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総合法律支援法

平成16年法律第74号
最終改正:平成28年6月3日法律第53号
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第1章 総則

(目的)

第1条 この法律は、内外の社会経済情勢の変化に伴い、法による紛争の解決が一層重要になることにかんがみ、裁判その他の法による紛争の解決のための制度の利用をより容易にするとともに弁護士及び弁護士法人並びに司法書士その他の隣接法律専門職者(弁護士及び弁護士法人以外の者であって、法律により他人の法律事務を取り扱うことを業とすることができる者をいう。以下同じ。)のサービスをより身近に受けられるようにするための総合的な支援(以下「総合法律支援」という。)の実施及び体制の整備に関し、その基本理念、国等の責務その他の基本となる事項を定めるとともに、その中核となる日本司法支援センターの組織及び運営について定め、もってより自由かつ公正な社会の形成に資することを目的とする。

第2章 総合法律支援の実施及び体制の整備

(基本理念)

第2条 総合法律支援の実施及び体制の整備は、次条から第7条までの規定に定めるところにより、民事、刑事を問わず、あまねく全国において、法による紛争の解決に必要な情報やサービスの提供が受けられる社会を実現することを目指して行われるものとする。


(情報提供の充実強化)

第3条 総合法律支援の実施及び体制の整備に当たっては、法による紛争の迅速かつ適切な解決に資するよう、裁判その他の法による紛争の解決のための制度を有効に利用するための情報及び資料のほか、弁護士、弁護士法人及び隣接法律専門職者の業務並びに弁護士会、日本弁護士連合会及び隣接法律専門職者団体(隣接法律専門職者が法律により設立を義務付けられている法人及びその法人が法律により設立を義務付けられている法人をいう。以下同じ。)の活動に関する情報及び資料が提供される態勢の充実強化が図られなければならない。


(民事法律扶助事業の整備発展)

第4条 総合法律支援の実施及び体制の整備に当たっては、資力の乏しい者その他の法による紛争の解決に必要なサービスの提供を求めることに困難がある者にも民事裁判等手続(裁判所における民事事件、家事事件又は行政事件に関する手続をいう。以下同じ。)及び行政不服申立手続(行政不服審査法(平成26年法律第68号)による不服申立ての手続をいう。第30条第1項第2号において同じ。)の利用をより容易にする民事法律扶助事業が公共性の高いものであることに鑑み、その適切な整備及び発展が図られなければならない。


(国選弁護人等の選任及び国選被害者参加弁護士の選定態勢の確保)

第5条 総合法律支援の実施及び体制の整備に当たっては、迅速かつ確実に国選弁護人(刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の規定に基づいて裁判所若しくは裁判長又は裁判官が被告人又は被疑者に付する弁護人をいう。以下同じ。)及び国選付添人(少年法(昭和23年法律第168号)の規定に基づいて裁判所が少年に付する弁護士である付添人をいう。以下同じ。)の選任並びに国選被害者参加弁護士(犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律(平成12年法律第75号。以下「犯罪被害者等保護法」という。)の規定に基づいて裁判所が選定する犯罪被害者等保護法第11条第1項に規定する被害者参加弁護士をいう。以下同じ。)の選定が行われる態勢の確保が図られなければならない。


(被害者等の援助等に係る態勢の充実)

第6条 総合法律支援の実施及び体制の整備に当たっては、被害者等(犯罪により害を被った者又はその者が死亡した場合若しくはその心身に重大な故障がある場合におけるその配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹をいう。以下同じ。)が刑事手続に適切に関与するとともに、被害者等が受けた損害又は苦痛の回復又は軽減を図るための制度その他の被害者等の援助に関する制度を十分に利用することのできる態勢の充実が図られなければならない。


(連携の確保強化)

第7条 総合法律支援の実施及び体制の整備に当たっては、国、地方公共団体、弁護士会、日本弁護士連合会及び隣接法律専門職者団体、弁護士、弁護士法人及び隣接法律専門職者、裁判外紛争解決手続(裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(平成16年法律第151号)第1条に規定する裁判外紛争解決手続をいう。第30条第1項第10号及び第32条第3項において同じ。)を行う者、被害者等の援助を行う団体その他の者並びに高齢者又は障害者の援助を行う団体その他の関係する者の間における連携の確保及び強化が図られなければならない。


(国の責務)

第8条 国は、第2条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、総合法律支援の実施及び体制の整備に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。


(地方公共団体の責務)

第9条 地方公共団体は、総合法律支援の実施及び体制の整備が住民福祉の向上に寄与するものであることにかんがみ、その地域における総合法律支援の実施及び体制の整備に関し、国との適切な役割分担を踏まえつつ、必要な措置を講ずる責務を有する。


(日本弁護士連合会等の責務)

第10条 日本弁護士連合会及び弁護士会は、総合法律支援の意義並びに弁護士の使命及び職務の重要性にかんがみ、基本理念にのっとり、会員である弁護士又は弁護士法人による協力体制の充実を図る等総合法律支援の実施及び体制の整備のために必要な支援をするよう努めるものとする。

 弁護士及び弁護士法人は、総合法律支援の意義及び自らの職責にかんがみ、基本理念にのっとり、総合法律支援の実施及び体制の整備のために必要な協力をするよう努めるものとする。

 隣接法律専門職者及び隣接法律専門職者団体は、総合法律支援の意義及び自らの職責にかんがみ、基本理念にのっとり、総合法律支援の実施及び体制の整備のために必要な協力をするよう努めるものとする。


(法制上の措置等)

第11条 政府は、第8条の施策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならない。


(職務の特性への配慮)

第12条 この法律の運用に当たっては、弁護士及び隣接法律専門職者の職務の特性に常に配慮しなければならない。

第3章 日本司法支援センター

第1節 総則

第1款 通則

(この章の目的)

第13条 日本司法支援センター(以下「支援センター」という。)の組織及び運営については、この章の定めるところによる。


(支援センターの目的)

第14条 支援センターは、総合法律支援に関する事業を迅速かつ適切に行うことを目的とする。


(法人格)

第15条 支援センターは、法人とする。


(事務所)

第16条 支援センターは、主たる事務所を東京都に置く。

 支援センターは、前項の主たる事務所のほか、地域の実情、業務の効率性その他の事情を勘案して必要な地に、事務所を置くことができる。


(資本金)

第17条 支援センターの資本金は、設立に際し、政府が出資する金額とする。

 支援センターは、必要があるときは、法務大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。

 政府及び地方公共団体(以下「政府等」という。)は、前項の規定により支援センターがその資本金を増加するときは、支援センターに出資することができる。

 政府等は、前項の規定により支援センターに出資するときは、土地、建物その他の土地の定着物(以下「土地等」という。)を出資の目的とすることができる。

 前項の規定により出資の目的とする土地等の価額は、出資の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。

 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。

 政府等以外の者は、支援センターに出資することができない。


(名称の使用制限)

