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確定給付企業年金法

平成13年法律第50号
最終改正:令和2年3月31日法律第14号
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第1章 総則

(目的)

第1条 この法律は、少子高齢化の進展、産業構造の変化等の社会経済情勢の変化にかんがみ、事業主が従業員と給付の内容を約し、高齢期において従業員がその内容に基づいた給付を受けることができるようにするため、確定給付企業年金について必要な事項を定め、国民の高齢期における所得の確保に係る自主的な努力を支援し、もって公的年金の給付と相まって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。


(定義)

第2条 この法律において「確定給付企業年金」とは、厚生年金適用事業所の事業主が、単独で又は共同して、次章から第13章までの規定に基づいて実施する年金制度をいう。

 この法律において「厚生年金適用事業所」とは、厚生年金保険法(昭和29年法律第115号)第6条第1項の適用事業所及び同条第3項の認可を受けた適用事業所をいう。

 この法律において「厚生年金保険の被保険者」とは、厚生年金保険の被保険者(厚生年金保険法第2条の5第1項第1号に規定する第1号厚生年金被保険者又は同項第4号に規定する第4号厚生年金被保険者に限る。)をいう。

 この法律において「企業年金基金」とは、前条の目的を達成するため、確定給付企業年金の加入者(以下「加入者」という。)に必要な給付を行うことを目的として、次章の規定に基づき設立された社団をいう。

第2章 確定給付企業年金の開始

第1節 通則

(確定給付企業年金の実施)

第3条 厚生年金適用事業所の事業主は、確定給付企業年金を実施しようとするときは、確定給付企業年金を実施しようとする厚生年金適用事業所に使用される厚生年金保険の被保険者の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該厚生年金保険の被保険者の過半数で組織する労働組合がないときは当該厚生年金保険の被保険者の過半数を代表する者の同意を得て、確定給付企業年金に係る規約(以下「規約」という。)を作成し、次の各号のいずれかに掲げる手続を執らなければならない。

 当該規約について厚生労働大臣の承認を受けること。

 企業年金基金(以下「基金」という。)の設立について厚生労働大臣の認可を受けること。

 確定給付企業年金は、一の厚生年金適用事業所について一に限り実施することができる。ただし、政令で定める場合においては、この限りでない。

 二以上の厚生年金適用事業所について確定給付企業年金を実施しようとする場合においては、第1項の同意は、各厚生年金適用事業所について得なければならない。

第2節 規約の承認

(規約で定める事項)

第4条 前条第1項第1号の規約の承認を受けようとするときは、当該規約において、次に掲げる事項を定めなければならない。

 確定給付企業年金を実施する厚生年金適用事業所(以下「実施事業所」という。)の事業主(第8条、第12条第1項第5号、第14条、第77条第4項、第78条第1項及び第3項、第82条の2第6項及び第7項、第82条の4第1項、第86条第5号、第90条第4項及び第5項並びに第97条第1項を除き、以下「事業主」という。)の名称及び住所

 実施事業所の名称及び所在地(厚生年金保険法第6条第1項第3号に規定する船舶(以下「船舶」という。)の場合にあっては、同号に規定する船舶所有者の名称及び所在地)

 事業主が第65条第1項の規定により締結した契約の相手方(以下「資産管理運用機関」という。)及び事業主が同条第2項の規定により投資一任契約(金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第8項第12号ロに規定する契約をいう。以下同じ。)を締結した金融商品取引業者(同法第2条第9項に規定する金融商品取引業者をいう。以下「契約金融商品取引業者」という。)の名称及び住所

 実施事業所に使用される厚生年金保険の被保険者が加入者となることについて一定の資格を定める場合にあっては、当該資格に関する事項

 確定給付企業年金の給付(以下「給付」という。)の種類、受給の要件及び額の算定方法並びに給付の方法(給付のうち年金として支給されるもの(以下「年金給付」という。)の支給期間及び支払期月に関する事項を含む。)に関する事項

 掛金の拠出に関する事項(加入者が掛金を負担する場合にあっては、当該負担に関する事項を含む。)

 事業年度その他財務に関する事項

 終了及び清算に関する事項

 その他政令で定める事項


(規約の承認の基準等)

第5条 厚生労働大臣は、第3条第1項第1号の承認の申請があった場合において、当該申請に係る規約が次に掲げる要件に適合すると認めるときは、同号の承認をするものとする。

 前条各号に掲げる事項が定められていること。

 前条第4号に規定する資格を定めた場合にあっては、当該資格は、当該実施事業所において実施されている確定拠出年金法(平成13年法律第88号)第2条第2項に規定する企業型年金(以下「企業型年金」という。)その他政令で定める年金制度及び退職手当制度(第12条第1項第2号において「企業年金制度等」という。)が適用される者の範囲に照らし、特定の者について不当に差別的なものでないこと。

 第29条第1項各号に掲げる老齢給付金及び脱退一時金の支給を行うために必要な事項が定められていること。

 規約の内容がこの法律及びこの法律に基づく命令その他関係法令に違反するものでないこと。

 その他政令で定める要件

 厚生労働大臣は、第3条第1項第1号の承認をしたときは、速やかに、その旨をその申請をした事業主に通知しなければならない。

 事業主は、第3条第1項第1号の承認を受けたときは、遅滞なく、同号の承認を受けた規約を実施事業所に使用される厚生年金保険の被保険者に周知させなければならない。


(規約の変更等)

第6条 事業主は、第3条第1項第1号の承認を受けた規約の変更(厚生労働省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、その変更について厚生労働大臣の承認を受けなければならない。

 前項の変更の承認の申請は、実施事業所に使用される厚生年金保険の被保険者の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該厚生年金保険の被保険者の過半数で組織する労働組合がないときは当該厚生年金保険の被保険者の過半数を代表する者の同意を得て行わなければならない。

 前項の場合において、実施事業所が二以上であるときは、同項の同意は、各実施事業所について得なければならない。ただし、第1項の変更がすべての実施事業所に係るものでない場合であって、規約において、あらかじめ、当該変更に係る事項を定めているときは、当該変更に係る実施事業所について前項の同意があったときは、当該変更に係る実施事業所以外の実施事業所についても同項の同意があったものとみなすことができる。

 前条の規定は、第1項の変更の承認の申請があった場合について準用する。


第7条 事業主は、第3条第1項第1号の承認を受けた規約の変更であって前条第1項の厚生労働省令で定める軽微なものをしたときは、遅滞なく、これを厚生労働大臣に届け出なければならない。ただし、第4条第3号に掲げる事項その他厚生労働省令で定める事項の変更については、この限りでない。

 第5条第3項並びに前条第2項及び第3項の規定は、前項の変更について準用する。ただし、当該変更が同項に規定する厚生労働省令で定める軽微な変更のうち特に軽微なものとして厚生労働省令で定めるものである場合においては、同条第2項及び第3項の規定は、準用しない。

第3節 企業年金基金

(組織)

第8条 基金は、実施事業所の事業主及びその実施事業所に使用される加入者の資格を取得した者をもって組織する。


(法人格)

第9条 基金は、法人とする。

 基金の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。


(名称)

第10条 基金は、その名称中に企業年金基金という文字を用いなければならない。

 基金でない者は、企業年金基金という名称を用いてはならない。


(基金の規約で定める事項)

第11条 第3条第1項第2号の基金の設立の認可を受けようとするときは、規約において、第4条第2号及び第4号から第7号までに掲げる事項のほか、次に掲げる事項を定めなければならない。

 名称

 事務所の所在地

 代議員及び代議員会に関する事項

 役員に関する事項

 解散及び清算に関する事項

 公告に関する事項

 その他政令で定める事項


(基金の設立認可の基準等)

第12条 厚生労働大臣は、第3条第1項第2号の設立の認可の申請があった場合において、当該申請が次に掲げる要件に適合すると認めるときは、同号の認可をするものとする。

 前条の規定により規約において定めることとされている事項が定められていること。

 規約に第4条第4号に規定する資格を定めた場合にあっては、当該資格は、当該実施事業所において実施されている企業年金制度等が適用される者の範囲に照らし、特定の者について不当に差別的なものでないこと。

 規約に第29条第1項各号に掲げる老齢給付金及び脱退一時金の支給を行うために必要な事項が定められていること。

 当該申請に係る事業所において、常時政令で定める数以上の加入者となるべき厚生年金保険の被保険者を使用していること、又は使用すると見込まれること(次号に掲げる場合を除く。)

 厚生年金適用事業所の事業主が共同して基金を設立しようとする場合にあっては、当該事業主の当該申請に係る事業所において、合算して、常時政令で定める数以上の加入者となるべき厚生年金保険の被保険者を使用していること、又は使用すると見込まれること。

 規約の内容がこの法律及びこの法律に基づく命令その他関係法令に違反するものでないこと。

 その他政令で定める要件

 第5条第2項及び第3項の規定は、第3条第1項第2号の認可について準用する。この場合において、第5条第3項中「同号の承認を受けた規約」とあるのは、「基金の規約」と読み替えるものとする。


(成立の時期)

第13条 基金は、設立の認可を受けた時に成立する。


(理事長が選任されるまでの間の理事長の職務)

第14条 基金が成立したときは、理事長が選任されるまでの間、基金の設立の認可の申請をした事業主が、理事長の職務を行う。この場合において、当該事業主は、この法律の規定の適用については、理事長とみなす。


(公告)

第15条 基金は、政令で定めるところにより、基金の名称、事務所の所在地、役員の氏名その他政令で定める事項を公告しなければならない。


(基金の規約の変更等)

第16条 基金は、規約の変更(厚生労働省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、その変更について厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

 前項の規約の変更は、厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

 第5条第2項及び第3項並びに第12条第1項の規定は、第1項の変更の認可について準用する。この場合において、第5条第2項及び第3項中「事業主」とあるのは、「基金」と読み替えるものとする。


第17条 基金は、規約の変更であって前条第1項の厚生労働省令で定める軽微なものをしたときは、遅滞なく、これを厚生労働大臣に届け出なければならない。ただし、厚生労働省令で定める事項の変更については、この限りでない。

 第5条第3項の規定は、前項の変更の届出について準用する。この場合において、同条第3項中「事業主」とあるのは、「基金」と読み替えるものとする。


(代議員会)

第18条 基金に、代議員会を置く。

 代議員会は、代議員をもって組織する。

 代議員の定数は、偶数とし、その半数は事業主において事業主(その代理人を含む。)及び実施事業所に使用される者のうちから選定し、他の半数は加入者において互選する。


第19条 次に掲げる事項は、代議員会の議決を経なければならない。

 規約の変更

 毎事業年度の予算

 毎事業年度の事業報告及び決算

 その他規約で定める事項

 代議員会は、監事に対し、基金の業務に関する監査を求め、その結果の報告を請求することができる。


(政令への委任)

第20条 前二条に定めるもののほか、代議員会の招集、議事の手続その他代議員及び代議員会に関し必要な事項は、政令で定める。


(役員)

第21条 基金に、役員として理事及び監事を置く。

 理事の定数は、偶数とし、その半数は事業主において選定した代議員において、他の半数は加入者において互選した代議員において、それぞれ互選する。

 理事のうち1人を理事長とし、事業主において選定した代議員である理事のうちから、理事が選挙する。

 監事は、代議員会において、事業主において選定した代議員及び加入者において互選した代議員のうちから、それぞれ1人を選挙する。

 監事は、理事又は基金の職員と兼ねることができない。


(役員の職務)

第22条 理事長は、基金を代表し、その業務を執行する。理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、事業主において選定した代議員である理事のうちから、あらかじめ理事長が指定する者がその職務を代理し、又はその職務を行う。

 基金の業務は、規約に別段の定めがある場合を除くほか、理事の過半数により決し、可否同数のときは、理事長の決するところによる。

 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して、給付に充てるべき積立金の管理及び運用に関する基金の業務を執行することができる。

 監事は、基金の業務を監査する。

 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は代議員会に意見を提出することができる。


(理事長の代表権の制限)

第23条 基金と理事長(前条第1項の規定により理事長の職務を代理し、又はその職務を行う者を含む。以下この条において同じ。)との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。この場合においては、監事が基金を代表する。


(政令への委任)

第24条 前三条に定めるもののほか、役員に関し必要な事項は、政令で定める。

第3章 加入者

(加入者)

第25条 実施事業所に使用される厚生年金保険の被保険者は、加入者とする。

 実施事業所に使用される厚生年金保険の被保険者が加入者となることについて規約で一定の資格を定めたときは、当該資格を有しない者は、前項の規定にかかわらず、加入者としない。


(資格取得の時期)

第26条 加入者は、次の各号のいずれかに該当するに至ったときに、加入者の資格を取得する。

 実施事業所に使用されるに至ったとき。

 その使用される事業所若しくは事務所(以下「事業所」という。)又は船舶が、実施事業所となったとき。

 実施事業所に使用される者が、厚生年金保険の被保険者となったとき。

 実施事業所に使用される者が、規約により定められている資格を取得したとき。


(資格喪失の時期)

第27条 加入者は、次の各号のいずれかに該当するに至ったときに、加入者の資格を喪失する。

 死亡したとき。

 実施事業所に使用されなくなったとき。

 その使用される事業所又は船舶が、実施事業所でなくなったとき。

 厚生年金保険の被保険者でなくなったとき。

 規約により定められている資格を喪失したとき。


(加入者期間)

第28条 加入者である期間(以下「加入者期間」という。)を計算する場合には、月によるものとし、加入者の資格を取得した月から加入者の資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。ただし、規約で別段の定めをした場合にあっては、この限りでない。

 加入者の資格を喪失した後、再びもとの確定給付企業年金の加入者の資格を取得した者については、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、当該確定給付企業年金における前後の加入者期間を合算することができる。

 第1項の規定にかかわらず、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、当該確定給付企業年金の加入者の当該確定給付企業年金の加入者となる前の期間を加入者期間に算入することができる。

第4章 給付

第1節 通則

(給付の種類)

第29条 事業主(基金を設立して実施する確定給付企業年金(以下「基金型企業年金」という。)を実施する場合にあっては、基金。以下「事業主等」という。)は、次に掲げる給付を行うものとする。

 老齢給付金

 脱退一時金

 事業主等は、規約で定めるところにより、前項各号に掲げる給付に加え、次に掲げる給付を行うことができる。

 障害給付金

 遺族給付金


(裁定)

第30条 給付を受ける権利(以下「受給権」という。)は、その権利を有する者(以下「受給権者」という。)の請求に基づいて、事業主等が裁定する。

 事業主は、前項の規定により裁定をしたときは、遅滞なく、その内容を資産管理運用機関に通知しなければならない。

 資産管理運用機関又は基金(以下「資産管理運用機関等」という。)は、第1項の規定による裁定に基づき、その請求をした者に給付の支給を行う。


(受給要件)

第31条 給付を受けるための要件は、規約で定めるところによる。

 前項に規定する要件は、この法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反するものであってはならず、かつ、特定の者について不当に差別的なものであってはならない。


(給付の額)

第32条 給付の額は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより算定した額とする。

 前項に規定する給付の額は、加入者期間又は当該加入者期間における給与の額その他これに類するものに照らし、適正かつ合理的なものとして政令で定める方法により算定されたものでなければならず、かつ、特定の者について不当に差別的なものであってはならない。


(年金給付の支給期間等)

第33条 年金給付の支給期間及び支払期月は、政令で定める基準に従い規約で定めるところによる。ただし、終身又は5年以上にわたり、毎年一回以上定期的に支給するものでなければならない。


(受給権の譲渡等の禁止等)

第34条 受給権は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。ただし、老齢給付金、脱退一時金及び遺族給付金を受ける権利を国税滞納処分(その例による処分を含む。)により差し押さえる場合は、この限りでない。

 租税その他の公課は、障害給付金として支給を受けた金銭を標準として、課することができない。


(政令への委任)

第35条 この章に定めるもののほか、給付に関し必要な事項は、政令で定める。

第2節 老齢給付金

(支給要件)

第36条 老齢給付金は、加入者又は加入者であった者が、規約で定める老齢給付金を受けるための要件を満たすこととなったときに、その者に支給するものとする。

 前項に規定する規約で定める要件は、次に掲げる要件(第41条第2項第2号において「老齢給付金支給開始要件」という。)を満たすものでなければならない。

 60歳以上65歳以下の規約で定める年齢に達したときに支給するものであること。

 政令で定める年齢以上前号の規約で定める年齢未満の規約で定める年齢に達した日以後に実施事業所に使用されなくなったときに支給するものであること(規約において当該状態に至ったときに老齢給付金を支給する旨が定められている場合に限る。)

 前項第2号の政令で定める年齢は、50歳未満であってはならない。

 規約において、20年を超える加入者期間を老齢給付金の給付を受けるための要件として定めてはならない。


(支給の繰下げ)

第37条 前条に規定する老齢給付金の支給の要件を満たす者であって老齢給付金の支給を請求していないものは、規約で定めるところにより、事業主等に当該老齢給付金の支給の繰下げの申出をすることができる。

 前項の申出をした者に対する老齢給付金の支給は、前条第1項の規定にかかわらず、規約で定める時から始めるものとする。


(支給の方法)

第38条 老齢給付金は、年金として支給する。

 老齢給付金は、規約でその全部又は一部を一時金として支給することができることを定めた場合には、前項の規定にかかわらず、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、一時金として支給することができる。


(支給停止)

第39条 老齢給付金の受給権者が、障害給付金を支給されたときは、第36条第1項の規定にかかわらず、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、老齢給付金の額の全部又は一部につき、その支給を停止することができる。


(失権)

第40条 老齢給付金の受給権は、次の各号のいずれかに該当することとなったときは、消滅する。

 老齢給付金の受給権者が死亡したとき。

 老齢給付金の支給期間が終了したとき。

 老齢給付金の全部を一時金として支給されたとき。

第3節 脱退一時金

(脱退一時金)

第41条 脱退一時金は、加入者が、第27条第2号から第5号までのいずれかに該当し、かつ、その他の規約で定める脱退一時金を受けるための要件を満たすこととなったときに、その者に支給するものとする。

 前項に規定する規約で定める要件は、次に掲げる要件を満たすものでなければならない。

 加入者であって規約で定める老齢給付金を受けるための要件を満たさないもの(次号に規定する者を除く。)に支給するものであること。

 加入者であって規約で定める老齢給付金を受けるための要件のうち老齢給付金支給開始要件以外の要件を満たすものに支給するものであること(規約において当該状態に至ったときに脱退一時金を支給する旨が定められている場合に限る。)

 前項第1号に係る脱退一時金を受けるための要件として、規約において、3年を超える加入者期間を定めてはならない。

 第1項に規定する脱退一時金を受けるための要件を満たす者(第27条第2号、第4号又は第5号のいずれかに該当することとなった者に限る。)は、規約で定めるところにより、事業主等に当該脱退一時金の全部又は一部の支給の繰下げの申出をすることができる。


(支給の方法)

第42条 脱退一時金は、一時金として支給する。

第4節 障害給付金

(支給要件)

第43条 障害給付金は、規約において障害給付金を支給することを定めている場合に、規約で定めるところにより、次の各号のいずれかに該当する者に支給するものとする。

 疾病にかかり、又は負傷し、その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病(以下「傷病」という。)につき初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(以下この項において「初診日」という。)において加入者であった者であって、初診日から起算して1年6月を経過した日(その期間内にその傷病が治った日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日を含む。)があるときは、その日。次号において「障害認定日」という。)から第36条第2項第1号の規約で定める年齢に達するまでの間において、その傷病により規約で定める程度の障害の状態に該当するに至ったもの

 疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病(以下この号において「基準傷病」という。)に係る初診日において加入者であった者であって、基準傷病以外の傷病により障害の状態にあるものが、基準傷病に係る障害認定日から第36条第2項第1号の規約で定める年齢に達するまでの間において、初めて、基準傷病による障害と他の障害とを併合して規約で定める程度の障害の状態に該当するに至ったもの

 前項各号に規定する規約で定める程度の障害の状態は、厚生年金保険法第47条第2項に規定する一級、二級及び三級の障害等級のうち政令で定めるものの範囲内でなければならない。


(支給の方法)

第44条 障害給付金は、規約で定めるところにより、年金又は一時金として支給するものとする。


(支給停止)

第45条 障害給付金は、受給権者が第43条第1項各号に規定する規約で定める程度の障害の状態に該当しなくなったときは、その障害の状態に該当しない間、その支給を停止するものとする。

 障害給付金の受給権者が、次の各号のいずれかに該当することとなったときは、第43条第1項の規定にかかわらず、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、障害給付金の全部又は一部の支給を停止することができる。

 老齢給付金を支給されたとき。

 脱退一時金を支給されたとき。

 当該傷病について労働基準法(昭和22年法律第49号)第77条の規定による障害補償、労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)の規定による障害補償給付、複数事業労働者障害給付若しくは障害給付又は船員保険法(昭和14年法律第73号)による障害を支給事由とする給付を受ける権利を取得したとき。


