、刑事施設の規律及び秩序の維持、受刑者の矯正処遇の適切な実施その他の理由により必要があると認める場合には、その指名する職員に、受刑者が発受する信書について、検査を行わせることができる。

     次に掲げる信書については、前項の検査は、これらの信書に該当することを確認するために必要な限度において行うものとする。ただし、第3号に掲げる信書について、刑事施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合は、この限りでない。

     受刑者が国又は地方公共団体の機関から受ける信書

     受刑者が自己に対する刑事施設の長の措置その他自己が受けた処遇に関し調査を行う国又は地方公共団体の機関に対して発する信書

     受刑者が自己に対する刑事施設の長の措置その他自己が受けた処遇に関し弁護士法第3条第1項に規定する職務を遂行する弁護士(弁護士法人を含む。以下この款において同じ。)との間で発受する信書


    (信書の発受の禁止)

    第128条 刑事施設の長は、犯罪性のある者その他受刑者が信書を発受することにより、刑事施設の規律及び秩序を害し、又は受刑者の矯正処遇の適切な実施に支障を生ずるおそれがある者(受刑者の親族を除く。)については、受刑者がその者との間で信書を発受することを禁止することができる。ただし、婚姻関係の調整、訴訟の遂行、事業の維持その他の受刑者の身分上、法律上又は業務上の重大な利害に係る用務の処理のため信書を発受する場合は、この限りでない。


    (信書の内容による差止め等)

    第129条 刑事施設の長は、第127条の規定による検査の結果、受刑者が発受する信書について、その全部又は一部が次の各号のいずれかに該当する場合には、その発受を差し止め、又はその該当箇所を削除し、若しくは抹消することができる。同条第2項各号に掲げる信書について、これらの信書に該当することを確認する過程においてその全部又は一部が次の各号のいずれかに該当することが判明した場合も、同様とする。

     暗号の使用その他の理由によって、刑事施設の職員が理解できない内容のものであるとき。

     発受によって、刑罰法令に触れることとなり、又は刑罰法令に触れる結果を生ずるおそれがあるとき。

     発受によって、刑事施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるとき。

     威迫にわたる記述又は明らかな虚偽の記述があるため、受信者を著しく不安にさせ、又は受信者に損害を被らせるおそれがあるとき。

     受信者を著しく侮辱する記述があるとき。

     発受によって、受刑者の矯正処遇の適切な実施に支障を生ずるおそれがあるとき。

     前項の規定にかかわらず、受刑者が国又は地方公共団体の機関との間で発受する信書であってその機関の権限に属する事項を含むもの及び受刑者が弁護士との間で発受する信書であってその受刑者に係る弁護士法第3条第1項に規定する弁護士の職務に属する事項を含むものについては、その発受の差止め又はその事項に係る部分の削除若しくは抹消は、その部分の全部又は一部が前項第1号から第3号までのいずれかに該当する場合に限り、これを行うことができる。


    (信書に関する制限)

    第130条 刑事施設の長は、法務省令で定めるところにより、受刑者が発する信書の作成要領、その発信の申請の日及び時間帯、受刑者が発信を申請する信書の通数並びに受刑者の信書の発受の方法について、刑事施設の管理運営上必要な制限をすることができる。

     前項の規定により受刑者が発信を申請する信書の通数について制限をするときは、その通数は、1月につき四通を下回ってはならない。


    (発信に要する費用)

    第131条 信書の発信に要する費用については、受刑者が負担することができない場合において、刑事施設の長が発信の目的に照らし相当と認めるときは、その全部又は一部を国庫の負担とする。


    (発受を禁止した信書等の取扱い)

    第132条 刑事施設の長は、第128条、第129条又は第148条第3項の規定により信書の発受を禁止し、又は差し止めた場合にはその信書を、第129条の規定により信書の一部を削除した場合にはその削除した部分を保管するものとする。

     刑事施設の長は、第129条の規定により信書の記述の一部を抹消する場合には、その抹消する部分の複製を作成し、これを保管するものとする。

     刑事施設の長は、受刑者の釈放の際、前二項の規定により保管する信書の全部若しくは一部又は複製(以下この章において「発受禁止信書等」という。)をその者に引き渡すものとする。

     刑事施設の長は、受刑者が死亡した場合には、法務省令で定めるところにより、その遺族等に対し、その申請に基づき、発受禁止信書等を引き渡すものとする。

     前二項の規定にかかわらず、発受禁止信書等の引渡しにより刑事施設の規律及び秩序の維持に支障を生ずるおそれがあるときは、これを引き渡さないものとする。次に掲げる場合において、その引渡しにより刑事施設の規律及び秩序の維持に支障を生ずるおそれがあるときも、同様とする。

     釈放された受刑者が、釈放後に、発受禁止信書等の引渡しを求めたとき。

     受刑者が、第54条第1項各号のいずれかに該当する場合において、発受禁止信書等の引渡しを求めたとき。

     第53条第1項、第54条第1項並びに第55条第2項及び第3項の規定は、受刑者に係る発受禁止信書等(前項の規定により引き渡さないこととされたものを除く。)について準用する。この場合において、同条第3項中「第1項の申請」とあるのは、「第132条第4項の申請」と読み替えるものとする。

     第5項の規定により引き渡さないこととした発受禁止信書等は、受刑者の釈放若しくは死亡の日又は受刑者が第54条第1項各号のいずれかに該当することとなった日から起算して3年を経過した日に、国庫に帰属する。


    (受刑者作成の文書図画)

    第133条 刑事施設の長は、受刑者が、その作成した文書図画(信書を除く。)を他の者に交付することを申請した場合には、その交付につき、受刑者が発する信書に準じて検査その他の措置を執ることができる。

    第2目 未決拘禁者
    (発受を許す信書)

    第134条 刑事施設の長は、未決拘禁者(受刑者又は死刑確定者としての地位を有するものを除く。以下この目において同じ。)に対し、この目、第148条第3項又は次節の規定により禁止される場合を除き、他の者との間で信書を発受することを許すものとする。ただし、刑事訴訟法の定めるところにより信書の発受が許されない場合は、この限りでない。


    (信書の検査)

    第135条 刑事施設の長は、その指名する職員に、未決拘禁者が発受する信書について、検査を行わせるものとする。

     次に掲げる信書については、前項の検査は、これらの信書に該当することを確認するために必要な限度において行うものとする。ただし、第3号に掲げる信書について、刑事施設の規律及び秩序を害する結果又は罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合は、この限りでない。

     未決拘禁者が弁護人等から受ける信書

     未決拘禁者が国又は地方公共団体の機関から受ける信書

     未決拘禁者が自己に対する刑事施設の長の措置その他自己が受けた処遇に関し弁護士法第3条第1項に規定する職務を遂行する弁護士から受ける信書

     刑事施設の長は、刑事施設の規律及び秩序を害する結果並びに罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがないと認める場合には、前二項の規定にかかわらず、第1項の検査を行わせないことができる。


    (信書の内容による差止め等)

    第136条 第129条から第133条までの規定は、未決拘禁者が発受する信書について準用する。この場合において、第129条第1項中「第127条」とあるのは「第135条」と、同項第6号中「受刑者の矯正処遇の適切な実施に支障」とあるのは「罪証の隠滅の結果」と、同条第2項中「第3号まで」とあるのは「第3号まで又は第6号」と、第130条第1項中「申請する信書」とあるのは「申請する信書(弁護人等に対して発するものを除く。)」と、同条第2項中「1月につき四通」とあるのは「1日につき一通」と、第132条第1項中「第128条、第129条」とあるのは「第129条」と、同条第5項第2号及び第7項中「第54条第1項各号」とあるのは「第54条第1項第1号又は第2号」と、同条第6項中「第54条第1項」とあるのは「第54条第1項(第3号を除く。)」と読み替えるものとする。

    第3目 未決拘禁者としての地位を有する受刑者
    (発受を許す信書)

    第137条 刑事施設の長は、未決拘禁者としての地位を有する受刑者に対し、この目、第148条第3項又は次節の規定により禁止される場合を除き、他の者との間で信書を発受することを許すものとする。ただし、刑事訴訟法の定めるところにより信書の発受が許されない場合は、この限りでない。


    (信書の発受の禁止等)

    第138条 第128条から第133条まで及び第135条の規定は、未決拘禁者としての地位を有する受刑者が発受する信書について準用する。この場合において、第129条第1項中「第127条」とあるのは「第138条において準用する第135条」と、同項第6号中「生ずる」とあるのは「生じ、又は罪証の隠滅の結果を生ずる」と、同条第2項中「場合」とあるのは「場合又は信書の発受によって罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがあるものである場合」と、第130条第1項中「申請する信書」とあるのは「申請する信書(弁護人等に対して発するものを除く。)」と、第132条第5項第2号及び第7項中「第54条第1項各号」とあるのは「第54条第1項第1号又は第2号」と、同条第6項中「第54条第1項」とあるのは「第54条第1項(第3号を除く。)」と読み替えるものとする。

    第4目 死刑確定者
    (発受を許す信書)

    第139条 刑事施設の長は、死刑確定者(未決拘禁者としての地位を有するものを除く。以下この目において同じ。)に対し、この目、第148条第3項又は次節の規定により禁止される場合を除き、次に掲げる信書を発受することを許すものとする。

     死刑確定者の親族との間で発受する信書

     婚姻関係の調整、訴訟の遂行、事業の維持その他の死刑確定者の身分上、法律上又は業務上の重大な利害に係る用務の処理のため発受する信書

     発受により死刑確定者の心情の安定に資すると認められる信書

     刑事施設の長は、死刑確定者に対し、前項各号に掲げる信書以外の信書の発受について、その発受の相手方との交友関係の維持その他その発受を必要とする事情があり、かつ、その発受により刑事施設の規律及び秩序を害するおそれがないと認めるときは、これを許すことができる。


    (信書の検査)

    第140条 刑事施設の長は、その指名する職員に、死刑確定者が発受する信書について、検査を行わせるものとする。

     第127条第2項の規定は、前項の検査について準用する。


    (信書の内容による差止め等)

    第141条 第129条(第1項第6号を除く。)及び第130条から第133条までの規定は、死刑確定者が発受する信書について準用する。この場合において、第129条第1項中「第127条」とあるのは「第140条」と、第130条第2項中「1月につき四通」とあるのは「1日につき一通」と、第132条第1項中「第128条、第129条」とあるのは「第129条」と、同条第5項第2号及び第7項中「第54条第1項各号」とあるのは「第54条第1項第1号又は第2号」と、同条第6項中「第54条第1項」とあるのは「第54条第1項(第3号を除く。)」と読み替えるものとする。

    第5目 未決拘禁者としての地位を有する死刑確定者

    第142条 第129条から第133条まで、第135条第1項及び第2項並びに第139条の規定は、未決拘禁者としての地位を有する死刑確定者が発受する信書について準用する。この場合において、第129条第1項中「第127条」とあるのは「第142条において準用する第135条第1項及び第2項」と、同項第6号中「受刑者の矯正処遇の適切な実施に支障」とあるのは「罪証の隠滅の結果」と、同条第2項中「第3号まで」とあるのは「第3号まで又は第6号」と、第130条第1項中「申請する信書」とあるのは「申請する信書(弁護人等に対して発するものを除く。)」と、同条第2項中「1月につき四通」とあるのは「1日につき一通」と、第132条第1項中「第128条、第129条」とあるのは「第129条」と、同条第5項第2号及び第7項中「第54条第1項各号」とあるのは「第54条第1項第1号又は第2号」と、同条第6項中「第54条第1項」とあるのは「第54条第1項(第3号を除く。)」と、第139条第1項中「、この目」とあるのは「、次目」と、「場合」とあるのは「場合及び刑事訴訟法の定めるところにより許されない場合」と、同条第2項中「ときは」とあるのは「ときは、刑事訴訟法の定めるところにより許されない場合を除き」と読み替えるものとする。

    第6目 各種被収容者
    (発受を許す信書)

    第143条 刑事施設の長は、各種被収容者に対し、この目、第148条第3項又は次節の規定により禁止される場合を除き、他の者との間で信書を発受することを許すものとする。


    (信書の検査等)

    第144条 第127条、第129条(第1項第6号を除く。)及び第130条から第133条までの規定は、各種被収容者が発受する信書について準用する。この場合において、第127条第1項中「、受刑者の矯正処遇の適切な実施その他の」とあるのは「その他の」と、第130条第2項中「1月につき四通」とあるのは「1日につき一通」と、第132条第1項中「第128条、第129条」とあるのは「第129条」と、同条第5項第2号及び第7項中「第54条第1項各号」とあるのは「第54条第1項第1号又は第2号」と、同条第6項中「第54条第1項」とあるのは「第54条第1項(第3号を除く。)」と読み替えるものとする。

    第4款 被告人又は被疑者である被収容者の面会及び信書の発受

    第145条 被告人又は被疑者である被収容者(未決拘禁者としての地位を有するものを除く。)が弁護人等と面会し、又は弁護人等との間において信書の発受をする場合については、第2款第2目又は前款第2目中の未決拘禁者の弁護人等との面会又は信書の発受に関する規定(第136条において準用する第129条第1項第6号を除く。)の例による。

    第5款 電話等による通信
    (電話等による通信)

    第146条 刑事施設の長は、受刑者(未決拘禁者としての地位を有するものを除く。以下この款において同じ。)に対し、第88条第2項の規定により開放的施設において処遇を受けていることその他の法務省令で定める事由に該当する場合において、その者の改善更生又は円滑な社会復帰に資すると認めるときその他相当と認めるときは、電話その他政令で定める電気通信の方法による通信を行うことを許すことができる。

     第131条の規定は、前項の通信について準用する。


    (通信の確認等)

    第147条 刑事施設の長は、刑事施設の規律及び秩序の維持、受刑者の矯正処遇の適切な実施その他の理由により必要があると認める場合には、その指名する職員に、前条第1項の通信の内容を確認するため、その通信を受けさせ、又はその内容を記録させることができる。

     第113条第1項(第1号イを除く。)及び第2項の規定は、前条第1項の通信について準用する。

    第6款 外国語による面会等

    第148条 刑事施設の長は、被収容者又はその面会等(面会又は第146条第1項に規定する通信をいう。以下この条において同じ。)の相手方が国語に通じない場合には、外国語による面会等を許すものとする。この場合において、発言又は通信の内容を確認するため通訳又は翻訳が必要であるときは、法務省令で定めるところにより、その被収容者にその費用を負担させることができる。

     刑事施設の長は、被収容者又はその信書の発受の相手方が国語に通じない場合その他相当と認める場合には、外国語による信書の発受を許すものとする。この場合において、信書の内容を確認するため翻訳が必要であるときは、法務省令で定めるところにより、その被収容者にその費用を負担させることができる。

     被収容者が前二項の規定により負担すべき費用を負担しないときは、その面会等又は信書の発受を許さない。

    第12節 賞罰

    (褒賞)

    第149条 刑事施設の長は、被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合には、法務省令で定めるところにより、賞金又は賞品の授与その他の方法により褒賞を行うことができる。

     人命を救助したとき。

     第82条第1項に規定する応急の用務に服して、功労があったとき。

     前二号に掲げるもののほか、賞揚に値する行為をしたとき。


    (懲罰の要件等)

    第150条 刑事施設の長は、被収容者が、遵守事項若しくは第96条第4項(第106条第2項において準用する場合を含む。)に規定する特別遵守事項を遵守せず、又は第74条第3項の規定に基づき刑事施設の職員が行った指示に従わなかった場合には、その被収容者に懲罰を科することができる。

     懲罰を科するに当たっては、懲罰を科せられるべき行為(以下この節において「反則行為」という。)をした被収容者の年齢、心身の状態及び行状、反則行為の性質、軽重、動機及び刑事施設の運営に及ぼした影響、反則行為後におけるその被収容者の態度、受刑者にあっては懲罰がその者の改善更生に及ぼす影響その他の事情を考慮しなければならない。

     懲罰は、反則行為を抑制するのに必要な限度を超えてはならない。


    (懲罰の種類)

    第151条 受刑者に科する懲罰の種類は、次のとおりとする。

     戒告

     第93条の規定による作業の10日以内の停止

     第41条第1項の規定による自弁の物品の使用又は摂取の一部又は全部の15日以内の停止

     書籍等(被告人若しくは被疑者としての権利の保護又は訴訟の準備その他の権利の保護に必要と認められるものを除く。第3項第3号及び次条第1項第3号において同じ。)の閲覧の一部又は全部の30日以内の停止

     報奨金計算額の三分の一以内の削減

     30日以内(懲罰を科する時に20歳以上の者について、特に情状が重い場合には、60日以内)の閉居

     前項第2号から第5号までの懲罰にあっては二種類以上を併せて、同項第6号の懲罰(以下この節において「閉居罰」という。)にあっては同項第5号の懲罰と併せて科することができる。

     受刑者以外の被収容者に科する懲罰の種類は、次のとおりとする。

     戒告

     第41条第2項の規定による自弁の物品の使用又は摂取の一部又は全部の15日以内の停止

     書籍等の閲覧の一部又は全部の30日以内の停止

     閉居罰

     前項第2号及び第3号の懲罰は、併せて科することができる。


    (閉居罰の内容)