第18条 支援センターでない者は、日本司法支援センターという名称を用いてはならない。

第2款 日本司法支援センター評価委員会

(日本司法支援センター評価委員会)

第19条 法務省に、支援センターに関する事務を処理させるため、日本司法支援センター評価委員会(以下「評価委員会」という。)を置く。

 評価委員会は、次に掲げる事務をつかさどる。

 支援センターの業務の実績に関する評価に関すること。

 その他この法律によりその権限に属させられた事項を処理すること。

 評価委員会の委員には、少なくとも最高裁判所の推薦する裁判官1人以上が含まれるようにしなければならない。

 前二項に定めるもののほか、評価委員会の組織、所掌事務及び委員その他の職員その他評価委員会に関し必要な事項については、政令で定める。

第3款 設立

(理事長及び監事となるべき者)

第20条 法務大臣は、支援センターの長である理事長となるべき者及び監事となるべき者を指名する。

 法務大臣は、前項の規定により理事長となるべき者及び監事となるべき者を指名しようとするときは、あらかじめ、最高裁判所の意見を聴かなければならない。

 法務大臣は、第1項の規定により理事長となるべき者及び監事となるべき者を指名したときは、遅滞なく、その旨を最高裁判所に通知しなければならない。

 第1項の規定により指名された理事長となるべき者及び監事となるべき者は、支援センターの成立の時において、この法律の規定により、それぞれ理事長及び監事に任命されたものとする。

 第24条第1項の規定は、第1項の理事長となるべき者の指名について準用する。


(設立委員)

第21条 法務大臣及び最高裁判所は、それぞれ設立委員を命じて、支援センターの設立に関する事務を処理させる。

 最高裁判所の命ずる設立委員は、裁判官でなければならない。

 設立委員は、支援センターの設立の準備を完了したときは、遅滞なく、その旨を法務大臣及び最高裁判所に届け出るとともに、その事務を前条第1項の規定により指名された理事長となるべき者に引き継がなければならない。

第2節 組織

第1款 役員及び職員

(役員)

第22条 支援センターに、役員として、理事長及び監事2人を置く。

 支援センターに、役員として、理事3人以内を置くことができる。

 支援センターに、役員として、前項の理事のほか、非常勤の理事1人を置くことができる。


(役員の職務及び権限)

第23条 理事長は、支援センターを代表し、その業務を総理する。

 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して支援センターの業務を掌理する。

 監事は、支援センターの業務を監査する。この場合において、監事は、法務省令で定めるところにより、監査報告を作成しなければならない。

 監事は、いつでも、役員(監事を除く。)及び職員に対して事務及び事業の報告を求め、又は支援センターの業務及び財産の状況の調査をすることができる。

 監事は、支援センターがこの法律又は準用通則法(第48条において準用する独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)をいう。以下同じ。)の規定による認可、承認、認定及び届出に係る書類並びに報告書その他の法務省令で定める書類を法務大臣に提出しようとするときは、これらの書類を調査しなければならない。

 監事は、その職務を行うため必要があるときは、支援センターの子法人(支援センターがその経営を支配している法人として法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)に対して事業の報告を求め、又はその子法人の業務及び財産の状況の調査をすることができる。

 前項の子法人は、正当な理由があるときは、同項の報告又は調査を拒むことができる。

 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は法務大臣に意見を提出することができる。

 法務大臣は、前項の規定による監事の意見の提出があったときは、遅滞なく、その内容を最高裁判所に通知しなければならない。

10 理事は、理事長の定めるところにより、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行う。ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。

11 前項ただし書の場合において、同項本文の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。


(理事長等への報告義務)

第23条の2 監事は、役員(監事を除く。)が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又はこの法律若しくは他の法令に違反する事実若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を理事長に報告するとともに、法務大臣に報告しなければならない。

 法務大臣は、前項の規定による報告があったときは、遅滞なく、その内容を最高裁判所に通知しなければならない。


(役員の任命)

第24条 理事長は、支援センターが行う事務及び事業に関して高度な知識を有し、適切、公正かつ中立な業務の運営を行うことができる者(裁判官若しくは検察官又は任命前2年間にこれらであった者を除く。)のうちから、法務大臣が任命する。

 監事は、法務大臣が任命する。

 法務大臣は、前二項の規定により理事長又は監事を任命しようとするときは、あらかじめ、最高裁判所の意見を聴かなければならない。

 法務大臣は、第1項又は第2項の規定により理事長又は監事を任命しようとするときは、必要に応じ、公募(理事長又は監事の職務の内容、勤務条件その他必要な事項を公示して行う候補者の募集をいう。以下この項において同じ。)の活用に努めなければならない。公募によらない場合であっても、透明性を確保しつつ、候補者の推薦の求めその他の適任と認める者を任命するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

 理事は、第1項に規定する者のうちから、理事長が任命する。

 理事長は、前項の規定により理事を任命したときは、遅滞なく、法務大臣に届け出るとともに、これを公表しなければならない。

 法務大臣は、第1項又は第2項の規定により理事長又は監事を任命したときは、遅滞なく、その旨を最高裁判所に通知しなければならない。


(理事の任期)

第25条 理事の任期は、2年とする。ただし、補欠の理事の任期は、前任者の残任期間とする。


(役員の解任)

第26条 法務大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が準用通則法第22条の規定により役員となることができない者に該当するに至ったときは、その役員を解任しなければならない。理事長又は理事が裁判官又は検察官となったときも、同様とする。

 法務大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が次の各号のいずれかに該当するとき、その他役員たるに適しないと認めるときは、その役員を解任することができる。

 心身の故障のため職務の遂行に堪えないと認められるとき。

 職務上の義務違反があるとき。

 前項に規定するもののほか、法務大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員(監事を除く。)の職務の執行が適当でないため支援センターの業務の実績が悪化した場合であって、その役員に引き続き当該職務を行わせることが適切でないと認めるときは、その役員を解任することができる。

 法務大臣は、前二項の規定により理事長又は監事を解任しようとするときは、あらかじめ、最高裁判所の意見を聴かなければならない。

 法務大臣は、第1項から第3項までの規定により理事長又は監事を解任したときは、遅滞なく、その旨を最高裁判所に通知しなければならない。

 理事長は、第2項又は第3項の規定により理事を解任したときは、遅滞なく、法務大臣に届け出るとともに、これを公表しなければならない。


(役員及び職員の秘密保持義務)

第27条 支援センターの役員及び職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。


(役員及び職員の地位)

第28条 支援センターの役員及び職員は、刑法(明治40年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。


(日本司法支援センター評価委員会の意見の申出)

第28条の2 法務大臣は、準用通則法第50条の2第2項の規定による届出があったときは、その届出に係る報酬及び退職手当(次項において「報酬等」という。)の支給の基準を評価委員会に通知するものとする。

 評価委員会は、前項の規定による通知を受けたときは、その通知に係る報酬等の支給の基準が社会一般の情勢に適合したものであるかどうかについて、法務大臣に対し、意見を申し出ることができる。