(失権)

第46条 障害給付金の受給権は、次の各号のいずれかに該当することとなったときは、消滅する。

 障害給付金の受給権者が死亡したとき。

 障害給付金の支給期間が終了したとき。

 障害給付金の全部を一時金として支給されたとき。

第5節 遺族給付金

(支給要件)

第47条 遺族給付金は、規約において遺族給付金を支給することを定めている場合であって、加入者又は当該確定給付企業年金の老齢給付金の支給を受けている者その他政令で定める者のうち規約で定めるもの(以下この章において「給付対象者」という。)が死亡したときに、その者の遺族に支給するものとする。


(遺族の範囲)

第48条 遺族給付金を受けることができる遺族は、次に掲げる者のうち規約で定めるものとし、遺族給付金を受けることができる遺族の順位(第51条第2項において「順位」という。)は、規約で定めるところによる。

 配偶者(届出をしていないが、給付対象者の死亡の当時事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)

 子(給付対象者の死亡の当時胎児であった子が出生したときは、当該子を含む。)、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹

 前二号に掲げる者のほか、給付対象者の死亡の当時主としてその収入によって生計を維持していたその他の親族


(支給の方法)

第49条 遺族給付金は、規約で定めるところにより、年金又は一時金として支給するものとする。


(年金として支給する遺族給付金の支給期間)

第50条 老齢給付金又は障害給付金の給付を受けている者が死亡したときにその遺族に対し年金として支給する遺族給付金の支給期間については、当該老齢給付金又は障害給付金の支給期間として規約において一定の期間を定めていた場合は、第33条ただし書の規定にかかわらず、5年未満とすることができる。ただし、当該老齢給付金又は障害給付金の支給期間のうち給付を受けていない期間を下回ることができない。


(失権)

第51条 遺族給付金の受給権は、次の各号のいずれかに該当することとなったときは、消滅する。

 遺族給付金の受給権者が死亡したとき。

 遺族給付金の支給期間が終了したとき。

 遺族給付金の全部を一時金として支給されたとき。

 前項の規定にかかわらず、遺族給付金の受給権者が死亡したときは、規約で定めるところにより、当該受給権者の次の順位の遺族に遺族給付金を支給することができる。

 遺族給付金の受給権は、規約で定めるところにより、受給権者が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、消滅するものとすることができる。

 婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)をしたとき。

 直系血族及び直系姻族以外の者の養子(届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。)となったとき。

 離縁により、給付対象者との親族関係が終了したとき。

第6節 給付の制限

第52条 加入者又は加入者であった者が、故意に、障害又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは、当該障害を支給事由とする障害給付金は、支給しないものとする。


第53条 故意の犯罪行為により給付対象者を死亡させた者には、遺族給付金は、支給しないものとする。給付対象者の死亡前に、その者の死亡によって遺族給付金を受けるべき者を故意の犯罪行為により死亡させた者についても、同様とする。


第54条 加入者又は加入者であった者が、自己の故意の犯罪行為若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、障害若しくは死亡若しくはこれらの原因となった事故を生じさせ、若しくはその障害の程度を増進させ、又はその回復を妨げたとき、その他政令で定める場合には、規約で定めるところにより、給付の全部又は一部を行わないことができる。

第5章 掛金

(掛金)

第55条 事業主は、給付に関する事業に要する費用に充てるため、規約で定めるところにより、年一回以上、定期的に掛金を拠出しなければならない。

 加入者は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、前項の掛金の一部を負担することができる。

 掛金の額は、規約で定めるところにより算定した額とする。

 前項に規定する掛金の額は、次の要件を満たすものでなければならない。

 加入者のうち特定の者につき、不当に差別的なものであってはならないこと。

 定額又は給与に一定の割合を乗ずる方法その他適正かつ合理的な方法として厚生労働省令で定めるものにより算定されるものであること。


(掛金の納付)

第56条 事業主は、前条第1項の掛金を、規約で定める日までに資産管理運用機関等に納付するものとする。

 事業主は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、掛金を金銭に代えて金融商品取引法第2条第16項に規定する金融商品取引所に上場されている株式で納付することができる。ただし、事業主が当該株式を基金に納付する場合にあっては、当該基金の同意を得たときに限る。

 資産管理運用機関等が、中小企業退職金共済法(昭和34年法律第160号)第17条第1項又は第31条の4第1項の規定に基づき、独立行政法人勤労者退職金共済機構(第82条の4第1項及び第82条の5第1項において「機構」という。)から同法第17条第1項に規定する厚生労働省令で定める金額の引渡し又は同法第31条の4第1項に規定する解約手当金に相当する額の移換を受けたときは、これらの金額については、前条及び第1項の規定により事業主が拠出した掛金とみなす。


(掛金の額の基準)

第57条 掛金の額は、給付に要する費用の額の予想額及び予定運用収入の額に照らし、厚生労働省令で定めるところにより、将来にわたって財政の均衡を保つことができるように計算されるものでなければならない。


(財政再計算)

第58条 事業主等は、少なくとも5年ごとに前条の基準に従って掛金の額を再計算しなければならない。

 事業主等は、前項の規定にかかわらず、加入者の数が著しく変動した場合その他の厚生労働省令で定める場合は、前条の基準に従って、速やかに、掛金の額を再計算しなければならない。

第6章 積立金の積立て及び運用

(積立金の積立て)

第59条 事業主等は、毎事業年度の末日において、給付に充てるべき積立金(以下「積立金」という。)を積み立てなければならない。


(積立金の額)

第60条 積立金の額は、加入者及び加入者であった者(以下「加入者等」という。)に係る次項に規定する責任準備金の額及び第3項に規定する最低積立基準額を下回らない額でなければならない。

 責任準備金の額は、当該事業年度の末日における給付に要する費用の額の予想額の現価から掛金収入の額の予想額の現価を控除した額を基準として、厚生労働省令で定めるところにより算定した額とする。

 最低積立基準額は、加入者等の当該事業年度の末日までの加入者期間に係る給付として政令で定める基準に従い規約で定めるものに要する費用の額の予想額を計算し、これらの予想額の合計額の現価として厚生労働省令で定めるところにより算定した額とする。


(決算における責任準備金の額等の計算)

第61条 事業主等は、毎事業年度の決算において、積立金の額が前条第2項に規定する責任準備金の額(以下「責任準備金の額」という。)及び同条第3項に規定する最低積立基準額(以下「最低積立基準額」という。)を上回っているかどうかを計算しなければならない。


(積立不足に伴う掛金の再計算)

第62条 事業主等は、前条の規定による計算の結果、積立金の額が、責任準備金の額に照らし厚生労働省令で定めるところにより算定した額を下回っている場合には、厚生労働省令で定めるところにより、第57条の基準に従って掛金の額を再計算しなければならない。


(積立不足に伴う掛金の拠出)

第63条 事業主は、第61条の規定による計算の結果、積立金の額が最低積立基準額を下回っている場合には、当該下回った額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した額を、厚生労働省令で定めるところにより掛金として拠出しなければならない。


(積立上限額を超える場合の掛金の控除)

第64条 事業主等は、毎事業年度の決算において、積立金の額が次項に規定する積立上限額を上回っている場合には、当該上回った額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した額を、第55条第3項に定めるところにより算定した掛金の額から厚生労働省令で定めるところにより控除しなければならない。この場合において、当該控除すべき額が同項に定めるところにより算定した掛金の額以上となったときは、当該事業主等に係る掛金については、同条第1項の規定は、適用しない。

 積立上限額は、当該確定給付企業年金の財政の安定性を長期間にわたって確実に確保することができる積立金の水準を上回る額として、厚生労働省令で定めるところにより算定するものとする。


(事業主の積立金の管理及び運用に関する契約)

第65条 第3条第1項第1号の承認を受けた事業主は、政令で定めるところにより、積立金の管理及び運用について、次の各号のいずれかに掲げる契約を締結しなければならない。

 信託会社(信託業法(平成16年法律第154号)第3条又は第53条第1項の免許を受けたものに限る。以下同じ。)又は信託業務を営む金融機関を相手方とする信託の契約

 生命保険会社(保険業法(平成7年法律第105号)第2条第3項に規定する生命保険会社及び同条第8項に規定する外国生命保険会社等をいう。以下同じ。)を相手方とする生命保険の契約

 農業協同組合連合会(全国を地区とし、農業協同組合法(昭和22年法律第132号)第10条第1項第10号の事業のうち生命共済の事業を行うものに限る。以下同じ。)を相手方とする生命共済の契約

 事業主は、前項第1号に規定する信託の契約に係る信託財産の運用に関して、政令で定めるところにより、金融商品取引業者(金融商品取引法第2条第9項に規定する金融商品取引業者をいう。次項並びに次条第3項及び第4項において同じ。)と投資一任契約を締結することができる。

 第1項各号に規定する者又は前項に規定する金融商品取引業者は、正当な理由がある場合を除き、資産管理運用契約(第1項の規定により締結される同項各号に掲げる契約又は前項の規定により締結される投資一任契約をいう。以下同じ。)の締結を拒絶してはならない。

 資産管理運用機関が欠けることとなるときは、事業主は、別に資産管理運用契約(第1項各号に掲げる契約に限る。以下この条において同じ。)の相手方となるべき者を定めて、資産管理運用契約を締結しなければならない。

 資産管理運用契約が解除されたときは、当該解除された資産管理運用契約に係る資産管理運用機関は、速やかに、当該資産管理運用契約に係る積立金を事業主が定めた資産管理運用機関に移換しなければならない。


(基金の積立金の運用に関する契約)

第66条 基金は、政令で定めるところにより、積立金の運用に関して、前条第1項各号のいずれかに掲げる契約又は投資一任契約を締結しなければならない。

 基金は、前項の規定により投資一任契約を締結する場合においては、当該投資一任契約に係る積立金の運用について、政令で定めるところにより、信託会社又は信託業務を営む金融機関と運用方法を特定する信託の契約を締結しなければならない。

 信託会社、信託業務を営む金融機関、生命保険会社、農業協同組合連合会又は金融商品取引業者は、正当な理由がある場合を除き、前二項に規定する契約の締結を拒絶してはならない。

 基金は、第1項の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、金融機関又は金融商品取引業者(金融商品取引法第28条第1項に規定する第一種金融商品取引業を行う者に限る。)その他の政令で定めるもの(次項において「金融機関等」という。)を相手方として契約を締結し、預金又は貯金の預入、有価証券の売買その他政令で定める方法により積立金を運用することができる。

 基金は、前項に規定する有価証券の売買その他政令で定める方法により積立金を運用する場合においては、金融機関等と当該運用に係る積立金の管理の委託に関する契約を締結しなければならない。


(積立金の運用)

第67条 積立金の運用は、政令で定めるところにより、安全かつ効率的に行わなければならない。


(政令への委任)

第68条 この章に定めるもののほか、積立金の積立て及び運用に関し必要な事項は、政令で定める。

第7章 行為準則

(事業主の行為準則)

第69条 事業主は、法令、法令に基づいてする厚生労働大臣の処分及び規約を遵守し、加入者等のため忠実にその業務を遂行しなければならない。

 事業主は、次に掲げる行為をしてはならない。

 自己又は加入者等以外の第三者の利益を図る目的をもって、資産管理運用契約を締結すること。

 積立金の運用に関し特定の方法を指図することその他積立金の管理及び運用の適正を害するものとして厚生労働省令で定める行為


(基金の理事の行為準則)

第70条 基金の理事は、法令、法令に基づいてする厚生労働大臣の処分、規約及び代議員会の議決を遵守し、基金のため忠実にその業務を遂行しなければならない。

 基金の理事は、次に掲げる行為をしてはならない。

 自己又は当該基金以外の第三者の利益を図る目的をもって、第66条第1項、第2項、第4項及び第5項に規定する契約(以下「基金資産運用契約」という。)を締結すること。

 自己又は当該基金以外の第三者の利益を図る目的をもって、積立金の運用に関し特定の方法を指図することその他積立金の管理及び運用の適正を害するものとして厚生労働省令で定める行為

 基金の理事が第22条第3項に規定する基金の業務についてその任務を怠ったときは、その理事は、基金に対して連帯して損害賠償の責めに任ずる。

 基金は、この条の規定に違反した理事を、規約で定めるところにより、代議員会の議決を経て、交代させることができる。


(資産管理運用機関の行為準則)

第71条 資産管理運用機関(契約金融商品取引業者を含む。)は、法令及び資産管理運用契約を遵守し、加入者等のため忠実にその業務を遂行しなければならない。


(基金が締結した基金資産運用契約の相手方の行為準則)

第72条 基金が締結した基金資産運用契約の相手方は、法令及び基金資産運用契約を遵守し、基金のため忠実にその業務を遂行しなければならない。


(業務概況の周知)

第73条 事業主等は、厚生労働省令で定めるところにより、その確定給付企業年金に係る業務の概況について、加入者に周知させなければならない。

 事業主等は、前項に規定する業務の概況について、加入者以外の者であって事業主等が給付の支給に関する義務を負っているものにも、できる限り同様の措置を講ずるよう努めるものとする。

第8章 確定給付企業年金間の移行等

(規約型企業年金の統合)

第74条 確定給付企業年金(基金型企業年金を除く。以下「規約型企業年金」という。)を実施する事業主は、厚生労働大臣の承認を受けて、当該規約型企業年金を他の規約型企業年金と統合することができる。

 前項の承認の申請は、実施事業所に使用される厚生年金保険の被保険者の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該厚生年金保険の被保険者の過半数で組織する労働組合がないときは当該厚生年金保険の被保険者の過半数を代表する者の同意(第78条において「労働組合等の同意」という。)を得て行わなければならない。

 前項の場合において、実施事業所が二以上であるときは、同項の同意は、各実施事業所について得なければならない。

 第1項の規定により統合された規約型企業年金の規約は、同項の承認があった時に、第3条第1項第1号の承認を受けたものとみなす。

 第1項に規定する当該規約型企業年金及び他の規約型企業年金の規約は、同項の承認があった時に、その効力を失う。


(規約型企業年金の分割)

第75条 規約型企業年金を共同して実施している事業主は、厚生労働大臣の承認を受けて、当該規約型企業年金を分割することができる。

 前項の規定により分割された規約型企業年金の規約は、同項の承認があった時に、第3条第1項第1号の承認を受けたものとみなす。

 第1項に規定する規約型企業年金の規約は、同項の承認があった時に、その効力を失う。

 前条第2項及び第3項の規定は、第1項の承認の申請を行う場合について準用する。


(基金の合併)

第76条 基金は、合併しようとするときは、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

 前項の認可の申請は、代議員会における代議員の定数の四分の三以上の多数による議決を経て行わなければならない。

 合併によって基金を設立するには、各基金がそれぞれ代議員会において役員又は代議員のうちから選任した設立委員が共同して規約を作り、その他設立に必要な行為をしなければならない。

 合併により設立された基金又は合併後存続する基金は、合併により消滅した基金の権利義務を承継する。


(基金の分割)

第77条 基金は、分割しようとするときは、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

 基金の分割は、実施事業所の一部について行うことはできない。

 分割を行う場合においては、分割により設立される基金の加入者となるべき厚生年金保険の被保険者又は分割後存続する基金の加入者である厚生年金保険の被保険者の数が、第12条第1項第4号(基金を共同して設立している場合にあっては、同項第5号)の政令で定める数以上であるか、又は当該数以上となることが見込まれなければならない。

 分割によって基金を設立するには、分割により設立される基金の実施事業所となるべき厚生年金適用事業所の事業主が規約を作り、その他設立に必要な行為をしなければならない。

 分割により設立された基金は、分割により消滅した基金又は分割後存続する基金の権利義務の一部を承継する。

 前項の規定により承継する権利義務の限度は、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

 前条第2項の規定は、第1項及び前項の認可の申請を行う場合について準用する。


(実施事業所の増減)

第78条 事業主等がその実施事業所を増加させ、又は減少させようとするときは、その増加又は減少に係る厚生年金適用事業所の事業主の全部の同意及び労働組合等の同意を得なければならない。

 前項の規定により基金が当該実施事業所を減少させるときは、基金の加入者の数が、実施事業所を減少させた後においても、第12条第1項第4号(基金を共同して設立している場合にあっては、同項第5号)の政令で定める数以上であるか、又は当該数以上となることが見込まれなければならない。

 第1項の規定により実施事業所が減少する場合(実施事業所の事業主が、分割又は事業の譲渡により他の実施事業所の事業主以外の事業主にその事業の全部又は一部を承継させる場合その他の実施事業所の減少に相当するものとして厚生労働省令で定める事由が生じた場合を含む。)において、当該減少に伴い他の実施事業所の事業主の掛金が増加することとなるときは、第55条第1項の規定にかかわらず、当該減少に係る実施事業所の事業主は、当該増加する額に相当する額として厚生労働省令で定める計算方法のうち規約で定めるものにより算定した額を、掛金として一括して拠出しなければならない。

 第74条第3項の規定は、第1項の労働組合等の同意を得る場合について準用する。


(確定給付企業年金を実施している事業主が二以上である場合等の実施事業所の減少の特例)

第78条の2 確定給付企業年金を実施している事業主が二以上である場合又は基金が二以上の事業主により設立された場合において、事業主等が一の事業主の実施事業所の全てを減少させようとする場合であって次に掲げる要件を満たすときは、前条第1項の規定にかかわらず、厚生労働大臣の承認(確定給付企業年金が基金型企業年金である場合にあっては、認可)を受けて、当該実施事業所を減少させることができる。

 減少させようとする実施事業所の事業主が確定給付企業年金を継続することが困難であると認められること。

 基金の場合にあっては、基金の加入者の数が、当該実施事業所を減少させた後においても、第12条第1項第4号(基金を共同して設立している場合にあっては、同項第5号)の政令で定める数以上であるか、又は当該数以上となることが見込まれること。

 当該実施事業所の減少に伴い他の実施事業所の事業主の掛金が増加することとなる場合にあっては、規約において、当該減少に係る実施事業所の事業主が、当該増加する額に相当する額として厚生労働省令で定める計算方法のうち当該規約で定めるものにより算定した額を、掛金として一括して拠出する旨を定めていること。


(実施事業所に係る給付の支給に関する権利義務の他の確定給付企業年金への移転)

第79条 事業主等(以下この条において「移転事業主等」という。)は、確定給付企業年金(以下この条において「移転確定給付企業年金」という。)の実施事業所(政令で定める場合にあっては、実施事業所の一部。以下この項において同じ。)が他の確定給付企業年金(以下この条において「承継確定給付企業年金」という。)の実施事業所となっているとき、又は実施事業所となるときは、厚生労働大臣の承認(移転確定給付企業年金が基金型企業年金である場合にあっては、認可。以下この項において同じ。)を受けて、承継確定給付企業年金の事業主等(以下この条において「承継事業主等」という。)に、当該実施事業所に使用される移転確定給付企業年金の加入者等に係る給付の支給に関する権利義務の移転を申し出ることができる。ただし、当該加入者等の同意を得た場合には、厚生労働大臣の承認を受けずに、当該同意を得た加入者等に係る当該権利義務の移転を申し出ることができる。

 承継事業主等は、前項本文の規定による申出があったときは厚生労働大臣の承認(承継確定給付企業年金が基金型企業年金である場合にあっては、認可)を受けて、同項本文の権利義務を承継し、同項ただし書の規定による申出があったときは移転確定給付企業年金の加入者等の同意を得て、同項ただし書の権利義務を承継することができる。

 前項の規定により承継事業主等が権利義務を承継する場合においては、移転確定給付企業年金の資産管理運用機関等から承継確定給付企業年金の資産管理運用機関等に積立金を移換するものとする。

 第74条第2項及び第3項の規定は、移転事業主等(移転確定給付企業年金が規約型企業年金である場合に限る。)が第1項の承認の申請を行う場合及び承継事業主等(承継確定給付企業年金が規約型企業年金である場合に限る。)が第2項の承認の申請を行う場合について準用する。

 第76条第2項の規定は、移転事業主等(移転確定給付企業年金が基金型企業年金である場合に限る。)が第1項の認可の申請を行う場合及び承継事業主等(承継確定給付企業年金が基金型企業年金である場合に限る。)が第2項の認可の申請を行う場合について準用する。


(規約型企業年金から基金への移行)

第80条 規約型企業年金の事業主は、当該事業主(規約型企業年金を共同して実施している場合にあっては、当該規約型企業年金を実施している事業主の全部)が基金を設立しているとき、又は設立することとなるときは、厚生労働大臣の承認を受けて、当該基金に、当該規約型企業年金の加入者等に係る給付の支給に関する権利義務の移転を申し出ることができる。