    第152条 閉居罰においては、次に掲げる行為を停止し、法務省令で定めるところにより、居室内において謹慎させる。

     第41条の規定により自弁の物品(刑事施設の長が指定する物品を除く。)を使用し、又は摂取すること。

     宗教上の儀式行事に参加し、又は他の被収容者と共に宗教上の教誨を受けること。

     書籍等を閲覧すること。

     自己契約作業を行うこと。

     面会すること(弁護人等と面会する場合及び被告人若しくは被疑者としての権利の保護又は訴訟の準備その他の権利の保護に必要と認められる場合を除く。)

     信書を発受すること(弁護人等との間で信書を発受する場合及び被告人若しくは被疑者としての権利の保護又は訴訟の準備その他の権利の保護に必要と認められる場合を除く。)

     閉居罰を科されている被収容者については、第57条の規定にかかわらず、その健康の保持に支障を生じない限度において、法務省令で定める基準に従い、運動を制限する。

     閉居罰を科されている受刑者には、謹慎の趣旨に反しない限度において、矯正処遇等を行うものとする。


    (反則行為に係る物の国庫への帰属)

    第153条 刑事施設の長は、懲罰を科する場合において、刑事施設の規律及び秩序を維持するため必要があるときは、次に掲げる物を国庫に帰属させることができる。ただし、反則行為をした被収容者以外の者に属する物については、この限りでない。

     反則行為を組成した物

     反則行為の用に供し、又は供しようとした物

     反則行為によって生じ、若しくはこれによって得た物又は反則行為の報酬として得た物

     前号に掲げる物の対価として得た物


    (反則行為の調査)

    第154条 刑事施設の長は、被収容者が反則行為をした疑いがあると思料する場合には、反則行為の有無及び第150条第2項の規定により考慮すべき事情並びに前条の規定による処分の要件の有無について、できる限り速やかに調査を行わなければならない。

     刑事施設の長は、前項の調査をするため必要があるときは、刑務官に、被収容者の身体、着衣、所持品及び居室を検査させ、並びにその所持品を取り上げて一時保管させることができる。

     第34条第2項の規定は、前項の規定による女子の被収容者の身体及び着衣の検査について準用する。

     刑事施設の長は、受刑者について、反則行為をした疑いがあると思料する場合において、必要があるときは、法務省令で定めるところにより、他の被収容者から隔離することができる。この場合においては、その者の処遇は、運動、入浴又は面会の場合その他の法務省令で定める場合を除き、昼夜、居室において行う。

     前項の規定による隔離の期間は、2週間とする。ただし、刑事施設の長は、やむを得ない事由があると認めるときは、2週間に限り、その期間を延長することができる。

     刑事施設の長は、前項の期間中であっても、隔離の必要がなくなったときは、直ちにその隔離を中止しなければならない。


    (懲罰を科する手続)

    第155条 刑事施設の長は、被収容者に懲罰を科そうとする場合には、法務省令で定めるところにより、その聴取をする3人以上の職員を指名した上、その被収容者に対し、弁解の機会を与えなければならない。この場合においては、その被収容者に対し、あらかじめ、書面で、弁解をすべき日時又は期限及び懲罰(第153条の規定による処分を含む。次項及び次条において同じ。)の原因となる事実の要旨を通知するとともに、被収容者を補佐すべき者を刑事施設の職員のうちから指名しなければならない。

     前項前段の規定による指名を受けた職員は、懲罰を科することの適否及び科すべき懲罰の内容について協議し、これらの事項についての意見及び被収容者の弁解の内容を記載した報告書を刑事施設の長に提出しなければならない。


    (懲罰の執行)

    第156条 刑事施設の長は、懲罰を科するときは、被収容者に対し、懲罰の内容及び懲罰の原因として認定した事実の要旨を告知した上、直ちにその執行をするものとする。ただし、反省の情が著しい場合その他相当の理由がある場合には、その執行を延期し、又はその全部若しくは一部の執行を免除することができる。

     刑事施設の長は、閉居罰の執行に当たっては、その被収容者の健康状態について、刑事施設の職員である医師の意見を聴かなければならない。

    第13節 不服申立て

    第1款 審査の申請及び再審査の申請
    (審査の申請)

    第157条 次に掲げる刑事施設の長の措置に不服がある者は、政令で定めるところにより、書面で、当該刑事施設の所在地を管轄する矯正管区の長に対し、審査の申請をすることができる。

     第41条第2項の規定による自弁の物品の使用又は摂取を許さない処分

     第49条の規定による領置されている現金の使用又は第50条の規定による保管私物若しくは領置されている金品の交付を許さない処分

     第63条第1項の規定による診療を受けることを許さない処分又は同条第4項の規定による診療の中止

     第67条に規定する宗教上の行為の禁止又は制限

     第70条第1項又は第71条の規定による書籍等の閲覧の禁止又は制限

     第70条第2項の規定による費用を負担させる処分

     第76条第1項の規定による隔離

     第98条第1項の規定による作業報奨金の支給に関する処分

     第100条第2項(第82条第2項において準用する場合を含む。)の規定による障害手当金の支給に関する処分

     第100条第4項(第82条第2項において準用する場合を含む。)の規定による特別手当金の支給に関する処分

    十一 第128条(第138条において準用する場合を含む。)の規定又は第129条、第130条第1項若しくは第133条(これらの規定を第136条(第145条においてその例による場合を含む。次号において同じ。)、第138条、第141条、第142条及び第144条において準用する場合を含む。)の規定による信書の発受又は文書図画の交付の禁止、差止め又は制限

    十二 第132条第5項前段(第136条、第138条、第141条、第142条及び第144条において準用する場合を含む。)の規定による発受禁止信書等の引渡しをしない処分(第132条第3項(第136条、第138条、第141条、第142条及び第144条において準用する場合を含む。)の規定による引渡しに係るものに限る。)

    十三 第148条第1項又は第2項の規定による費用を負担させる処分

    十四 第150条第1項の規定による懲罰

    十五 第153条の規定による物を国庫に帰属させる処分

    十六 第154条第4項の規定による隔離

     前項の規定による審査の申請(以下この節において単に「審査の申請」という。)は、これを行う者が自らしなければならない。


    (審査の申請期間)

    第158条 審査の申請は、措置の告知があった日の翌日から起算して30日以内にしなければならない。

     天災その他前項の期間内に審査の申請をしなかったことについてやむを得ない理由があるときは、同項の規定にかかわらず、その理由がやんだ日の翌日から起算して1週間以内に限り、審査の申請をすることができる。

     刑事施設の長が誤って法定の期間よりも長い期間を審査の申請期間として教示した場合において、その教示された期間内に審査の申請がされたときは、その審査の申請は、法定の期間内にされたものとみなす。


    (行政不服審査法の準用)

    第159条 行政不服審査法(平成26年法律第68号)第15条、第18条第3項、第19条第2項及び第4項、第22条第1項及び第5項、第23条、第25条第1項、第2項及び第6項、第26条、第27条並びに第39条の規定は、審査の申請について準用する。この場合において、同法第25条第2項中「審査請求人の申立てにより又は職権で」とあるのは、「職権で」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。


    (調査)

    第160条 矯正管区の長は、職権で、審査の申請に関して必要な調査をするものとする。

     矯正管区の長は、前項の調査をするため必要があるときは、刑事施設の長に対し、報告若しくは資料その他の物件の提出を命じ、又はその指名する職員をして、審査の申請人その他の関係者に対し質問をさせ、若しくは物件の提出を求めさせ、これらの者が提出した物件を留め置かせ、若しくは検証を行わせることができる。


    (裁決)

    第161条 矯正管区の長は、審査の申請を受けたときは、できる限り90日以内に裁決をするよう努めるものとする。

     行政不服審査法第45条第1項及び第2項、第46条第1項本文及び第2項(第2号を除く。)、第47条(ただし書及び第2号を除く。)、第48条、第50条第1項及び第3項、第51条並びに第52条第1項及び第2項の規定は、審査の申請の裁決について準用する。この場合において、同法第51条第3項中「掲示し、かつ、その旨を官報その他の公報又は新聞紙に少なくとも一回掲載して」とあるのは、「掲示して」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。


    (再審査の申請)

    第162条 審査の申請の裁決に不服がある者は、政令で定めるところにより、書面で、法務大臣に対し、再審査の申請をすることができる。

     前項の規定による再審査の申請(以下この節において単に「再審査の申請」という。)は、審査の申請についての裁決の告知があった日の翌日から起算して30日以内にしなければならない。

     第157条第2項、第158条第2項、第160条及び前条第1項並びに行政不服審査法第15条、第18条第3項、第19条第2項及び第4項、第23条、第25条第1項、第2項及び第6項、第26条、第27条、第39条、第46条第1項本文及び第2項(第2号を除く。)、第47条(ただし書及び第2号を除く。)、第48条、第50条第1項、第51条、第52条第1項及び第2項、第62条第2項並びに第64条第1項から第3項までの規定は、再審査の申請について準用する。この場合において、同法第25条第2項中「審査請求人の申立てにより又は職権で」とあるのは「職権で」と、同法第51条第3項中「掲示し、かつ、その旨を官報その他の公報又は新聞紙に少なくとも一回掲載して」とあるのは「掲示して」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

    第2款 事実の申告
    (矯正管区の長に対する事実の申告)

    第163条 被収容者は、自己に対する刑事施設の職員による行為であって、次に掲げるものがあったときは、政令で定めるところにより、書面で、当該刑事施設の所在地を管轄する矯正管区の長に対し、その事実を申告することができる。

     身体に対する違法な有形力の行使

     違法又は不当な捕縄、手錠又は拘束衣の使用

     違法又は不当な保護室への収容

     前項の規定による申告は、その申告に係る事実があった日の翌日から起算して30日以内にしなければならない。

     第157条第2項、第158条第2項及び第3項並びに第160条並びに行政不服審査法第18条第3項、第22条第1項及び第5項、第23条、第27条並びに第39条の規定は、第1項の規定による申告について準用する。この場合において必要な技術的読替えは、政令で定める。


    (通知)

    第164条 前条第1項の規定による申告が適法であるときは、矯正管区の長は、その申告に係る事実の有無について確認し、その結果をその申告をした者に通知するものとする。ただし、その者が釈放されたときは、この限りでない。

     前条第1項の規定による申告が法定の期間経過後にされたものであるとき、その他不適法であるときは、矯正管区の長は、その旨をその申告をした者に通知するものとする。この場合においては、前項ただし書の規定を準用する。

     第161条第1項並びに行政不服審査法第50条第1項及び第3項の規定は、前二項の規定による通知について準用する。この場合において必要な技術的読替えは、政令で定める。

     矯正管区の長は、前条第1項に規定する事実があったことを確認した場合において、必要があると認めるときは、同様の行為の再発の防止のため必要な措置その他の措置を執るものとする。


    (法務大臣に対する事実の申告)

    第165条 被収容者は、前条第1項又は第2項の規定による通知を受けた場合において、その内容に不服があるときは、政令で定めるところにより、書面で、法務大臣に対し、第163条第1項に規定する事実を申告することができる。

     前項の規定による申告は、前条第1項又は第2項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して30日以内にしなければならない。

     第157条第2項、第158条第2項、第160条、第161条第1項並びに前条第1項、第2項及び第4項並びに行政不服審査法第18条第3項、第23条、第27条、第39条及び第50条第1項の規定は、第1項の規定による申告について準用する。この場合において必要な技術的読替えは、政令で定める。

    第3款 苦情の申出
    (法務大臣に対する苦情の申出)

    第166条 被収容者は、自己に対する刑事施設の長の措置その他自己が受けた処遇について、書面で、法務大臣に対し、苦情の申出をすることができる。

     第157条第2項の規定は、前項の苦情の申出について準用する。

     法務大臣は、苦情の申出を受けたときは、これを誠実に処理し、処理の結果を苦情の申出をした者に通知しなければならない。ただし、その者が釈放されたときは、この限りでない。


    (監査官に対する苦情の申出)

    第167条 被収容者は、自己に対する刑事施設の長の措置その他自己が受けた処遇について、口頭又は書面で、第5条の規定により実地監査を行う監査官(以下この節において単に「監査官」という。)に対し、苦情の申出をすることができる。

     第157条第2項の規定は、前項の苦情の申出について準用する。

     監査官は、口頭による苦情の申出を受けるに当たっては、刑事施設の職員を立ち会わせてはならない。

     前条第3項の規定は、監査官が苦情の申出を受けた場合について準用する。


    (刑事施設の長に対する苦情の申出)

    第168条 被収容者は、自己に対する刑事施設の長の措置その他自己が受けた処遇について、口頭又は書面で、刑事施設の長に対し、苦情の申出をすることができる。

     第157条第2項の規定は、前項の苦情の申出について準用する。

     被収容者が口頭で第1項の苦情の申出をしようとするときは、刑事施設の長は、その指名する職員にその内容を聴取させることができる。

     第166条第3項の規定は、刑事施設の長が苦情の申出を受けた場合について準用する。

    第4款 雑則
    (秘密申立て)

    第169条 刑事施設の長は、被収容者が、審査の申請等(審査の申請、再審査の申請又は第163条第1項若しくは第165条第1項の規定による申告をいう。次項及び次条において同じ。)をし、又は法務大臣若しくは監査官に対し苦情の申出をするに当たり、その内容を刑事施設の職員に秘密にすることができるように、必要な措置を講じなければならない。

     第127条(第144条において準用する場合を含む。)、第135条(第138条及び第142条において準用する場合を含む。)及び第140条の規定にかかわらず、審査の申請等又は苦情の申出の書面は、検査をしてはならない。


    (不利益取扱いの禁止)

    第170条 刑事施設の職員は、被収容者が審査の申請等又は苦情の申出をしたことを理由として、その者に対し不利益な取扱いをしてはならない。

    第14節 釈放

    (受刑者の釈放)

    第171条 受刑者の釈放は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める期間内に、できる限り速やかに行う。

     釈放すべき日があらかじめ定められている場合 その日の午前中

     不定期刑の終了による場合 更生保護法(平成19年法律第88号)第44条第2項の通知が刑事施設に到達した日の翌日の午前中

     政令で行われる恩赦による場合であって、当該恩赦に係る政令の規定の公布の日が釈放すべき日となる場合 その日のうち

     前三号に掲げる場合以外の場合 釈放の根拠となる文書が刑事施設に到達した時から10時間以内


    (被勾留者の釈放)

    第172条 被勾留者(刑事施設に収容されているものに限る。以下この条において同じ。)の釈放は、次に掲げる事由が生じた後直ちに行う。

     被告人の勾留の期間が満了したこと。

     刑事訴訟法第345条の規定により勾留状が効力を失ったこと(被勾留者が公判廷にある場合に限る。)

     検察官の釈放の指揮又は通知を受けたこと。


    (その他の被収容者の釈放)

    第173条 前二条の規定によるもののほか、被収容者の釈放は、他の法令に定めるところによるもののほか、政令で定める事由が生じた後直ちに行う。


    (傷病による滞留)

    第174条 刑事施設の長は、釈放すべき被収容者が刑事施設内において医療を受けている場合において、釈放によってその生命に危険が及び、又はその健康に回復し難い重大な障害が生ずるおそれがあるときは、その者が刑事施設に一時とどまることを許すことができる。

     前項の規定により刑事施設にとどまる者の処遇については、その性質に反しない限り、各種被収容者に関する規定を準用する。


    (帰住旅費等の支給)

    第175条 釈放される被収容者に対しては、その帰住を助けるため必要な旅費又は衣類を支給するものとする。

    第15節 死亡

    (死亡の通知)

    第176条 刑事施設の長は、被収容者が死亡した場合には、法務省令で定めるところにより、その遺族等に対し、その死亡の原因及び日時並びに交付すべき遺留物、支給すべき作業報奨金に相当する金額若しくは死亡手当金又は発受禁止信書等があるときはその旨を速やかに通知しなければならない。


    (死体に関する措置)

    第177条 被収容者が死亡した場合において、その死体の埋葬又は火葬を行う者がないときは、墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年法律第48号)第9条の規定にかかわらず、その埋葬又は火葬は、刑事施設の長が行うものとする。

     前項に定めるもののほか、被収容者の死体に関する措置については、法務省令で定める。

    第16節 死刑の執行

    (死刑の執行)

    第178条 死刑は、刑事施設内の刑場において執行する。

     日曜日、土曜日、国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日、1月2日、1月3日及び12月29日から12月31日までの日には、死刑を執行しない。


    (解縄)

    第179条 死刑を執行するときは、絞首された者の死亡を確認してから五分を経過した後に絞縄を解くものとする。

    第3章 留置施設における被留置者の処遇

    第1節 留置の開始

    (留置開始時の告知)

    第180条 留置業務管理者は、被留置者に対し、その留置施設における留置の開始に際し、被留置者としての地位に応じ、次に掲げる事項を告知しなければならない。その留置施設に留置されている被留置者がその地位を異にするに至ったときも、同様とする。

     物品の貸与及び支給並びに自弁に関する事項

     第195条第1項に規定する保管私物その他の金品の取扱いに関する事項

     保健衛生及び医療に関する事項

     宗教上の行為に関する事項

     書籍等の閲覧に関する事項

     第211条第1項に規定する遵守事項

     面会及び信書の発受に関する事項

     審査の申請を行うことができる措置、審査の申請をすべき行政庁及び審査の申請期間その他の審査の申請に関する事項

     第231条第1項の規定による申告を行うことができる行為、申告先及び申告期間その他の同項の規定による申告に関する事項

     苦情の申出に関する事項

     前項の規定による告知は、内閣府令で定めるところにより、書面で行う。


    (識別のための身体検査)