第2款 審査委員会

(審査委員会)

第29条 支援センターに、その業務の運営に関し特に弁護士及び隣接法律専門職者の職務の特性に配慮して判断すべき事項について審議させるため、審査委員会を置く。

 審査委員会の委員(以下この条において「委員」という。)は、次に掲げる者(支援センターの役員及び職員以外の者に限る。)につき理事長が任命する。

 最高裁判所の推薦する裁判官 1人

 検事総長の推薦する検察官 1人

 日本弁護士連合会の会長の推薦する弁護士 2人

 優れた識見を有する者 5人

 委員の任期は、2年とする。

 第25条ただし書、第26条第2項、第27条及び第28条並びに準用通則法第21条第4項の規定は、委員について準用する。

 理事長は、委員が支援センターの役員若しくは職員となったとき又は第2項第1号から第3号までに規定する資格を失ったときは、当該委員を解任しなければならない。

 理事長は、第4項において準用する第26条第2項の規定により裁判官、検察官又は弁護士である委員を解任しようとするときは、あらかじめ、それぞれ最高裁判所、検事総長又は日本弁護士連合会の会長の意見を聴かなければならない。

 理事長は、第4項において準用する第26条第2項の規定により裁判官、検察官又は弁護士である委員を解任したときは、遅滞なく、その旨をそれぞれ最高裁判所、検事総長又は日本弁護士連合会の会長に通知しなければならない。

 理事長は、次に掲げる事項について決定をしようとするときは、審査委員会の議決を経なければならない。

 契約弁護士等(支援センターとの間で、次条に規定する支援センターの業務に関し、他人の法律事務を取り扱うことについて契約をしている弁護士、弁護士法人及び隣接法律専門職者をいう。以下同じ。)の法律事務の取扱いについて苦情があった場合の措置その他の当該契約に基づき契約弁護士等に対してとる措置に関する事項(あらかじめ、審査委員会が軽微なものとしてその議決を経ることを要しないものとして定めたものを除く。)

 第35条第1項に規定する法律事務取扱規程の作成及び変更に関する事項

 審査委員会に委員長を置き、委員の互選によってこれを定める。

10 委員長は、審査委員会を主宰する。

第3節 業務運営

第1款 業務

(業務の範囲)

第30条 支援センターは、第14条の目的を達成するため、総合法律支援に関する次に掲げる業務を行う。

 次に掲げる情報及び資料を収集して整理し、情報通信の技術を利用する方法その他の方法により、一般の利用に供し、又は個別の依頼に応じて提供すること。

 裁判その他の法による紛争の解決のための制度の有効な利用に資するもの

 弁護士、弁護士法人及び隣接法律専門職者の業務並びに弁護士会、日本弁護士連合会及び隣接法律専門職者団体の活動に関するもの

 民事裁判等手続又は行政不服申立手続において自己の権利を実現するための準備及び追行に必要な費用を支払う資力がない国民若しくは我が国に住所を有し適法に在留する者(以下「国民等」という。)又はその支払により生活に著しい支障を生ずる国民等を援助する次に掲げる業務

 次の(1)又は(2)に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ(1)又は(2)に定める手続の準備及び追行(民事裁判等手続に先立つ和解の交渉で特に必要と認められるものを含む。)のため代理人に支払うべき報酬及びその代理人が行う事務の処理に必要な実費の立替えをすること。

(1) 認知機能が十分でないために自己の権利の実現が妨げられているおそれがある国民等(以下この項において「特定援助対象者」という。)を援助する場合民事裁判等手続又は当該特定援助対象者が自立した生活を営むために必要とする公的給付に係る行政不服申立手続

(2) 特定援助対象者以外の国民等を援助する場合民事裁判等手続

 イに規定する立替えに代え、イに規定する報酬及び実費に相当する額を支援センターに支払うことを約した者のため、適当な契約弁護士等にイの代理人が行う事務を取り扱わせること。

 弁護士法(昭和24年法律第205号)その他の法律により依頼を受けて裁判所に提出する書類を作成することを業とすることができる者に対し民事裁判等手続(特定援助対象者を援助する場合にあっては、イ(1)に定める手続)に必要な書類の作成を依頼して支払うべき報酬及びその作成に必要な実費の立替えをすること。

 ハに規定する立替えに代え、ハに規定する報酬及び実費に相当する額を支援センターに支払うことを約した者のため、適当な契約弁護士等にハに規定する書類を作成する事務を取り扱わせること。

 弁護士法その他の法律により法律相談を取り扱うことを業とすることができる者による法律相談(以下この項において単に「法律相談」という。)(刑事に関するものを除く。次号及び第4号において同じ。)を実施すること。

 特定援助対象者であって、近隣に居住する親族がいないことその他の理由により、弁護士、弁護士法人又は隣接法律専門職者のサービスの提供を自発的に求めることが期待できないものを援助するため、自立した日常生活及び社会生活を営むに当たり必要な法律相談を実施すること。

 著しく異常かつ激甚な非常災害であって、その被災地において法律相談を円滑に実施することが特に必要と認められるものとして政令で指定するものが発生した日において、民事上の法律関係に著しい混乱を生ずるおそれがある地区として政令で定めるものに住所、居所、営業所又は事務所を有していた国民等を援助するため、同日から起算して1年を超えない範囲内において総合法律支援の実施体制その他の当該被災地の実情を勘案して政令で定める期間に限り、その生活の再建に当たり必要な法律相談を実施すること。

 特定侵害行為(ストーカー行為等の規制等に関する法律(平成12年法律第81号)第2条第1項に規定するつきまとい等、児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号)第2条に規定する児童虐待又は配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成13年法律第31号)第1条第1項に規定する配偶者からの暴力をいう。以下この号において同じ。)を現に受けている疑いがあると認められる者を援助するため、特定侵害行為による被害の防止に関して必要な法律相談を実施すること。

 国の委託に基づく国選弁護人及び国選付添人(以下「国選弁護人等」という。)の選任並びに国選被害者参加弁護士の選定に関する次に掲げる業務

 裁判所若しくは裁判長又は裁判官の求めに応じ、支援センターとの間で国選弁護人等の事務を取り扱うことについて契約をしている弁護士(以下「国選弁護人等契約弁護士」という。)の中から、国選弁護人等の候補を指名し、裁判所若しくは裁判長又は裁判官に通知すること。

 犯罪被害者等保護法第11条第1項の規定による請求があった場合において、裁判所に対し、これを通知するとともに、同条第2項の規定により提出を受けた書面を送付すること。

 支援センターとの間で国選被害者参加弁護士の事務を取り扱うことについて契約をしている弁護士(以下「被害者参加弁護士契約弁護士」という。)の中から、国選被害者参加弁護士の候補を指名し、裁判所に通知すること。

 イの通知に基づき国選弁護人等に選任された国選弁護人等契約弁護士及びハの通知に基づき国選被害者参加弁護士に選定された被害者参加弁護士契約弁護士にその事務を取り扱わせること。