 当該基金は、前項の申出があったときは、厚生労働大臣の認可を受けて、同項の権利義務を承継することができる。

 当該規約型企業年金は、前項の認可があった時に第84条第1項の規定による規約型企業年金の終了の承認があったものとみなす。この場合において、第87条、第88条並びに第89条第6項及び第7項の規定は、適用しない。

 第2項の規定により当該基金が権利義務を承継する場合においては、当該規約型企業年金の資産管理運用機関から当該基金に積立金を移換するものとする。

 第74条第2項及び第3項の規定は第1項の承認の申請を行う場合について、第76条第2項の規定は第2項の認可の申請を行う場合について、それぞれ準用する。


(基金から規約型企業年金への移行)

第81条 基金は、その実施事業所の事業主(基金を共同して設立している場合にあっては、当該基金を設立している事業主の全部)が規約型企業年金を実施しているとき、又は実施することとなるときは、厚生労働大臣の認可を受けて、当該規約型企業年金の事業主に、当該基金の加入者等に係る給付の支給に関する権利義務の移転を申し出ることができる。

 当該規約型企業年金の事業主は、前項の申出があったときは、厚生労働大臣の承認を受けて、同項の権利義務を承継することができる。

 当該基金は、前項の承認があった時に第85条第1項の規定による基金の解散の認可があったものとみなす。この場合において、第87条、第88条並びに第89条第6項及び第7項の規定は、適用しない。

 第2項の規定により当該規約型企業年金の事業主が権利義務を承継する場合においては、当該基金から当該規約型企業年金の資産管理運用機関に積立金及び第89条第6項に規定する残余財産を移換するものとする。

 第76条第2項の規定は第1項の認可の申請を行う場合について、第74条第2項及び第3項の規定は第2項の承認の申請を行う場合について、それぞれ準用する。


(他の確定給付企業年金への脱退一時金相当額の移換)

第81条の2 確定給付企業年金(以下この条において「移換元確定給付企業年金」という。)の中途脱退者(当該確定給付企業年金の加入者の資格を喪失した者(規約で定める脱退一時金を受けるための要件を満たす場合に限る。)をいう。以下同じ。)は、他の確定給付企業年金(以下この条において「移換先確定給付企業年金」という。)の加入者の資格を取得した場合であって、移換先確定給付企業年金の規約において、あらかじめ、移換元確定給付企業年金の資産管理運用機関等から脱退一時金の額に相当する額(以下「脱退一時金相当額」という。)の移換を受けることができる旨が定められているときは、移換元確定給付企業年金の事業主等に脱退一時金相当額の移換を申し出ることができる。

 移換元確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の申出があったときは、移換先確定給付企業年金の資産管理運用機関等に当該申出に係る脱退一時金相当額を移換するものとする。

 移換先確定給付企業年金の事業主等は、前項の規定により移換先確定給付企業年金の資産管理運用機関等が脱退一時金相当額の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、規約で定めるところにより、当該中途脱退者に対し、第29条第1項各号及び第2項各号に掲げる給付(以下「老齢給付金等」という。)の支給を行うものとする。

 移換元確定給付企業年金の事業主等は、第2項の規定により移換元確定給付企業年金の資産管理運用機関等が脱退一時金相当額を移換したときは、当該中途脱退者に係る脱退一時金の支給に関する義務を免れる。

 移換先確定給付企業年金の事業主等は、第3項の規定により老齢給付金等の支給を行うこととなったときは、その旨を当該中途脱退者に通知しなければならない。


(政令への委任)

第82条 この章に定めるもののほか、規約型企業年金の統合及び分割、基金の合併及び分割、実施事業所の増減、確定給付企業年金間の権利義務の移転及び承継並びに脱退一時金相当額の移換に関し必要な事項は、政令で定める。

第9章 確定給付企業年金と確定拠出年金との間の移行等

(確定拠出年金を実施する場合における手続等)

第82条の2 事業主等は、規約で定めるところにより、積立金の一部を、実施事業所の事業主が実施する企業型年金における当該実施事業所に使用される加入者の個人別管理資産(確定拠出年金法第2条第12項に規定する個人別管理資産をいう。第6項において同じ。)に充てる場合には、政令で定めるところにより、当該積立金の一部を、当該事業主等の資産管理運用機関等から当該企業型年金の資産管理機関(同条第7項第1号ロに規定する資産管理機関をいう。以下同じ。)に移換することができる。

 前項の規約を定める場合には、当該企業型年金を実施する実施事業所の事業主の全部及び加入者のうち当該積立金の移換に係る加入者(以下この条において「移換加入者」という。)となるべき者の二分の一以上の同意並びに加入者のうち移換加入者となるべき者以外の者(以下この条において「移換加入者以外の加入者」という。)の二分の一以上の同意を得なければならない。

 前項の場合において、当該企業型年金が実施される実施事業所が二以上であるときは、同項の移換加入者となるべき者の同意及び移換加入者以外の加入者の同意は、各実施事業所について得なければならない。

 第1項の規定による積立金の移換に伴いその使用される加入者の全てが移換加入者以外の加入者である実施事業所の事業主の掛金が増加しない場合として厚生労働省令で定める場合には、第2項の規定にかかわらず、その使用される加入者の全てが移換加入者以外の加入者である実施事業所については、当該移換加入者以外の加入者の同意を要しない。

 事業主等は、第1項の規定によりその資産管理運用機関等が積立金の一部を移換したときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該積立金を移換した者に係る給付の支給に関する義務を免れる。

 第83条の規定により終了した確定給付企業年金の事業主等は、規約で定めるところにより、残余財産の全部又は一部を、当該終了した確定給付企業年金に係る厚生年金適用事業所の事業主が実施する企業型年金における当該厚生年金適用事業所に使用される厚生年金保険の被保険者の個人別管理資産に充てる場合には、政令で定めるところにより、当該残余財産の全部又は一部を当該企業型年金の資産管理機関に移換することができる。この場合において、第89条第6項中「もの」とあるのは、「もの及び第82条の2第6項の規定により移換されたもの」とする。

 前各項に定めるもののほか、確定給付企業年金に係る厚生年金適用事業所の事業主が企業型年金を実施する場合における当該確定給付企業年金に関するこの法律その他の法令の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。


(確定給付企業年金から確定拠出年金への脱退一時金相当額の移換)

第82条の3 確定給付企業年金の中途脱退者は、企業型年金加入者(確定拠出年金法第2条第8項に規定する企業型年金加入者をいう。第91条の27第1項において同じ。)又は個人型年金加入者(同法第2条第10項に規定する個人型年金加入者をいう。第91条の27第1項において同じ。)の資格を取得したときは、当該確定給付企業年金の事業主等に当該企業型年金の資産管理機関又は同法第2条第5項に規定する連合会(以下この条、第91条の18第3項及び第91条の27において「国民年金基金連合会」という。)への脱退一時金相当額の移換を申し出ることができる。

 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の申出があったときは、当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に当該申出に係る脱退一時金相当額を移換するものとする。

 当該確定給付企業年金の事業主等は、前項の規定により当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等が脱退一時金相当額を移換したときは、当該中途脱退者に係る脱退一時金の支給に関する義務を免れる。

 当該企業型年金の企業型記録関連運営管理機関等(確定拠出年金法第17条に規定する企業型記録関連運営管理機関等をいう。第91条の27第4項において同じ。)又は国民年金基金連合会は、第2項の規定により脱退一時金相当額が当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に移換されたときは、その旨を当該中途脱退者に通知しなければならない。

 前各項に定めるもののほか、確定給付企業年金から確定拠出年金への脱退一時金相当額の移換に関し必要な事項は、政令で定める。


(確定給付企業年金から独立行政法人勤労者退職金共済機構への積立金等の移換)

第82条の4 実施事業所の事業主が会社法(平成17年法律第86号)その他の法律の規定による合併、会社分割その他の行為として厚生労働省令で定める行為(以下この項において「合併等」という。)をした場合であって、当該合併等に係る事業主が、当該合併等により確定給付企業年金の加入者の資格を喪失した者を中小企業退職金共済法第2条第7項に規定する被共済者として同条第3項に規定する退職金共済契約を締結するときは、当該事業主は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、当該加入者であった者の同意を得て、当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等に機構への当該同意を得た加入者であった者に係る積立金(第83条の規定により当該確定給付企業年金が終了した場合は、第89条第6項に規定する残余財産)の移換を申し出ることができる。

 事業主等は、前項の規定による申出に基づき、中小企業退職金共済法第31条の3の規定により積立金を移換したときは、当該積立金を移換した者に係る給付の支給に関する義務を免れる。

 第1項の規定による申出に基づき、中小企業退職金共済法第31条の3の規定により残余財産を移換したときは、第89条第6項の規定の適用については、当該残余財産は、同項に規定する終了制度加入者等に分配されたものとみなす。


(確定拠出年金又は独立行政法人勤労者退職金共済機構から確定給付企業年金への資産の移換)

第82条の5 事業主等は、その資産管理運用機関等が確定拠出年金法第54条の4第2項若しくは第74条の4第2項の規定によりこれらの項に規定する個人別管理資産の移換を受けた場合又は中小企業退職金共済法第17条第1項若しくは第31条の4第1項の規定により機構から同法第17条第1項に規定する厚生労働省令で定める金額の引渡し若しくは同法第31条の4第1項に規定する解約手当金に相当する額の移換を受けた場合は、これらの金額を原資として、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、当該加入者に対し、老齢給付金等の支給を行うものとする。

 事業主等は、前項の規定により老齢給付金等の支給を行うこととなったときは、その旨を当該加入者に通知しなければならない。

第10章 確定給付企業年金の終了及び清算

(確定給付企業年金の終了)

第83条 規約型企業年金は、次の各号のいずれかに該当するに至った場合に終了する。

 次条第1項の規定による終了の承認があったとき。

 第86条の規定により規約の承認の効力が失われたとき。

 第102条第3項又は第6項の規定により規約の承認が取り消されたとき。

 基金は、次の各号のいずれかに該当するに至った場合に解散する。この場合において、当該基金型企業年金は、終了したものとする。

 第85条第1項の認可があったとき。

 第102条第6項の規定による基金の解散の命令があったとき。


(厚生労働大臣の承認による終了)

第84条 事業主は、実施事業所に使用される厚生年金保険の被保険者の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該厚生年金保険の被保険者の過半数で組織する労働組合がないときは当該厚生年金保険の被保険者の過半数を代表する者の同意を得たときは、厚生労働大臣の承認を受けて、規約型企業年金を終了することができる。

 前項の場合において、実施事業所が二以上であるときは、同項の同意は、各実施事業所について得なければならない。

 第5条第2項及び第3項の規定は、第1項の終了の承認があった場合について準用する。この場合において、同条第3項中「承認を受けた規約」とあるのは、「承認を受けた旨」と読み替えるものとする。


(基金の解散)

第85条 基金は、代議員会において代議員の定数の四分の三以上の多数により議決したとき、又は基金の事業の継続が不可能となったときは、厚生労働大臣の認可を受けて、解散することができる。

 第5条第2項及び第3項の規定は、前項の解散の認可があった場合について準用する。この場合において、同条第3項中「承認を受けた規約」とあるのは、「認可を受けた旨」と読み替えるものとする。


(規約型企業年金の規約の失効)

第86条 事業主(確定給付企業年金を共同して実施している場合にあっては、当該確定給付企業年金を実施している事業主の全部)が次の各号のいずれかに該当するに至った場合は、その実施する規約型企業年金の規約の承認は、その効力を失う。この場合において、それぞれ当該各号に定める者は、当該各号に該当するに至った日(第1号の場合にあっては、その事実を知った日)から30日以内に、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。

 事業主が死亡したとき その相続人

 法人が合併により消滅したとき その法人を代表する役員であった者

 法人が破産手続開始の決定により解散したとき その破産管財人

 法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散したとき その清算人

 厚生年金適用事業所の事業主でなくなったとき(前各号に掲げる場合を除く。) 厚生年金適用事業所の事業主であった個人又は厚生年金適用事業所の事業主であった法人を代表する役員


(終了時の掛金の一括拠出)

第87条 第83条の規定により確定給付企業年金が終了する場合において、当該終了する日における積立金の額が、当該終了する日を第60条第3項に規定する事業年度の末日とみなして同項の規定に基づき算定した最低積立基準額を下回るときは、第55条第1項の規定にかかわらず、事業主は、当該下回る額を、掛金として一括して拠出しなければならない。


(支給義務等の消滅)

第88条 事業主等は、第83条の規定により確定給付企業年金が終了したときは、当該確定給付企業年金の加入者であった者に係る給付の支給に関する義務を免れる。ただし、終了した日までに支給すべきであった給付でまだ支給していないものの支給又は第81条の2第2項若しくは第82条の3第2項の規定により終了した日までに移換すべきであった脱退一時金相当額でまだ移換していないものの移換に関する義務については、この限りでない。


(清算中の基金の能力)

第88条の2 解散した基金は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。


(清算人等)

第89条 規約型企業年金が第83条第1項第1号又は第2号の規定により終了したときは、規約で定める者が、その清算人となる。

 基金が第83条第2項第1号の規定により解散したときは、理事が、その清算人となる。ただし、規約に別段の定めがあるとき、又は代議員会において他人を選任したときは、この限りでない。

 前二項の規定にかかわらず、事業主その他政令で定める者は、その実施する確定給付企業年金の清算人になることができない。

 次に掲げる場合には、厚生労働大臣が清算人を選任する。

 第1項又は第2項の規定により清算人となる者がないとき。

 規約型企業年金が第83条第1項第3号の規定により終了したとき、又は基金が同条第2項第2号の規定により解散したとき。

 清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるとき。

 前項の場合において、清算人の職務の執行に要する費用は、規約型企業年金においては事業主、基金型企業年金においては基金が負担する。

 終了した確定給付企業年金の残余財産(政令で定めるものを除く。)は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、その終了した日において当該確定給付企業年金を実施する事業主等が給付の支給に関する義務を負っていた者(以下「終了制度加入者等」という。)に分配しなければならない。

 前項の規定により残余財産を分配する場合においては、終了制度加入者等に、その全額を支払うものとし、当該残余財産を事業主に引き渡してはならない。


(清算人の職務及び権限)

第89条の2 清算人の職務は、次のとおりとする。

 現務の結了

 債権の取立て及び債務の弁済(規約型企業年金にあっては、確定給付企業年金に係るものに限る。)

 残余財産の分配

 清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。


(債権の申出の催告等)

第89条の3 清算人は、その就職の日から2月以内に、少なくとも三回の公告をもって、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。この場合において、その期間は、2月を下ることができない。

 前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。

 清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。

 第1項の公告は、官報に掲載してする。


(期間経過後の債権の申出)

第89条の4 前条第1項の期間の経過後に申出をした債権者は、事業主等の債務(規約型企業年金にあっては、確定給付企業年金に係るものに限り、資産管理運用機関の債務を含む。)が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。


(清算に係る報告の徴収等)

第90条 厚生労働大臣は、終了した規約型企業年金又は解散した基金について必要があると認めるときは、その清算事務の状況に関する報告を徴し、又は当該職員をして当該終了した規約型企業年金に係る実施事業所若しくは基金の事務所に立ち入って関係者に質問させ、若しくは実地にその状況を検査させることができる。

 前項の規定によって質問を行う当該職員は、その身分を示す証票を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。

 第1項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

 厚生労働大臣は、第1項の規定により報告を徴し、又は質問し、若しくは検査した場合において、その清算事務が法令、規約、若しくは厚生労働大臣の処分に違反していると認めるとき、その清算事務が著しく適正を欠くと認めるとき、又は清算人がその清算事務を明らかに怠っていると認めるときは、期間を定めて、終了した規約型企業年金を実施していた事業主若しくはその清算人又は解散した基金若しくはその清算人に対し、その清算事務について違反の是正又は改善のため必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。

 終了した規約型企業年金を実施していた事業主若しくはその清算人又は解散した基金若しくはその清算人が前項の命令に違反したときは、厚生労働大臣は、当該事業主又は基金に対し、期間を定めて、当該違反に係る清算人の全部若しくは一部の解任を命ずることができる。


(政令への委任)

第91条 この章に定めるもののほか、確定給付企業年金の終了及び清算に関し必要な事項は、政令で定める。

第11章 企業年金連合会

第1節 通則

(連合会)

第91条の2 事業主等は、確定給付企業年金の中途脱退者及び第91条の20第1項に規定する終了制度加入者等に係る老齢給付金の支給を共同して行うとともに、第91条の26及び第91条の27に規定する積立金の移換を円滑に行うため、企業年金連合会(以下「連合会」という。)を設立することができる。

 連合会は、全国を通じて一個とする。


(法人格)

第91条の3 連合会は、法人とする。

 連合会の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。


(名称)

第91条の4 連合会は、その名称中に企業年金連合会という文字を用いなければならない。

 連合会でない者は、企業年金連合会という名称を用いてはならない。

第2節 設立及び管理

(発起人)

第91条の5 連合会を設立するには、その会員となろうとする二十以上の事業主等が発起人とならなければならない。


(創立総会)

第91条の6 発起人は、規約を作成し、創立総会の日時及び場所とともに公告して、創立総会を開かなければならない。

 前項の公告は、会日の2週間前までにしなければならない。

 発起人が作成した規約の承認その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の議決によらなければならない。

 創立総会においては、前項の規約を修正することができる。ただし、会員の資格に関する規定については、この限りでない。

 創立総会の議事は、会員たる資格を有する者で、その会日までに発起人に対し設立の同意を申し出た者の半数以上が出席して、その出席者の三分の二以上で決する。

 前各項に定めるもののほか、議事の手続その他創立総会に関し必要な事項は、政令で定める。


(設立の認可等)

第91条の7 発起人は、創立総会の終了後遅滞なく、規約その他必要な事項を記載した書面を厚生労働大臣に提出して、設立の認可を受けなければならない。

 連合会は、設立の認可を受けた時に成立する。

 前条第5項の設立の同意を申し出た者は、連合会が成立したときは、その成立の日に会員の資格を取得するものとする。

 設立の認可があったときは、発起人は、遅滞なく、その事務を理事長に引き継がなければならない。


(規約)

第91条の8 連合会は、規約をもって次に掲げる事項を定めなければならない。

 名称

 事務所の所在地

 評議員会に関する事項

 役員に関する事項

 会員の資格に関する事項

 年金給付及び一時金に関する事項

 附帯事業に関する事項

 積立金の管理及び運用に関する契約に関する事項

 会費に関する事項

 事業年度その他財務に関する事項

十一 解散及び清算に関する事項

十二 業務の委託に関する事項

十三 公告に関する事項

十四 その他組織及び業務に関する重要事項

 第16条第1項及び第2項並びに第17条第1項本文の規定は、連合会の規約について準用する。この場合において、第16条第1項及び第17条第1項本文中「厚生労働省令」とあるのは、「政令」と読み替えるものとする。


(準用規定)

第91条の9 第15条の規定は、連合会について準用する。


(評議員会)

第91条の10 連合会に、評議員会を置く。

 評議員会は、評議員をもって組織する。

 評議員は、会員が会員(法人にあっては、その代表者)のうちから選挙する。

 設立当時の評議員は、創立総会において、第91条の6第5項の設立の同意を申し出た者(法人にあっては、その代表者)のうちから選挙する。

 評議員の任期は、2年とする。ただし、補欠の評議員の任期は、前任者の残任期間とする。

 評議員会は、理事長が招集する。評議員の定数の三分の一以上の者が会議に付議すべき事項及び招集の理由を記載した書面を理事長に提出して評議員会の招集を請求したときは、理事長は、その請求のあった日から20日以内に評議員会を招集しなければならない。

 評議員会に議長を置く。議長は、理事長をもって充てる。

 前各項に定めるもののほか、評議員会の招集、議事の手続その他評議員会に関し必要な事項は、政令で定める。


第91条の11 次に掲げる事項は、評議員会の議決を経なければならない。

 規約の変更

 毎事業年度の予算

 毎事業年度の事業報告及び決算

 その他規約で定める事項

 理事長は、評議員会が成立しないとき、又は理事長において緊急を要すると認めるときは、評議員会の議決を経なければならない事項で緊急に行う必要があるものを処分することができる。

 理事長は、前項の規定による処置については、次の評議員会においてこれを報告し、その承認を求めなければならない。

 評議員会は、監事に対し、連合会の業務に関する監査を求め、その結果の報告を請求することができる。


(役員)

第91条の12 連合会に、役員として理事及び監事を置く。

 理事及び監事は、評議員において互選する。ただし、特別の事情があるときは、評議員以外の者のうちから評議員会で選任することを妨げない。

 設立当時の理事及び監事は、創立総会において、第91条の6第5項の設立の同意を申し出た者(法人にあっては、その代表者)のうちから選挙する。ただし、特別の事情があるときは、当該同意を申し出た者以外の者のうちから選任することを妨げない。