    第181条 留置担当官は、被留置者について、その留置施設における留置の開始に際し、その者の識別のため必要な限度で、その身体を検査することができる。その後必要が生じたときも、同様とする。

     女子の被留置者について前項の規定により検査を行う場合には、女子の留置担当官がこれを行わなければならない。ただし、女子の留置担当官がその検査を行うことができない場合には、男子の留置担当官が留置業務管理者の指名する女子の職員を指揮して、これを行うことができる。

    第2節 処遇の態様等

    (処遇の態様)

    第182条 被留置者の処遇(運動、入浴又は面会の場合その他の内閣府令で定める場合における処遇を除く。)は、居室(被留置者が主として休息及び就寝のため使用する場所として留置業務管理者が指定する室をいう。以下この条及び第212条において同じ。)外において行うことが適当と認める場合を除き、昼夜、居室において行う。

     未決拘禁者(留置施設に留置されているものに限る。以下この章において同じ。)は、罪証の隠滅の防止上支障を生ずるおそれがないと認められる場合に限り、居室において単独の留置をしないことができる。

     未決拘禁者は、前項に規定する場合でなければ、居室外においても、相互に接触させてはならない。


    (留置施設における矯正処遇)

    第183条 留置施設においては、受刑者としての地位を有する被留置者(以下この章において「被留置受刑者」という。)について、矯正処遇は行わない。

    第3節 起居動作の時間帯等

    (起居動作の時間帯)

    第184条 留置業務管理者は、内閣府令で定めるところにより、食事、就寝その他の起居動作をすべき時間帯を定め、これを被留置者に告知するものとする。


    (活動の援助)

    第185条 留置業務管理者は、内閣府令で定めるところにより、被留置者に対し、知的、教育的及び娯楽的活動その他の活動について、援助を与えるように努めなければならない。

    第4節 物品の貸与等及び自弁

    (物品の貸与等)

    第186条 被留置者には、次に掲げる物品(書籍等を除く。以下この節において同じ。)であって、留置施設における日常生活に必要なもの(第188条第1項各号に掲げる物品を除く。)を貸与し、又は支給する。

     衣類及び寝具

     食事及び湯茶

     日用品、筆記具その他の物品

     被留置者には、前項に定めるもののほか、内閣府令で定めるところにより、必要に応じ、留置施設における日常生活に用いる物品(第188条第1項各号に掲げる物品を除く。)を貸与し、又は嗜好品を支給することができる。


    (自弁の物品の使用等)

    第187条 留置業務管理者は、被留置者が、次に掲げる物品(次条第1項各号に掲げる物品を除く。)について自弁のものを使用し、又は摂取したい旨の申出をした場合には、留置施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがある場合、第190条の規定により禁止される場合並びに被留置受刑者について改善更生に支障を生ずるおそれがある場合を除き、内閣府令で定めるところにより、これを許すものとする。

     衣類

     食料品及び飲料

     嗜好品

     日用品、文房具その他の留置施設における日常生活に用いる物品


    (補正器具等の自弁等)

    第188条 被留置者には、次に掲げる物品については、留置施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがある場合を除き、自弁のものを使用させるものとする。

     眼鏡その他の補正器具

     信書を発するのに必要な封筒その他の物品

     その他内閣府令で定める物品

     前項各号に掲げる物品について、被留置者が自弁のものを使用することができない場合であって、必要と認めるときは、その者にこれを貸与し、又は支給するものとする。


    (物品の貸与等の基準)

    第189条 第186条又は前条第2項の規定により貸与し、又は支給する物品は、被留置者の健康を保持するに足り、かつ、国民生活の実情等を勘案し、被留置者としての地位に照らして、適正と認められるものでなければならない。


    (反則行為があった場合の自弁の物品に関する措置)

    第190条 留置業務管理者は、被留置者が次に掲げる行為(第208条第1項において「反則行為」という。)を行った場合において、留置施設の規律及び秩序を維持するため必要があるときは、第187条第3号に掲げる物品について、3日を超えない期間に限り、自弁のものの摂取を許さないことができる。

     犯罪行為

     他人に対する粗野若しくは乱暴な言動又は他人に対し迷惑を及ぼす行為

     留置業務に従事する職員の職務の執行を妨げる行為

     留置施設の安全を害するおそれのある行為

     留置施設内の衛生を害する行為

     第150条第2項及び第3項、第153条、第154条第1項から第3項まで、第155条並びに第156条第1項の規定は、留置業務管理者による被留置者に対する前項の措置について準用する。この場合において、第150条第2項中「刑事施設」とあるのは「留置施設」と、第153条中「刑事施設の規律」とあるのは「留置施設の規律」と、「国庫」とあるのは「その留置施設の属する都道府県」と、第154条第2項中「刑務官」とあるのは「留置担当官」と、同条第3項中「第34条第2項」とあるのは「第181条第2項」と、第155条第1項中「法務省令」とあるのは「内閣府令」と、「刑事施設の職員」とあるのは「留置業務に従事する職員」と読み替えるものとする。

     第1項の措置は、いやしくも都道府県警察がする捜査の目的のためにこれを用いてはならない。

    第5節 金品の取扱い

    (金品の検査)

    第191条 留置業務に従事する職員は、次に掲げる金品について、検査を行うことができる。

     被留置者が留置される際に所持する現金及び物品

     被留置者が留置中に取得した現金及び物品(信書を除く。次号において同じ。)であって、同号に掲げる現金及び物品以外のもの(留置業務管理者から支給された物品を除く。)

     被留置者に交付するため当該被留置者以外の者が留置施設に持参し、又は送付した現金及び物品


    (留置時の所持物品等の処分)

    第192条 留置業務管理者は、前条第1号又は第2号に掲げる物品が次の各号のいずれかに該当するときは、被留置者に対し、その物品について、親族その他相当と認める者への交付その他相当の処分を求めるものとする。

     保管に不便なものであるとき。

     腐敗し、又は滅失するおそれがあるものであるとき。

     危険を生ずるおそれがあるものであるとき。

     第45条第2項の規定は、前項の規定により留置業務管理者が被留置者に対し物品の処分を求めた場合について準用する。


    (差入物の引取り等)

    第193条 留置業務管理者は、第191条第3号に掲げる現金又は物品が次の各号のいずれかに該当するときは、その現金又は物品の差入人に対し、その引取りを求めるものとする。

     被留置者に交付することにより、留置施設の規律及び秩序を害するおそれがあるものであるとき。

     交付の相手方が未決拘禁者である場合において、刑事訴訟法の定めるところによりその者が交付を受けることが許されない物品であるとき。

     交付の相手方が被留置受刑者であり、かつ、差入人が親族以外の者である場合において、その被留置受刑者に交付することにより、その改善更生に支障を生ずるおそれがあるとき。

     差入人の氏名が明らかでないものであるとき。

     自弁物品等以外の物品であるとき。

     前条第1項各号のいずれかに該当する物品であるとき。

     第191条第3号に掲げる現金又は物品であって、前項第1号から第4号までのいずれかに該当するものについて、差入人の所在が明らかでないため同項の規定による引取りを求めることができないときは、留置業務管理者は、その旨を政令で定める方法によって公告しなければならない。

     前項に規定する現金又は物品について、第1項の規定による引取りを求め、又は前項の規定により公告した日から起算して6月を経過する日までに差入人がその現金又は物品の引取りをしないときは、その現金又は物品は、その留置施設の属する都道府県に帰属する。

     第2項に規定する物品であって、第1項第6号に該当するものについては、留置業務管理者は、前項の期間内でも、これを売却してその代金を保管することができる。ただし、売却できないものは、廃棄することができる。

     第191条第3号に掲げる現金又は物品であって、第1項第5号又は第6号に該当するもの(同項第1号から第4号までのいずれかに該当するものを除く。)について、差入人の所在が明らかでないため同項の規定による引取りを求めることができないとき、若しくはその引取りを求めることが相当でないとき、又は差入人がその引取りを拒んだときは、留置業務管理者は、被留置者に対し、親族その他相当と認める者への交付その他相当の処分を求めるものとする。

     第45条第2項の規定は、前項の規定により留置業務管理者が被留置者に対し物品の処分を求めた場合について準用する。

     第191条第3号に掲げる現金又は物品であって、第1項各号のいずれにも該当しないものについて、被留置者がその交付を受けることを拒んだ場合には、留置業務管理者は、差入人に対し、その引取りを求めるものとする。この場合においては、第2項及び第3項の規定を準用する。


    (物品の引渡し及び領置)

    第194条 次に掲げる物品のうち、この法律の規定により被留置者が使用し、又は摂取することができるものは、被留置者に引き渡す。

     第191条第1号又は第2号に掲げる物品であって、第192条第1項各号のいずれにも該当しないもの

     第191条第3号に掲げる物品であって、前条第1項各号のいずれにも該当しないもの(被留置者が交付を受けることを拒んだ物品を除く。)

     次に掲げる金品は、留置業務管理者が領置する。

     前項各号に掲げる物品のうち、この法律の規定により被留置者が使用し、又は摂取することができるもの以外のもの

     第191条各号に掲げる現金であって、前条第1項第1号、第3号又は第4号のいずれにも該当しないもの


    (保管私物等)

    第195条 留置業務管理者は、内閣府令で定めるところにより、保管私物(被留置者が前条第1項の規定により引渡しを受けて保管する物品(第3項において準用する第48条第5項の規定により引渡しを受けて保管する物品を含む。)及び被留置者が受けた信書でその保管するものをいう。以下この章において同じ。)の保管方法について、留置施設の管理運営上必要な制限をすることができる。

     留置業務管理者は、被留置者の保管私物(内閣府令で定めるものを除く。)の総量(次条において「保管総量」という。)が保管限度量(被留置者としての地位の別ごとに被留置者1人当たりについて保管することができる物品の量として留置業務管理者が定める量をいう。次条において同じ。)を超えるとき、又は被留置者について領置している物品(内閣府令で定めるものを除く。)の総量(次条において「領置総量」という。)が領置限度量(被留置者としての地位の別ごとに被留置者1人当たりについて領置することができる物品の量として留置業務管理者が定める量をいう。次条において同じ。)を超えるときは、当該被留置者に対し、その超過量に相当する量の物品について、親族その他相当と認める者への交付その他相当の処分を求めることができる。腐敗し、又は滅失するおそれが生じた物品についても、同様とする。

     第45条第2項の規定は前項の規定により被留置者に対し物品の処分を求めた場合について、第48条第4項の規定は被留置者の保管私物について、同条第5項の規定は被留置者に係る領置物品について、それぞれ準用する。この場合において、これらの規定中「刑事施設の長」とあるのは、「留置業務管理者」と読み替えるものとする。


    (領置金の使用)

    第196条 留置業務管理者は、被留置者が、自弁物品等を購入し、又は留置施設における日常生活上自ら負担すべき費用に充てるため、領置されている現金を使用することを申請した場合には、必要な金額の現金の使用を許すものとする。ただし、自弁物品等を購入するための現金の使用の場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

     購入により、保管総量が保管限度量を超え、又は領置総量が領置限度量を超えることとなるとき。

     被留置者が未決拘禁者である場合において、刑事訴訟法の定めるところにより購入する自弁物品等の交付を受けることが許されないとき。


    (保管私物又は領置金品の交付)

    第197条 留置業務管理者は、被留置者が、保管私物又は領置されている金品(第227条において準用する第133条に規定する文書図画に該当するものを除く。)について、他の者(その留置施設に留置されている者を除く。)への交付(信書の発信に該当するものを除く。)を申請した場合には、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、これを許すものとする。

     交付(その相手方が親族であるものを除く。第3号において同じ。)により、留置施設の規律及び秩序を害するおそれがあるとき。

     被留置者が未決拘禁者である場合において、刑事訴訟法の定めるところにより交付が許されない物品であるとき。

     被留置者が被留置受刑者である場合において、交付により、その改善更生に支障を生ずるおそれがあるとき。


    (刑事施設に関する規定の準用)

    第198条 第51条の規定は留置業務管理者による差入れ等に関する制限について、第52条の規定は留置業務管理者による領置金品の引渡しについて、第53条、第54条(第1項第3号を除く。)及び第55条の規定は被留置者の遺留物(留置施設に遺留した金品をいう。第239条において同じ。)について、それぞれ準用する。この場合において、第51条中「この節」とあるのは「次章第5節」と、同条及び第55条第1項中「法務省令」とあるのは「内閣府令」と、第51条及び第52条中「被収容者」とあるのは「被留置者」と、第51条中「刑事施設の管理運営」とあるのは「留置施設の管理運営」と、第53条第1項、第54条第1項及び第55条第3項中「国庫」とあるのは「その留置施設の属する都道府県」と、第53条第2項及び第55条第2項中「刑事施設の長」とあるのは「留置業務管理者」と、第54条第1項第2号中「第83条第2項」とあるのは「第215条第2項」と、第55条第2項及び第3項中「第176条」とあるのは「第239条」と読み替えるものとする。

    第6節 保健衛生及び医療

    (保健衛生及び医療の原則)

    第199条 留置施設においては、被留置者の心身の状況を把握することに努め、被留置者の健康及び留置施設内の衛生を保持するため、社会一般の保健衛生及び医療の水準に照らし適切な保健衛生上及び医療上の措置を講ずるものとする。


    (健康診断等)

    第200条 留置業務管理者は、留置担当官に、被留置者から、その留置施設における留置の開始に際し、疾病、外傷等の有無その他の健康状態につき事情を聴取させなければならない。

     留置業務管理者は、被留置者に対し、おおむね1月につき二回、内閣府令で定めるところにより、当該留置業務管理者が委嘱する医師による健康診断を行わなければならない。留置施設における保健衛生上必要があるときも、同様とする。

     被留置者は、前項の規定による健康診断を受けなければならない。この場合においては、その健康診断の実施のため必要な限度内における採血、エックス線撮影その他の医学的処置を拒むことはできない。


    (診療等)

    第201条 留置業務管理者は、被留置者が次の各号のいずれかに該当する場合には、速やかに、当該留置業務管理者が委嘱する医師等による診療を行い、その他必要な医療上の措置を執るものとする。ただし、第1号に該当する場合において、その者の生命に危険が及び、又は他人にその疾病を感染させるおそれがないときは、その者の意思に反しない場合に限る。

     負傷し、若しくは疾病にかかっているとき、又はこれらの疑いがあるとき。

     飲食物を摂取しない場合において、その生命に危険が及ぶおそれがあるとき。

     留置業務管理者は、前項の規定により診療を行う場合において、被留置者を病院又は診療所に通院させ、やむを得ないときは被留置者を病院又は診療所に入院させることができる。


    (指名医による診療)

    第202条 留置業務管理者は、負傷し、又は疾病にかかっている被留置者が、当該留置業務管理者が委嘱する医師等以外の医師等を指名して、その診療を受けることを申請した場合において、傷病の種類及び程度、留置施設に留置される前にその医師等による診療を受けていたことその他の事情に照らして、その被留置者の医療上適当であると認めるときは、内閣府令で定めるところにより、留置施設内又は留置業務管理者が適当と認める病院若しくは診療所において、自弁によりその診療を受けることを許すことができる。

     留置業務管理者は、前項の規定による診療を受けることを許す場合において、同項の診療を行う医師等(以下この条において「指名医」という。)の診療方法を確認するため、又はその後にその被留置者に対して診療を行うため必要があるときは、留置業務に従事する職員をしてその診療に立ち会わせ、若しくはその診療に関して指名医に質問させ、又は診療録の写しその他のその診療に関する資料の提出を求めることができる。

     指名医は、その診療に際し、留置業務管理者が内閣府令で定めるところにより指示する事項を遵守しなければならない。

     留置業務管理者は、第1項の規定による診療を受けることを許した場合において、その指名医が、第2項の規定により留置業務管理者が行う措置に従わないとき、前項の規定により留置業務管理者が指示する事項を遵守しないとき、その他その診療を継続することが不適当であるときは、これを中止し、以後、その指名医の診療を受けることを許さないことができる。


    (調髪及びひげそり)

    第203条 留置業務管理者は、被留置者が調髪又はひげそりを行いたい旨の申出をした場合には、内閣府令で定めるところにより、これを許すものとする。


    (刑事施設に関する規定の準用)

    第204条 第57条から第59条までの規定は被留置者について、第64条及び第65条の規定は留置業務管理者による被留置者に対する措置について、それぞれ準用する。この場合において、第57条、第59条及び第64条中「法務省令」とあるのは「内閣府令」と、第57条ただし書及び第59条中「刑事施設」とあるのは「留置施設」と、第64条中「刑事施設内」とあるのは「留置施設内」と、「第61条」とあるのは「第200条第2項及び第3項」と、「第62条」とあるのは「第201条」と、第65条第2項中「刑事施設の外」とあるのは「留置施設の外」と読み替えるものとする。

    第7節 宗教上の行為

    第205条 被留置者が1人で行う礼拝その他の宗教上の行為は、これを禁止し、又は制限してはならない。ただし、留置施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがある場合は、この限りでない。

    第8節 書籍等の閲覧

    (自弁の書籍等の閲覧)