 弁護士、弁護士法人又は隣接法律専門職者がその地域にいないことその他の事情によりこれらの者に対して法律事務の取扱いを依頼することに困難がある地域において、その依頼に応じ、相当の対価を得て、適当な契約弁護士等に法律事務を取り扱わせること。

 被害者等の援助に関する次に掲げる情報及び資料を収集して整理し、情報通信の技術を利用する方法その他の方法により、一般の利用に供し、又は個別の依頼に応じて提供すること。この場合においては、被害者等の援助に精通している弁護士を紹介する等被害者等の援助が実効的に行われることを確保するために必要な措置を講ずるよう配慮すること。

 刑事手続への適切な関与及び被害者等が受けた損害又は苦痛の回復又は軽減を図るための制度その他の被害者等の援助に関する制度の利用に資するもの

 被害者等の援助を行う団体その他の者の活動に関するもの

 犯罪被害者等保護法第8条第1項に規定する権限に係る事務を行うこと。

 国、地方公共団体、弁護士会、日本弁護士連合会及び隣接法律専門職者団体、弁護士、弁護士法人及び隣接法律専門職者、裁判外紛争解決手続を行う者、被害者等の援助を行う団体その他の者並びに高齢者又は障害者の援助を行う団体その他の関係する者の間における連携の確保及び強化を図ること。

十一 支援センターの業務に関し、講習又は研修を実施すること。

十二 前各号の業務に附帯する業務を行うこと。

 支援センターは、前項の業務のほか、これらの業務の遂行に支障のない範囲内で、第34条第1項に規定する業務方法書で定めるところにより、国、地方公共団体、公益社団法人若しくは公益財団法人その他の営利を目的としない法人又は国際機関の委託を受けて、被害者等の援助その他に関し、次の業務を行うことができる。

 その委託に係る法律事務を契約弁護士等に取り扱わせること。

 前号の業務に附帯する業務を行うこと。

 支援センターが前二項の業務として契約弁護士等に取り扱わせる事務については、支援センターがこれを取り扱うことができるものと解してはならない。


(業務の合目的性)

第31条 前条第1項第1号から第5号まで、第7号及び第8号の各業務並びに同条第2項第1号の業務は、その利益を得る者の権利を実現することに資すると認められる限りにおいて行うものとする。


(支援センター等の義務等)

第32条 支援センターは、前条に規定する業務が、これを必要とする者にとって利用しやすいものとなるよう配慮するとともに、第30条第1項第2号から第6号までの各業務については、その統一的な運営体制の整備及び全国的に均質な遂行の実現に努めなければならない。

 支援センターは、前項に規定する者が高齢者及び障害者等法による紛争の解決に必要な情報やサービスの提供を求めることに困難がある者である場合には、前条に規定する業務が利用しやすいものとなるように特別の配慮をしなければならない。

 支援センターは、第30条第1項第1号、第7号及び第8号並びに同条第2項第1号の各業務の運営に当たっては、地方公共団体、弁護士会、日本弁護士連合会及び隣接法律専門職者団体、弁護士、弁護士法人及び隣接法律専門職者、裁判外紛争解決手続を行う者、被害者等の援助を行う団体その他の者並びに高齢者又は障害者の援助を行う団体その他の関係する者の総合法律支援に関する取組との連携の下でこれを補完することに意を用いなければならない。

 支援センターは、地域における業務の運営に当たり、協議会の開催等により、広く利用者その他の関係者の意見を聴いて参考とし、当該地域の実情に応じた運営に努めなければならない。

 地方公共団体は、支援センターに対して、その地域において行われる第30条に規定する業務に関し必要な協力をすることができる。

 支援センターは、業務の運営に当たり、弁護士会及び日本弁護士連合会並びに隣接法律専門職者団体に対して、意見の開陳その他必要な協力を求めることができる。


(支援センターの職員である弁護士の資質の向上等)

第32条の2 支援センターは、支援センターの職員のうち、他人の法律事務を取り扱うことについて契約をしている弁護士につき、弁護士会及び日本弁護士連合会並びに隣接法律専門職者団体との連携の下、地域の関係機関との連絡調整その他の当該弁護士の職務の円滑な遂行に必要な措置を講ずるとともに、研修その他の方法による資質の向上に努めるものとする。


(契約弁護士等の職務の独立性)

第33条 契約弁護士等は、支援センターが第30条第1項又は第2項の業務として取り扱わせた事務について、独立してその職務を行う。

 支援センター及び契約弁護士等は、その法律事務の取扱いを受ける者に対し、前項に規定する契約弁護士等の職務の独立性について、分かりやすく説明しなければならない。


(業務方法書)

第34条 支援センターは、業務開始の際、業務方法書を作成し、法務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

 前項の業務方法書には、次に掲げる事項その他法務省令で定める事項を記載しなければならない。

 第30条第1項第2号から第4号までの業務及びこれらに附帯する業務(以下「民事法律扶助事業」という。)に関し、民事法律扶助事業の実施に係る援助の申込み及びその審査の方法に関する事項、同項第2号イ及びハに規定する立替えに係る報酬及び実費の基準並びにそれらの償還に関する事項、同号ロ及びニに規定する報酬及び実費に相当する額の支払に関する事項並びに同項第3号の業務の実施に係る援助を受けた者の費用の負担に関する事項。この場合において、当該報酬は、民事法律扶助事業が同項第2号に規定する国民等を広く援助するものであることを考慮した相当な額でなければならない。

 第30条第1項第5号の業務及びこれに附帯する業務に関し、これらの業務の実施に係る援助の申込みに関する事項及び当該援助を受けた者の費用の負担に関する事項

 第30条第1項第6号の業務及びこれに附帯する業務に関し、弁護士との契約に関する事項、国選弁護人等及び国選被害者参加弁護士の候補の指名及び裁判所に対する通知に関する事項、第39条第4項、第39条の2第3項及び第39条の3第3項に規定する協力に関する事項並びに第43条第1号に掲げる勘定の管理に関する事項

 第30条第1項第9号の業務及びこれに附帯する業務に関し、第43条第1号に掲げる勘定の管理に関する事項

 第30条第2項の業務に関し、委託を受けて行う業務の内容に関する事項

 役員(監事を除く。)の職務の執行がこの法律又は他の法令に適合することを確保するための体制その他支援センターの業務の適正を確保するための体制の整備に関する事項

 法務大臣は、第1項の認可をしようとするときは、あらかじめ、最高裁判所及び評価委員会の意見を聴かなければならない。

 法務大臣は、第1項の認可をしたときは、遅滞なく、その旨を最高裁判所に通知しなければならない。

 支援センターは、第1項の認可を受けたときは、遅滞なく、その業務方法書を公表しなければならない。

 法務大臣は、第1項の認可をした業務方法書が業務の適正かつ確実な遂行上不適当となったと認めるときは、その業務方法書を変更すべきことを命ずることができる。


(法律事務取扱規程)