 理事のうち1人を理事長とし、理事が選挙する。

 役員の任期は、2年とする。ただし、補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。

 役員は、その任期が満了しても、後任の役員が就任するまでの間は、なお、その職務を行う。

 監事は、理事又は連合会の職員と兼ねることができない。


(役員の職務等)

第91条の13 理事長は、連合会を代表し、その業務を執行する。理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、理事長のあらかじめ指定する理事がその職務を代理し、又はその職務を行う。

 連合会の業務は、規約に別段の定めのある場合を除くほか、理事の過半数により決し、可否同数のときは、理事長の決するところによる。

 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して、積立金の管理及び運用に関する連合会の業務を執行することができる。

 監事は、連合会の業務を監査する。

 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は評議員会に意見を提出することができる。


(理事の義務及び損害賠償責任)

第91条の14 理事は、前条第3項に規定する連合会の業務について、法令、法令に基づいてする厚生労働大臣の処分、規約及び評議員会の議決を遵守し、連合会のため忠実にその職務を遂行しなければならない。

 理事が前条第3項に規定する連合会の業務についてその任務を怠ったときは、その理事は、連合会に対し連帯して損害賠償の責めに任ずる。


(理事の禁止行為等)

第91条の15 理事は、自己又は連合会以外の第三者の利益を図る目的をもって、積立金の管理及び運用の適正を害するものとして厚生労働省令で定める行為をしてはならない。

 連合会は、前項の規定に違反した理事を、規約で定めるところにより、評議員会の議決を経て、交代させることができる。


(理事長の代表権の制限)

第91条の16 連合会と理事長(第91条の13第1項の規定により理事長の職務を代理し、又はその職務を行う者を含む。以下この条において同じ。)との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。この場合においては、監事が連合会を代表する。


(会員の資格)

第91条の17 連合会の会員たる資格を有する者は、次に掲げる者とする。

 事業主等

 前号に掲げる者以外の者であって、企業型年金その他の政令で定める年金制度を実施するものとして規約で定めるもの

第3節 連合会の行う業務

(連合会の業務)

第91条の18 連合会は、次に掲げる業務を行うものとする。

 次条第2項の規定により脱退一時金相当額の移換を受け、同条第3項の規定により中途脱退者又はその遺族について老齢給付金又は遺族給付金(一時金として支給するものに限る。次号、次項第1号、同条第3項及び第5項、第91条の20第3項及び第5項、第91条の21第3項、第91条の26第4項並びに第91条の27第3項において同じ。)の支給を行うこと。

 第91条の20第2項の規定により同条第1項に規定する残余財産の移換を受け、同条第3項の規定により同条第1項に規定する終了制度加入者等又はその遺族について老齢給付金又は遺族給付金の支給を行うこと。

 連合会は、前項の規定による業務のほか、次に掲げる業務を行うことができる。

 第91条の21第2項の規定により同条第1項に規定する残余財産の移換を受け、同条第3項の規定により同条第1項に規定する終了制度加入者等又はその遺族について障害給付金又は遺族給付金の支給を行うこと。

 第91条の22第2項の規定により同条第1項に規定する残余財産の移換を受け、同条第3項又は第5項の規定により同条第1項に規定する終了制度加入者等又はその遺族について遺族給付金の支給を行うこと。

 連合会は、第91条の26第1項又は第91条の27第1項の申出に基づき、確定給付企業年金の資産管理運用機関等又は企業型年金の資産管理機関若しくは国民年金基金連合会に当該申出に係る積立金を移換することができる。

 連合会は、次に掲げる事業を行うことができる。ただし、第1号に掲げる事業を行う場合には、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

 事業主等が支給する年金給付及び一時金につき一定額が確保されるよう、事業主等の拠出金等を原資として、事業主等の積立金の額を付加する事業

 会員の行う事業の健全な発展を図るために必要な事業であって政令で定めるもの

 連合会は、確定給付企業年金並びに前条第2号に規定する年金制度の加入者及び加入者であった者(以下この項において「確定給付企業年金の加入者等」という。)の福祉を増進するため、規約で定めるところにより、確定給付企業年金の加入者等の福利及び厚生に関する事業を行うことができる。

 連合会は、第93条の規定による委託を受けて、事業主等の業務の一部を行うことができる。

 連合会は、その業務の一部を、政令で定めるところにより、信託会社、信託業務を営む金融機関、生命保険会社、農業協同組合連合会その他の法人に委託することができる。


(中途脱退者に係る措置)

第91条の19 確定給付企業年金の中途脱退者は、当該確定給付企業年金の事業主等に脱退一時金相当額の連合会への移換を申し出ることができる。

 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の申出があったときは、連合会に当該申出に係る脱退一時金相当額を移換するものとする。

 連合会は、前項の規定により脱退一時金相当額の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該中途脱退者又はその遺族に対し、老齢給付金又は遺族給付金の支給を行うものとする。

 当該確定給付企業年金の事業主等は、第2項の規定により当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等が脱退一時金相当額を移換したときは、当該中途脱退者に係る脱退一時金の支給に関する義務を免れる。

 連合会は、第3項の規定により老齢給付金又は遺族給付金の支給を行うこととなったときは、その旨を当該中途脱退者又はその遺族に通知しなければならない。

 連合会は、中途脱退者又はその遺族の所在が明らかでないため前項の通知をすることができないときは、同項の通知に代えて、その通知すべき事項を公告しなければならない。


(終了制度加入者等に係る措置)

第91条の20 終了制度加入者等(終了した確定給付企業年金の事業主等がその終了した日において老齢給付金の支給に関する義務を負っていた者に限る。以下この条において同じ。)は、終了した確定給付企業年金の清算人に第89条第6項の規定により終了制度加入者等に分配すべき残余財産(以下この条において「残余財産」という。)の連合会への移換を申し出ることができる。

 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の申出があったときは、連合会に当該申出に係る残余財産を移換するものとする。

 連合会は、前項の規定により残余財産の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該終了制度加入者等又はその遺族に対し、老齢給付金又は遺族給付金の支給を行うものとする。

 連合会が第2項の規定により残余財産の移換を受けたときは、第89条第6項の規定の適用については、当該残余財産は、当該終了制度加入者等に分配されたものとみなす。

 連合会は、第3項の規定により老齢給付金又は遺族給付金の支給を行うこととなったときは、その旨を当該終了制度加入者等又はその遺族に通知しなければならない。

 前条第6項の規定は、前項の規定による通知について準用する。


第91条の21 連合会が第91条の18第2項第1号に掲げる業務を行っている場合にあっては、終了制度加入者等(当該確定給付企業年金が終了した日において障害給付金の受給権を有していた者に限る。以下この条において同じ。)は、当該確定給付企業年金の清算人に第89条第6項の規定により終了制度加入者等に分配すべき残余財産(以下この条において「残余財産」という。)の連合会への移換を申し出ることができる。

 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の申出があったときは、連合会に当該申出に係る残余財産を移換するものとする。

 連合会は、前項の規定により残余財産の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該終了制度加入者等又はその遺族に対し、障害給付金又は遺族給付金の支給を行うものとする。

 前条第4項及び第5項の規定は、前三項の場合について準用する。この場合において、同条第4項中「第2項」とあるのは「次条第2項」と、同条第5項中「第3項」とあるのは「次条第3項」と、「老齢給付金」とあるのは「障害給付金」と、それぞれ読み替えるものとする。

 第91条の19第6項の規定は、前項において読み替えて準用する前条第5項の規定による通知について準用する。


第91条の22 連合会が第91条の18第2項第2号に掲げる業務を行っている場合にあっては、終了制度加入者等(当該確定給付企業年金が終了した日において遺族給付金の受給権を有していた者に限る。以下この条において同じ。)は、当該確定給付企業年金の清算人に第89条第6項の規定により終了制度加入者等に分配すべき残余財産(以下この条において「残余財産」という。)の連合会への移換を申し出ることができる。

 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の申出があったときは、連合会に当該申出に係る残余財産を移換するものとする。

 連合会は、前項の規定により残余財産の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該終了制度加入者等に対し、遺族給付金の支給を行うものとする。

 第49条、第51条第1項及び第3項、第53条並びに第54条の規定は、連合会が支給する前項の遺族給付金について準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。

 前項において準用する第51条第1項の規定にかかわらず、当該終了制度加入者等が死亡したときは、規約で定めるところにより、当該終了制度加入者等の次の順位の遺族に遺族給付金(一時金として支給するものに限る。次項において同じ。)を支給することができる。

 前項の遺族は、当該終了制度加入者等に係る第48条各号に掲げる者とし、遺族給付金を受けることができる遺族の順位は連合会の規約で定めるところによる。この場合において、同条中「給付対象者」とあるのは、「第91条の22第1項に規定する終了制度加入者等」とする。

 第91条の20第4項及び第5項の規定は、第1項から第3項までの場合について準用する。この場合において、同条第4項中「第2項」とあるのは「第91条の22第2項」と、同条第5項中「第3項」とあるのは「第91条の22第3項」と、「老齢給付金又は遺族給付金」とあるのは「遺族給付金」と、それぞれ読み替えるものとする。

 第91条の19第6項の規定は、前項において読み替えて準用する第91条の20第5項の規定による通知について準用する。


(裁定)

第91条の23 連合会が支給する給付を受ける権利は、その権利を有する者の請求に基づいて、連合会が裁定する。

 連合会は、前項の規定による裁定に基づき、その請求をした者に給付の支給を行う。


(準用規定)

第91条の24 第31条、第33条、第34条第1項及び第35条の規定は連合会が支給する給付について、第36条第1項及び第2項(第2号を除く。)、第37条、第38条並びに第40条の規定は連合会が支給する老齢給付金について、第47条、第48条、第53条及び第54条の規定は連合会が支給する第91条の19第3項、第91条の20第3項及び第91条の21第3項の遺族給付金について、第34条第2項、第44条、第46条、第52条及び第54条の規定は連合会が支給する障害給付金について、第59条、第60条第1項及び第2項、第61条並びに第66条から第68条までの規定はこの法律の規定による連合会の積立金の積立て及びその運用について、第72条の規定はこの法律の規定により連合会が締結した資産運用契約について準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。


(政令への委任)

第91条の25 第91条の19から前条までに定めるもののほか、連合会による中途脱退者に係る措置及び終了制度加入者等に係る措置に関し必要な事項は、政令で定める。


(連合会から確定給付企業年金への積立金の移換)

第91条の26 連合会が第91条の19第3項又は第91条の20第3項の規定により老齢給付金の支給に関する義務を負っている者(以下この条及び次条において「中途脱退者等」という。)は、確定給付企業年金の加入者の資格を取得した場合であって、連合会及び当該確定給付企業年金の規約において、あらかじめ、連合会から当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等に連合会の規約で定める積立金の移換ができる旨が定められているときは、連合会に当該積立金の移換を申し出ることができる。ただし、中途脱退者等が連合会が支給する老齢給付金の受給権を有するときは、この限りでない。

 連合会は、前項の申出があったときは、当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等に当該申出に係る積立金を移換するものとする。

 当該確定給付企業年金の事業主等は、前項の規定により当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等が積立金の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、規約で定めるところにより、当該中途脱退者等に対し、老齢給付金等の支給を行うものとする。

 連合会は、第2項の規定により積立金を移換したときは、当該中途脱退者等に係る老齢給付金又は遺族給付金の支給に関する義務を免れる。

 当該確定給付企業年金の事業主等は、第3項の規定により老齢給付金等の支給を行うこととなったときは、その旨を当該中途脱退者等に通知しなければならない。


(連合会から確定拠出年金への積立金の移換)

第91条の27 中途脱退者等は、企業型年金加入者又は個人型年金加入者の資格を取得した場合であって、連合会の規約において、あらかじめ、当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に連合会の規約で定める積立金の移換ができる旨が定められているときは、連合会に当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会への当該積立金の移換を申し出ることができる。ただし、中途脱退者等が連合会が支給する老齢給付金の受給権を有するときは、この限りでない。

 連合会は、前項の申出があったときは、当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に当該申出に係る積立金を移換するものとする。

 連合会は、前項の規定により積立金を移換したときは、当該中途脱退者等に係る老齢給付金又は遺族給付金の支給に関する義務を免れる。

 当該企業型年金の企業型記録関連運営管理機関等又は国民年金基金連合会は、第2項の規定により積立金が当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に移換されたときは、その旨を当該中途脱退者等に通知しなければならない。


(政令への委任)

第91条の28 前二条に定めるもののほか、連合会からの積立金の移換に関し必要な事項は、政令で定める。

第4節 解散及び清算

(解散)

第91条の29 連合会は、次に掲げる理由により解散する。

 評議員の定数の四分の三以上の多数による評議員会の議決

 第102条第6項の規定による解散の命令

 連合会は、前項第1号に掲げる理由により解散しようとするときは、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。


(連合会の解散による年金給付等の支給に関する義務等の消滅)

第91条の30 連合会は、解散したときは、中途脱退者及び終了制度加入者等に係る年金給付及び一時金の支給に関する義務を免れる。ただし、解散した日までに支給すべきであった年金給付若しくは一時金でまだ支給していないものの支給又は第91条の26第2項若しくは第91条の27第2項の規定により解散した日までに移換すべきであった積立金でまだ移換していないものの移換に関する義務については、この限りでない。


(清算)

第91条の31 連合会が第91条の29第1項第1号の規定により解散したときは、理事が、その清算人となる。ただし、評議員会において他人を選任したときは、この限りでない。

 連合会が第91条の29第1項第2号の規定により解散したときは、厚生労働大臣が清算人を選任する。

 第88条の2、第89条第4項(第2号を除く。)及び第5項並びに第89条の2から第91条までの規定は、連合会の清算について準用する。

第12章 確定給付企業年金についての税制上の措置

第92条 確定給付企業年金に係る給付、掛金及び積立金については、所得税法(昭和40年法律第33号)、法人税法(昭和40年法律第34号)、相続税法(昭和25年法律第73号)及び地方税法(昭和25年法律第226号)並びにこれらの法律に基づく命令で定めるところにより、所得税、法人税、相続税並びに道府県民税(都民税を含む。)及び市町村民税(特別区民税を含む。)の課税について必要な措置を講ずる。

第13章 雑則

(業務の委託)

第93条 事業主等は、政令で定めるところにより、給付の支給及び掛金の額の計算に関する業務その他の業務(給付の支給を行うために必要となる加入者等に関する情報の収集、整理又は分析を含む。)を、信託会社、信託業務を営む金融機関、生命保険会社、農業協同組合連合会、連合会その他の法人に委託することができる。


(福祉事業)

第94条 基金は、第4章に規定する給付を行うほか、加入者等の福祉を増進するため、規約で定めるところにより、加入者等の福利及び厚生に関する事業を行うことができる。


(財務)

第95条 事業主等は、事業年度その他財務に関しては、この法律の規定によるほか、政令で定めるところによらなければならない。


(年金数理)

第96条 事業主等は、適正な年金数理に基づいて、給付の設計、掛金の額の計算及び決算を行わなければならない。

 連合会は、適正な年金数理に基づいて、給付の設計及び決算を行わなければならない。


(年金数理関係書類の年金数理人による確認)

第97条 この法律に基づき事業主等(第3条第1項各号若しくは第77条第4項の規定に基づき確定給付企業年金を実施しようとする事業主又は第76条第3項の規定に基づき合併により基金を設立しようとする設立委員を含む。)又は連合会(第91条の5の規定に基づき連合会を設立しようとする発起人を含む。)が厚生労働大臣に提出する年金数理に関する業務に係る書類であって厚生労働省令で定めるものについては、当該書類が適正な年金数理に基づいて作成されていることを次項に規定する年金数理人が確認し、署名押印したものでなければならない。

 年金数理人は、前項に規定する確認を適確に行うために必要な知識経験を有することその他の厚生労働省令で定める要件に適合する者とする。


(書類等の提出)

第98条 事業主等又は連合会は、必要があると認めるときは、受給権者に対して、障害の状態に関する書類その他の物件の提出を求めることができる。


(届出)

第99条 受給権者が死亡したときは、戸籍法(昭和22年法律第224号)の規定による死亡の届出義務者は、30日以内に、その旨を事業主等又は連合会に届け出なければならない。


(報告書の提出)

第100条 事業主等は、毎事業年度終了後4月以内に、厚生労働省令で定めるところにより、確定給付企業年金の事業及び決算に関する報告書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。

 事業主等は、前項の書類を確定給付企業年金の実施事業所又は基金の主たる事務所に備え付けて置かなければならない。

 加入者等は、事業主等に対し、前項の書類の閲覧を請求することができる。この場合において、事業主等は、正当な理由がある場合を除き、これを拒んではならない。


第100条の2 連合会は、毎事業年度終了後6月以内に、厚生労働省令で定めるところにより、その業務についての報告書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。

 前条第2項の規定は、前項の書類について準用する。この場合において、同条第2項中「事業主等」とあり、及び「確定給付企業年金の実施事業所又は基金」とあるのは、「連合会」と読み替えるものとする。


(報告の徴収等)

第101条 厚生労働大臣は、この法律の施行に必要な限度において、事業主等又は連合会に対し、その事業の実施状況に関する報告を徴し、又は当該職員をして事業主等若しくは連合会の事務所に立ち入って関係者に質問させ、若しくは実地にその状況を検査させることができる。

 第90条第2項の規定は前項の規定による質問及び検査について、同条第3項の規定は前項の規定による権限について準用する。


(事業主等又は連合会に対する監督)

第102条 厚生労働大臣は、前条の規定により報告を徴し、又は質問し、若しくは検査した場合において、事業主等若しくは連合会の確定給付企業年金に係る事業の管理若しくは執行が法令、規約、若しくは厚生労働大臣の処分に違反していると認めるとき、事業主等若しくは連合会の事業の管理若しくは執行が著しく適正を欠くと認めるとき、又は事業主若しくは基金若しくは連合会の役員がその事業の管理若しくは執行を明らかに怠っていると認めるときは、期間を定めて、事業主又は基金若しくは連合会若しくはこれらの役員に対し、その事業の管理若しくは執行について違反の是正又は改善のため必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。

 厚生労働大臣は、規約型企業年金、基金又は連合会の事業の健全な運営を確保するため必要があると認めるときは、期間を定めて、当該規約型企業年金に係る事業主、基金又は連合会に対し、その規約の変更を命ずることができる。

 事業主が前項の命令に違反したときは、厚生労働大臣は、当該規約型企業年金に係る規約の承認を取り消すことができる。

 基金若しくは連合会若しくはこれらの役員が第1項の命令に違反したとき、又は基金若しくは連合会が第2項の命令に違反したときは、厚生労働大臣は、当該基金又は連合会に対し、期間を定めて、当該違反に係る役員の全部又は一部の解任を命ずることができる。

 基金又は連合会が前項の命令に違反したときは、厚生労働大臣は、同項の命令に係る役員を解任することができる。

 事業主若しくは基金若しくは連合会が第1項の規定による命令に違反したとき、又はその事業の実施状況によりその継続が困難であると認めるときは、厚生労働大臣は、当該規約型企業年金に係る規約の承認を取り消し、又は基金若しくは連合会の解散を命ずることができる。


(期間の計算)

第103条 この法律又はこの法律に基づく命令に規定する期間の計算については、この法律に別段の規定がある場合を除くほか、民法(明治29年法律第89号)の期間に関する規定を準用する。


(権限の委任)

第104条 この法律に規定する厚生労働大臣の権限(連合会に係る権限を除く。)は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。

 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。


(実施規定)

第105条 この法律に特別の規定があるものを除くほか、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、厚生労働省令で定める。


(経過措置)

第106条 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。


第107条 削除


第108条 削除


第109条 削除


第110条 削除


第111条 削除


第112条 削除


第113条 削除


第114条 削除


第115条 削除


第116条 削除


第117条 削除

第14章 罰則

第118条 第90条第1項(第91条の31第3項において準用する場合を含む。)又は第101条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の陳述をし、若しくはこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、前項の罰金刑を科する。


第119条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした事業主若しくは規約型企業年金の清算人又は基金若しくは連合会の役員、代理人若しくは使用人その他の従業者若しくはその清算人は、100万円以下の過料に処する。

 第90条第4項(第91条の31第3項において準用する場合を含む。)又は第102条第1項の規定による命令に違反したとき。

 第100条第1項又は第100条の2第1項の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。


第120条 第7条第1項又は第17条第1項(第91条の8第2項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした事業主又は基金若しくは連合会の役員は、100万円以下の過料に処する。


第121条 基金又は連合会がこの法律の規定により基金又は連合会が行うものとされた事業以外の事業を行った場合には、これらの役員、代理人若しくは使用人、その他の従業者又は清算人は、20万円以下の過料に処する。


第122条 基金又は連合会が、次の各号のいずれかに該当する場合には、その役員は、20万円以下の過料に処する。

 第15条(第91条の9において準用する場合を含む。)の規定に違反して、公告を怠り、又は虚偽の公告をしたとき。

 第91条の19第5項又は第91条の20第5項(第91条の21第4項及び第91条の22第7項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、通知をしないとき。