    第206条 被留置者が自弁の書籍等を閲覧することは、この節の規定による場合のほか、これを禁止し、又は制限してはならない。


    第207条 留置業務管理者は、被留置者が自弁の書籍等を閲覧することにより次の各号のいずれかに該当する場合には、その閲覧を禁止することができる。

     留置施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるとき。

     被留置者が未決拘禁者である場合において、罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがあるとき。

     被留置者が被留置受刑者である場合において、その改善更生に支障を生ずるおそれがあるとき。

     前項の規定により閲覧を禁止すべき事由の有無を確認するため自弁の書籍等の翻訳が必要であるときは、内閣府令で定めるところにより、被留置者にその費用を負担させることができる。この場合において、被留置者が負担すべき費用を負担しないときは、その閲覧を禁止する。


    (反則行為があった場合の自弁の書籍等に関する措置)

    第208条 留置業務管理者は、被留置者が反則行為を行った場合において、留置施設の規律及び秩序を維持するため必要があるときは、内閣府令で定める自弁の書籍等(被告人若しくは被疑者としての権利の保護又は訴訟の準備その他の権利の保護に必要と認められるものを除く。)について、3日を超えない期間に限り、その閲覧を許さないことができる。

     第190条第2項及び第3項の規定は、被留置者に対する前項の措置について準用する。


    (刑事施設に関する規定の準用)

    第209条 第71条の規定は留置業務管理者による新聞紙に関する制限について、第72条の規定は留置業務管理者による時事の報道に接する機会の付与等の措置について、それぞれ準用する。この場合において、第71条中「法務省令」とあるのは「内閣府令」と、同条及び第72条第1項中「被収容者」とあるのは「被留置者」と、第71条中「刑事施設の管理運営」とあるのは「留置施設の管理運営」と、第72条第2項中「第39条第2項」とあるのは「第185条」と、「刑事施設に」とあるのは「留置施設に」と読み替えるものとする。

    第9節 規律及び秩序の維持

    (留置施設の規律及び秩序)

    第210条 留置施設の規律及び秩序は、適正に維持されなければならない。

     前項の目的を達成するため執る措置は、被留置者の留置を確保し、並びにその処遇のための適切な環境及びその安全かつ平穏な共同生活を維持するため必要な限度を超えてはならない。


    (遵守事項等)

    第211条 留置業務管理者は、被留置者が遵守すべき事項(次項において「遵守事項」という。)を定める。

     遵守事項は、被留置者としての地位に応じ、次に掲げる事項を具体的に定めるものとする。

     犯罪行為をしてはならないこと。

     他人に対し、粗野若しくは乱暴な言動をし、又は迷惑を及ぼす行為をしてはならないこと。

     自身を傷つける行為をしてはならないこと。

     留置業務に従事する職員の職務の執行を妨げる行為をしてはならないこと。

     自己又は他の被留置者の留置の確保を妨げるおそれのある行為をしてはならないこと。

     留置施設の安全を害するおそれのある行為をしてはならないこと。

     留置施設内の衛生又は風紀を害する行為をしてはならないこと。

     金品について、不正な使用、所持、授受その他の行為をしてはならないこと。

     前各号に掲げるもののほか、留置施設の規律及び秩序を維持するため必要な事項

     前各号に掲げる事項について定めた遵守事項に違反する行為を企て、あおり、唆し、又は援助してはならないこと。

     前二項のほか、留置業務管理者又はその指定する留置業務に従事する職員は、留置施設の規律及び秩序を維持するため必要がある場合には、被留置者に対し、その生活及び行動について指示することができる。


    (身体の検査等)

    第212条 留置担当官は、留置施設の規律及び秩序を維持するため必要がある場合には、被留置者について、その身体、着衣、所持品及び居室を検査し、並びにその所持品を取り上げて一時保管することができる。

     第181条第2項の規定は、前項の規定による女子の被留置者の身体及び着衣の検査について準用する。

     留置担当官は、留置施設の規律及び秩序を維持するため必要がある場合には、留置施設内において、被留置者以外の者(弁護人等を除く。)の着衣及び携帯品を検査し、並びにその者の携帯品を取り上げて一時保管することができる。

     前項の検査は、文書図画の内容の検査に及んではならない。


    (捕縄、手錠、拘束衣及び防声具の使用)

    第213条 留置担当官は、被留置者を護送する場合又は被留置者が次の各号のいずれかの行為をするおそれがある場合には、内閣府令で定めるところにより、捕縄又は手錠を使用することができる。

     逃走すること。

     自身を傷つけ、又は他人に危害を加えること。

     留置施設の設備、器具その他の物を損壊すること。

     留置担当官は、被留置者が自身を傷つけるおそれがある場合において、他にこれを防止する手段がないときは、留置業務管理者の命令により、拘束衣を使用することができる。ただし、捕縄、手錠又は防声具と同時に使用することはできない。

     保護室が設置されていない留置施設においては、留置担当官は、被留置者が留置担当官の制止に従わず大声を発し続けて、留置施設内の平穏な生活を乱す場合において、他にこれを抑止する手段がないときは、留置業務管理者の命令により、防声具を使用することができる。この場合において、その被留置者が防声具を取り外し、又は損壊することを防ぐため必要があるときは、その使用と同時に捕縄又は手錠を使用することができる。

     前二項に規定する場合において、留置業務管理者の命令を待ついとまがないときは、留置担当官は、その命令を待たないで、拘束衣又は防声具(前項後段の規定により使用する捕縄又は手錠を含む。)を使用することができる。この場合には、速やかに、その旨を留置業務管理者に報告しなければならない。

     拘束衣及び防声具の使用の期間は、3時間とする。ただし、拘束衣の使用については、留置業務管理者は、特に継続の必要があると認めるときは、通じて12時間を超えない範囲内で、3時間ごとにその期間を更新することができる。

     留置業務管理者は、前項の期間中であっても、拘束衣又は防声具の使用の必要がなくなったときは、直ちにその使用を中止させなければならない。

     被留置者に拘束衣若しくは防声具を使用し、又は拘束衣の使用の期間を更新した場合には、留置業務管理者は、速やかに、その被留置者の健康状態について、当該留置業務管理者が委嘱する医師の意見を聴かなければならない。

     捕縄、手錠、拘束衣及び防声具の制式は、内閣府令で定める。


    (保護室への収容)

    第214条 留置担当官は、被留置者が次の各号のいずれかに該当する場合には、留置業務管理者の命令により、その者を保護室に収容することができる。

     自身を傷つけるおそれがあるとき。

     次のイからハまでのいずれかに該当する場合において、留置施設の規律及び秩序を維持するため特に必要があるとき。

     留置担当官の制止に従わず、大声又は騒音を発するとき。

     他人に危害を加えるおそれがあるとき。

     留置施設の設備、器具その他の物を損壊し、又は汚損するおそれがあるとき。

     第79条第2項から第6項までの規定は、被留置者の保護室への収容について準用する。この場合において、同条第2項から第5項までの規定中「刑事施設の長」とあるのは「留置業務管理者」と、同条第2項中「刑務官」とあるのは「留置担当官」と、同条第5項中「刑事施設の職員である医師」とあるのは「当該留置業務管理者が委嘱する医師」と、同条第6項中「法務省令」とあるのは「内閣府令」と読み替えるものとする。


    (災害時の避難及び解放)

    第215条 留置業務管理者は、地震、火災その他の災害に際し、留置施設内において避難の方法がないときは、被留置者を適当な場所に護送しなければならない。

     前項の場合において、被留置者を護送することができないときは、留置業務管理者は、その者を留置施設から解放することができる。地震、火災その他の災害に際し、留置施設の外にある被留置者を避難させるため適当な場所に護送することができない場合も、同様とする。

     前項の規定により解放された者は、避難を必要とする状況がなくなった後速やかに、留置施設又は留置業務管理者が指定した場所に出頭しなければならない。

    第10節 外部交通

    第1款 面会
    (面会の相手方)

    第216条 留置業務管理者は、被留置受刑者以外の被留置者に対し、他の者から面会の申出があったときは、第228条第3項の規定により禁止される場合を除き、これを許すものとする。ただし、その被留置者が未決拘禁者である場合において、刑事訴訟法の定めるところにより面会が許されないときは、この限りでない。


    (被留置受刑者の面会の相手方)

    第217条 留置業務管理者は、被留置受刑者に対し、次に掲げる者から面会の申出があったときは、第228条第3項の規定により禁止される場合を除き、これを許すものとする。この場合においては、前条ただし書の規定を準用する。

     被留置受刑者の親族

     婚姻関係の調整、訴訟の遂行、事業の維持その他の被留置受刑者の身分上、法律上又は業務上の重大な利害に係る用務の処理のため面会することが必要な者

     被留置受刑者の更生保護に関係のある者、被留置受刑者の釈放後にこれを雇用しようとする者その他の面会により被留置受刑者の改善更生に資すると認められる者

     留置業務管理者は、被留置受刑者に対し、前項各号に掲げる者以外の者から面会の申出があった場合において、その者との交友関係の維持その他面会することを必要とする事情があり、かつ、面会により、留置施設の規律及び秩序を害する結果を生じ、又はその被留置受刑者の改善更生に支障を生ずるおそれがないと認めるときは、これを許すことができる。この場合においては、前条ただし書の規定を準用する。


    (弁護人等以外の者との面会の立会い等)

    第218条 留置業務管理者は、その指名する職員に、未決拘禁者の面会(弁護人等との面会を除く。)に立ち会わせ、又はその面会の状況を録音させ、若しくは録画させるものとする。

     留置業務管理者は、留置施設の規律及び秩序の維持その他の理由により必要があると認める場合には、その指名する職員に、未決拘禁者以外の被留置者の面会(弁護人等との面会を除く。)に立ち会わせ、又はその面会の状況を録音させ、若しくは録画させることができる。

     留置業務管理者は、前二項の規定にかかわらず、被留置者の次に掲げる者との面会については、留置施設の規律及び秩序を害する結果又は未決拘禁者について罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合を除き、その立会い並びに録音及び録画をさせてはならない。

     自己に対する留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇に関し調査を行う国又は地方公共団体の機関の職員

     自己に対する留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇に関し弁護士法第3条第1項に規定する職務を遂行する弁護士


    (面会の一時停止及び終了)

    第219条 留置業務に従事する職員は、次の各号のいずれか(弁護人等との面会の場合にあっては、第1号ロに限る。)に該当する場合には、その行為若しくは発言を制止し、又はその面会を一時停止させることができる。この場合においては、面会の一時停止のため、被留置者又は面会の相手方に対し面会の場所からの退出を命じ、その他必要な措置を執ることができる。

     被留置者又は面会の相手方が次のイ又はロのいずれかに該当する行為をするとき。

     次条第5項の規定による制限に違反する行為

     留置施設の規律及び秩序を害する行為

     被留置者又は面会の相手方が次のイからハまでのいずれかに該当する内容の発言をするとき。

     暗号の使用その他の理由によって、留置業務に従事する職員が理解できないもの

     犯罪の実行を共謀し、あおり、又は唆すもの

     留置施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれのあるもの

     未決拘禁者又はその面会の相手方が罪証の隠滅の結果を生ずるおそれのある内容の発言をするとき。

     被留置受刑者又はその面会の相手方が次のイ又はロのいずれかに該当する内容の発言をするとき。

     被留置受刑者の改善更生に支障を生ずるおそれのあるもの

     特定の用務の処理のため必要であることを理由として許された面会において、その用務の処理のため必要な範囲を明らかに逸脱するもの

     留置業務管理者は、前項の規定により面会が一時停止された場合において、面会を継続させることが相当でないと認めるときは、その面会を終わらせることができる。


    (面会に関する制限)

    第220条 被留置者の弁護人等との面会の日及び時間帯は、日曜日その他政令で定める日以外の日の留置施設の執務時間内とする。

     前項の面会の相手方の人数は、3人以内とする。

     留置業務管理者は、弁護人等から前二項の定めによらない面会の申出がある場合においても、留置施設の管理運営上支障があるときを除き、これを許すものとする。

     留置業務管理者は、第1項の面会に関し、内閣府令で定めるところにより、面会の場所について、留置施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上必要な制限をすることができる。

     留置業務管理者は、被留置者と弁護人等以外の者との面会に関し、内閣府令で定めるところにより、面会の相手方の人数、面会の場所、日及び時間帯、面会の時間及び回数その他面会の態様について、留置施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上必要な制限をすることができる。

     前項の規定により面会の回数について制限をするときは、その回数は、1日につき一回を下回ってはならない。

    第2款 信書の発受
    (発受を許す信書)

    第221条 留置業務管理者は、被留置者に対し、この款又は第228条第3項の規定により禁止される場合を除き、他の者との間で信書を発受することを許すものとする。ただし、その被留置者が未決拘禁者である場合において、刑事訴訟法の定めるところにより信書の発受が許されないときは、この限りでない。


    (信書の検査)

    第222条 留置業務管理者は、その指名する職員に、未決拘禁者が発受する信書について、検査を行わせるものとする。

     留置業務管理者は、留置施設の規律及び秩序の維持その他の理由により必要があると認める場合には、その指名する職員に、未決拘禁者以外の被留置者が発受する信書について、検査を行わせることができる。

     次に掲げる信書については、前二項の検査は、これらの信書に該当することを確認するために必要な限度において行うものとする。ただし、第1号ハ及び第2号ロに掲げる信書について、留置施設の規律及び秩序を害する結果又は未決拘禁者について罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合は、この限りでない。

     被留置者が次に掲げる者から受ける信書

     弁護人等

     国又は地方公共団体の機関

     自己に対する留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇に関し弁護士法第3条第1項に規定する職務を遂行する弁護士(弁護士法人を含む。以下この款において同じ。)

     未決拘禁者以外の被留置者が次に掲げる者に対して発する信書

     自己に対する留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇に関し調査を行う国又は地方公共団体の機関

     自己に対する留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇に関し弁護士法第3条第1項に規定する職務を遂行する弁護士


    (信書の発受の禁止)

    第223条 留置業務管理者は、犯罪性のある者その他被留置受刑者が信書を発受することにより、留置施設の規律及び秩序を害し、又は被留置受刑者の改善更生に支障を生ずるおそれがある者(被留置受刑者の親族を除く。)については、被留置受刑者がその者との間で信書を発受することを禁止することができる。ただし、婚姻関係の調整、訴訟の遂行、事業の維持その他の被留置受刑者の身分上、法律上又は業務上の重大な利害に係る用務の処理のため信書を発受する場合は、この限りでない。


    (信書の内容による差止め等)

    第224条 留置業務管理者は、第222条の規定による検査の結果、被留置者が発受する信書について、その全部又は一部が次の各号のいずれかに該当する場合には、その発受を差し止め、又はその該当箇所を削除し、若しくは抹消することができる。同条第3項各号に掲げる信書について、これらの信書に該当することを確認する過程においてその全部又は一部が次の各号のいずれかに該当することが判明した場合も、同様とする。

     暗号の使用その他の理由によって、留置業務に従事する職員が理解できない内容のものであるとき。

     発受によって、刑罰法令に触れることとなり、又は刑罰法令に触れる結果を生ずるおそれがあるとき。

     発受によって、留置施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるとき。

     威迫にわたる記述又は明らかな虚偽の記述があるため、受信者を著しく不安にさせ、又は受信者に損害を被らせるおそれがあるとき。

     受信者を著しく侮辱する記述があるとき。

     未決拘禁者が発受する信書について、その発受によって、罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがあるとき。

     被留置受刑者が発受する信書について、その発受によって、その改善更生に支障を生ずるおそれがあるとき。

     前項の規定にかかわらず、被留置者が国又は地方公共団体の機関との間で発受する信書であってその機関の権限に属する事項を含むもの及び被留置者が弁護士との間で発受する信書であってその被留置者に係る弁護士法第3条第1項に規定する弁護士の職務に属する事項を含むものについては、その発受の差止め又はその事項に係る部分の削除若しくは抹消は、その部分の全部又は一部が前項第1号から第3号まで又は第6号のいずれかに該当する場合に限り、これを行うことができる。


    (信書に関する制限)

    第225条 留置業務管理者は、内閣府令で定めるところにより、被留置者が発する信書の作成要領、その発信の申請の日及び時間帯、被留置者が発信を申請する信書(弁護人等に対して発するものを除く。)の通数並びに被留置者の信書の発受の方法について、留置施設の管理運営上必要な制限をすることができる。

     前項の規定により被留置者が発信を申請する信書の通数について制限をするときは、その通数は、1日につき一通を下回ってはならない。


    (発受を禁止した信書等の取扱い)

    第226条 留置業務管理者は、第223条、第224条又は第228条第3項の規定により信書の発受を禁止し、又は差し止めた場合にはその信書を、第224条の規定により信書の一部を削除した場合にはその削除した部分を保管するものとする。

     留置業務管理者は、第224条の規定により信書の記述の一部を抹消する場合には、その抹消する部分の複製を作成し、これを保管するものとする。

     留置業務管理者は、被留置者の釈放の際、前二項の規定により保管する信書の全部若しくは一部又は複製(以下この章において「発受禁止信書等」という。)をその者に引き渡すものとする。

     留置業務管理者は、被留置者が死亡した場合には、内閣府令で定めるところにより、その遺族等(内閣府令で定める遺族その他の者をいう。第239条において同じ。)に対し、その申請に基づき、発受禁止信書等を引き渡すものとする。