第35条 支援センターは、第30条に規定する業務の開始前に、契約弁護士等に取り扱わせる法律事務の処理に関する規程(以下「法律事務取扱規程」という。)を定め、法務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

 法律事務取扱規程には、契約弁護士等による法律事務の取扱いの基準に関する事項、契約弁護士等がその契約に違反した場合の措置に関する事項その他法務省令で定める事項を記載しなければならない。

 前条第3項から第6項までの規定は、法律事務取扱規程について準用する。


(国選弁護人等及び国選被害者参加弁護士の事務に関する契約約款)

第36条 支援センターは、第30条第1項第6号の業務の開始前に、国選弁護人等及び国選被害者参加弁護士の事務に関する契約約款を定め、法務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

 前項の契約約款には、国選弁護人等及び国選被害者参加弁護士の事務を取り扱う事件に関する事項、国選弁護人等及び国選被害者参加弁護士の候補の指名及び裁判所に対する通知に関する事項、報酬及び費用の請求に関する事項、報酬及び費用の算定の基準及び支払に関する事項、契約解除その他当該契約約款に基づく契約に違反した場合の措置に関する事項その他法務省令で定める事項を記載しなければならない。

 前項に規定する報酬及び費用の算定の基準を定めるため必要な事項は、法務省令で定める。

 第34条第3項から第6項までの規定は、第1項の契約約款について準用する。

 支援センターは、弁護士と国選弁護人等及び国選被害者参加弁護士の事務の取扱いに関し、その取り扱う事件に対応して支給すべき報酬及び費用が定められる契約を締結するときは、第1項の認可を受けた契約約款によらなければならない。


(国選弁護人等契約弁護士及び被害者参加弁護士契約弁護士の氏名等の通知)

第37条 支援センターは、第30条第1項第6号の業務に関し、国選弁護人等契約弁護士及び被害者参加弁護士契約弁護士の氏名及び事務所の所在地その他法務省令で定める事項を関係する裁判所及び当該弁護士の所属弁護士会に通知しなければならない。これらの事項に変更があったときも、同様とする。


(国選弁護人等の候補の指名及び通知等)

第38条 裁判所若しくは裁判長又は裁判官は、刑事訴訟法又は少年法の規定により国選弁護人等を付すべきときは、支援センターに対し、国選弁護人等の候補を指名して通知するよう求めるものとする。

 支援センターは、前項の規定による求めがあったときは、遅滞なく、国選弁護人等契約弁護士の中から、国選弁護人等の候補を指名し、裁判所若しくは裁判長又は裁判官に通知しなければならない。

 支援センターは、国選弁護人等契約弁護士が国選弁護人等に選任されたときは、その契約の定めるところにより、当該国選弁護人等契約弁護士に国選弁護人等の事務を取り扱わせるものとする。


(国選被害者参加弁護士の候補の指名及び通知等)

第38条の2 支援センターは、犯罪被害者等保護法の規定に基づいて国選被害者参加弁護士の候補を指名するときは、被害者参加弁護士契約弁護士の中から指名しなければならない。

 支援センターは、被害者参加弁護士契約弁護士が国選被害者参加弁護士に選定されたときは、その契約の定めるところにより、当該被害者参加弁護士契約弁護士に国選被害者参加弁護士の事務を取り扱わせるものとする。


(国選弁護人の報酬等請求権の特則等)

第39条 国選弁護人等契約弁護士が国選弁護人に選任されたときは、刑事訴訟法第38条第2項の規定は、適用しない。

 前項の場合においては、刑事訴訟費用等に関する法律(昭和46年法律第41号)第2条各号に掲げるもののほか、次の各号に掲げる者が国選弁護人に選任されたときは、当該国選弁護人に係る当該各号に定める費用も刑事の手続における訴訟費用とする。

 報酬及び費用が事件ごとに定められる契約を締結している国選弁護人等契約弁護士 当該報酬及び費用

 前号に規定する国選弁護人等契約弁護士以外の国選弁護人等契約弁護士 刑事訴訟法第38条第2項の規定の例により裁判所がその額を定めた旅費、日当、宿泊料及び報酬

 前項第2号に掲げる国選弁護人等契約弁護士が国選弁護人に選任された場合において、訴訟費用の負担を命ずる裁判に同号に定める費用の額が表示されていないときは、刑事訴訟法第188条の規定にかかわらず、執行の指揮をすべき検察官の申立てにより、裁判所がその額を算定する。この場合において、その算定に関する手続について必要な事項は、最高裁判所規則で定める。

 裁判所又は検察官は、第1項の場合において、国選弁護人に係る訴訟費用の額の算定又は概算に関し、支援センターに対して必要な協力を求めることができる。

 支援センターは、第1項の場合において、刑事訴訟法第500条の2の規定により訴訟費用の概算額の予納をしようとする被告人又は被疑者の求めがあるときは、国選弁護人に係る訴訟費用の見込額を告げなければならない。


(国選付添人の報酬等請求権の特則等)

第39条の2 国選弁護人等契約弁護士が国選付添人に選任されたときは、少年法第22条の3第4項の規定は、適用しない。

 前項の場合においては、少年法第31条の規定の適用については、同条第1項に規定するもののほか、次の各号に掲げる者が国選付添人に選任されたときは、当該国選付添人に係る当該各号に定める費用も同項の費用とする。

 報酬及び費用が事件ごとに定められる契約を締結している国選弁護人等契約弁護士 当該報酬及び費用

 前号に規定する国選弁護人等契約弁護士以外の国選弁護人等契約弁護士 少年法第22条の3第4項の規定の例により裁判所がその額を定めた旅費、日当、宿泊料及び報酬

 裁判所は、第1項の場合において、国選付添人に係る費用の額の算定に関し、支援センターに対して必要な協力を求めることができる。


(国選被害者参加弁護士の報酬等請求権の特則等)

第39条の3 被害者参加弁護士契約弁護士が国選被害者参加弁護士に選定されたときは、犯罪被害者等保護法第14条第4項の規定は、適用しない。

 前項の場合においては、犯罪被害者等保護法第17条第1項の規定の適用については、同項に規定するもののほか、次の各号に掲げる者が国選被害者参加弁護士に選定されたときは、当該国選被害者参加弁護士に係る当該各号に定める費用も同項に定める旅費、日当、宿泊料及び報酬とする。

 報酬及び費用が事件ごとに定められる契約を締結している被害者参加弁護士契約弁護士 当該報酬及び費用

 前号に規定する被害者参加弁護士契約弁護士以外の被害者参加弁護士契約弁護士 犯罪被害者等保護法第14条第4項の規定の例により裁判所がその額を定めた旅費、日当、宿泊料及び報酬

 裁判所は、第1項の場合において、国選被害者参加弁護士に係る費用の額の算定に関し、支援センターに対して必要な協力を求めることができる。

第2款 中期目標等

(中期目標)