 第91条の19第6項(第91条の20第6項、第91条の21第5項及び第91条の22第8項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、公告を怠り、又は虚偽の公告をしたとき。


第123条 次の各号のいずれかに該当する者は、10万円以下の過料に処する。

 第10条第2項の規定に違反して、企業年金基金という名称を用いた者

 第86条又は第99条の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者

 第91条の4第2項の規定に違反して、企業年金連合会という名称を用いた者

附 則
(施行期日)

第1条 この法律は、平成14年4月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

一・二 略

 第111条から第114条まで及び第115条第2項の規定並びに附則第4条、第10条、第16条及び第35条の規定 公布の日から起算して2年6月を超えない範囲内において政令で定める日


(名称の使用制限に関する経過措置)

第2条 この法律の施行の際現に企業年金基金という名称を使用している者については、第10条第2項の規定は、この法律の施行後6月間は、適用しない。


(適格退職年金契約の円滑な移行)

第5条 政府は、平成24年3月31日までの間に、附則第24条の規定による改正後の法人税法附則第20条第3項に規定する適格退職年金契約の確定給付企業年金その他の制度への円滑な移行を図るため、確定給付企業年金制度の周知その他円滑な移行のために必要な措置を講ずるものとする。


(検討)

第6条 政府は、この法律の施行後5年を経過した場合において、この法律の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。


(適格退職年金契約に係る権利義務の確定給付企業年金への移転)

第25条 事業主等は、その実施事業所の事業主が前条の規定による改正後の法人税法(以下「新法人税法」という。)附則第20条第3項に規定する適格退職年金契約を締結している場合は、平成24年3月31日までの間に限り、厚生労働大臣の承認(当該確定給付企業年金が基金型企業年金である場合にあっては、認可)を受けて、当該適格退職年金契約に係る同条第2項第1号ロに規定する信託の受益者又は同項第2号ロに規定する保険金受取人若しくは同項第3号ロに規定する共済金受取人(以下「移行適格退職年金受益者等」という。)に係る給付の支給に関する権利義務を承継することができる。

 第74条第2項及び第3項の規定は当該確定給付企業年金が規約型企業年金である場合に事業主が前項の承認の申請を行う場合について、第76条第2項の規定は当該確定給付企業年金が基金型企業年金である場合に基金が前項の認可の申請を行う場合について、それぞれ準用する。

 第1項の規定により当該事業主等が権利義務を承継する場合においては、当該適格退職年金契約に係る新法人税法附則第20条第2項各号に掲げる法人から当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等に当該適格退職年金契約に係る積立金を移換するものとする。

 第1項の規定により移行適格退職年金受益者等に係る給付の支給に関する権利義務を承継した確定給付企業年金については、第36条第4項及び第41条第3項の規定は適用せず、第36条第2項及び第41条第2項の適用については、第36条第2項中「次に掲げる要件(」とあるのは「次に掲げる要件(附則第25条第1項の規定により給付の支給に関する権利義務を承継した移行適格退職年金受益者等については、別に政令で定める要件とし、」と、第41条第2項中「次に掲げる要件」とあるのは「次に掲げる要件(附則第25条第1項の規定により給付の支給に関する権利義務を承継した移行適格退職年金受益者等については、別に政令で定める要件)」とする。


(適格退職年金契約に係る権利義務の厚生年金基金への移転)

第26条 厚生年金基金は、その設立事業所の事業主が、新法人税法附則第20条第3項に規定する適格退職年金契約を締結している場合は、平成24年3月31日までの間に限り、厚生労働大臣の認可を受けて、移行適格退職年金受益者等に係る給付の支給に関する権利義務を承継することができる。

 第107条第3項の規定は、厚生年金基金が前項の認可の申請を行う場合について準用する。

 第1項の規定により当該厚生年金基金が権利義務を承継する場合においては、当該適格退職年金契約に係る新法人税法附則第20条第2項各号に掲げる法人から当該厚生年金基金に当該適格退職年金契約に係る積立金を移換するものとする。

 第1項の規定により給付の支給に関する権利義務を承継する移行適格退職年金受益者等であって当該厚生年金基金の加入員とならない者については、厚生年金保険法第131条から第133条の2まで、第135条並びに第136条において準用する同法第36条第1項及び第2項の規定は、適用しない。

 第1項の規定により移行適格退職年金受益者等に係る給付の支給に関する権利義務を承継した厚生年金基金が支給する死亡を支給理由とする年金たる給付又は一時金たる給付(第1項の認可を受けた日において、当該適格退職年金契約に基づき移行適格退職年金受益者等の死亡により支給される退職年金の給付を受ける権利を有する者に支給するものに限る。)については、厚生年金保険法第136条において準用する同法第41条の規定は、適用しない。


第27条 前二条に定めるもののほか、新法人税法附則第20条第3項に規定する適格退職年金契約に係る権利義務の承継に関し必要な事項は、政令で定める。


(罰則に関する経過措置)

第37条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定については、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(その他の経過措置の政令への委任)

第38条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成13年6月29日法律第94号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成14年1月1日から施行する。

附 則(平成13年7月4日法律第101号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成14年4月1日から施行する。

附 則(平成14年5月10日法律第39号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して9月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。


(確定給付企業年金法の一部改正に伴う経過措置)

第18条 前条の規定による改正後の確定給付企業年金法附則第28条第1項の規定は、施行日以後に効力が生じた退職金共済契約について適用し、施行日前退職金共済契約については、なお従前の例による。

附 則(平成14年12月13日法律第164号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成15年10月1日から施行する。

附 則(平成15年5月30日法律第54号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成16年4月1日から施行する。


(罰則の適用に関する経過措置)

第38条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附 則(平成16年6月2日法律第76号)
(施行期日)

第1条 この法律は、破産法(平成16年法律第75号。次条第8項並びに附則第3条第8項、第5条第8項、第16項及び第21項、第8条第3項並びに第13条において「新破産法」という。)の施行の日から施行する。


(罰則の適用等に関する経過措置)

第12条 施行日前にした行為並びに附則第2条第1項、第3条第1項、第4条、第5条第1項、第9項、第17項、第19項及び第21項並びに第6条第1項及び第3項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 施行日前にされた破産の宣告、再生手続開始の決定、更生手続開始の決定又は外国倒産処理手続の承認の決定に係る届出、通知又は報告の義務に関するこの法律による改正前の証券取引法、測量法、国際観光ホテル整備法、建築士法、投資信託及び投資法人に関する法律、電気通信事業法、電気通信役務利用放送法、水洗炭業に関する法律、不動産の鑑定評価に関する法律、外国証券業者に関する法律、積立式宅地建物販売業法、銀行法、貸金業の規制等に関する法律、浄化槽法、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、抵当証券業の規制等に関する法律、金融先物取引法、遊漁船業の適正化に関する法律、前払式証票の規制等に関する法律、商品投資に係る事業の規制に関する法律、不動産特定共同事業法、保険業法、資産の流動化に関する法律、債権管理回収業に関する特別措置法、新事業創出促進法、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律、著作権等管理事業法、マンションの管理の適正化の推進に関する法律、確定給付企業年金法、特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律、社債等の振替に関する法律、確定拠出年金法、使用済自動車の再資源化等に関する法律、信託業法及び特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律附則第2条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第1条の規定による改正前の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律の規定並びにこれらの規定に係る罰則の適用については、なお従前の例による。


(政令への委任)

第14条 附則第2条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成16年6月11日法律第104号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成16年10月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

 第2条、第8条、第15条、第22条、第28条、第32条、第36条、第39条、第42条、第44条の2、第49条、第51条及び第52条並びに附則第4条、第17条から第24条まで、第34条から第38条まで、第57条、第58条及び第60条から第64条までの規定 平成17年4月1日

 第9条、第16条、第20条、第23条、第29条、第37条、第40条及び第46条並びに附則第39条、第40条、第59条及び第67条から第72条までの規定 平成17年10月1日


(検討)

第3条 政府は、社会保障制度に関する国会の審議を踏まえ、社会保障制度全般について、税、保険料等の負担と給付の在り方を含め、一体的な見直しを行いつつ、これとの整合を図り、公的年金制度について必要な見直しを行うものとする。

 前項の公的年金制度についての見直しを行うに当たっては、公的年金制度の一元化を展望し、体系の在り方について検討を行うものとする。

 短時間労働者に対する厚生年金保険法の適用については、就業形態の多様化の進展を踏まえ、被用者としての年金保障を充実する観点及び企業間における負担の公平を図る観点から、社会経済の状況、短時間労働者が多く就業する企業への影響、事務手続の効率性、短時間労働者の意識、就業の実態及び雇用への影響並びに他の社会保障制度及び雇用に関する施策その他の施策との整合性に配慮しつつ、企業及び被用者の雇用形態の選択にできる限り中立的な仕組みとなるよう、この法律の施行後5年を目途として、総合的に検討が加えられ、その結果に基づき、必要な措置が講ぜられるものとする。


(罰則に関する経過措置)

第73条 この法律(附則第1条ただし書に規定する規定については、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(その他の経過措置の政令への委任)

第74条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成16年6月11日法律第105号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成18年4月1日から施行する。ただし、第17条第3項(通則法第14条の規定を準用する部分に限る。)及び第30条並びに次条から附則第5条まで、附則第7条及び附則第39条の規定は、公布の日から施行する。


(政令への委任)

第39条 附則第2条から第13条まで、附則第15条、附則第16条及び附則第19条に定めるもののほか、管理運用法人の設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成16年6月18日法律第126号)
(施行期日)

第1条 この法律は、協定の効力発生の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

 略

 附則第41条の規定 国民年金法等の一部を改正する法律(平成16年法律第104号)の公布の日又は公布日のいずれか遅い日

附 則(平成16年12月3日法律第154号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。


(処分等の効力)

第121条 この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。


(罰則に関する経過措置)

第122条 この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(その他の経過措置の政令への委任)

第123条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成18年6月2日法律第50号)

この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。

附 則(平成18年6月14日法律第66号)

この法律は、平成18年証券取引法改正法の施行の日から施行する。

附 則(平成19年7月6日法律第110号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成20年4月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

 第1条、第6条、第13条、第16条及び第19条並びに附則第23条、第25条、第27条及び第28条の規定 公布の日

二~五 略

 第5条及び第10条並びに附則第18条及び第19条の規定 平成23年4月1日


(罰則に関する経過措置)

第27条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定については、当該各規定。次条において同じ。)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附 則(平成21年5月1日法律第36号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成22年1月1日から施行する。

附 則(平成23年6月24日法律第74号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行する。

附 則(平成23年8月10日法律第93号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から施行する。


(政令への委任)

第6条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成24年8月22日法律第62号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成29年8月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 附則第2条の2から第2条の4まで、第57条及び第71条の規定 公布の日

二~四 略

 第3条中厚生年金保険法第12条に一号を加える改正規定並びに同法第20条第1項及び第21条第1項の改正規定、第8条中平成16年国民年金等改正法附則第3条第3項を削る改正規定、第10条中国家公務員共済組合法第2条第1項の改正規定、第15条中地方公務員等共済組合法第2条第1項の改正規定、第19条の2の規定、第25条中健康保険法第3条、第41条第1項及び附則第5条の3の改正規定、第26条中船員保険法第2条第9項第1号の改正規定並びに第27条から第29条までの規定並びに次条第2項並びに附則第16条、第17条、第45条、第46条、第51条から第56条まで、第59条、第60条及び第67条の規定 平成28年10月1日


(その他の経過措置の政令への委任)

第71条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成24年8月22日法律第63号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成27年10月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

 次条並びに附則第3条、第28条、第159条及び第160条の規定 公布の日


(その他の経過措置の政令への委任)

第160条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成24年11月26日法律第98号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成27年10月1日から施行する。ただし、第3条並びに次条及び附則第9条の規定は、公布の日から施行する。

附 則(平成25年5月31日法律第26号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から施行する。

附 則(平成25年6月26日法律第63号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 第4条中国民年金法等の一部を改正する法律附則第20条及び第64条の改正規定、第5条中国民年金法等の一部を改正する法律附則第19条第2項の改正規定並びに次条並びに附則第139条、第143条、第146条及び第153条の規定 公布の日


(法制上の措置等)

第2条 政府は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から起算して10年を経過する日までに、存続厚生年金基金が解散し又は他の企業年金制度等に移行し、及び存続連合会が解散するよう検討し、速やかに必要な法制上の措置を講ずるものとする。


(定義)

第3条 この附則において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

 改正前厚生年金保険法 第1条の規定による改正前の厚生年金保険法をいう。

 改正後厚生年金保険法 第1条の規定による改正後の厚生年金保険法をいう。

 改正前確定給付企業年金法 第2条の規定による改正前の確定給付企業年金法をいう。

 改正後確定給付企業年金法 第2条の規定による改正後の確定給付企業年金法をいう。

 改正後国民年金法 第3条の規定による改正後の国民年金法をいう。

 改正前確定拠出年金法 附則第102条の規定による改正前の確定拠出年金法(平成13年法律第88号)をいう。

 改正後確定拠出年金法 附則第102条の規定による改正後の確定拠出年金法をいう。

 改正前保険業法 附則第131条の規定による改正前の保険業法(平成7年法律第105号)をいう。

 改正後特別会計法 附則第135条の規定による改正後の特別会計に関する法律(平成19年法律第23号)をいう。

 旧厚生年金基金 改正前厚生年金保険法の規定により設立された厚生年金基金をいう。

十一 存続厚生年金基金 次条の規定によりなお存続する厚生年金基金及び附則第6条の規定により従前の例により施行日以後に設立された厚生年金基金をいう。

十二 厚生年金基金 旧厚生年金基金又は存続厚生年金基金をいう。

十三 存続連合会 附則第37条の規定によりなお存続する企業年金連合会をいう。

十四 確定給付企業年金 改正後確定給付企業年金法第2条第1項に規定する確定給付企業年金をいう。

十五 連合会 改正後確定給付企業年金法第91条の2第1項に規定する企業年金連合会をいう。


(存続厚生年金基金に係る改正前厚生年金保険法等の効力等)

第5条 存続厚生年金基金については、次に掲げる規定は、なおその効力を有する。

 略

 改正前確定給付企業年金法第107条第1項、第2項、第3項(改正前確定給付企業年金法第111条第5項及び第112条第7項において準用する場合を含む。)、第4項及び第5項、第110条から第115条の3まで並びに第116条(改正前厚生年金保険法の規定により設立された企業年金連合会からの積立金の移換に係る部分を除く。)の規定、改正前確定給付企業年金法第107条第5項、第110条の2第5項及び第111条第5項において準用する改正前確定給付企業年金法第74条第2項及び第3項の規定並びに改正前確定給付企業年金法第107条第5項及び第110条の2第5項において準用する改正前確定給付企業年金法第76条第2項の規定

 前項の規定によりなおその効力を有するものとされた同項各号に掲げる規定を適用する場合においては、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

改正前厚生年金保険法第81条の3第1項

厚生年金基金

公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号。以下「平成25年改正法」という。)附則第3条第11号に規定する存続厚生年金基金(以下「厚生年金基金」という。)

改正前厚生年金保険法第85条の3

厚生年金基金又は企業年金連合会

厚生年金基金

改正前厚生年金保険法第115条第1項第12号

解散

解散(平成25年改正法附則第19条第9項の規定による解散を含む。第145条第1項第3号及び第179条第5項を除き、以下同じ。)

改正前厚生年金保険法第130条第5項

企業年金連合会

平成25年改正法附則第3条第13号に規定する存続連合会(以下「企業年金連合会」という。)又は同条第15号に規定する連合会

改正前厚生年金保険法第138条第6項

解散する場合

第145条第1項又は平成25年改正法附則第19条第9項の規定により解散する場合

年金給付等積立金の額

平成25年改正法附則第11条第1項に規定する年金給付等積立金の額

改正前厚生年金保険法第142条第1項、第143条第1項並びに第144条の2第2項及び第4項

四分の三

三分の二

改正前厚生年金保険法第144条の5第4項

解散した基金は

第145条第1項又は平成25年改正法附則第19条第9項の規定により解散した基金は

第147条第4項

平成25年改正法附則第34条第4項

残余財産(

残余財産(附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法

改正前厚生年金保険法第145条第1項第1号

四分の三

三分の二

改正前厚生年金保険法第146条

解散したとき

前条第1項又は平成25年改正法附則第19条第9項の規定により解散したとき

解散した日

当該解散した日

改正前厚生年金保険法第146条の2、第147条の5第2項並びに第148条第1項、第3項及び第4項

解散した

第145条第1項又は平成25年改正法附則第19条第9項の規定により解散した

改正前厚生年金保険法第173条及び第173条の2

基金又は連合会

基金

改正前厚生年金保険法第176条第1項

基金及び連合会

基金

第130条第5項又は第159条第7項

第130条第5項

改正前厚生年金保険法第176条第2項

基金及び連合会

基金

改正前厚生年金保険法第176条の2第1項

基金(第111条第1項若しくは

基金(

含む。)又は連合会

含む。)

改正前厚生年金保険法第177条

基金及び連合会

基金

改正前厚生年金保険法第177条の2第1項

加入員

加入員及び加入員以外の者であつて基金が年金たる給付又は一時金たる給付の支給義務を負つているもの

改正前厚生年金保険法第178条第1項

基金又は連合会

基金

基金若しくは連合会

基金

改正前厚生年金保険法第179条第1項

基金若しくは連合会

基金

改正前厚生年金保険法第179条第2項

基金又は連合会

基金

改正前厚生年金保険法第179条第3項

基金若しくは連合会

基金

基金又は連合会

基金

改正前厚生年金保険法第179条第4項

基金又は連合会

基金

改正前厚生年金保険法第180条の2

厚生年金基金又は企業年金連合会

基金

改正前厚生年金保険法附則第32条第1項

四分の三

三分の二

改正前確定給付企業年金法第107条第1項

が厚生年金基金

が公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号)附則第3条第11号に規定する存続厚生年金基金(以下「厚生年金基金」という。)

改正前確定給付企業年金法第107条第3項及び第110条の2第2項

四分の三

三分の二

改正前確定給付企業年金法第113条第2項

第85条の2の規定により政府が解散した連合会から徴収する徴収金

の規定による保険料

第87条第6項

第87条(第6項を除く。)

適用する

適用する。この場合において、同法第87条第1項中「年14.6パーセント(当該納期限の翌日から3月を経過する日までの期間については、年7.3パーセント)」とあるのは、「年14.6パーセント」とする

 存続厚生年金基金について次の表の上欄に掲げる規定を適用する場合においては、同欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

改正後厚生年金保険法第34条第1項

の積立金

の積立金及び公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号。以下「平成25年改正法」という。)附則第8条に規定する責任準備金

改正後厚生年金保険法第81条第4項

定める率

定める率(平成25年改正法附則第3条第11号に規定する存続厚生年金基金の加入員である被保険者にあつては、当該率から平成25年改正法附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成25年改正法第1条の規定による改正前の第81条の3第1項に規定する免除保険料率を控除して得た率)

改正後厚生年金保険法第100条の10第1項第10号

第9項

第9項並びに平成25年改正法附則第86条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成25年改正法第1条の規定による改正前の第44条の2第3項(附則第9条の2第3項、第9条の3第2項及び第4項並びに第9条の4第3項及び第5項において準用する場合を含む。)

改正後確定給付企業年金法第5条第1項第2号

という。)その他

という。)、公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号。以下「平成25年改正法」という。)附則第3条第11号に規定する存続厚生年金基金その他

改正後確定給付企業年金法第88条

若しくは第82条の3第2項

、第82条の3第2項若しくは平成25年改正法附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成25年改正法第2条の規定による改正前の第115条の2第2項

確定拠出年金法第3条第4項第3号

以下同じ。)

以下同じ。)、公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号。以下「平成25年改正法」という。)附則第3条第11号に規定する存続厚生年金基金(以下「存続厚生年金基金」という。)

当該確定給付企業年金

当該確定給付企業年金、存続厚生年金基金

確定拠出年金法第4条第1項第2号

確定給付企業年金

確定給付企業年金、存続厚生年金基金

改正後確定拠出年金法第8条第1項第1号

又は企業年金基金

、企業年金基金又は存続厚生年金基金

改正後確定拠出年金法第20条

資格の有無

資格の有無及び存続厚生年金基金の加入員の資格の有無、平成25年改正法附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成25年改正法第1条の規定による改正前の厚生年金保険法第132条第3項に規定する相当する水準