     前二項の規定にかかわらず、発受禁止信書等の引渡しにより留置施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるときは、これを引き渡さないものとする。次に掲げる場合において、その引渡しにより留置施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるときも、同様とする。

     釈放された被留置者が、釈放後に、発受禁止信書等の引渡しを求めたとき。

     被留置者が、第198条において準用する第54条第1項第1号又は第2号のいずれかに該当する場合において、発受禁止信書等の引渡しを求めたとき。

     第53条第1項、第54条第1項(第3号を除く。)並びに第55条第2項及び第3項の規定は、被留置者に係る発受禁止信書等(前項の規定により引き渡さないこととされたものを除く。)について準用する。この場合において、第53条第1項、第54条第1項及び第55条第3項中「国庫」とあるのは「その留置施設の属する都道府県」と、第54条第1項第2号中「第83条第2項」とあるのは「第215条第2項」と、第55条第2項及び第3項中「第176条」とあるのは「第239条」と、同条第2項中「刑事施設の長」とあるのは「留置業務管理者」と、同条第3項中「第1項の申請」とあるのは「第226条第4項の申請」と読み替えるものとする。

     第5項の規定により引き渡さないこととした発受禁止信書等は、被留置者の釈放若しくは死亡の日又は被留置者が前項において準用する第54条第1項第1号若しくは第2号のいずれかに該当することとなった日から起算して3年を経過した日に、その留置施設の属する都道府県に帰属する。


    (刑事施設に関する規定の準用)

    第227条 第131条の規定は被留置者の信書について、第133条の規定は被留置者の文書図画について、それぞれ準用する。この場合において、これらの規定中「刑事施設の長」とあるのは「留置業務管理者」と、第131条中「国庫」とあるのは「その留置施設の属する都道府県」と読み替えるものとする。

    第3款 外国語による面会等

    第228条 留置業務管理者は、被留置者又はその面会の相手方が国語に通じない場合には、外国語による面会を許すものとする。この場合において、発言の内容を確認するため通訳が必要であるときは、内閣府令で定めるところにより、その被留置者にその費用を負担させることができる。

     留置業務管理者は、被留置者又はその信書の発受の相手方が国語に通じない場合その他相当と認める場合には、外国語による信書の発受を許すものとする。この場合において、信書の内容を確認するため翻訳が必要であるときは、内閣府令で定めるところにより、その被留置者にその費用を負担させることができる。

     被留置者が前二項の規定により負担すべき費用を負担しないときは、その面会又は信書の発受を許さない。

    第11節 不服申立て

    第1款 審査の申請及び再審査の申請
    (審査の申請)

    第229条 次に掲げる留置業務管理者の措置に不服がある者は、政令で定めるところにより、書面で、警察本部長に対し、審査の申請をすることができる。

     第187条又は第190条第1項の規定による自弁の物品の使用又は摂取を許さない処分

     第190条第2項(第208条第2項において準用する場合を含む。)において準用する第153条の規定による物を都道府県に帰属させる処分

     第196条の規定による領置されている現金の使用又は第197条の規定による保管私物若しくは領置されている金品の交付を許さない処分

     第202条第1項の規定による診療を受けることを許さない処分又は同条第4項の規定による診療の中止

     第205条に規定する宗教上の行為の禁止又は制限

     第207条第1項若しくは第208条第1項の規定又は第209条において準用する第71条の規定による書籍等の閲覧の禁止又は制限

     第207条第2項の規定による費用を負担させる処分

     第223条、第224条若しくは第225条第1項の規定又は第227条において準用する第133条の規定による信書の発受又は文書図画の交付の禁止、差止め又は制限

     第226条第5項前段の規定による発受禁止信書等の引渡しをしない処分(同条第3項の規定による引渡しに係るものに限る。)

     前条第1項又は第2項の規定による費用を負担させる処分

     前項の規定による審査の申請(以下この節において単に「審査の申請」という。)は、措置の告知があった日の翌日から起算して30日以内にしなければならない。

     第157条第2項、第158条第2項及び第3項、第160条並びに第161条第1項並びに行政不服審査法第15条、第18条第3項、第19条第2項及び第4項、第22条第1項及び第5項、第23条、第25条第1項、第2項及び第6項、第26条、第27条、第39条、第45条第1項及び第2項、第46条第1項本文及び第2項(第2号を除く。)、第47条(ただし書及び第2号を除く。)、第48条、第50条第1項及び第3項、第51条並びに第52条第1項及び第2項の規定は、審査の申請について準用する。この場合において、第158条第3項及び第160条第2項中「刑事施設の長」とあるのは「留置業務管理者」と、同条及び第161条第1項中「矯正管区の長」とあるのは「警察本部長」と、同法第25条第2項中「審査請求人の申立てにより又は職権で」とあるのは「職権で」と、同法第51条第3項中「掲示し、かつ、その旨を官報その他の公報又は新聞紙に少なくとも一回掲載して」とあるのは「掲示して」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。


    (再審査の申請)

    第230条 審査の申請の裁決に不服がある者は、政令で定めるところにより、書面で、公安委員会に対し、再審査の申請をすることができる。

     前項の規定による再審査の申請(以下この節において単に「再審査の申請」という。)は、審査の申請についての裁決の告知があった日の翌日から起算して30日以内にしなければならない。

     第157条第2項、第158条第2項、第160条及び第161条第1項並びに行政不服審査法第15条、第18条第3項、第19条第2項及び第4項、第23条、第25条第1項、第2項及び第6項、第26条、第27条、第39条、第46条第1項本文及び第2項(第2号を除く。)、第47条(ただし書及び第2号を除く。)、第48条、第50条第1項、第51条、第52条第1項及び第2項、第62条第2項並びに第64条第1項から第3項までの規定は、再審査の申請について準用する。この場合において、第160条及び第161条第1項中「矯正管区の長」とあるのは「公安委員会」と、第160条第2項中「刑事施設の長」とあるのは「留置業務管理者」と、同法第25条第2項中「審査請求人の申立てにより又は職権で」とあるのは「職権で」と、同法第51条第3項中「掲示し、かつ、その旨を官報その他の公報又は新聞紙に少なくとも一回掲載して」とあるのは「掲示して」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

    第2款 事実の申告
    (警察本部長に対する事実の申告)

    第231条 被留置者は、自己に対する留置業務に従事する職員による行為であって、次に掲げるものがあったときは、政令で定めるところにより、書面で、警察本部長に対し、その事実を申告することができる。

     身体に対する違法な有形力の行使

     違法又は不当な捕縄、手錠、拘束衣又は防声具の使用

     違法又は不当な保護室への収容

     前項の規定による申告は、その申告に係る事実があった日の翌日から起算して30日以内にしなければならない。

     第157条第2項、第158条第2項及び第3項、第160条、第161条第1項並びに第164条第1項、第2項及び第4項並びに行政不服審査法第18条第3項、第22条第1項及び第5項、第23条、第27条、第39条並びに第50条第1項及び第3項の規定は、第1項の規定による申告について準用する。この場合において、第158条第3項及び第160条第2項中「刑事施設の長」とあるのは「留置業務管理者」と、同条、第161条第1項並びに第164条第1項、第2項及び第4項中「矯正管区の長」とあるのは「警察本部長」と、同項中「前条第1項」とあるのは「第231条第1項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。


    (公安委員会に対する事実の申告)

    第232条 被留置者は、前条第3項において準用する第164条第1項又は第2項の規定による通知を受けた場合において、その内容に不服があるときは、政令で定めるところにより、書面で、公安委員会に対し、前条第1項に規定する事実を申告することができる。

     前項の規定による申告は、同項の通知を受けた日の翌日から起算して30日以内にしなければならない。

     第157条第2項、第158条第2項、第160条、第161条第1項並びに第164条第1項、第2項及び第4項並びに行政不服審査法第18条第3項、第23条、第27条、第39条及び第50条第1項の規定は、第1項の規定による申告について準用する。この場合において、第160条、第161条第1項並びに第164条第1項、第2項及び第4項中「矯正管区の長」とあるのは「公安委員会」と、第160条第2項中「刑事施設の長」とあるのは「留置業務管理者」と、第164条第4項中「前条第1項」とあるのは「第231条第1項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

    第3款 苦情の申出
    (警察本部長に対する苦情の申出)

    第233条 被留置者は、自己に対する留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇について、書面で、警察本部長に対し、苦情の申出をすることができる。

     第157条第2項及び第166条第3項の規定は、前項の警察本部長に対する苦情の申出について準用する。


    (監査官に対する苦情の申出)

    第234条 被留置者は、自己に対する留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇について、口頭又は書面で、第18条の規定により実地監査を行う監査官(以下この節において単に「監査官」という。)に対し、苦情の申出をすることができる。

     第157条第2項、第166条第3項及び第167条第3項の規定は、前項の監査官に対する苦情の申出について準用する。この場合において、同条第3項中「刑事施設の職員」とあるのは、「留置業務に従事する職員」と読み替えるものとする。


    (留置業務管理者に対する苦情の申出)

    第235条 被留置者は、自己に対する留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇について、口頭又は書面で、留置業務管理者に対し、苦情の申出をすることができる。

     第157条第2項、第166条第3項及び第168条第3項の規定は、前項の留置業務管理者に対する苦情の申出について準用する。

    第4款 雑則
    (秘密申立て)

    第236条 留置業務管理者は、被留置者が、審査の申請等(審査の申請、再審査の申請又は第231条第1項若しくは第232条第1項の規定による申告をいう。次項及び次条において同じ。)をし、又は警察本部長若しくは監査官に対し苦情の申出をするに当たり、その内容を留置業務に従事する職員に秘密にすることができるように、必要な措置を講じなければならない。

     第222条の規定にかかわらず、審査の申請等又は苦情の申出の書面は、検査をしてはならない。


    (不利益取扱いの禁止)

    第237条 留置業務に従事する職員は、被留置者が審査の申請等又は苦情の申出をしたことを理由として、その者に対し不利益な取扱いをしてはならない。

    第12節 釈放

    第238条 第171条から第173条までの規定は被留置者の釈放について、第175条の規定は釈放される被留置者について、それぞれ準用する。この場合において、第171条第2号及び第4号中「刑事施設」とあるのは、「留置施設」と読み替えるものとする。

    第13節 死亡

    第239条 留置業務管理者は、被留置者が死亡した場合には、内閣府令で定めるところにより、その遺族等に対し、その死亡の原因及び日時並びに交付すべき遺留物又は発受禁止信書等があるときはその旨を速やかに通知しなければならない。

    第14節 法務大臣との協議

    第240条 内閣総理大臣は、被勾留者及び受刑者の処遇の斉一を図るため、被勾留者である被留置者及び被留置受刑者の処遇に関し内閣府令を制定し、又は改廃するに当たっては、法務大臣と協議するものとする。

    第4章 海上保安留置施設における海上保安被留置者の処遇

    第1節 留置の開始

    (留置開始時の告知)

    第241条 海上保安留置業務管理者は、海上保安被留置者に対し、その海上保安留置施設における留置の開始に際し、海上保安被留置者としての地位に応じ、次に掲げる事項を告知しなければならない。

     物品の貸与及び支給並びに自弁に関する事項

     第250条第1項に規定する保管私物その他の金品の取扱いに関する事項

     保健衛生及び医療に関する事項

     宗教上の行為に関する事項

     書籍等の閲覧に関する事項

     第262条第1項に規定する遵守事項

     面会及び信書の発受に関する事項

     審査の申請を行うことができる措置、審査の申請をすべき行政庁及び審査の申請期間その他の審査の申請に関する事項

     第277条第1項の規定による申告を行うことができる行為、申告先及び申告期間その他の同項の規定による申告に関する事項

     苦情の申出に関する事項

     前項の規定による告知は、国土交通省令で定めるところにより、書面で行う。


    (識別のための身体検査)

    第242条 海上保安留置担当官は、海上保安被留置者について、その海上保安留置施設における留置の開始に際し、その者の識別のため必要な限度で、その身体を検査することができる。その後必要が生じたときも、同様とする。

     女子の海上保安被留置者について前項の規定により検査を行う場合には、女子の海上保安留置担当官がこれを行わなければならない。ただし、女子の海上保安留置担当官がその検査を行うことができない場合には、男子の海上保安留置担当官が海上保安留置業務管理者の指名する女子の職員を指揮して、これを行うことができる。

    第2節 処遇の態様

    第243条 海上保安被留置者の処遇(運動、入浴又は面会の場合その他の国土交通省令で定める場合における処遇を除く。)は、居室(海上保安被留置者が主として休息及び就寝のため使用する場所として海上保安留置業務管理者が指定する室をいう。以下この条及び第264条において同じ。)外において行うことが適当と認める場合を除き、昼夜、居室において行う。

     未決拘禁者(海上保安留置施設に留置されているものに限る。以下この章において同じ。)は、罪証の隠滅の防止上支障を生ずるおそれがないと認められる場合に限り、居室において単独の留置をしないことができる。

     未決拘禁者は、前項に規定する場合でなければ、居室外においても、相互に接触させてはならない。

    第3節 起居動作の時間帯

    第244条 海上保安留置業務管理者は、国土交通省令で定めるところにより、食事、就寝その他の起居動作をすべき時間帯を定め、これを海上保安被留置者に告知するものとする。

    第4節 物品の貸与等及び自弁

    第245条 第186条から第189条までの規定は、海上保安留置施設における海上保安被留置者に対する物品の貸与及び支給並びに自弁について準用する。この場合において、第186条第2項、第187条及び第188条第1項第3号中「内閣府令」とあるのは「国土交通省令」と、第187条中「留置業務管理者」とあるのは「海上保安留置業務管理者」と、「、第190条の規定により禁止される場合並びに被留置受刑者について改善更生に支障を生ずるおそれがある場合を除き」とあるのは「を除き」と読み替えるものとする。

    第5節 金品の取扱い

    (金品の検査)

    第246条 海上保安留置担当官は、次に掲げる金品について、検査を行うことができる。

     海上保安被留置者が留置される際に所持する現金及び物品

     海上保安被留置者が留置中に取得した現金及び物品(信書を除く。次号において同じ。)であって、同号に掲げる現金及び物品以外のもの(海上保安留置業務管理者から支給された物品を除く。)

     海上保安被留置者に交付するため当該海上保安被留置者以外の者が海上保安留置施設に持参し、又は送付した現金及び物品


    (留置時の所持物品等の処分)

    第247条 海上保安留置業務管理者は、前条第1号又は第2号に掲げる物品が次の各号のいずれかに該当するときは、海上保安被留置者に対し、その物品について、親族その他相当と認める者への交付その他相当の処分を求めるものとする。

     保管に不便なものであるとき。

     腐敗し、又は滅失するおそれがあるものであるとき。

     危険を生ずるおそれがあるものであるとき。

     第45条第2項の規定は、前項の規定により海上保安留置業務管理者が海上保安被留置者に対し物品の処分を求めた場合について準用する。


    (差入物の引取り等)

    第248条 海上保安留置業務管理者は、第246条第3号に掲げる現金又は物品が次の各号のいずれかに該当するときは、その現金又は物品の差入人に対し、その引取りを求めるものとする。

     海上保安被留置者に交付することにより、海上保安留置施設の規律及び秩序を害するおそれがあるものであるとき。

     交付の相手方が未決拘禁者である場合において、刑事訴訟法の定めるところによりその者が交付を受けることが許されない物品であるとき。

     差入人の氏名が明らかでないものであるとき。

     自弁物品等以外の物品であるとき。

     前条第1項各号のいずれかに該当する物品であるとき。

     第246条第3号に掲げる現金又は物品であって、前項第1号から第3号までのいずれかに該当するものについて、差入人の所在が明らかでないため同項の規定による引取りを求めることができないときは、海上保安留置業務管理者は、その旨を政令で定める方法によって公告しなければならない。

     前項に規定する現金又は物品について、第1項の規定による引取りを求め、又は前項の規定により公告した日から起算して6月を経過する日までに差入人がその現金又は物品の引取りをしないときは、その現金又は物品は、国庫に帰属する。

     第2項に規定する物品であって、第1項第5号に該当するものについては、海上保安留置業務管理者は、前項の期間内でも、これを売却してその代金を保管することができる。ただし、売却できないものは、廃棄することができる。

     第246条第3号に掲げる現金又は物品であって、第1項第4号又は第5号に該当するもの(同項第1号から第3号までのいずれかに該当するものを除く。)について、差入人の所在が明らかでないため同項の規定による引取りを求めることができないとき、若しくはその引取りを求めることが相当でないとき、又は差入人がその引取りを拒んだときは、海上保安留置業務管理者は、海上保安被留置者に対し、親族その他相当と認める者への交付その他相当の処分を求めるものとする。

     第45条第2項の規定は、前項の規定により海上保安留置業務管理者が海上保安被留置者に対し物品の処分を求めた場合について準用する。

     第246条第3号に掲げる現金又は物品であって、第1項各号のいずれにも該当しないものについて、海上保安被留置者がその交付を受けることを拒んだ場合には、海上保安留置業務管理者は、差入人に対し、その引取りを求めるものとする。この場合においては、第2項及び第3項の規定を準用する。


    (物品の引渡し及び領置)