第40条 法務大臣は、3年以上5年以下の期間において支援センターが達成すべき業務運営に関する目標(以下「中期目標」という。)を定め、これを支援センターに指示するとともに、公表しなければならない。これを変更したときも、同様とする。

 中期目標においては、次に掲げる事項について定めるものとする。

 中期目標の期間(前項の期間の範囲内で法務大臣が定める期間をいう。以下同じ。)

 総合法律支援の充実のための措置に関する事項

 提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項

 業務運営の効率化に関する事項

 財務内容の改善に関する事項

 その他業務運営に関する重要事項

 法務大臣は、中期目標を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、最高裁判所及び評価委員会の意見を聴かなければならない。

 法務大臣は、第1項の規定により中期目標を定め又は変更したときは、遅滞なく、その旨を最高裁判所に通知しなければならない。


(中期計画)

第41条 支援センターは、前条第1項の指示を受けたときは、当該中期目標に基づき、法務省令で定めるところにより、当該中期目標を達成するための計画(以下「中期計画」という。)を作成し、法務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

 中期計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

 総合法律支援の充実のための措置に関する目標を達成するためとるべき措置

 提供するサービスその他の業務の質の向上に関する目標を達成するためとるべき措置

 業務運営の効率化に関する目標を達成するためとるべき措置

 予算(人件費の見積りを含む。)、収支計画及び資金計画

 短期借入金の限度額

 不要財産(準用通則法第8条第3項に規定する不要財産をいう。以下同じ。)又は不要財産となることが見込まれる財産がある場合には、当該財産の処分に関する計画

 前号に規定する財産以外の重要な財産を譲渡し、又は担保に供しようとするときは、その計画

 剰余金の使途

 その他法務省令で定める業務運営に関する事項

 法務大臣は、第1項の認可をしようとするときは、あらかじめ、最高裁判所及び評価委員会の意見を聴かなければならない。

 法務大臣は、第1項の認可をしたときは、遅滞なく、その旨を最高裁判所に通知しなければならない。

 法務大臣は、第1項の認可をした中期計画が前条第2項第2号から第6号までに掲げる事項の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、その中期計画を変更すべきことを命ずることができる。

 支援センターは、第1項の認可を受けたときは、遅滞なく、その中期計画を公表しなければならない。


(各事業年度に係る業務の実績等に関する評価等)

第41条の2 支援センターは、毎事業年度の終了後、当該事業年度が次の各号に掲げる事業年度のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める事項について、評価委員会の評価を受けなければならない。

 次号及び第3号に掲げる事業年度以外の事業年度 当該事業年度における業務の実績

 中期目標の期間の最後の事業年度の直前の事業年度 当該事業年度における業務の実績及び中期目標の期間の終了時に見込まれる中期目標の期間における業務の実績

 中期目標の期間の最後の事業年度 当該事業年度における業務の実績及び中期目標の期間における業務の実績

 支援センターは、前項の評価を受けようとするときは、法務省令で定めるところにより、各事業年度の終了後3月以内に、同項第1号、第2号又は第3号に定める事項及び当該事項について自ら評価を行った結果を明らかにした報告書を評価委員会に提出するとともに、公表しなければならない。

 第1項の評価は、同項第1号、第2号又は第3号に定める事項について総合的な評定を付して、行わなければならない。この場合において、同項各号に規定する当該事業年度における業務の実績に関する評価は、当該事業年度における中期計画の実施状況の調査及び分析を行い、その結果を考慮して行わなければならない。

 評価委員会は、第1項の評価を行ったときは、遅滞なく、支援センター(同項第2号に規定する中期目標の期間の終了時に見込まれる中期目標の期間における業務の実績に関する評価を行った場合にあっては、支援センター及び独立行政法人評価制度委員会(第6項及び次条において「評価制度委員会」という。)に対して、その評価の結果を通知しなければならない。この場合において、評価委員会は、必要があると認めるときは、支援センターに対し、業務運営の改善その他の必要な措置を講ずることを勧告することができる。

 評価委員会は、前項の規定による通知を行ったときは、遅滞なく、その通知に係る事項(同項後段の規定による勧告をした場合にあっては、その通知に係る事項及びその勧告の内容)を公表しなければならない。

 評価制度委員会は、第4項の規定により通知された評価の結果について、必要があると認めるときは、評価委員会に対し、意見を述べることができる。この場合において、評価制度委員会は、遅滞なく、当該意見の内容を公表しなければならない。


(中期目標の期間の終了時の検討)

第42条 法務大臣は、前条第1項第2号に規定する中期目標の期間の終了時に見込まれる中期目標の期間における業務の実績に関する評価が行われたときは、支援センターの中期目標の期間の終了時までに、その業務を継続させる必要性、組織の在り方その他その組織及び業務の全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、所要の措置を講ずるものとする。

 法務大臣は、前項の規定による検討を行うに当たっては、総合法律支援の実施及び体制の整備の重要性を踏まえるものとする。

 法務大臣は、第1項の規定による検討を行うに当たっては、最高裁判所及び評価委員会の意見を聴かなければならない。

 法務大臣は、第1項の検討の結果及び同項の規定により講ずる措置の内容を評価制度委員会に通知するとともに、公表しなければならない。

 評価制度委員会は、前項の規定による通知を受けたときは、支援センターの中期目標の期間の終了時までに、その主要な事務及び事業の改廃に関し、法務大臣に勧告することができる。この場合において、評価制度委員会は、遅滞なく、当該勧告の内容を公表しなければならない。

 法務大臣は、前項の勧告を受けたときは、遅滞なく、その内容を最高裁判所に通知しなければならない。

 評価制度委員会は、第5項の勧告をしたときは、法務大臣に対し、その勧告に基づいて講じた措置及び講じようとする措置について報告を求めることができる。


(違法行為等の是正)

第42条の2 法務大臣は、支援センター又はその役員若しくは職員が、この法律若しくは他の法令に違反する行為をし、又は当該行為をするおそれがあると認めるときは、支援センターに対し、当該行為の是正のため必要な措置を講ずることを求めることができる。

 支援センターは、前項の規定による法務大臣の求めがあったときは、速やかに当該行為の是正その他の必要と認める措置を講ずるとともに、当該措置の内容を法務大臣に報告しなければならない。

第4節 財務及び会計

(区分経理)

第43条 支援センターは、次に掲げる業務ごとに経理を区分し、それぞれ勘定を設けて整理しなければならない。

 第30条第1項第6号及び第9号の業務並びにこれらに附帯する業務

 前号に掲げる業務以外の業務


(財務諸表等)

第44条 支援センターは、毎事業年度、貸借対照表、損益計算書、利益の処分又は損失の処理に関する書類その他法務省令で定める書類及びこれらの附属明細書(以下「財務諸表」という。)を作成し、当該事業年度の終了後3月以内に法務大臣に提出し、その承認を受けなければならない。