改正後確定拠出年金法第53条第1項及び第2項

企業年金基金

企業年金基金及び存続厚生年金基金

確定拠出年金法第54条第1項

確定給付企業年金

確定給付企業年金、存続厚生年金基金

改正後確定拠出年金法第54条の2第1項

又は企業年金連合会

、企業年金連合会

)をいう

)又は存続厚生年金基金の平成25年改正法附則第40条第1項第1号に規定する基金脱退一時金相当額をいう

改正後確定拠出年金法第54条の2第2項

確定給付企業年金の実施事業所

確定給付企業年金の実施事業所又は当該存続厚生年金基金の設立事業所

確定拠出年金法第55条第2項第4号の2

及び確定給付企業年金

、確定給付企業年金及び存続厚生年金基金

改正後確定拠出年金法第74条の2第2項

確定給付企業年金の実施事業所

確定給付企業年金の実施事業所又は当該存続厚生年金基金の設立事業所

改正後確定拠出年金法第108条第1項及び第2項

及び国民年金基金

、国民年金基金及び存続厚生年金基金

 前二項に定めるもののほか、存続厚生年金基金についての第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた同項各号に掲げる規定並びに改正後厚生年金保険法、改正後確定給付企業年金法及び改正後確定拠出年金法の規定の適用に関し必要な読替えその他必要な事項は、政令で定める。


(存続厚生年金基金の解散に伴う責任準備金相当額の徴収)

第8条 政府は、存続厚生年金基金が解散したときは、その解散した日において当該存続厚生年金基金が年金たる給付の支給に関する義務を負っている者に係る責任準備金相当額(政令で定めるところにより算出した責任準備金に相当する額をいう。以下同じ。)を当該存続厚生年金基金から徴収する。


(責任準備金相当額の一部の物納)

第9条 附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第114条の規定は、前条の規定により政府が当該存続厚生年金基金から責任準備金相当額を徴収する場合について準用する。この場合において、附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第114条第2項中「第111条第2項の厚生労働大臣の承認又は第112条第1項の厚生労働大臣の認可の申請と同時に」とあるのは、「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号。以下「平成25年改正法」という。)附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成25年改正法第1条の規定による改正前の厚生年金保険法第145条第2項の認可若しくは平成25年改正法附則第19条第7項の承認の申請と同時に又は平成25年改正法附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成25年改正法第1条の規定による改正前の厚生年金保険法第145条第1項第3号の規定による解散後速やかに」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

 附則第132条の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前保険業法附則第1条の13の規定は、前項の規定により附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第114条の規定を準用して責任準備金相当額の一部について、国債、株式その他の有価証券であって政令で定めるものによる物納(以下単に「物納」という。)をする場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。


(責任準備金相当額の前納)

第10条 附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法附則第32条第1項の認可を受けた存続厚生年金基金は、次の各号に掲げる認可又は承認前においても、当該各号に定める規定により政府が徴収することとなる責任準備金相当額の全部又は一部を前納することができる。

 略

 附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第111条第2項の承認又は附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第112条第1項の認可 附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第113条第1項

 前項の場合において納付すべき額は、政令で定める基準に従い当該存続厚生年金基金の規約で定めるところにより算定した額とする。

 前二項に定めるもののほか、責任準備金相当額の前納の手続、前納された責任準備金相当額の還付その他責任準備金相当額の全部又は一部の前納について必要な事項は、政令で定める。


(自主解散型基金に係る減額責任準備金相当額等の一部の物納)

第18条 附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第114条の規定は、附則第11条第7項の規定により政府が当該自主解散型基金から減額責任準備金相当額を徴収する場合及び附則第13条第1項の規定により政府が当該自主解散型基金から年金給付等積立金の額を徴収する場合について準用する。この場合において、附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第114条第2項中「第111条第2項の厚生労働大臣の承認又は第112条第1項の厚生労働大臣の認可」とあるのは、「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号)附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた同法第1条の規定による改正前の厚生年金保険法第145条第2項の認可」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

 附則第132条の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前保険業法附則第1条の13の規定は、前項の規定により附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第114条の規定を準用して物納をする場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。


(清算型基金が解散する場合における責任準備金相当額の特例)

第20条 清算型基金は、前条第7項の承認の申請をする際に、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に対し、責任準備金相当額の減額を可とする旨の認定を申請することができる。

 厚生労働大臣は、前項の規定による認定の申請があった場合において、当該申請をした清算型基金が当該申請の日までに業務の運営について相当の努力をしたものとして政令で定める要件に適合すると認めるときは、その認定をするものとする。

 政府は、前項の認定を受けた清算型基金が前条第9項の規定により解散したとき(当該解散した日における年金給付等積立金の額が責任準備金相当額を下回る場合に限る。)は、附則第8条の規定にかかわらず、責任準備金相当額に代えて、減額責任準備金相当額を当該清算型基金から徴収する。この場合において、附則第34条第4項の規定は適用せず、附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第138条第6項の規定の適用については、同項中「政令で定める額」とあるのは、「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号)附則第11条第7項に規定する減額責任準備金相当額」とする。


(清算型納付計画の承認を受けて解散した場合における責任準備金相当額の納付の猶予等)

第22条 清算型基金及びその設立事業所の事業主が前条第1項の承認を受けた場合において、当該清算型基金が附則第19条第9項の規定により解散したとき(当該解散した日における年金給付等積立金の額が責任準備金相当額を下回る場合に限る。)は、政府は、附則第8条の規定にかかわらず、責任準備金相当額を徴収するに当たり、当該清算型基金から当該解散した日における年金給付等積立金の額を徴収し、その設立事業所の事業主から責任準備金相当額から当該年金給付等積立金の額を控除した額を当該事業主の清算型納付計画に基づき徴収する。この場合において、附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第138条第6項の規定及び附則第34条第4項の規定は、適用しない。


(清算型基金に係る減額責任準備金相当額等の一部の物納)

第25条 附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第114条の規定は、附則第20条第3項の規定により政府が当該清算型基金から減額責任準備金相当額を徴収する場合及び附則第22条第1項の規定により政府が当該清算型基金から年金給付等積立金の額を徴収する場合について準用する。この場合において、附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第114条第2項中「第111条第2項の厚生労働大臣の承認又は第112条第1項の厚生労働大臣の認可」とあるのは、「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号)附則第19条第7項の承認」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

 附則第132条の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前保険業法附則第1条の13の規定は、前項の規定により附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第114条の規定を準用して物納をする場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。


(政令への委任)

第26条 附則第11条から前条までに定めるもののほか、自主解散型基金及び清算型基金に関し必要な事項は、政令で定める。


(特定基金に関する経過措置)

第29条 

 前二項に定めるもののほか、前二項に規定する場合におけるこの附則又は改正後確定給付企業年金法の規定の適用に関し必要な読替えその他必要な事項は、政令で定める。


(解散存続厚生年金基金の残余財産の確定給付企業年金への交付)

第35条 施行日以後に解散した存続厚生年金基金(当該解散した日における年金給付等積立金の額が責任準備金相当額を下回るものを除く。)は、規約で定めるところにより、その設立事業所(政令で定める場合にあっては、設立事業所の一部。以下この項及び次条において同じ。)が確定給付企業年金の実施事業所(改正後確定給付企業年金法第4条第1号に規定する実施事業所をいう。以下この項において同じ。)となっている場合又は実施事業所となる場合であって、当該確定給付企業年金の規約において、あらかじめ、当該存続厚生年金基金から前条第4項の規定により当該設立事業所に使用される解散基金加入員等(解散した厚生年金基金がその解散した日において年金たる給付の支給に関する義務を負っていた者をいう。以下同じ。)に分配すべき残余財産(以下この条において「残余財産」という。)の交付を受けることができる旨が定められているときは、当該確定給付企業年金の事業主等(改正後確定給付企業年金法第29条第1項に規定する事業主等をいう。以下同じ。)に残余財産の当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等(改正後確定給付企業年金法第30条第3項に規定する資産管理運用機関等をいう。以下同じ。)への交付を申し出ることができる。

 当該確定給付企業年金の事業主等は、当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等が前項の規定による申出に従い残余財産の交付を受けたときは、当該交付金を原資として、規約で定めるところにより、当該解散基金加入員等に対し、改正後確定給付企業年金法第29条第1項各号及び第2項各号に掲げる給付(以下「老齢給付金等」という。)の支給を行うものとする。

 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等が第1項の規定による申出に従い残余財産の交付を受けたときは、前条第4項の規定の適用については、当該残余財産は、当該解散基金加入員等に分配されたものとみなす。

 当該確定給付企業年金の事業主等は、第2項の規定により老齢給付金等の支給を行うこととなったときは、その旨を当該解散基金加入員等に通知しなければならない。

 当該確定給付企業年金の事業主等は、解散基金加入員等の所在が明らかでないため前項の規定による通知をすることができないときは、当該通知に代えて、その通知すべき事項を公告しなければならない。


(解散存続厚生年金基金の残余財産の独立行政法人勤労者退職金共済機構への交付)

第36条 施行日以後に解散した存続厚生年金基金(当該解散した日における年金給付等積立金の額が責任準備金相当額を下回るものを除く。)は、規約で定めるところにより、その設立事業所の事業主(当該事業主が中小企業退職金共済法(昭和34年法律第160号)第2条第1項に規定する中小企業者である場合に限る。以下この条において同じ。)がその雇用する解散基金加入員(解散した厚生年金基金がその解散した日において老齢年金給付の支給に関する義務を負っていた者をいう。以下同じ。)を中小企業退職金共済法第2条第7項に規定する被共済者として同条第3項に規定する退職金共済契約(以下この条において単に「退職金共済契約」という。)を締結した場合には、附則第34条第4項の規定により当該退職金共済契約の被共済者となった解散基金加入員に分配すべき残余財産(以下この条において「残余財産」という。)のうち被共済者持分額(当該残余財産のうち、当該被共済者となった解散基金加入員の持分として厚生労働省令で定める方法により算定した額をいう。)の範囲内の額の交付を独立行政法人勤労者退職金共済機構(以下この条において「機構」という。)に申し出ることができる。この場合において、同項中「残余財産」とあるのは、「残余財産(附則第36条第1項の規定による申出に従い交付されたものを除く。)」とする。

 機構が前項の規定による申出に従い残余財産のうち被共済者持分額の範囲内の額の交付を受けた場合において、当該交付された額(以下この条において「交付額」という。)のうち、当該退職金共済契約の効力が生じた日における掛金月額その他の事情を勘案して政令で定める額については、厚生労働省令で定めるところにより、政令で定める月数を当該退職金共済契約の被共済者に係る掛金納付月数(掛金の納付があった月数をいう。次項において同じ。)に通算するものとする。この場合において、その通算すべき月数は、当該退職金共済契約の被共済者が存続厚生年金基金の加入員であった期間の月数を超えることができない。

 交付額から前項の政令で定める額を控除した残余の額を有する当該退職金共済契約の被共済者が退職したときにおける退職金の額は、中小企業退職金共済法第10条第1項ただし書及び第2項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる前項の規定による通算後の掛金納付月数の区分に応じ、当該各号に定める額とする。

 11月以下 当該交付のあった日の属する月の翌月から当該被共済者が退職した日の属する月までの期間につき、当該残余の額に対し、政令で定める利率に厚生労働大臣が定める利率を加えた利率の複利による計算をして得た元利合計額(当該交付のあった日の属する月に当該被共済者が退職したときは、当該残余の額。次号において「計算後残余額」という。)

 12月以上 中小企業退職金共済法第10条第2項の規定により算定した額に計算後残余額を加算した額

 前項の残余の額を有する当該退職金共済契約の被共済者に係る当該退職金共済契約が解除されたときにおける解約手当金の額は、中小企業退職金共済法第16条第3項の規定にかかわらず、前項の規定の例により計算して得た額とする。

 第1項の規定による申出に従い交付額が機構に交付された退職金共済契約の被共済者については、当該事業主は、中小企業退職金共済法第27条第1項の規定にかかわらず、同項の申出をすることができない。

 第1項の規定による申出に従い交付額が機構に交付されたときは、当該事業主は、その旨を当該交付額に係る被共済者となった当該解散基金加入員に通知しなければならない。

 第1項の規定は、施行日以後に解散した存続厚生年金基金の設立事業所の事業主がその雇用する解散基金加入員を被共済者とする退職金共済契約を当該解散する前から引き続き締結している場合について準用する。この場合において、同項中「被共済者となった」とあるのは、「被共済者である」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

 前項において準用する第1項の規定による申出に従い交付額が機構に交付された退職金共済契約の被共済者が退職したときにおける退職金の額は、中小企業退職金共済法の規定にかかわらず、同項の規定による交付額の交付がなかったものとみなして同法の規定により算定した退職金額に、当該交付のあった日の属する月の翌月から当該被共済者が退職した日の属する月までの期間につき、当該交付額に対し、政令で定める利率に厚生労働大臣が定める利率を加えた利率の複利による計算をして得た元利合計額(当該交付のあった日の属する月に当該被共済者が退職したときは、当該交付額)を加算した額とする。

 第7項において準用する第1項の規定による申出に従い交付額が機構に交付された退職金共済契約が解除されたときにおける解約手当金の額は、中小企業退職金共済法の規定にかかわらず、前項の規定の例により計算して得た額とする。

10 第6項の規定は、第7項の場合について準用する。この場合において、第6項中「被共済者となった」とあるのは、「被共済者である」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。


(存続連合会に係る改正前厚生年金保険法の効力等)

第38条 

 存続連合会について次の表の上欄に掲げる規定を適用する場合においては、同欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

改正後厚生年金保険法第34条第1項

の積立金

の積立金及び公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号。以下「平成25年改正法」という。)附則第72条において準用する平成25年改正法附則第8条に規定する責任準備金

改正後厚生年金保険法第100条の10第1項第10号

第9項

第9項並びに平成25年改正法附則第86条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた平成25年改正法第1条の規定による改正前の第44条の2第4項(附則第9条の2第3項、第9条の3第2項及び第4項並びに第9条の4第3項及び第5項において準用する場合を含む。)

改正後確定給付企業年金法第93条

、連合会

、公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号)附則第3条第13号に規定する存続連合会

改正後確定拠出年金法第48条の2

企業年金連合会(確定給付企業年金法第91条の2第1項に規定する企業年金連合会をいう。以下同じ。)

公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号。以下「平成25年改正法」という。)附則第3条第13号に規定する存続連合会(以下「存続連合会」という。)

改正後確定拠出年金法第54条の2第1項

企業年金連合会の規約で定める積立金(確定給付企業年金法第59条

存続連合会の規約で定める年金給付等積立金等(平成25年改正法附則第55条第1項に規定する年金給付等積立金等をいう。)若しくは積立金(平成25年改正法附則第57条第1項

 前二項に定めるもののほか、存続連合会についての第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法の規定並びに改正後厚生年金保険法、改正後確定給付企業年金法及び改正後確定拠出年金法の規定の適用に関し必要な読替えその他必要な事項は、政令で定める。


(名称の使用制限に関する経過措置)

第39条 改正後確定給付企業年金法第91条の4第2項の規定は、存続連合会については、適用しない。


(存続連合会の業務)

第40条 存続連合会は、次に掲げる業務を行うものとする。

 附則第42条第2項の規定により脱退一時金(附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第144条の3第5項に規定する脱退一時金をいう。附則第42条第4項において同じ。)の額に相当する額(附則第42条において「基金脱退一時金相当額」という。)の移換を受け、附則第42条第3項の規定により基金中途脱退者(厚生年金基金の加入員の資格を喪失した者(当該加入員の資格を喪失した日において当該厚生年金基金が支給する老齢年金給付の受給権を有する者を除く。)であって、政令で定めるところにより計算したその者の当該厚生年金基金の加入員であった期間が政令で定める期間に満たないものをいう。以下同じ。)又はその遺族について存続連合会老齢給付金又は存続連合会遺族給付金(一時金として支給するものに限る。次項第2号及び第5号並びに附則第45条第3項から第6項まで、第49条第3項から第6項まで、第50条、第51条及び第112条第2項を除き、以下同じ。)の支給を行うこと。

 附則第43条第2項の規定により同条第1項に規定する残余財産の移換を受け、同条第3項の規定により解散基金加入員又はその遺族について存続連合会老齢給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行うこと。

 附則第46条第2項の規定により脱退一時金(改正後確定給付企業年金法第29条第1項第2号に規定する脱退一時金をいう。附則第46条第4項において同じ。)の額に相当する額(附則第46条において「確定給付企業年金脱退一時金相当額」という。)の移換を受け、附則第46条第3項の規定により改正後確定給付企業年金法第81条の2第1項に規定する中途脱退者(以下「確定給付企業年金中途脱退者」という。)又はその遺族について存続連合会老齢給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行うこと。

 附則第47条第2項の規定により同条第1項に規定する残余財産の移換を受け、同条第3項の規定により同条第1項に規定する終了制度加入者等又はその遺族について存続連合会老齢給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行うこと。

 存続連合会は、前項に規定する業務のほか、次に掲げる業務を行うことができる。

 附則第44条第2項の規定により同条第1項に規定する残余財産の移換を受け、同条第3項の規定により同条第1項に規定する解散基金加入員等又はその遺族について存続連合会障害給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行うこと。

 附則第45条第2項の規定により同条第1項に規定する残余財産の移換を受け、同条第3項又は第5項の規定により同条第1項に規定する解散基金加入員等又はその遺族について存続連合会遺族給付金の支給を行うこと。

 附則第53条第4項若しくは第6項、第54条第2項、第55条第2項又は第56条第2項の規定により年金給付等積立金又は積立金の移換を行うこと。

 附則第48条第2項の規定により同条第1項に規定する残余財産の移換を受け、同条第3項の規定により同条第1項に規定する終了制度加入者等又はその遺族について存続連合会障害給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行うこと。

 附則第49条第2項の規定により同条第1項に規定する残余財産の移換を受け、同条第3項又は第5項の規定により同条第1項に規定する終了制度加入者等又はその遺族について存続連合会遺族給付金の支給を行うこと。

 附則第57条第2項、第58条第2項又は第59条第2項の規定により積立金の移換を行うこと。

 存続連合会は、前二項に規定する業務のほか、次に掲げる業務を行うものとする。

 附則第61条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第160条第5項の規定により老齢年金給付の支給に関する義務を承継している基金中途脱退者について老齢年金給付の支給を行い、及び附則第61条第2項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第160条の2第3項の規定により基金中途脱退者に係る老齢年金給付の額を加算し、又は死亡一時金その他の一時金たる給付の支給を行うこと。

 附則第61条第3項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第161条第2項又は第5項の規定により解散基金加入員に対する老齢年金給付の支給又は解散基金加入員に係る老齢年金給付の額の加算若しくは死亡一時金その他の一時金たる給付の支給を行い、及び附則第61条第4項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第162条第2項の規定により解散基金加入員等について死亡又は障害を支給理由とする年金たる給付又は一時金たる給付の支給を行うこと。

 附則第62条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第165条第4項若しくは第6項、附則第62条第2項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第165条の2第2項又は附則第62条第3項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第165条の3第2項の規定により年金給付等積立金の移換を行うこと。

 附則第63条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第91条の2第3項の規定により確定給付企業年金中途脱退者又はその遺族について同項の老齢給付金又は遺族給付金の支給を行うこと。

 附則第63条第2項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第91条の3第3項の規定により同条第1項に規定する終了制度加入者等又はその遺族について同条第3項の老齢給付金又は遺族給付金の支給を行うこと。

 附則第63条第3項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第91条の4第3項の規定により同条第1項に規定する終了制度加入者等又はその遺族について同条第3項の障害給付金又は遺族給付金の支給を行うこと。

 附則第63条第4項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第91条の5第3項又は第5項の規定により同条第1項に規定する終了制度加入者等又はその遺族について同条第3項の遺族給付金又は同条第5項の遺族給付金の支給を行うこと。

 附則第64条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第115条の4第2項、附則第64条第2項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第115条の5第2項又は附則第64条第3項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第117条の3第2項の規定により積立金の移換を行うこと。

 存続連合会は、次に掲げる事業を行うことができる。ただし、第1号又は第2号に掲げる事業を行う場合には、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

 厚生年金基金の拠出金等を原資として行う次に掲げる事業

 解散基金加入員に支給する老齢年金給付(附則第61条第3項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第161条第2項の老齢年金給付をいう。以下このイにおいて同じ。)又は存続連合会老齢給付金につき一定額が確保されるよう、老齢年金給付又は存続連合会老齢給付金の額を付加する事業

 存続厚生年金基金に対し、附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第111条第2項の承認若しくは附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第112条第1項の認可を受けるために要する費用又は附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第144条の5第1項の規定による年金給付等積立金の一部の移換若しくは同条第4項の規定による残余財産の全部若しくは一部の移換に要する費用を助成する事業

 存続厚生年金基金が支給する老齢年金給付等につき一定額が確保されるよう、存続厚生年金基金の年金給付等積立金の額を付加する事業

 事業主等が支給する老齢給付金等につき一定額が確保されるよう、事業主等の拠出金等を原資として、事業主等の積立金(改正後確定給付企業年金法第59条に規定する積立金をいう。)の額を付加する事業