    第249条 次に掲げる物品のうち、この法律の規定により海上保安被留置者が使用し、又は摂取することができるものは、海上保安被留置者に引き渡す。

     第246条第1号又は第2号に掲げる物品であって、第247条第1項各号のいずれにも該当しないもの

     第246条第3号に掲げる物品であって、前条第1項各号のいずれにも該当しないもの(海上保安被留置者が交付を受けることを拒んだ物品を除く。)

     次に掲げる金品は、海上保安留置業務管理者が領置する。

     前項各号に掲げる物品のうち、この法律の規定により海上保安被留置者が使用し、又は摂取することができるもの以外のもの

     第246条各号に掲げる現金であって、前条第1項第1号又は第3号のいずれにも該当しないもの


    (保管私物等)

    第250条 海上保安留置業務管理者は、国土交通省令で定めるところにより、保管私物(海上保安被留置者が前条第1項の規定により引渡しを受けて保管する物品(第3項において準用する第48条第5項の規定により引渡しを受けて保管する物品を含む。)及び海上保安被留置者が受けた信書でその保管するものをいう。以下この章において同じ。)の保管方法について、海上保安留置施設の管理運営上必要な制限をすることができる。

     海上保安留置業務管理者は、海上保安被留置者の保管私物(国土交通省令で定めるものを除く。)の総量(次条において「保管総量」という。)が保管限度量(海上保安被留置者としての地位の別ごとに海上保安被留置者1人当たりについて保管することができる物品の量として海上保安留置業務管理者が定める量をいう。次条において同じ。)を超えるとき、又は海上保安被留置者について領置している物品(国土交通省令で定めるものを除く。)の総量(次条において「領置総量」という。)が領置限度量(海上保安被留置者としての地位の別ごとに海上保安被留置者1人当たりについて領置することができる物品の量として海上保安留置業務管理者が定める量をいう。次条において同じ。)を超えるときは、当該海上保安被留置者に対し、その超過量に相当する量の物品について、親族その他相当と認める者への交付その他相当の処分を求めることができる。腐敗し、又は滅失するおそれが生じた物品についても、同様とする。

     第45条第2項の規定は前項の規定により海上保安被留置者に対し物品の処分を求めた場合について、第48条第4項の規定は海上保安被留置者の保管私物について、同条第5項の規定は海上保安被留置者に係る領置物品について、それぞれ準用する。この場合において、これらの規定中「刑事施設の長」とあるのは、「海上保安留置業務管理者」と読み替えるものとする。


    (領置金の使用)

    第251条 海上保安留置業務管理者は、海上保安被留置者が、自弁物品等を購入し、又は海上保安留置施設における日常生活上自ら負担すべき費用に充てるため、領置されている現金を使用することを申請した場合には、必要な金額の現金の使用を許すものとする。ただし、自弁物品等を購入するための現金の使用の場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

     購入により、保管総量が保管限度量を超え、又は領置総量が領置限度量を超えることとなるとき。

     海上保安被留置者が未決拘禁者である場合において、刑事訴訟法の定めるところにより購入する自弁物品等の交付を受けることが許されないとき。


    (保管私物又は領置金品の交付)

    第252条 海上保安留置業務管理者は、海上保安被留置者が、保管私物又は領置されている金品(第273条において準用する第133条に規定する文書図画に該当するものを除く。)について、他の者(その海上保安留置施設に留置されている者を除く。)への交付(信書の発信に該当するものを除く。)を申請した場合には、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、これを許すものとする。

     交付(その相手方が親族であるものを除く。)により、海上保安留置施設の規律及び秩序を害するおそれがあるとき。

     海上保安被留置者が未決拘禁者である場合において、刑事訴訟法の定めるところにより交付が許されない物品であるとき。


    (刑事施設に関する規定の準用)

    第253条 第51条の規定は海上保安留置業務管理者による差入れ等に関する制限について、第52条の規定は海上保安留置業務管理者による領置金品の引渡しについて、第53条、第54条(第1項第3号を除く。)及び第55条の規定は海上保安被留置者の遺留物(海上保安留置施設に遺留した金品をいう。第285条において同じ。)について、それぞれ準用する。この場合において、第51条中「この節」とあるのは「第4章第5節」と、同条及び第55条第1項中「法務省令」とあるのは「国土交通省令」と、第51条及び第52条中「被収容者」とあるのは「海上保安被留置者」と、第51条中「刑事施設の管理運営」とあるのは「海上保安留置施設の管理運営」と、第53条第2項及び第55条第2項中「刑事施設の長」とあるのは「海上保安留置業務管理者」と、第54条第1項第2号中「第83条第2項」とあるのは「第263条第2項」と、第55条第2項及び第3項中「第176条」とあるのは「第285条」と読み替えるものとする。

    第6節 保健衛生及び医療

    (保健衛生及び医療の原則)

    第254条 海上保安留置施設においては、海上保安被留置者の心身の状況を把握することに努め、海上保安被留置者の健康及び海上保安留置施設内の衛生を保持するため、社会一般の保健衛生及び医療の水準に照らし適切な保健衛生上及び医療上の措置を講ずるものとする。


    (運動)

    第255条 海上保安被留置者には、国土交通省令で定めるところにより、その健康を保持するため適切な運動を行う機会を与えなければならない。


    (刑事施設及び留置施設に関する規定の準用)

    第256条 第58条、第59条、第200条第1項及び第201条から第203条までの規定は海上保安被留置者について、第64条及び第65条の規定は海上保安留置業務管理者による海上保安被留置者に対する措置について、それぞれ準用する。この場合において、第59条及び第64条中「法務省令」とあり、並びに第202条第1項及び第3項並びに第203条中「内閣府令」とあるのは「国土交通省令」と、第59条中「刑事施設」とあり、並びに第200条第1項及び第202条第1項中「留置施設」とあるのは「海上保安留置施設」と、第64条中「刑事施設内」とあるのは「海上保安留置施設内」と、「第61条の規定による健康診断又は第62条」とあるのは「第256条において準用する第201条」と、第65条第2項中「刑事施設の外」とあるのは「海上保安留置施設の外」と、第200条第1項及び第201条から第203条までの規定中「留置業務管理者」とあるのは「海上保安留置業務管理者」と、第200条第1項中「留置担当官」とあり、及び第202条第2項中「留置業務に従事する職員」とあるのは「海上保安留置担当官」と読み替えるものとする。

    第7節 宗教上の行為

    第257条 海上保安被留置者が1人で行う礼拝その他の宗教上の行為は、これを禁止し、又は制限してはならない。ただし、海上保安留置施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがある場合は、この限りでない。

    第8節 書籍等の閲覧

    (自弁の書籍等の閲覧)

    第258条 海上保安被留置者が自弁の書籍等を閲覧することは、この節の規定による場合のほか、これを禁止し、又は制限してはならない。


    第259条 海上保安留置業務管理者は、海上保安被留置者が自弁の書籍等を閲覧することにより次の各号のいずれかに該当する場合には、その閲覧を禁止することができる。

     海上保安留置施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるとき。

     海上保安被留置者が未決拘禁者である場合において、罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがあるとき。

     前項の規定により閲覧を禁止すべき事由の有無を確認するため自弁の書籍等の翻訳が必要であるときは、国土交通省令で定めるところにより、海上保安被留置者にその費用を負担させることができる。この場合において、海上保安被留置者が負担すべき費用を負担しないときは、その閲覧を禁止する。


    (刑事施設に関する規定の準用)

    第260条 第71条の規定は海上保安留置業務管理者による新聞紙に関する制限について、第72条第1項の規定は海上保安留置業務管理者による時事の報道に接する機会の付与について、それぞれ準用する。この場合において、第71条中「法務省令」とあるのは「国土交通省令」と、同条及び第72条第1項中「被収容者」とあるのは「海上保安被留置者」と、第71条中「刑事施設の管理運営」とあるのは「海上保安留置施設の管理運営」と読み替えるものとする。

    第9節 規律及び秩序の維持

    (海上保安留置施設の規律及び秩序)

    第261条 海上保安留置施設の規律及び秩序は、適正に維持されなければならない。

     前項の目的を達成するため執る措置は、海上保安被留置者の留置を確保し、並びにその処遇のための適切な環境及びその安全かつ平穏な共同生活を維持するため必要な限度を超えてはならない。


    (遵守事項等)

    第262条 海上保安留置業務管理者は、海上保安被留置者が遵守すべき事項(次項において「遵守事項」という。)を定める。

     遵守事項は、海上保安被留置者としての地位に応じ、次に掲げる事項を具体的に定めるものとする。

     犯罪行為をしてはならないこと。

     他人に対し、粗野若しくは乱暴な言動をし、又は迷惑を及ぼす行為をしてはならないこと。

     自身を傷つける行為をしてはならないこと。

     海上保安留置担当官の職務の執行を妨げる行為をしてはならないこと。

     自己又は他の海上保安被留置者の留置の確保を妨げるおそれのある行為をしてはならないこと。

     海上保安留置施設の安全を害するおそれのある行為をしてはならないこと。

     海上保安留置施設内の衛生又は風紀を害する行為をしてはならないこと。

     金品について、不正な使用、所持、授受その他の行為をしてはならないこと。

     前各号に掲げるもののほか、海上保安留置施設の規律及び秩序を維持するため必要な事項

     前各号に掲げる事項について定めた遵守事項に違反する行為を企て、あおり、唆し、又は援助してはならないこと。

     前二項のほか、海上保安留置業務管理者又は海上保安留置担当官は、海上保安留置施設の規律及び秩序を維持するため必要がある場合には、海上保安被留置者に対し、その生活及び行動について指示することができる。


    (災害時の避難及び解放)

    第263条 海上保安留置業務管理者は、地震、火災その他の災害に際し、海上保安留置施設内において避難の方法がないときは、海上保安被留置者を適当な場所に護送しなければならない。

     前項の場合において、海上保安被留置者を護送することができないときは、海上保安留置業務管理者は、その者を海上保安留置施設から解放することができる。地震、火災その他の災害に際し、海上保安留置施設の外にある海上保安被留置者を避難させるため適当な場所に護送することができない場合も、同様とする。

     前項の規定により解放された者は、避難を必要とする状況がなくなった後速やかに、海上保安留置施設又は海上保安留置業務管理者が指定した場所に出頭しなければならない。


    (刑事施設に関する規定の準用)

    第264条 第75条の規定は海上保安留置担当官による海上保安被留置者の身体、着衣、所持品及び居室の検査並びに所持品の保管並びに海上保安被留置者以外の者の着衣及び携帯品の検査並びに携帯品の保管について、第78条の規定は海上保安留置担当官による捕縄、手錠及び拘束衣の使用について、それぞれ準用する。この場合において、第75条第1項及び第3項並びに第78条第1項第3号中「刑事施設」とあるのは「海上保安留置施設」と、第75条第2項中「第34条第2項」とあるのは「第242条第2項」と、第78条第1項、第2項及び第6項中「被収容者」とあるのは「海上保安被留置者」と、同条第1項及び第7項中「法務省令」とあるのは「国土交通省令」と、同条第2項から第6項までの規定中「刑事施設の長」とあるのは「海上保安留置業務管理者」と、同項中「刑事施設の職員である医師」とあるのは「当該海上保安留置業務管理者が委嘱する医師」と読み替えるものとする。

    第10節 外部交通

    第1款 面会
    (面会の相手方)

    第265条 海上保安留置業務管理者は、海上保安被留置者に対し、他の者から面会の申出があったときは、第274条第3項の規定により禁止される場合を除き、これを許すものとする。ただし、その海上保安被留置者が未決拘禁者である場合において、刑事訴訟法の定めるところにより面会が許されないときは、この限りでない。


    (弁護人等以外の者との面会の立会い等)

    第266条 海上保安留置業務管理者は、海上保安留置担当官に、未決拘禁者の面会(弁護人等との面会を除く。)に立ち会わせ、又はその面会の状況を録音させ、若しくは録画させるものとする。

     海上保安留置業務管理者は、海上保安留置施設の規律及び秩序の維持その他の理由により必要があると認める場合には、海上保安留置担当官に、未決拘禁者以外の海上保安被留置者の面会(弁護人等との面会を除く。)に立ち会わせ、又はその面会の状況を録音させ、若しくは録画させることができる。

     海上保安留置業務管理者は、前二項の規定にかかわらず、海上保安被留置者の次に掲げる者との面会については、海上保安留置施設の規律及び秩序を害する結果又は未決拘禁者について罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合を除き、その立会い並びに録音及び録画をさせてはならない。

     自己に対する海上保安留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇に関し調査を行う国又は地方公共団体の機関の職員

     自己に対する海上保安留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇に関し弁護士法第3条第1項に規定する職務を遂行する弁護士


    (面会の一時停止及び終了)

    第267条 海上保安留置担当官は、次の各号のいずれか(弁護人等との面会の場合にあっては、第1号ロに限る。)に該当する場合には、その行為若しくは発言を制止し、又はその面会を一時停止させることができる。この場合においては、面会の一時停止のため、海上保安被留置者又は面会の相手方に対し面会の場所からの退出を命じ、その他必要な措置を執ることができる。

     海上保安被留置者又は面会の相手方が次のイ又はロのいずれかに該当する行為をするとき。

     次条において準用する第220条第5項の規定による制限に違反する行為

     海上保安留置施設の規律及び秩序を害する行為

     海上保安被留置者又は面会の相手方が次のイからハまでのいずれかに該当する内容の発言をするとき。

     暗号の使用その他の理由によって、海上保安留置担当官が理解できないもの

     犯罪の実行を共謀し、あおり、又は唆すもの

     海上保安留置施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれのあるもの

     未決拘禁者又はその面会の相手方が罪証の隠滅の結果を生ずるおそれのある内容の発言をするとき。

     海上保安留置業務管理者は、前項の規定により面会が一時停止された場合において、面会を継続させることが相当でないと認めるときは、その面会を終わらせることができる。


    (留置施設に関する規定の準用)

    第268条 第220条の規定は、海上保安被留置者の面会について準用する。この場合において、同条第1項及び第3項から第5項までの規定中「留置施設」とあるのは「海上保安留置施設」と、同条第3項から第5項までの規定中「留置業務管理者」とあるのは「海上保安留置業務管理者」と、同条第4項及び第5項中「内閣府令」とあるのは「国土交通省令」と読み替えるものとする。

    第2款 信書の発受
    (発受を許す信書)

    第269条 海上保安留置業務管理者は、海上保安被留置者に対し、この款又は第274条第3項の規定により禁止される場合を除き、他の者との間で信書を発受することを許すものとする。ただし、その海上保安被留置者が未決拘禁者である場合において、刑事訴訟法の定めるところにより信書の発受が許されないときは、この限りでない。


    (信書の検査)

    第270条 海上保安留置業務管理者は、海上保安留置担当官に、未決拘禁者が発受する信書について、検査を行わせるものとする。

     海上保安留置業務管理者は、海上保安留置施設の規律及び秩序の維持その他の理由により必要があると認める場合には、海上保安留置担当官に、未決拘禁者以外の海上保安被留置者が発受する信書について、検査を行わせることができる。

     次に掲げる信書については、前二項の検査は、これらの信書に該当することを確認するために必要な限度において行うものとする。ただし、第1号ハ及び第2号ロに掲げる信書について、海上保安留置施設の規律及び秩序を害する結果又は未決拘禁者について罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合は、この限りでない。

     海上保安被留置者が次に掲げる者から受ける信書

     弁護人等

     国又は地方公共団体の機関

     自己に対する海上保安留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇に関し弁護士法第3条第1項に規定する職務を遂行する弁護士(弁護士法人を含む。以下この款において同じ。)

     未決拘禁者以外の海上保安被留置者が次に掲げる者に対して発する信書

     自己に対する海上保安留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇に関し調査を行う国又は地方公共団体の機関

     自己に対する海上保安留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇に関し弁護士法第3条第1項に規定する職務を遂行する弁護士


    (信書の内容による差止め等)

    第271条 海上保安留置業務管理者は、前条の規定による検査の結果、海上保安被留置者が発受する信書について、その全部又は一部が次の各号のいずれかに該当する場合には、その発受を差し止め、又はその該当箇所を削除し、若しくは抹消することができる。同条第3項各号に掲げる信書について、これらの信書に該当することを確認する過程においてその全部又は一部が次の各号のいずれかに該当することが判明した場合も、同様とする。

     暗号の使用その他の理由によって、海上保安留置担当官が理解できない内容のものであるとき。

     発受によって、刑罰法令に触れることとなり、又は刑罰法令に触れる結果を生ずるおそれがあるとき。

     発受によって、海上保安留置施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるとき。

     威迫にわたる記述又は明らかな虚偽の記述があるため、受信者を著しく不安にさせ、又は受信者に損害を被らせるおそれがあるとき。

     受信者を著しく侮辱する記述があるとき。

     未決拘禁者が発受する信書について、その発受によって、罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがあるとき。

     前項の規定にかかわらず、海上保安被留置者が国又は地方公共団体の機関との間で発受する信書であってその機関の権限に属する事項を含むもの及び海上保安被留置者が弁護士との間で発受する信書であってその海上保安被留置者に係る弁護士法第3条第1項に規定する弁護士の職務に属する事項を含むものについては、その発受の差止め又はその事項に係る部分の削除若しくは抹消は、その部分の全部又は一部が前項第1号から第3号まで又は第6号のいずれかに該当する場合に限り、これを行うことができる。