 支援センターは、前項の規定により財務諸表を法務大臣に提出するときは、これに法務省令で定めるところにより作成した当該事業年度の事業報告書及び予算の区分に従い作成した決算報告書並びに財務諸表及び決算報告書に関する監査報告及び会計監査報告を添付しなければならない。

 法務大臣は、第1項の規定により財務諸表を承認しようとするときは、あらかじめ、評価委員会の意見を聴かなければならない。

 支援センターは、第1項の承認を受けたときは、遅滞なく、財務諸表を官報に公告し、かつ、財務諸表並びに第2項の事業報告書、決算報告書並びに監査報告及び会計監査報告を、各事務所に備えて置き、法務省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。

 支援センターは、第1項の附属明細書その他法務省令で定める書類については、前項の規定による公告に代えて、次に掲げる方法のいずれかにより公告することができる。

 時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法

 電子公告(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって法務省令で定めるものにより不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって法務省令で定めるものをとる公告の方法をいう。次項において同じ。)

 支援センターが前項の規定により電子公告による公告をする場合には、第4項の法務省令で定める期間、継続して当該公告をしなければならない。


(利益及び損失の処理)

第45条 支援センターは、第43条に掲げるそれぞれの勘定において、毎事業年度、損益計算において利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。ただし、同条第2号に掲げる業務に係る勘定において、第3項の規定により同項の使途に充てる場合は、この限りでない。

 支援センターは、第43条に掲げるそれぞれの勘定において、毎事業年度、損益計算において損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。

 支援センターは、第43条第2号に掲げる業務に係る勘定において、第1項に規定する残余があるときは、法務大臣の承認を受けて、その残余の額の全部又は一部を第41条第1項の認可を受けた中期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの。以下単に「中期計画」という。)の同条第2項第8号の剰余金の使途に充てることができる。

 法務大臣は、前項の承認をしようとするときは、あらかじめ、評価委員会の意見を聴かなければならない。


(積立金の処分)

第46条 支援センターは、第43条第2号に掲げる業務に係る勘定において、中期目標の期間の最後の事業年度に係る前条第1項又は第2項の規定による整理を行った後、同条第1項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち法務大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る中期計画の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における第30条に規定する業務のうち同条第1項第6号及び第9号の業務並びにこれらに附帯する業務以外の業務の財源に充てることができる。

 支援センターは、第43条第1号に掲げる業務に係る勘定において、中期目標の期間の最後の事業年度に係る前条第1項本文又は第2項の規定による整理を行った後、同条第1項本文の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額を、翌事業年度以降の第30条第1項第6号及び第9号の業務並びにこれらに附帯する業務の財源に充てなければならない。

 法務大臣は、第1項の承認をしようとするときは、あらかじめ、評価委員会の意見を聴かなければならない。

 支援センターは、第1項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を出資者の出資に対しそれぞれの出資額に応じて納付しなければならない。

 前各項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。


(借入金等)

第47条 支援センターは、中期計画の第41条第2項第5号の短期借入金の限度額の範囲内で、短期借入金をすることができる。ただし、やむを得ない事由があるものとして法務大臣の認可を受けた場合は、当該限度額を超えて短期借入金をすることができる。

 前項の規定による短期借入金は、当該事業年度内に償還しなければならない。ただし、資金の不足のため償還することができないときは、その償還することができない金額に限り、法務大臣の認可を受けて、これを借り換えることができる。

 前項ただし書の規定により借り換えた短期借入金は、1年以内に償還しなければならない。

 法務大臣は、第1項ただし書又は第2項ただし書の規定による認可をしようとするときは、あらかじめ、評価委員会の意見を聴かなければならない。

 支援センターは、長期借入金及び債券発行をすることができない。


(不要財産に係る国庫納付等)

第47条の2 支援センターは、不要財産であって、政府からの出資又は支出(金銭の出資に該当するものを除く。)に係るもの(以下この条において「政府出資等に係る不要財産」という。)については、遅滞なく、法務大臣の認可を受けて、これを国庫に納付するものとする。ただし、中期計画において第41条第2項第6号の計画を定めた場合であって、その計画に従って当該政府出資等に係る不要財産を国庫に納付するときは、法務大臣の認可を受けることを要しない。

 支援センターは、前項の規定による政府出資等に係る不要財産(金銭を除く。以下この項及び次項において同じ。)の国庫への納付に代えて、法務大臣の認可を受けて、政府出資等に係る不要財産を譲渡し、これにより生じた収入の額(当該財産の帳簿価額を超える額(次項において「簿価超過額」という。)がある場合には、その額を除く。)の範囲内で法務大臣が定める基準により算定した金額を国庫に納付することができる。ただし、中期計画において第41条第2項第6号の計画を定めた場合であって、その計画に従って当該金額を国庫に納付するときは、法務大臣の認可を受けることを要しない。

 支援センターは、前項の場合において、政府出資等に係る不要財産の譲渡により生じた簿価超過額があるときは、遅滞なく、これを国庫に納付するものとする。ただし、その全部又は一部の金額について国庫に納付しないことについて法務大臣の認可を受けた場合における当該認可を受けた金額については、この限りでない。

 支援センターが第1項又は第2項の規定による国庫への納付をした場合において、当該納付に係る政府出資等に係る不要財産が政府からの出資に係るものであるときは、支援センターの資本金のうち当該納付に係る政府出資等に係る不要財産に係る部分として法務大臣が定める金額については、支援センターに対する政府からの出資はなかったものとし、支援センターは、その額により資本金を減少するものとする。

 法務大臣は、第1項、第2項又は第3項ただし書の規定による認可をしようとするときは、あらかじめ、評価委員会の意見を聴かなければならない。

 前各項に定めるもののほか、政府出資等に係る不要財産の処分に関し必要な事項は、政令で定める。


(不要財産に係る地方公共団体出資の払戻し)

第47条の3 支援センターは、不要財産であって、地方公共団体からの出資に係るもの(以下この条において「地方公共団体出資に係る不要財産」という。)については、法務大臣の認可を受けて、当該地方公共団体出資に係る不要財産に係る出資者(以下この条において単に「出資者」という。)に対し、法務省令で定めるところにより、当該地方公共団体出資に係る不要財産に係る出資額として法務大臣が定める額の持分の全部又は一部の払戻しの請求をすることができる旨を催告しなければならない。ただし、中期計画において第41条第2項第6号の計画を定めた場合であって、その計画に従って払戻しの請求をすることができる旨を催告するときは、法務大臣の認可を受けることを要しない。

 出資者は、支援センターに対し、前項の規定による催告を受けた日から起算して1月を経過する日までの間に限り、同項の払戻しの請求をすることができる。

 支援センターは、前項の規定による請求があったときは、遅滞なく、当該請求に係る地方公共団体出資に係る不要財産又は当該請求に係る地方公共団体出資に係る不要財産(金銭を除く。)の譲渡により生じた収入の額(当該財産の帳簿価額を超える額がある場合には、その額を除く。)の範囲内で法務大臣が定める基準により算定した金額により、同項の規定により払戻しを請求された持分(当該算定した金額が当該持分の額に満たない場合にあっては、当該持分のうち法務大臣が定める額の持分)を、当該請求をした出資者に払い戻すものとする。