 会員の行う事業の健全な発展を図るために必要な事業であって政令で定めるもの

 存続連合会は、厚生年金基金の加入員及び加入員であった者並びに確定給付企業年金その他附則第38条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第158条の5第2号に規定する年金制度の加入者及び加入者であった者(以下この項において「厚生年金基金の加入員等」という。)の福祉を増進するため、規約で定めるところにより、厚生年金基金の加入員等の福利及び厚生に関する事業を行うことができる。

 存続連合会は、附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第130条第5項の規定による委託を受けて、存続厚生年金基金の業務の一部を行うことができる。

 存続連合会は、附則第38条第3項の規定により読み替えて適用する改正後確定給付企業年金法第93条の規定による委託を受けて、事業主等の業務の一部を行うことができる。

 存続連合会は、附則第38条第3項の規定により読み替えて適用する確定拠出年金法第48条の2の規定による委託を受けて、情報収集等業務(同条に規定する情報収集等業務をいう。次条第3号において同じ。)及び資料提供等業務(同法第48条の2に規定する資料提供等業務をいう。次条第3号において同じ。)を行うことができる。

 存続連合会は、その業務の一部を、政令で定めるところにより、信託会社(信託業法(平成16年法律第154号)第3条又は第53条第1項の免許を受けたものに限る。)、信託業務を営む金融機関、生命保険会社(附則第131条の規定による改正後の保険業法第2条第3項に規定する生命保険会社及び同条第8項に規定する外国生命保険会社等をいう。)、農業協同組合連合会(全国を地区とし、農業協同組合法(昭和22年法律第132号)第10条第1項第10号の事業のうち生命共済の事業を行うものに限る。)その他の法人に委託することができる。


(区分経理)

第41条 存続連合会は、次に掲げる業務ごとに経理を区分して整理しなければならない。

 前条第1項第1号及び第2号、第2項第1号から第3号まで、第3項第1号から第3号まで、第4項第1号及び第3号、第5項並びに第6項の規定により行う業務

 前条第1項第3号及び第4号、第2項第4号から第6号まで、第3項第4号から第8号まで、第4項第2号並びに第7項の規定により行う業務

 前条第8項の規定により行う情報収集等業務及び資料提供等業務


(基金中途脱退者に係る措置)

第42条 基金中途脱退者は、存続厚生年金基金に基金脱退一時金相当額の存続連合会への移換を申し出ることができる。

 当該存続厚生年金基金は、前項の規定による申出があったときは、存続連合会に当該申出に係る基金脱退一時金相当額を移換するものとする。

 存続連合会は、前項の規定により基金脱退一時金相当額の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該基金中途脱退者又はその遺族に対し、存続連合会老齢給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行うものとする。

 存続厚生年金基金は、第2項の規定により基金脱退一時金相当額を移換したときは、当該基金中途脱退者に係る脱退一時金の支給に関する義務を免れる。

 存続連合会は、第3項の規定により存続連合会老齢給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行うこととなったときは、その旨を当該基金中途脱退者又はその遺族に通知しなければならない。

 存続連合会は、基金中途脱退者又はその遺族の所在が明らかでないため前項の規定による通知をすることができないときは、当該通知に代えて、その通知すべき事項を公告しなければならない。


(解散基金加入員等に係る措置)

第43条 解散基金加入員は、解散した存続厚生年金基金の清算人に附則第34条第4項の規定により解散基金加入員に分配すべき残余財産(以下この条において「残余財産」という。)の存続連合会への移換を申し出ることができる。

 当該存続厚生年金基金は、前項の規定による申出があったときは、存続連合会に当該申出に係る残余財産を移換するものとする。

 存続連合会は、前項の規定により残余財産の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該解散基金加入員又はその遺族に対し、存続連合会老齢給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行うものとする。

 存続連合会が第2項の規定により残余財産の移換を受けたときは、附則第34条第4項の規定の適用については、当該残余財産は、当該解散基金加入員に分配されたものとみなす。

 存続連合会は、第3項の規定により存続連合会老齢給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行うこととなったときは、その旨を当該解散基金加入員又はその遺族に通知しなければならない。

 前条第6項の規定は、前項の規定による通知について準用する。


第44条 存続連合会が附則第40条第2項第1号に掲げる業務を行っている場合にあっては、解散基金加入員等(当該存続厚生年金基金が解散した日において附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第130条第3項の規定により支給する障害を支給理由とする年金たる給付の受給権を有していた者に限る。以下この条において同じ。)は、当該存続厚生年金基金の清算人に附則第34条第4項の規定により解散基金加入員等に分配すべき残余財産(以下この条において「残余財産」という。)の存続連合会への移換を申し出ることができる。

 当該存続厚生年金基金は、前項の規定による申出があったときは、存続連合会に当該申出に係る残余財産を移換するものとする。

 存続連合会は、前項の規定により残余財産の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該解散基金加入員等又はその遺族に対し、存続連合会障害給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行うものとする。

 前条第4項及び第5項の規定は、前三項の場合について準用する。この場合において、同条第4項中「第2項」とあるのは「次条第2項」と、同条第5項中「第3項」とあるのは「次条第3項」と、「存続連合会老齢給付金」とあるのは「存続連合会障害給付金」と読み替えるものとする。

 附則第42条第6項の規定は、前項において読み替えて準用する前条第5項の規定による通知について準用する。


第45条 存続連合会が附則第40条第2項第2号に掲げる業務を行っている場合にあっては、解散基金加入員等(当該存続厚生年金基金が解散した日において附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第130条第3項の規定により支給する死亡を支給理由とする年金たる給付の受給権を有していた者に限る。以下この条において同じ。)は、当該存続厚生年金基金の清算人に附則第34条第4項の規定により解散基金加入員等に分配すべき残余財産(以下この条において「残余財産」という。)の存続連合会への移換を申し出ることができる。

 当該存続厚生年金基金は、前項の規定による申出があったときは、存続連合会に当該申出に係る残余財産を移換するものとする。

 存続連合会は、前項の規定により残余財産の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該解散基金加入員等に対し、存続連合会遺族給付金の支給を行うものとする。

 改正後確定給付企業年金法第49条、第51条第1項及び第3項、第53条並びに第54条の規定は、前項の存続連合会遺族給付金について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

 前項において準用する改正後確定給付企業年金法第51条第1項の規定にかかわらず、当該解散基金加入員等が死亡したときは、存続連合会の規約で定めるところにより、当該解散基金加入員等の次の順位の遺族に存続連合会遺族給付金(一時金として支給するものに限る。次項において同じ。)を支給することができる。

 前項の遺族は、当該解散基金加入員等に係る改正後確定給付企業年金法第48条各号に掲げる者とし、存続連合会遺族給付金を受けることができる遺族の順位は、存続連合会の規約で定めるところによる。この場合において、同条第1号中「給付対象者」とあるのは「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号)附則第45条第1項に規定する解散基金加入員等(以下この条において「解散基金加入員等」という。)」と、同条第2号及び第3号中「給付対象者」とあるのは「解散基金加入員等」とする。

 附則第43条第4項及び第5項の規定は、第1項から第3項までの場合について準用する。この場合において、同条第4項中「第2項」とあるのは「附則第45条第2項」と、同条第5項中「第3項」とあるのは「附則第45条第3項」と、「存続連合会老齢給付金又は存続連合会遺族給付金」とあるのは「存続連合会遺族給付金」と読み替えるものとする。

 附則第42条第6項の規定は、前項において読み替えて準用する附則第43条第5項の規定による通知について準用する。


(確定給付企業年金中途脱退者に係る措置)

第46条 確定給付企業年金中途脱退者は、確定給付企業年金の事業主等に確定給付企業年金脱退一時金相当額の存続連合会への移換を申し出ることができる。

 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の規定による申出があったときは、存続連合会に当該申出に係る確定給付企業年金脱退一時金相当額を移換するものとする。

 存続連合会は、前項の規定により確定給付企業年金脱退一時金相当額の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該確定給付企業年金中途脱退者又はその遺族に対し、存続連合会老齢給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行うものとする。

 当該確定給付企業年金の事業主等は、第2項の規定により当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等が確定給付企業年金脱退一時金相当額を移換したときは、当該確定給付企業年金中途脱退者に係る脱退一時金の支給に関する義務を免れる。

 存続連合会は、第3項の規定により存続連合会老齢給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行うこととなったときは、その旨を当該確定給付企業年金中途脱退者又はその遺族に通知しなければならない。

 存続連合会は、確定給付企業年金中途脱退者又はその遺族の所在が明らかでないため前項の規定による通知をすることができないときは、当該通知に代えて、その通知すべき事項を公告しなければならない。


(終了制度加入者等に係る措置)

第47条 終了制度加入者等(改正後確定給付企業年金法第91条の20第1項に規定する終了制度加入者等をいう。以下この条において同じ。)は、終了した確定給付企業年金の清算人に改正後確定給付企業年金法第89条第6項の規定により終了制度加入者等に分配すべき残余財産(以下この条において「残余財産」という。)の存続連合会への移換を申し出ることができる。

 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の規定による申出があったときは、存続連合会に当該申出に係る残余財産を移換するものとする。

 存続連合会は、前項の規定により残余財産の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該終了制度加入者等又はその遺族に対し、存続連合会老齢給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行うものとする。

 存続連合会が第2項の規定により残余財産の移換を受けたときは、改正後確定給付企業年金法第89条第6項の規定の適用については、当該残余財産は、当該終了制度加入者等に分配されたものとみなす。

 存続連合会は、第3項の規定により存続連合会老齢給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行うこととなったときは、その旨を当該終了制度加入者等又はその遺族に通知しなければならない。

 前条第6項の規定は、前項の規定による通知について準用する。


第48条 存続連合会が附則第40条第2項第4号に掲げる業務を行っている場合にあっては、終了制度加入者等(改正後確定給付企業年金法第91条の21第1項に規定する終了制度加入者等をいう。以下この条において同じ。)は、当該確定給付企業年金の清算人に改正後確定給付企業年金法第89条第6項の規定により終了制度加入者等に分配すべき残余財産(以下この条において「残余財産」という。)の存続連合会への移換を申し出ることができる。

 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の規定による申出があったときは、存続連合会に当該申出に係る残余財産を移換するものとする。

 存続連合会は、前項の規定により残余財産の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該終了制度加入者等又はその遺族に対し、存続連合会障害給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行うものとする。

 前条第4項及び第5項の規定は、前三項の場合について準用する。この場合において、同条第4項中「第2項」とあるのは「次条第2項」と、同条第5項中「第3項」とあるのは「次条第3項」と、「存続連合会老齢給付金」とあるのは「存続連合会障害給付金」と読み替えるものとする。

 附則第46条第6項の規定は、前項において読み替えて準用する前条第5項の規定による通知について準用する。


第49条 存続連合会が附則第40条第2項第5号に掲げる業務を行っている場合にあっては、終了制度加入者等(改正後確定給付企業年金法第91条の22第1項に規定する終了制度加入者等をいう。以下この条において同じ。)は、当該確定給付企業年金の清算人に改正後確定給付企業年金法第89条第6項の規定により終了制度加入者等に分配すべき残余財産(以下この条において「残余財産」という。)の存続連合会への移換を申し出ることができる。

 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の規定による申出があったときは、存続連合会に当該申出に係る残余財産を移換するものとする。

 存続連合会は、前項の規定により残余財産の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、政令で定めるところにより、当該終了制度加入者等に対し、存続連合会遺族給付金の支給を行うものとする。

 改正後確定給付企業年金法第49条、第51条第1項及び第3項、第53条並びに第54条の規定は、前項の存続連合会遺族給付金について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

 前項において準用する改正後確定給付企業年金法第51条第1項の規定にかかわらず、当該終了制度加入者等が死亡したときは、存続連合会の規約で定めるところにより、当該終了制度加入者等の次の順位の遺族に存続連合会遺族給付金(一時金として支給するものに限る。次項において同じ。)を支給することができる。

 前項の遺族は、当該終了制度加入者等に係る改正後確定給付企業年金法第48条各号に掲げる者とし、存続連合会遺族給付金を受けることができる遺族の順位は、存続連合会の規約で定めるところによる。この場合において、同条第1号中「給付対象者」とあるのは「第91条の22第1項に規定する終了制度加入者等(以下この条において「終了制度加入者等」という。)」と、同条第2号及び第3号中「給付対象者」とあるのは「終了制度加入者等」とする。

 附則第47条第4項及び第5項の規定は、第1項から第3項までの場合について準用する。この場合において、同条第4項中「第2項」とあるのは「附則第49条第2項」と、同条第5項中「第3項」とあるのは「附則第49条第3項」と、「存続連合会老齢給付金又は存続連合会遺族給付金」とあるのは「存続連合会遺族給付金」と読み替えるものとする。

 附則第46条第6項の規定は、前項において読み替えて準用する附則第47条第5項の規定による通知について準用する。


(裁定)

第50条 存続連合会老齢給付金、存続連合会障害給付金及び存続連合会遺族給付金を受ける権利は、その権利を有する者の請求に基づいて、存続連合会が裁定する。

 存続連合会は、前項の規定による裁定に基づき、その請求をした者に存続連合会老齢給付金、存続連合会障害給付金又は存続連合会遺族給付金の支給を行う。


(準用規定)

第51条 改正後確定給付企業年金法第31条、第33条、第34条第1項及び第35条の規定は存続連合会老齢給付金、存続連合会障害給付金及び存続連合会遺族給付金について、改正後確定給付企業年金法第36条第1項及び第2項(第2号を除く。)、第37条、第38条並びに第40条の規定は存続連合会老齢給付金について、改正後確定給付企業年金法第47条、第48条、第53条及び第54条の規定は附則第42条第3項、第43条第3項、第44条第3項、第46条第3項、第47条第3項及び第48条第3項の存続連合会遺族給付金について、改正後確定給付企業年金法第34条第2項、第44条、第46条、第52条及び第54条の規定は存続連合会障害給付金について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。


(政令への委任)

第52条 附則第42条から前条までに定めるもののほか、存続連合会による基金中途脱退者に係る措置及び解散基金加入員等に係る措置並びに確定給付企業年金中途脱退者に係る措置及び改正後確定給付企業年金法第89条第6項に規定する終了制度加入者等に係る措置に関し必要な事項は、政令で定める。


(存続連合会から確定給付企業年金への年金給付等積立金等の移換)

第55条 施行前基金中途脱退者等又は施行後基金中途脱退者等(以下この条及び次条において「老齢基金中途脱退者等」という。)は、確定給付企業年金の加入者の資格を取得した場合であって、存続連合会及び当該確定給付企業年金の規約において、あらかじめ、存続連合会から当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等に存続連合会の規約で定める年金給付等積立金等(施行前基金中途脱退者等にあっては年金給付等積立金、施行後基金中途脱退者等にあっては積立金をいう。以下この条及び次条において同じ。)の移換ができる旨が定められているときは、存続連合会に当該年金給付等積立金等の移換を申し出ることができる。ただし、老齢基金中途脱退者等が存続連合会が支給する老齢年金給付又は附則第42条第3項若しくは第43条第3項の存続連合会老齢給付金の受給権を有するときは、この限りでない。

 存続連合会は、前項の規定による申出があったときは、当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等に当該申出に係る年金給付等積立金等を移換するものとする。

 当該確定給付企業年金の事業主等は、前項の規定により当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等が年金給付等積立金等の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、規約で定めるところにより、当該老齢基金中途脱退者等に対し、老齢給付金等の支給を行うものとする。

 存続連合会は、第2項の規定により年金給付等積立金等を移換したときは、当該老齢基金中途脱退者等に係る老齢年金給付、死亡一時金その他の一時金たる給付又は附則第42条第3項若しくは第43条第3項の存続連合会老齢給付金若しくは存続連合会遺族給付金の支給に関する義務を免れる。

 当該確定給付企業年金の事業主等は、第3項の規定により老齢給付金等の支給を行うこととなったときは、その旨を当該老齢基金中途脱退者等に通知しなければならない。


(存続連合会から確定拠出年金への年金給付等積立金等の移換)

第56条 老齢基金中途脱退者等は、企業型年金加入者(改正後確定拠出年金法第2条第8項に規定する企業型年金加入者をいう。附則第59条第1項において同じ。)又は個人型年金加入者(改正後確定拠出年金法第2条第10項に規定する個人型年金加入者をいう。附則第59条第1項において同じ。)の資格を取得した場合であって、存続連合会の規約において、あらかじめ、当該企業型年金加入者の加入する企業型年金(改正後確定拠出年金法第2条第2項に規定する企業型年金をいう。以下この条及び附則第59条において同じ。)の資産管理機関(改正後確定拠出年金法第2条第7項第1号ロに規定する資産管理機関をいう。以下この条及び附則第59条において同じ。)又は改正後確定拠出年金法第2条第5項に規定する連合会(以下「国民年金基金連合会」という。)に存続連合会の規約で定める年金給付等積立金等の移換ができる旨が定められているときは、存続連合会に当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会への当該年金給付等積立金等の移換を申し出ることができる。ただし、老齢基金中途脱退者等が存続連合会が支給する老齢年金給付又は附則第42条第3項若しくは第43条第3項の存続連合会老齢給付金の受給権を有するときは、この限りでない。

 存続連合会は、前項の規定による申出があったときは、当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に当該申出に係る年金給付等積立金等を移換するものとする。

 存続連合会は、前項の規定により年金給付等積立金等を移換したときは、当該老齢基金中途脱退者等に係る老齢年金給付、死亡一時金その他の一時金たる給付又は附則第42条第3項若しくは第43条第3項の存続連合会老齢給付金若しくは存続連合会遺族給付金の支給に関する義務を免れる。

 当該企業型年金の企業型記録関連運営管理機関等(改正後確定拠出年金法第17条に規定する企業型記録関連運営管理機関等をいう。附則第59条第4項において同じ。)又は国民年金基金連合会は、第2項の規定により年金給付等積立金等が当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に移換されたときは、その旨を当該老齢基金中途脱退者等に通知しなければならない。


(存続連合会から確定給付企業年金への積立金の移換)

第58条 老齢確定給付企業年金中途脱退者等は、確定給付企業年金の加入者の資格を取得した場合であって、存続連合会及び当該確定給付企業年金の規約において、あらかじめ、存続連合会から当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等に存続連合会の規約で定める積立金の移換ができる旨が定められているときは、存続連合会に当該積立金の移換を申し出ることができる。ただし、老齢確定給付企業年金中途脱退者等がなお効力を有する改正前確定給付企業年金法第91条の2第3項等の規定の老齢給付金又は附則第46条第3項若しくは第47条第3項の存続連合会老齢給付金の受給権を有するときは、この限りでない。

 存続連合会は、前項の規定による申出があったときは、当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等に当該申出に係る積立金を移換するものとする。

 当該確定給付企業年金の事業主等は、前項の規定により当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等が積立金の移換を受けたときは、当該移換金を原資として、規約で定めるところにより、当該老齢確定給付企業年金中途脱退者等に対し、老齢給付金等の支給を行うものとする。

 存続連合会は、第2項の規定により積立金を移換したときは、当該老齢確定給付企業年金中途脱退者等に係るなお効力を有する改正前確定給付企業年金法第91条の2第3項等の規定の老齢給付金若しくは遺族給付金又は附則第46条第3項若しくは第47条第3項の存続連合会老齢給付金若しくは存続連合会遺族給付金の支給に関する義務を免れる。

 当該確定給付企業年金の事業主等は、第3項の規定により老齢給付金等の支給を行うこととなったときは、その旨を当該老齢確定給付企業年金中途脱退者等に通知しなければならない。


(存続連合会から確定拠出年金への積立金の移換)

第59条 老齢確定給付企業年金中途脱退者等は、企業型年金加入者又は個人型年金加入者の資格を取得した場合であって、存続連合会の規約において、あらかじめ、当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に存続連合会の規約で定める積立金の移換ができる旨が定められているときは、存続連合会に当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会への当該積立金の移換を申し出ることができる。ただし、老齢確定給付企業年金中途脱退者等がなお効力を有する改正前確定給付企業年金法第91条の2第3項等の規定の老齢給付金又は附則第46条第3項若しくは第47条第3項の存続連合会老齢給付金の受給権を有するときは、この限りでない。

 存続連合会は、前項の規定による申出があったときは、当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に当該申出に係る積立金を移換するものとする。

 存続連合会は、前項の規定により積立金を移換したときは、当該老齢確定給付企業年金中途脱退者等に係るなお効力を有する改正前確定給付企業年金法第91条の2第3項等の規定の老齢給付金若しくは遺族給付金又は附則第46条第3項若しくは第47条第3項の存続連合会老齢給付金若しくは存続連合会遺族給付金の支給に関する義務を免れる。

 当該企業型年金の企業型記録関連運営管理機関等又は国民年金基金連合会は、第2項の規定により積立金が当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に移換されたときは、その旨を当該老齢確定給付企業年金中途脱退者等に通知しなければならない。