    (発受を禁止した信書等の取扱い)

    第272条 海上保安留置業務管理者は、前条又は第274条第3項の規定により信書の発受を差し止め、又は禁止した場合にはその信書を、前条の規定により信書の一部を削除した場合にはその削除した部分を保管するものとする。

     海上保安留置業務管理者は、前条の規定により信書の記述の一部を抹消する場合には、その抹消する部分の複製を作成し、これを保管するものとする。

     海上保安留置業務管理者は、海上保安被留置者の釈放の際、前二項の規定により保管する信書の全部若しくは一部又は複製(以下この章において「発受禁止信書等」という。)をその者に引き渡すものとする。

     海上保安留置業務管理者は、海上保安被留置者が死亡した場合には、国土交通省令で定めるところにより、その遺族等(国土交通省令で定める遺族その他の者をいう。第285条において同じ。)に対し、その申請に基づき、発受禁止信書等を引き渡すものとする。

     前二項の規定にかかわらず、発受禁止信書等の引渡しにより海上保安留置施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるときは、これを引き渡さないものとする。次に掲げる場合において、その引渡しにより海上保安留置施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるときも、同様とする。

     釈放された海上保安被留置者が、釈放後に、発受禁止信書等の引渡しを求めたとき。

     海上保安被留置者が、第253条において準用する第54条第1項第1号又は第2号のいずれかに該当する場合において、発受禁止信書等の引渡しを求めたとき。

     第53条第1項、第54条第1項(第3号を除く。)並びに第55条第2項及び第3項の規定は、海上保安被留置者に係る発受禁止信書等(前項の規定により引き渡さないこととされたものを除く。)について準用する。この場合において、第54条第1項第2号中「第83条第2項」とあるのは「第263条第2項」と、第55条第2項及び第3項中「第176条」とあるのは「第285条」と、同条第2項中「刑事施設の長」とあるのは「海上保安留置業務管理者」と、同条第3項中「第1項の申請」とあるのは「第272条第4項の申請」と読み替えるものとする。

     第5項の規定により引き渡さないこととした発受禁止信書等は、海上保安被留置者の釈放若しくは死亡の日又は海上保安被留置者が前項において準用する第54条第1項第1号若しくは第2号のいずれかに該当することとなった日から起算して3年を経過した日に、国庫に帰属する。


    (刑事施設及び留置施設に関する規定の準用)

    第273条 第131条の規定は海上保安被留置者の信書について、第133条の規定は海上保安被留置者の文書図画について、第225条の規定は海上保安留置業務管理者による海上保安被留置者の信書に関する制限について、それぞれ準用する。この場合において、第131条及び第133条中「刑事施設の長」とあるのは「海上保安留置業務管理者」と、第225条第1項中「内閣府令」とあるのは「国土交通省令」と、「留置施設」とあるのは「海上保安留置施設」と読み替えるものとする。

    第3款 外国語による面会等

    第274条 海上保安留置業務管理者は、海上保安被留置者又はその面会の相手方が国語に通じない場合には、外国語による面会を許すものとする。この場合において、発言の内容を確認するため通訳が必要であるときは、国土交通省令で定めるところにより、その海上保安被留置者にその費用を負担させることができる。

     海上保安留置業務管理者は、海上保安被留置者又はその信書の発受の相手方が国語に通じない場合その他相当と認める場合には、外国語による信書の発受を許すものとする。この場合において、信書の内容を確認するため翻訳が必要であるときは、国土交通省令で定めるところにより、その海上保安被留置者にその費用を負担させることができる。

     海上保安被留置者が前二項の規定により負担すべき費用を負担しないときは、その面会又は信書の発受を許さない。

    第11節 不服申立て

    第1款 審査の申請及び再審査の申請
    (審査の申請)

    第275条 次に掲げる海上保安留置業務管理者の措置に不服がある者は、政令で定めるところにより、書面で、その海上保安留置施設の所在地(当該海上保安留置施設が船舶に置かれるものである場合には、当該船舶の所属する管区海上保安本部又は管区海上保安本部の事務所の所在地)を管轄する管区海上保安本部長に対し、審査の申請をすることができる。

     第245条において準用する第187条の規定による自弁の物品の使用又は摂取を許さない処分

     第251条の規定による領置されている現金の使用又は第252条の規定による保管私物若しくは領置されている金品の交付を許さない処分

     第256条において準用する第202条第1項の規定による診療を受けることを許さない処分又は第256条において準用する第202条第4項の規定による診療の中止

     第257条に規定する宗教上の行為の禁止又は制限

     第259条第1項の規定又は第260条において準用する第71条の規定による書籍等の閲覧の禁止又は制限

     第259条第2項の規定による費用を負担させる処分

     第271条の規定又は第273条において準用する第133条若しくは第225条の規定による信書の発受又は文書図画の交付の差止め又は制限

     第272条第5項前段の規定による発受禁止信書等の引渡しをしない処分(同条第3項の規定による引渡しに係るものに限る。)

     前条第1項又は第2項の規定による費用を負担させる処分

     前項の規定による審査の申請(以下この節において単に「審査の申請」という。)は、措置の告知があった日の翌日から起算して30日以内にしなければならない。

     第157条第2項、第158条第2項及び第3項、第160条並びに第161条第1項並びに行政不服審査法第15条、第18条第3項、第19条第2項及び第4項、第22条第1項及び第5項、第23条、第25条第1項、第2項及び第6項、第26条、第27条、第39条、第45条第1項及び第2項、第46条第1項本文及び第2項(第2号を除く。)、第47条(ただし書及び第2号を除く。)、第48条、第50条第1項及び第3項、第51条並びに第52条第1項及び第2項の規定は、審査の申請について準用する。この場合において、第158条第3項及び第160条第2項中「刑事施設の長」とあるのは「海上保安留置業務管理者」と、同条及び第161条第1項中「矯正管区の長」とあるのは「管区海上保安本部長」と、同法第25条第2項中「審査請求人の申立てにより又は職権で」とあるのは「職権で」と、同法第51条第3項中「掲示し、かつ、その旨を官報その他の公報又は新聞紙に少なくとも一回掲載して」とあるのは「掲示して」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。


    (再審査の申請)

    第276条 審査の申請の裁決に不服がある者は、政令で定めるところにより、書面で、海上保安庁長官に対し、再審査の申請をすることができる。

     前項の規定による再審査の申請(以下この節において単に「再審査の申請」という。)は、審査の申請についての裁決の告知があった日の翌日から起算して30日以内にしなければならない。

     第157条第2項、第158条第2項、第160条及び第161条第1項並びに行政不服審査法第15条、第18条第3項、第19条第2項及び第4項、第23条、第25条第1項、第2項及び第6項、第26条、第27条、第39条、第46条第1項本文及び第2項(第2号を除く。)、第47条(ただし書及び第2号を除く。)、第48条、第50条第1項、第51条、第52条第1項及び第2項、第62条第2項並びに第64条第1項から第3項までの規定は、再審査の申請について準用する。この場合において、第160条及び第161条第1項中「矯正管区の長」とあるのは「海上保安庁長官」と、第160条第2項中「刑事施設の長」とあるのは「海上保安留置業務管理者」と、同法第25条第2項中「審査請求人の申立てにより又は職権で」とあるのは「職権で」と、同法第51条第3項中「掲示し、かつ、その旨を官報その他の公報又は新聞紙に少なくとも一回掲載して」とあるのは「掲示して」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

    第2款 事実の申告
    (管区海上保安本部長に対する事実の申告)

    第277条 海上保安被留置者は、自己に対する海上保安留置担当官による行為であって、次に掲げるものがあったときは、政令で定めるところにより、書面で、その海上保安留置施設の所在地(当該海上保安留置施設が船舶に置かれるものである場合には、当該船舶の所属する管区海上保安本部又は管区海上保安本部の事務所の所在地)を管轄する管区海上保安本部長に対し、その事実を申告することができる。

     身体に対する違法な有形力の行使

     違法又は不当な捕縄、手錠又は拘束衣の使用

     前項の規定による申告は、その申告に係る事実があった日の翌日から起算して30日以内にしなければならない。

     第157条第2項、第158条第2項及び第3項、第160条、第161条第1項並びに第164条第1項、第2項及び第4項並びに行政不服審査法第18条第3項、第22条第1項及び第5項、第23条、第27条、第39条並びに第50条第1項及び第3項の規定は、第1項の規定による申告について準用する。この場合において、第158条第3項及び第160条第2項中「刑事施設の長」とあるのは「海上保安留置業務管理者」と、同条、第161条第1項並びに第164条第1項、第2項及び第4項中「矯正管区の長」とあるのは「管区海上保安本部長」と、同項中「前条第1項」とあるのは「第277条第1項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。


    (海上保安庁長官に対する事実の申告)

    第278条 海上保安被留置者は、前条第3項において準用する第164条第1項又は第2項の規定による通知を受けた場合において、その内容に不服があるときは、政令で定めるところにより、書面で、海上保安庁長官に対し、前条第1項に規定する事実を申告することができる。

     前項の規定による申告は、同項の通知を受けた日の翌日から起算して30日以内にしなければならない。

     第157条第2項、第158条第2項、第160条、第161条第1項並びに第164条第1項、第2項及び第4項並びに行政不服審査法第18条第3項、第23条、第27条、第39条及び第50条第1項の規定は、第1項の規定による申告について準用する。この場合において、第160条、第161条第1項並びに第164条第1項、第2項及び第4項中「矯正管区の長」とあるのは「海上保安庁長官」と、第160条第2項中「刑事施設の長」とあるのは「海上保安留置業務管理者」と、第164条第4項中「前条第1項」とあるのは「第277条第1項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

    第3款 苦情の申出
    (海上保安庁長官に対する苦情の申出)

    第279条 海上保安被留置者は、自己に対する海上保安留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇について、書面で、海上保安庁長官に対し、苦情の申出をすることができる。

     第157条第2項及び第166条第3項の規定は、前項の海上保安庁長官に対する苦情の申出について準用する。


    (監査官に対する苦情の申出)

    第280条 海上保安被留置者は、自己に対する海上保安留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇について、口頭又は書面で、第28条の規定により実地監査を行う監査官(以下この節において単に「監査官」という。)に対し、苦情の申出をすることができる。

     第157条第2項、第166条第3項及び第167条第3項の規定は、前項の監査官に対する苦情の申出について準用する。この場合において、同条第3項中「刑事施設の職員」とあるのは、「海上保安留置担当官」と読み替えるものとする。


    (海上保安留置業務管理者に対する苦情の申出)

    第281条 海上保安被留置者は、自己に対する海上保安留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇について、口頭又は書面で、海上保安留置業務管理者に対し、苦情の申出をすることができる。

     第157条第2項、第166条第3項及び第168条第3項の規定は、前項の海上保安留置業務管理者に対する苦情の申出について準用する。

    第4款 雑則
    (秘密申立て)

    第282条 海上保安留置業務管理者は、海上保安被留置者が、審査の申請等(審査の申請、再審査の申請又は第277条第1項若しくは第278条第1項の規定による申告をいう。次項及び次条において同じ。)をし、又は海上保安庁長官若しくは監査官に対し苦情の申出をするに当たり、その内容を海上保安留置担当官に秘密にすることができるように、必要な措置を講じなければならない。

     第270条の規定にかかわらず、審査の申請等又は苦情の申出の書面は、検査をしてはならない。


    (不利益取扱いの禁止)

    第283条 海上保安留置担当官は、海上保安被留置者が審査の申請等又は苦情の申出をしたことを理由として、その者に対し不利益な取扱いをしてはならない。

    第12節 釈放

    第284条 海上保安被留置者の釈放は、他の法令に定めるところによるもののほか、政令で定める事由が生じた後直ちに行う。

     第175条の規定は、釈放される海上保安被留置者について準用する。

    第13節 死亡

    第285条 海上保安留置業務管理者は、海上保安被留置者が死亡した場合には、国土交通省令で定めるところにより、その遺族等に対し、その死亡の原因及び日時並びに交付すべき遺留物又は発受禁止信書等があるときはその旨を速やかに通知しなければならない。

    第3編 補則

    第1章 代替収容の場合における刑事訴訟法等の適用

    第286条 第15条第1項の規定により留置施設に留置される者については、留置施設を刑事施設と、留置業務管理者を刑事施設の長と、留置担当官を刑事施設職員とみなして、刑事訴訟法第64条第1項、第65条第3項、第70条第2項、第73条第2項、第78条、第80条後段、第98条第1項及び第2項、第286条の2、第366条、第367条並びに第481条第2項、更生保護法第13条(同法第22条、第25条第3項、第36条第3項(同法第39条第5項において準用する場合を含む。)、第63条第10項及び第73条第5項において準用する場合を含む。)、第27条第3項、第33条、第35条第2項、第36条第2項(同法第37条第3項(同法第45条において準用する場合を含む。)及び第39条第5項において準用する場合を含む。)、第39条第4項、第44条、第54条第2項、第55条第2項、第82条、第86条第2項及び第3項、第90条第2項並びに第93条並びに民事訴訟法(平成8年法律第109号)第102条第3項の規定を適用する。

    第2章 労役場及び監置場

    (労役場及び監置場の附置等)

    第287条 労役場及び監置場は、それぞれ、法務大臣が指定する刑事施設に附置する。

     監置の裁判の執行を受ける者は、最寄りの地に監置場がないとき、又は最寄りの監置場に留置の余力がないときは、刑事施設内の特に区別した場所に留置することができる。

     労役場及び監置場については、第5条、第6条、第11条及び第12条の規定を準用する。

     刑事施設視察委員会は、刑事施設に附置された労役場及び監置場の運営に関しても、第7条第2項に規定する事務を行うものとする。この場合においては、第9条及び第10条の規定を準用する。


    (労役場留置者の処遇)

    第288条 労役場に留置されている者(以下「労役場留置者」という。)の処遇については、その性質に反しない限り、前編第2章中の懲役受刑者に関する規定を準用する。


    (被監置者の処遇)

    第289条 監置場に留置されている者(以下「監置場留置者」という。)の処遇については、前編第2章(第41条第2項並びに第11節第2款第6目及び第3款第6目を除く。)中の各種被収容者に関する規定を準用する。

     監置場留置者の自弁の物品の使用及び摂取については、第41条の規定を準用する。この場合において、同条第1項中「(次条第1項各号に掲げる物品を除く。次項において同じ。)」とあるのは「(衣類、日用品及び文房具並びに次条第1項各号に掲げる物品を除く。)」と、同条第2項中「前項各号に掲げる物品及び寝具」とあるのは「衣類、日用品及び文房具(次条第1項各号に掲げる物品を除く。)」と読み替えるものとする。

     監置場留置者(次項に規定する者を除く。)の面会及び信書の発受については、その性質に反しない限り、前編第2章第11節第2款第1目及び第3款第1目の規定を準用する。

     監置場留置者(刑事訴訟法の規定による勾留中に監置の裁判の執行を受けたものに限る。)の面会及び信書の発受については、その性質に反しない限り、前編第2章第11節第2款第3目及び第3款第3目の規定を準用する。

     監置の裁判の執行のため第287条第2項の規定により刑事施設に留置されている者については、第41条第2項並びに前編第2章第11節第2款第6目及び第3款第6目の規定にかかわらず、前三項の規定を準用する。

     監置の裁判の執行のため第15条第1項及び第287条第2項の規定により留置施設に留置されている者(次項に規定する者を除く。)の面会及び信書の発受については、前編第3章第10節の規定にかかわらず、その性質に反しない限り、同節中の被留置受刑者に関する規定を準用する。

     監置の裁判の執行のため第15条第1項及び第287条第2項の規定により留置施設に留置されている者(刑事訴訟法の規定による勾留中に監置の裁判の執行を受けたものに限る。)の面会及び信書の発受については、前編第3章第10節の規定にかかわらず、その性質に反しない限り、同節中の未決拘禁者としての地位を有する被留置受刑者に関する規定を準用する。

    第3章 司法警察職員

    第290条 刑事施設の長は、刑事施設における犯罪(労役場及び監置場における犯罪を含む。次項において同じ。)について、刑事訴訟法の規定による司法警察員としての職務を行う。

     刑事施設の職員(刑事施設の長を除く。)であって、刑事施設の長がその刑事施設の所在地を管轄する地方裁判所に対応する検察庁の検事正と協議をして指名したものは、刑事施設における犯罪について、法務大臣の定めるところにより、刑事訴訟法の規定による司法警察職員としての職務を行う。

    第4章 条約の効力

    第291条 この法律に規定する面会及び信書の発受に関する事項について条約に別段の定めがあるときは、その規定による。

    第5章 罰則

    第292条 第21条第3項の規定に違反して秘密を漏らした者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。


    第293条 第83条第2項(第288条及び第289条第1項において準用する場合を含む。)の規定により解放された被収容者(刑法第97条に規定する者に該当するものに限る。)、労役場留置者又は監置場留置者が、第83条第3項(第288条及び第289条第1項において準用する場合を含む。)の規定に違反して刑事施設又は指定された場所に出頭しないときは、1年以下の懲役に処する。

     刑事施設に収容されている受刑者が次の各号のいずれかに該当する場合も、前項と同様とする。

     外部通勤作業の場合において、そのための通勤の日を過ぎて刑事施設に帰着しないとき。

     第106条第1項の規定による外出又は外泊の場合において、その外出の日又は外泊の期間の末日を過ぎて刑事施設に帰着しないとき。

     第215条第2項の規定により解放された被留置者(刑法第97条に規定する者に該当するものに限る。)が、第215条第3項の規定に違反して留置施設又は指定された場所に出頭しないときも、第1項と同様とする。

    附 則
    (施行期日)

    第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。


    (巡閲に関する経過措置)

    第2条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)の属する年に行われた附則第15条の規定による改正前の監獄法(明治41年法律第28号。以下「旧監獄法」という。)第4条第1項の規定による巡閲は、第5条の規定の適用については、同条の規定による実地監査とみなす。


    (収容開始時の告知に関する特例)

    第3条 第15条第1項前段及び第2項の規定は、この法律の施行の際現に刑事施設に収容されている受刑者についても、適用する。この場合において、同条第1項前段中「その刑事施設における収容の開始に際し」とあるのは、「この法律の施行後速やかに」とする。


    (金品の取扱いに関する経過措置)

    第4条 この法律の施行の際現に旧監獄法又はこれに基づく命令の規定により領置されている受刑者の金品は、第21条第2号に掲げる金品とみなして、第24条の規定を適用する。


    (遺留物の措置に関する経過措置)

    第5条 この法律の施行の際現に刑事施設に存する死亡者及び逃走者の遺留物(受刑者及び労役場留置の言渡しを受けた者に係るものに限る。)の措置については、なお従前の例による。


    (作業報奨金に関する経過措置)

    第6条 この法律の施行の際現に刑事施設に収容されている受刑者については、この法律の施行の際に、旧監獄法第27条第2項の規定による未支給の作業賞与金があるときは、その額を報奨金計算額に加算する。

     第77条第2項の規定は、受刑者が施行日前に行った作業については、適用しない。


    (手当金に関する経過措置)

    第7条 第79条(第59条第2項において準用する場合を含む。)の規定は、施行日前に受刑者が負傷し、又は疾病にかかった場合において、施行日以後に手当金の支給事由が生じたときについても、適用する。

     受刑者について施行日前に支給事由が生じた旧監獄法第28条第1項(旧監獄法第21条第2項において準用する場合を含む。)の規定による未支給の手当金(死亡に係るものを除く。)の支給は、旧監獄法第28条第2項の規定にかかわらず、この法律の施行後速やかに行うものとする。


    (発受を禁止した信書等の取扱いに関する経過措置)

    第8条 旧監獄法第47条第1項の規定により発受を許されなかった受刑者に係る信書であって、この法律の施行の際現に旧監獄法に基づく命令の規定により保管されているものは、第99条第1項の規定により保管されている信書とみなす。


    (懲罰に関する経過措置)

    第9条 第105条から第111条までの規定は、施行日前に受刑者がした旧監獄法第59条の規定により懲罰を科されるべき行為であって、この法律の施行の際まだ懲罰が科されていないものについても、適用する。この場合において、第106条第2項中「同項第5号」とあるのは「同項第4号及び第5号」と、第107条第1項中「次に」とあるのは「第1号、第2号及び第4号から第6号までに」とする。

     施行日前に受刑者に科され、この法律の施行の際まだその執行が終わっていない懲罰は、次の各号に掲げるものに限り、当該各号に定める懲罰とみなして、施行日以後も執行するものとする。ただし、その執行の期間は、第1号に掲げる懲罰にあっては30日から施行日前に執行した期間を除いた期間、第3号に掲げる懲罰にあっては60日(懲罰を科した時に20歳未満の者については、30日)から施行日前に執行した期間を除いた期間を超えてはならない。

     旧監獄法第60条第1項第4号の懲罰(同項第11号の懲罰に併科されたものを除く。)であって、施行日前に執行した期間が30日に満たないもの 第106条第1項第4号の懲罰

     旧監獄法第60条第1項第5号の懲罰 第106条第1項第2号の懲罰

     旧監獄法第60条第1項第11号の懲罰であって、施行日前に執行した期間が60日(懲罰を科した時に20歳未満の者については、30日)に満たないもの 第106条第1項第6号の懲罰

     前項の規定により同項第3号に掲げる懲罰の執行をする場合には、これに旧監獄法第60条第1項第4号の懲罰が併科されていた場合を除き、第107条第1項第3号に掲げる行為を停止してはならない。


    (審査の申請等に関する規定の準用)

    第10条 第2編第12章第1節及び第4節の規定は、前条第2項の規定により執行する懲罰に係る不服について準用する。この場合において、第113条第1項中「措置の告知があった日」とあるのは、「この法律の施行の日」と読み替えるものとする。


    (事実の申告に関する経過措置)

    第11条 第2編第12章第2節の規定は、受刑者に対し施行日前にされた刑事施設の職員による行為については、適用しない。


    (情願に関する経過措置)

    第12条 この法律の施行の際現に刑事施設に収容されている受刑者が施行日前に旧監獄法第7条の規定により行った情願であって、この法律の施行の際まだその処理がされていないものは、法務大臣に係るものにあっては第121条第1項の規定により行った苦情の申出と、巡閲官吏に係るものにあっては第122条第1項の規定により行った苦情の申出とみなす。


    (労役場等への準用)

    第13条 附則第2条の規定は、労役場及び監置場について準用する。この場合において、同条中「第4条第1項」とあるのは「第8条第3項において準用する旧監獄法第4条第1項」と、「第5条」とあるのは「第142条第3項において準用する第5条」と読み替えるものとする。


    (罰則の適用に関する経過措置)

    第14条 施行日前にした行為並びに附則第16条及び第25条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


    (検討)

    第41条 政府は、施行日から5年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

    附 則(平成18年6月8日法律第58号)
    (施行期日)

    第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。


    (収容開始時の告知に関する特例)

    第2条 この法律による改正後の刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律(以下「新法」という。)第33条の規定は、この法律の施行の際現に刑事施設に収容されている受刑者以外の被収容者についても、適用する。この場合において、同条第1項前段中「その刑事施設における収容の開始に際し」とあるのは、「刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律の一部を改正する法律(平成18年法律第58号)の施行後速やかに」とする。

     新法第180条の規定は、この法律の施行の際現に留置施設に留置されている受刑者以外の被留置者についても、適用する。この場合において、同条第1項前段中「その留置施設における留置の開始に際し」とあるのは、「刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律の一部を改正する法律の施行後速やかに」とする。

     新法第241条の規定は、この法律の施行の際現に海上保安留置施設に留置されている海上保安被留置者についても、適用する。この場合において、同条第1項中「その海上保安留置施設における留置の開始に際し」とあるのは、「刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律の一部を改正する法律の施行後速やかに」とする。


    (金品の取扱いに関する経過措置)

    第3条 この法律の施行の際現に附則第14条の規定による廃止前の刑事施設ニ於ケル刑事被告人ノ収容等ニ関スル法律(明治41年法律第28号。以下「旧収容等法」という。)又はこれに基づく命令の規定により領置されている受刑者以外の被収容者の金品は、新法第44条第2号に掲げる金品とみなして、新法第47条の規定を適用する。

     この法律の施行の際現に旧収容等法又はこれに基づく命令の規定により領置され、又は留置施設において保管されている受刑者以外の被留置者の金品(信書を除く。)は、新法第191条第2号に掲げる金品とみなして、新法第194条の規定を適用する。

     この法律の施行の際現に海上保安留置施設において保管されている海上保安被留置者の金品(信書を除く。)は、新法第246条第2号に掲げる金品とみなして、新法第249条の規定を適用する。


    (遺留物の措置に関する経過措置)

    第4条 この法律の施行の際現に刑事施設に存する死亡者及び逃走者の遺留物(受刑者以外の被収容者に係るものに限る。)の措置については、なお従前の例による。

     この法律の施行の際現に留置施設又は海上保安留置施設に存する死亡者及び逃走者の遺留物(受刑者以外の被留置者又は海上保安被留置者に係るものに限る。)の措置については、なお従前の例による。


    (作業報奨金に関する経過措置)

    第5条 この法律の施行の際現に刑事施設に収容されている受刑者以外の被収容者について、この法律の施行の際に、旧収容等法第27条第2項の作業賞与金で未支給のものがあるときは、この法律の施行後速やかに、これを支給するものとする。


    (手当金に関する経過措置)

    第6条 新法第82条第2項において準用する新法第100条の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に受刑者以外の被収容者が負傷し、又は疾病にかかった場合において、施行日以後に手当金の支給事由が生じたときについても、適用する。

     受刑者以外の被収容者について施行日前に支給事由が生じた旧収容等法第28条第1項(旧収容等法第21条第2項において準用する場合を含む。)の手当金(死亡に係るものを除く。)で未支給のものの支給は、旧収容等法第28条第2項(旧収容等法第21条第2項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、この法律の施行後速やかに行うものとする。


    (発受を禁止した信書の取扱いに関する経過措置)

    第7条 この法律の施行の際現に刑事施設に存する発受を許されなかった受刑者以外の被収容者に係る信書は、新法第136条、第141条、第142条又は第144条において準用する新法第132条第1項の規定により保管されている信書とみなす。

     この法律の施行の際現に留置施設に存する発受を許されなかった受刑者以外の被留置者に係る信書は、新法第226条第1項の規定により保管されている信書とみなす。

     この法律の施行の際現に海上保安留置施設に存する発受を許されなかった海上保安被留置者に係る信書は、新法第272条第1項の規定により保管されている信書とみなす。


    (懲罰に関する経過措置)

    第8条 新法第150条から第156条までの規定は、次に掲げる行為であって、この法律の施行の際まだ懲罰が科されていないものについても、適用する。この場合において、新法第151条第2項中「同項第5号」とあるのは「同項第3号から第5号まで」と、同条第4項中「及び第3号」とあるのは「から第4号まで」と、新法第152条第1項中「次に」とあるのは「第2号及び第4号から第6号までに」とする。

     この法律による改正前の刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律(以下「旧法」という。)第137条第1項の規定により適用される旧法第105条第1項の規定により懲罰を科されるべき行為

     旧法第137条第4項の規定により適用される旧収容等法第59条の規定により懲罰を科されるべき行為

     前号に掲げるもののほか、旧収容等法第59条の規定により懲罰を科されるべき行為

     次に掲げる懲罰の執行については、なお従前の例による。

     旧法第137条第1項の規定により適用される旧法第105条第1項の規定により科され、この法律の施行の際まだその執行が終わっていない懲罰

     旧法第137条第2項の規定により執行され、この法律の施行の際まだその執行が終わっていない懲罰

     旧法第137条第5項の規定により執行され、この法律の施行の際まだその執行が終わっていない懲罰

     旧法第137条第4項の規定により適用される旧収容等法第59条の規定により科され、この法律の施行の際まだその執行が終わっていない懲罰は、施行日以後も執行するものとする。

     新法第152条第1項(第1号及び第3号を除く。)、第2項及び第3項並びに第156条第1項ただし書及び第2項の規定は、前項の規定により執行する旧収容等法第60条第1項第8号の懲罰について準用する。

     旧収容等法第59条の規定により科され、この法律の施行の際まだその執行が終わっていない懲罰(第2項第2号に掲げる懲罰及び第3項に規定する懲罰を除く。)は、次に掲げるものに限り、施行日以後も執行するものとする。ただし、その執行の期間は、第1号に掲げる懲罰にあっては30日から施行日前に執行した期間を除いた期間、第4号に掲げる懲罰にあっては60日(懲罰を科した時に20歳未満の者については、30日)から施行日前に執行した期間を除いた期間を超えてはならない。

     旧収容等法第60条第1項第2号の懲罰であって、施行日前に執行した期間が30日に満たないもの

     旧収容等法第60条第1項第4号の懲罰

     旧収容等法第60条第1項第5号の懲罰

     旧収容等法第60条第1項第8号の懲罰であって、施行日前に執行した期間が60日(懲罰を科した時に20歳未満の者については、30日)に満たないもの

     新法第152条第1項(第1号及び第3号を除く。)、第2項及び第3項並びに第156条第1項ただし書及び第2項の規定は、前項の規定により執行する旧収容等法第60条第1項第8号の懲罰について準用する。


    (審査の申請等に関する規定の準用)

    第9条 新法第2編第2章第13節第1款及び第4款の規定は、前条第3項又は第5項の規定により執行される懲罰に係る不服について準用する。この場合において、新法第158条第1項中「措置の告知があった日」とあるのは、「刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律の一部を改正する法律の施行の日」と読み替えるものとする。

     旧法第137条第2項の規定により執行された懲罰(前条第2項第2号に掲げる懲罰を含む。)に係る不服については、なお従前の例による。


    (事実の申告に関する経過措置)

    第10条 新法第2編第2章第13節第2款の規定は、受刑者以外の被収容者に対し施行日前にされた刑事施設の職員による行為については、適用しない。

     新法第2編第3章第11節第2款の規定は、受刑者以外の被留置者に対し施行日前にされた留置業務に従事する職員による行為については、適用しない。

     新法第2編第4章第11節第2款の規定は、海上保安被留置者に対し施行日前にされた海上保安留置担当官による行為については、適用しない。


    (情願に関する経過措置)

    第11条 この法律の施行の際現に刑事施設に収容されている受刑者以外の被収容者が旧収容等法第7条の規定により行った情願であって、この法律の施行の際まだその処理がされていないものは、法務大臣に係るものにあっては新法第166条第1項の規定により行った苦情の申出と、それ以外のものにあっては新法第167条第1項の規定により行った苦情の申出とみなす。


    (監置場留置者への準用)

    第12条 附則第2条第1項、第3条第1項、第4条第1項、第5条、第6条、第7条第1項、第8条、第9条、第10条第1項及び前条の規定は、監置場に留置されている者について準用する。この場合において、附則第2条第1項中「第33条」とあるのは「第289条第1項において準用する新法第33条」と、附則第3条第1項、第6条第1項、第8条第1項、第4項及び第6項、第9条第1項、第10条第1項並びに前条中「新法」とあるのは「新法第289条第1項において準用する新法」と、附則第5条、第6条第2項、第8条第1項第3号、第5項及び第6項並びに前条中「旧収容等法」とあるのは「旧収容等法第9条において準用する旧収容等法」と、附則第7条第1項中「第136条、第141条、第142条又は第144条」とあるのは「第289条第3項において準用する新法第132条第1項の規定又は新法第289条第4項において準用する新法第138条」と、附則第8条第1項第1号及び第2項第1号中「第137条第1項」とあるのは「第144条第2項において準用する旧法第137条第1項」と、同条第1項第2号、第2項第2号及び第3号並びに第3項並びに附則第9条第2項中「旧法」とあるのは「旧法第144条第2項において準用する旧法」と読み替えるものとする。


    (罰則の適用に関する経過措置)

    第13条 施行日前にした行為及び附則第15条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


    (刑事施設ニ於ケル刑事被告人ノ収容等ニ関スル法律の廃止)

    第14条 刑事施設ニ於ケル刑事被告人ノ収容等ニ関スル法律は、廃止する。

    附 則(平成19年5月11日法律第37号)
    (施行期日)

    第1条 この法律は、規程が日本国について効力を生ずる日から施行する。

    附 則(平成19年6月15日法律第88号)
    (施行期日)

    第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

    附 則(平成25年6月14日法律第44号)
    (施行期日)

    第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

     第1条、第5条、第7条(消防組織法第15条の改正規定に限る。)、第9条、第10条、第14条(地方独立行政法人法目次の改正規定(「第6章 移行型地方独立行政法人の設立に伴う措置(第59条―第67条)」を「/第6章 移行型地方独立行政法人の設立に伴う措置(第59条―第67条)/第6章の2 特定地方独立行政法人から一般地方独立行政法人への移行に伴う措置(第67条の2―第67条の7)/」に改める部分に限る。)、同法第8条、第55条及び第59条第1項の改正規定並びに同法第6章の次に一章を加える改正規定を除く。)、第15条、第22条(民生委員法第4条の改正規定に限る。)、第36条、第40条(森林法第70条第1項の改正規定に限る。)、第50条(建設業法第25条の2第1項の改正規定に限る。)、第51条、第52条(建築基準法第79条第1項の改正規定に限る。)、第53条、第61条(都市計画法第78条第2項の改正規定に限る。)、第62条、第65条(国土利用計画法第15条第2項の改正規定を除く。)及び第72条の規定並びに次条、附則第3条第2項、第4条、第6条第2項及び第3項、第13条、第14条(地方公務員等共済組合法(昭和37年法律第152号)第141条の2の次に二条を加える改正規定中第141条の4に係る部分に限る。)、第16条並びに第18条の規定 平成26年4月1日


    (罰則に関する経過措置)

    第10条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


    (政令への委任)

    第11条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

    附 則(平成26年6月11日法律第60号)

    この法律は、少年院法(平成26年法律第58号)の施行の日から施行する。

    附 則(平成26年6月13日法律第69号)
    (施行期日)

    第1条 この法律は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の施行の日から施行する。


    (経過措置の原則)

    第5条 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの法律の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。


    (訴訟に関する経過措置)

    第6条 この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。

     この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。

     不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。


    (罰則に関する経過措置)

    第9条 この法律の施行前にした行為並びに附則第5条及び前二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


    (その他の経過措置の政令への委任)

    第10条 附則第5条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。