(政令への委任)

第60条 附則第53条から前条までに定めるもののほか、存続連合会からの年金給付等積立金(附則第53条第4項又は第5項に規定する年金給付等積立金をいう。附則第70条第2項及び第71条第2項において同じ。)又は積立金(附則第54条第1項又は第57条第1項に規定する積立金をいう。附則第70条第2項及び第71条第2項において同じ。)の移換に関し必要な事項は、政令で定める。


(確定給付企業年金中途脱退者等に係る措置に関する経過措置)

第63条 施行日前に改正前確定給付企業年金法第91条の2第1項の規定による申出があった場合においては、同条及び改正前確定給付企業年金法第91条の6から第91条の8までの規定並びに改正前確定給付企業年金法第91条の7において準用する改正前確定給付企業年金法第31条、第33条、第34条第1項、第35条、第36条第1項及び第2項(第2号を除く。)、第37条、第38条、第40条、第47条、第48条、第53条並びに第54条の規定は、なおその効力を有する。

 施行日前に改正前確定給付企業年金法第91条の3第1項の規定による申出があった場合においては、同条及び改正前確定給付企業年金法第91条の6から第91条の8までの規定、改正前確定給付企業年金法第91条の3第6項において準用する改正前確定給付企業年金法第91条の2第6項の規定並びに改正前確定給付企業年金法第91条の7において準用する改正前確定給付企業年金法第31条、第33条、第34条第1項、第35条、第36条第1項及び第2項(第2号を除く。)、第37条、第38条、第40条、第47条、第48条、第53条並びに第54条の規定は、なおその効力を有する。

 施行日前に改正前確定給付企業年金法第91条の4第1項の規定による申出があった場合においては、同条及び改正前確定給付企業年金法第91条の6から第91条の8までの規定、改正前確定給付企業年金法第91条の4第4項において準用する改正前確定給付企業年金法第91条の3第4項及び第5項の規定、改正前確定給付企業年金法第91条の4第5項において準用する改正前確定給付企業年金法第91条の2第6項の規定並びに改正前確定給付企業年金法第91条の7において準用する改正前確定給付企業年金法第31条、第33条から第35条まで、第44条、第46条から第48条まで及び第52条から第54条までの規定は、なおその効力を有する。

 施行日前に改正前確定給付企業年金法第91条の5第1項の規定による申出があった場合においては、同条及び改正前確定給付企業年金法第91条の6から第91条の8までの規定、改正前確定給付企業年金法第91条の5第4項において準用する改正前確定給付企業年金法第49条、第51条第1項及び第3項、第53条並びに第54条の規定、改正前確定給付企業年金法第91条の5第7項において準用する改正前確定給付企業年金法第91条の3第4項及び第5項の規定、改正前確定給付企業年金法第91条の5第8項において準用する改正前確定給付企業年金法第91条の2第6項の規定並びに改正前確定給付企業年金法第91条の7において準用する改正前確定給付企業年金法第31条、第33条、第34条第1項及び第35条の規定は、なおその効力を有する。

 前各項の場合において、これらの規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法の規定の適用に関し必要な読替えその他必要な事項は、政令で定める。


(移換金に関する経過措置)

第64条 施行日前に改正前確定給付企業年金法第115条の4第1項の規定による申出があった場合においては、同条及び改正前確定給付企業年金法第116条の規定は、なおその効力を有する。

 施行日前に改正前確定給付企業年金法第115条の5第1項の規定による申出があった場合においては、同条及び改正前確定給付企業年金法第116条の規定は、なおその効力を有する。

 施行日前に改正前確定給付企業年金法第117条の3第1項の規定による申出があった場合においては、同条及び改正前確定給付企業年金法第117条の4の規定は、なおその効力を有する。

 前三項の場合において、これらの規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法の規定の適用に関し必要な読替えその他必要な事項は、政令で定める。


(存続連合会に係る老齢年金給付の支給義務等の特例)

第65条 存続連合会は、政令で定めるところにより、評議員会の定数の四分の三以上の多数により議決し、厚生労働大臣の認可を受けて、存続連合会が附則第61条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第160条第5項及び附則第61条第3項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第161条第2項の規定により老齢年金給付の支給に関する義務を負っている者(以下この条及び次条において「老齢年金給付支給対象者」という。)の全部又は一部に係る改正前厚生年金保険法第132条第2項に規定する額に相当する老齢年金給付の支給に関する義務(以下この条及び次条において「代行給付支給義務」という。)を免れることができる。ただし、当該認可を受けた日までに支給すべきであった老齢年金給付でまだ支給していないものの支給に関する義務については、この限りでない。

 前項の認可は、存続連合会が代行給付支給義務を免れようとする老齢年金給付支給対象者ごとに、受けなければならない。

 存続連合会が、老齢年金給付支給対象者が厚生年金保険法による老齢厚生年金(以下単に「老齢厚生年金」という。)の受給権を取得する前に第1項の認可を受けて当該老齢年金給付支給対象者に係る代行給付支給義務を免れた場合においては、附則第86条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第44条の2第1項の規定は、当該存続連合会がその代行給付支給義務を負っていた年金たる給付の額の計算の基礎となる厚生年金基金の加入員であった期間(他の存続厚生年金基金がその支給に関する義務を承継している年金たる給付の額の計算の基礎となる加入員であった期間を除く。)については、適用しない。

 存続連合会が第1項の規定により代行給付支給義務を免れた老齢年金給付支給対象者が老齢厚生年金の受給権者であるときは、附則第86条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第44条の2第1項の規定にかかわらず、当該老齢厚生年金の額は当該代行給付支給義務に係る年金たる給付の額の計算の基礎となる厚生年金基金の加入員であった期間(他の存続厚生年金基金がその支給に関する義務を承継している年金たる給付の額の計算の基礎となる加入員であった期間を除く。)が厚生年金基金の加入員であった期間でないものとして同項の規定の例により計算した額とするものとし、当該存続連合会が第1項の認可を受けた日の属する月の翌月から、当該老齢厚生年金の額を改定する。


(老齢年金給付支給対象者に係る責任準備金相当額の徴収)

第66条 政府は、前条第1項の認可があったときは、当該認可により存続連合会が代行給付支給義務を免れた老齢年金給付支給対象者に係る責任準備金相当額を当該存続連合会から徴収する。


(老齢年金給付支給対象者に係る責任準備金相当額の一部の物納)

第67条 前条の規定により政府が存続連合会から責任準備金相当額を徴収する場合においては、存続連合会を解散厚生年金基金等(改正前確定給付企業年金法第113条第1項に規定する解散厚生年金基金等をいう。以下同じ。)とみなして、改正前確定給付企業年金法第114条の規定の例による。この場合において、同条第2項中「第111条第2項の厚生労働大臣の承認又は第112条第1項」とあるのは、「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号)附則第65条第1項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

 前項の規定により存続連合会が改正前確定給付企業年金法第114条の規定の例により物納をする場合においては、存続連合会を解散厚生年金基金等とみなして、改正前保険業法附則第1条の13の規定の例による。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。


(審査請求及び再審査請求に関する経過措置)

第68条 改正前厚生年金保険法の規定により設立された企業年金連合会が行った処分又は賦課に関する改正前厚生年金保険法第169条において準用する改正前厚生年金保険法第90条第1項及び第2項又は第91条の規定による審査請求又は再審査請求で施行日の前日までに裁決が行われていないものについては、なお従前の例による。


(存続連合会への事務委託)

第69条 厚生年金保険の実施者たる政府は、附則第8条の規定により政府が当該存続厚生年金基金から責任準備金相当額を徴収する場合、附則第11条第7項の規定により政府が当該自主解散型基金から減額責任準備金相当額を徴収する場合、附則第13条第1項の規定により政府が当該自主解散型基金から年金給付等積立金の額を、その設立事業所の事業主から責任準備金相当額から当該年金給付等積立金の額を控除した額をそれぞれ徴収する場合、附則第20条第3項の規定により政府が当該清算型基金から減額責任準備金相当額を徴収する場合、附則第22条第1項の規定により政府が当該清算型基金から年金給付等積立金の額を、その設立事業所の事業主から責任準備金相当額から当該年金給付等積立金の額を控除した額をそれぞれ徴収する場合及び附則第31条第1項の規定により政府が当該清算未了特定基金の設立事業所の事業主から附則第30条第4項第1号に掲げる額を徴収する場合において、これらの徴収のために必要な事務及び厚生年金保険の実施者たる政府が支給する年金たる給付に係る事務のうち、政令で定めるものを存続連合会に行わせることができる。

 厚生年金保険の実施者たる政府は、附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第113条第1項の規定に基づき、解散厚生年金基金等から責任準備金相当額を徴収する場合(附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法附則第32条第3項の規定により同条第1項の認可を受けた存続厚生年金基金が解散(附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第111条第3項の規定による解散に限る。)に必要な行為又は企業年金基金(改正後確定給付企業年金法第2条第4項に規定する企業年金基金をいう。)となるために必要な行為をする場合を含む。)において、当該徴収のために必要な事務及び厚生年金保険の実施者たる政府が支給する年金たる給付に係る事務のうち、政令で定めるものを存続連合会に行わせることができる。


(存続連合会の解散等)

第70条 存続連合会は、連合会の成立の時において、解散する。

 存続連合会は、前項の規定により解散したときは、基金中途脱退者及び解散基金加入員等(以下この条、次条第2項並びに附則第75条及び第78条第1項第2号において「基金中途脱退者等」という。)に係る年金たる給付及び一時金たる給付の支給に関する義務を免れる。ただし、当該解散した日までに支給すべきであった年金たる給付若しくは一時金たる給付でまだ支給していないものの支給又は附則第53条第4項若しくは第6項、第54条第2項、第55条第2項、第56条第2項、第57条第2項、第58条第2項若しくは第59条第2項の規定により当該解散した日までに移換すべきであった年金給付等積立金若しくは積立金でまだ移換していないものの移換に関する義務については、この限りでない。

 存続連合会は、第1項の規定により解散したときは、規約で定めるところにより、当該存続連合会の残余財産(附則第40条第1項第1号及び第2号、第2項第1号及び第2号並びに第3項第1号及び第2号の規定により行う業務に係るものに限る。第5項及び附則第75条において同じ。)を基金中途脱退者等に分配しなければならない。

 存続連合会が第1項の規定により解散したときは、第2項ただし書に規定する義務及び前項の規定により基金中途脱退者等に分配する義務を除き、その一切の権利及び義務は、その時において連合会が承継する。

 附則第38条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第168条第3項において準用する改正前厚生年金保険法第146条の2の規定によりなお存続するものとみなされた存続連合会は、第3項の規定による残余財産の分配に関する事務を連合会に委託することができる。

 第4項の規定により連合会が権利を承継する場合における当該承継に伴う登記又は登録については、当該承継の日から1年以内に登記又は登録を受けるものに限り、登録免許税を課さない。

 第4項の規定により連合会が権利を承継する場合における当該承継に係る不動産の取得に対しては、不動産取得税を課することができない。


第71条 厚生労働大臣は、前条第1項の規定にかかわらず、存続連合会が次の各号のいずれかに該当するときは、存続連合会の解散を命ずることができる。

 存続連合会が附則第38条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第179条第1項の規定による命令に違反したとき。

 その事業の状況によりその事業の継続が困難であると認めるとき。

 存続連合会は、前項の規定により解散したときは、基金中途脱退者等、確定給付企業年金中途脱退者及び改正後確定給付企業年金法第89条第6項に規定する終了制度加入者等に係る年金たる給付及び一時金たる給付の支給に関する義務を免れる。ただし、当該解散した日までに支給すべきであった年金たる給付若しくは一時金たる給付でまだ支給していないものの支給又は附則第53条第4項若しくは第6項、第54条第2項、第55条第2項、第56条第2項、第57条第2項、第58条第2項若しくは第59条第2項の規定により当該解散した日までに移換すべきであった年金給付等積立金若しくは積立金でまだ移換していないものの移換に関する義務については、この限りでない。


(存続連合会の解散に伴う責任準備金相当額の徴収)

第72条 附則第8条の規定は、存続連合会が解散した場合について準用する。


(責任準備金相当額の一部の物納)

第73条 前条において準用する附則第8条の規定により政府が存続連合会から責任準備金相当額を徴収する場合においては、存続連合会を解散厚生年金基金等とみなして、改正前確定給付企業年金法第114条の規定の例による。この場合において、同条第2項中「第111条第2項の厚生労働大臣の承認又は第112条第1項の厚生労働大臣の認可の申請と同時に」とあるのは、「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号)附則第70条第1項又は第71条第1項の規定による解散後速やかに」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

 前項の規定により存続連合会が改正前確定給付企業年金法第114条の規定の例により物納をする場合においては、存続連合会を解散厚生年金基金等とみなして、改正前保険業法附則第1条の13の規定の例による。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。


(清算)

第74条 存続連合会が解散したときは、理事が、その清算人となる。ただし、評議員会において他人を選任したときは、この限りでない。

 附則第34条第2項及び第3項の規定は、存続連合会の清算について準用する。

 附則第34条第4項の規定は、存続連合会の清算(附則第71条第1項の規定により解散した場合に限る。)について準用する。


(解散存続連合会の残余財産の連合会への交付)

第75条 附則第70条第1項の規定により解散した存続連合会は、規約で定めるところにより、同条第3項の規定により基金中途脱退者等に分配すべき残余財産の交付を連合会に申し出ることができる。

 連合会は、前項に規定する残余財産の交付を受けたときは、当該交付金を原資として、政令で定めるところにより、当該基金中途脱退者等に対し、老齢を支給理由とする年金たる給付又は一時金たる給付の支給を行うものとする。

 連合会が第1項に規定する残余財産の交付を受けたときは、附則第70条第3項の規定の適用については、当該残余財産は、当該基金中途脱退者等に分配されたものとみなす。

 連合会は、第2項の規定により年金たる給付又は一時金たる給付の支給を行うこととなったときは、その旨を基金中途脱退者等に通知しなければならない。

 連合会は、基金中途脱退者等の所在が明らかでないため前項の規定による通知をすることができないときは、当該通知に代えて、その通知すべき事項を公告しなければならない。


(裁定)

第76条 連合会が支給する前条第2項の年金たる給付及び一時金たる給付を受ける権利は、その権利を有する者の請求に基づいて、連合会が裁定する。

 連合会は、前項の規定による裁定に基づき、その請求をした者に前条第2項の年金たる給付又は一時金たる給付の支給を行う。


(準用規定)

第77条 改正後確定給付企業年金法第31条、第33条、第34条第1項、第35条、第36条第1項及び第2項(第2号を除く。)、第37条、第38条並びに第40条の規定は、連合会が支給する附則第75条第2項の年金たる給付又は一時金たる給付について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。


(連合会の業務の特例)

第78条 連合会は、改正後確定給付企業年金法の規定による業務のほか、次に掲げる業務を行うことができる。

 附則第70条第5項の規定による委託を受けて、同条第3項に規定する残余財産の分配を行うこと。

 附則第75条第1項に規定する残余財産の交付を受け、当該残余財産に係る基金中途脱退者等について同条第2項の規定により年金たる給付又は一時金たる給付の支給を行うこと。

 連合会は、厚生労働大臣の認可を受けて、厚生年金基金の拠出金等を原資として、次に掲げる事業を行うことができる。

 解散基金加入員に支給する附則第75条第2項の年金たる給付又は一時金たる給付につき一定額が確保されるよう、当該年金たる給付又は一時金たる給付の額を付加する事業

 存続厚生年金基金に対し、附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第111条第2項の承認若しくは附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第112条第1項の認可を受けるために要する費用又は附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第144条の5第1項の規定による年金給付等積立金の一部の移換若しくは同条第4項の規定による残余財産の全部若しくは一部の移換に要する費用を助成する事業

 存続厚生年金基金が支給する老齢年金給付等につき一定額が確保されるよう、存続厚生年金基金の年金給付等積立金の額を付加する事業

 連合会は、附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前厚生年金保険法第130条第5項の規定による委託を受けて、存続厚生年金基金の業務の一部を行うことができる。


(区分経理)

第79条 連合会は、前条の規定により行う業務に係る経理については、その他の経理と区分して整理しなければならない。


(連合会への事務委託)

第80条 厚生年金保険の実施者たる政府は、附則第69条に規定する政令で定める事務を連合会に行わせることができる。


(確定給付企業年金法の適用)

第81条 連合会が附則第78条又は前条の規定による業務を行う場合においては、改正後確定給付企業年金法第121条中「この法律」とあるのは、「この法律又は公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第63号)」とするほか、改正後確定給付企業年金法の規定の適用に関し必要な読替えその他必要な事項は、政令で定める。


(徴収金等の帰属する会計)

第83条 改正後特別会計法附則第28条の3第1項及び第2項の規定によるほか、前条第1項各号に掲げる徴収金並びに同条第2項各号に掲げる徴収金及び加算金は、年金特別会計の厚生年金勘定の歳入とする。

 附則第9条第1項、第18条第1項又は第25条第1項の規定により附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた改正前確定給付企業年金法第114条の規定を準用する場合において、同条第5項に規定する有価証券の価額として算定した額は、政令で定めるところにより、年金特別会計の厚生年金勘定の積立金として積み立てられたものとみなす。

 附則第67条第1項又は第73条第1項の規定により改正前確定給付企業年金法第114条の規定の例による場合において、同条第5項に規定する有価証券の価額として算定した額は、政令で定めるところにより、年金特別会計の厚生年金勘定の積立金として積み立てられたものとみなす。


(罰則に関する経過措置)

第151条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(その他の経過措置の政令への委任)

第153条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附 則(平成27年5月7日法律第17号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成28年4月1日から施行する。

附 則(平成27年5月29日法律第31号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成30年4月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

 第1条の規定、第5条中健康保険法第90条第2項及び第95条第6号の改正規定、同法第153条第1項の改正規定、同法附則第4条の4の改正規定、同法附則第5条の改正規定、同法附則第5条の2の改正規定、同法附則第5条の3の改正規定並びに同条の次に四条を加える改正規定、第7条中船員保険法第70条第4項の改正規定及び同法第85条第2項第3号の改正規定、第8条の規定並びに第12条中社会保険診療報酬支払基金法第15条第2項の改正規定並びに次条第1項並びに附則第6条から第9条まで、第15条、第18条、第26条、第59条、第62条及び第67条から第69条までの規定 公布の日

附 則(平成28年6月3日法律第66号)
(施行期日)

第1条 この法律は、平成29年1月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 附則第10条の規定 公布の日

 第1条の規定、第4条中確定給付企業年金法第78条の次に一条を加える改正規定並びに同法第79条及び第82条の2の改正規定並びに第6条中公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律附則第40条第8項及び第41条第3号の改正規定並びに附則第9条の規定 平成28年7月1日

 略

 第3条の規定、第4条の規定(第2号に掲げる改正規定を除く。)、第5条の規定並びに第6条中公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律附則第5条第3項の表改正後確定給付企業年金法第88条の項の次に一項を加える改正規定、同表改正後確定拠出年金法第4条第1項第2号の項を改める改正規定及び同表改正後確定拠出年金法第54条の2第2項の項の次に一項を加える改正規定並びに附則第5条から第7条までの規定 公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日


(検討)

第2条 政府は、この法律の施行後5年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この条において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。


(確定給付企業年金法の一部改正に伴う経過措置)

第6条 第4条の規定による改正後の確定給付企業年金法第82条の4の規定は、第4号施行日以後に行われる同条第1項に規定する合併等について適用する。


(罰則に関する経過措置)

第9条 この法律(附則第1条第2号から第4号までに掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(その他の経過措置の政令への委任)

第10条 附則第3条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成28年11月24日法律第84号)
(施行期日)

 この法律は、公布の日から施行する。

附 則(令和2年3月31日法律第14号)
(施行期日)

第1条 この法律は、令和2年4月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 第1条中雇用保険法第19条第1項の改正規定、同法第36条の見出しを削る改正規定並びに同法第48条及び第54条の改正規定並びに同法附則第4条、第5条、第10条及び第11条の2第1項の改正規定並びに附則第10条、第26条及び第28条から第32条までの規定 公布の日

 略

 第1条中雇用保険法第37条の見出しを削る改正規定及び同条第8項の改正規定、第2条の規定(労働者災害補償保険法第8条の2第1項第2号の改正規定及び同法第42条に一項を加える改正規定を除く。)並びに第4条中労働保険の保険料の徴収等に関する法律第12条第2項及び第3項、第14条第1項並びに第14条の2第1項の改正規定並びに附則第6条第1項及び第2項、第7条並びに第12条の規定、附則第13条中厚生年金保険法(昭和29年法律第115号)第56条第3号の改正規定並びに附則第17条、第21条、第22条及び第24条の規定 公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日


(罰則に関する経過措置)

第31条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条及び次条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(政令への委任)

第32条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。