 支援センターが前項の規定による払戻しをしたときは、支援センターの資本金のうち当該払戻しをした持分の額については、支援センターに対する出資者からの出資はなかったものとし、支援センターは、その額により資本金を減少するものとする。

 出資者が第2項の規定による払戻しの請求をしなかったとき又は同項の規定による地方公共団体出資に係る不要財産に係る持分の一部の払戻しの請求をしたときは、支援センターは、払戻しの請求がされなかった持分については、払戻しをしないものとする。

 法務大臣は、第1項の規定による認可をしようとするときは、あらかじめ、評価委員会の意見を聴かなければならない。


(財産の処分等の制限)

第47条の4 支援センターは、不要財産以外の重要な財産であって法務省令で定めるものを譲渡し、又は担保に供しようとするときは、法務大臣の認可を受けなければならない。ただし、中期計画において第41条第2項第7号の計画を定めた場合であって、その計画に従って当該重要な財産を譲渡し、又は担保に供するときは、この限りでない。

 法務大臣は、前項の規定による認可をしようとするときは、あらかじめ、評価委員会の意見を聴かなければならない。

第5節 雑則

(独立行政法人通則法の規定の準用)

第48条 独立行政法人通則法第3条、第8条第1項及び第3項、第9条、第11条、第16条、第17条、第21条第1項、第2項及び第4項、第21条の4から第22条まで、第24条、第25条、第25条の2第1項及び第2項、第26条、第28条の4、第31条、第36条、第37条、第39条から第43条まで、第46条、第47条、第49条から第50条の10まで、第64条並びに第66条の規定は、支援センターについて準用する。この場合において、これらの規定中「主務大臣」とあるのは「法務大臣」と、「主務省令(当該独立行政法人を所管する内閣府又は各省の内閣府令又は省令をいう。ただし、原子力規制委員会が所管する独立行政法人については、原子力規制委員会規則とする。以下同じ。)」とあり、及び「主務省令」とあるのは「法務省令」と、「中期目標管理法人の」とあり、及び「当該中期目標管理法人の」とあるのは「日本司法支援センターの」と、「中期目標管理法人は」とあるのは「日本司法支援センターは」と、「当該中期目標管理法人と」とあるのは「日本司法支援センターと」と、「当該中期目標管理法人が」とあるのは「日本司法支援センターが」と、「当該中期目標管理法人に」とあるのは「日本司法支援センターに」と、「中期目標管理法人役職員」とあるのは「支援センター役職員」と読み替えるほか、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

読み替えられる独立行政法人通則法の規定

読み替えられる字句

読み替える字句

第3条第3項

個別法

総合法律支援法(平成16年法律第74号)

第8条第3項

第46条の2又は第46条の3

総合法律支援法第47条の2又は第47条の3

第16条

第14条第1項

総合法律支援法第20条第1項

法人の長

理事長

前条第2項

同法第21条第3項

第21条第1項

第29条第2項第1号

総合法律支援法第40条第2項第1号

第21条第2項

第38条第1項

総合法律支援法第44条第1項

第24条、第25条及び第26条

法人の長

理事長

第28条の4

第32条第1項、第35条の6第1項若しくは第2項又は第35条の11第1項若しくは第2項

総合法律支援法第41条の2第1項

第30条第1項の中期計画及び第31条第1項の年度計画、第35条の5第1項の中長期計画及び第35条の8において読み替えて準用する第31条第1項の年度計画又は第35条の10第1項の事業計画

同法第41条第1項に規定する中期計画及び同法第48条において読み替えて準用する第31条第1項に規定する年度計画

第31条第1項

前条第1項

総合法律支援法第41条第1項

中期計画

同項に規定する中期計画

第31条第2項

毎事業年度の開始前に、前条第1項の認可を受けた

毎事業年度の開始前に、総合法律支援法第41条第1項の認可を受けた同項に規定する

前条第1項の認可を受けた後

総合法律支援法第41条第1項の認可を受けた後

第39条第1項

独立行政法人(その資本の額その他の経営の規模が政令で定める基準に達しない独立行政法人を除く。以下この条において同じ。)

日本司法支援センター

財務諸表

総合法律支援法第44条第1項に規定する財務諸表(以下「財務諸表」という。)

第39条第2項第2号

総務省令

法務省令

第39条第3項

子法人に

総合法律支援法第23条第6項に規定する子法人(以下「子法人」という。)に

第39条の2第1項

この法律、個別法

総合法律支援法(同法第48条において準用するこの法律の規定を含む。)

第46条第2項

中期計画、国立研究開発法人の中長期計画又は行政執行法人の事業計画

総合法律支援法第45条第3項に規定する中期計画

第50条

この法律及びこれ

この法律及び総合法律支援法並びにこれら

第50条の4第2項第1号

政令

法務省令

第50条の4第2項第4号

第32条第1項

総合法律支援法第41条の2第1項

第50条の4第2項第5号

第35条第1項

総合法律支援法第42条第1項

政令

法務省令

第50条の4第3項

政令

法務省令

第50条の4第4項

総務大臣

法務大臣

第50条の4第5項

政令

法務省令

第50条の4第6項

この法律、個別法

総合法律支援法(同法第48条において準用するこの法律の規定を含む。)

第50条の6、第50条の7第1項、第50条の8第3項及び第50条の9

政令

法務省令

第64条第1項

この法律

総合法律支援法(同法第48条において準用するこの法律の規定を含む。)


(財務大臣との協議)

第49条 法務大臣は、次の場合には、財務大臣に協議しなければならない。

 第36条第1項、第41条第1項、第47条第1項ただし書若しくは第2項ただし書、第47条の2第1項、第2項若しくは第3項ただし書、第47条の3第1項又は第47条の4第1項の認可をしようとするとき。

 第40条第1項の規定により中期目標を定め、又は変更しようとするとき。

 第45条第3項又は第46条第1項の承認をしようとするとき。

 準用通則法第47条第1号又は第2号の規定による指定をしようとするとき。


(他の法令の準用)

第50条 知的財産基本法(平成14年法律第122号)その他の政令で定める法令については、政令に定めるところにより、支援センターを国又は独立行政法人通則法第2条第2項に規定する中期目標管理法人とみなして、これらの法令を準用する。


(法務省令への委任)

第51条 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のため必要な事項は、法務省令で定める。

第4章 罰則

第52条 第27条(第29条第4項において準用する場合を含む。)の規定に違反して秘密を漏らした者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。


第53条 準用通則法第64条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした支援センターの役員又は職員は、30万円以下の罰金に処する。


第54条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした支援センターの役員は、20万円以下の過料に処する。

 この法律又は準用通則法の規定により法務大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかったとき。

 この法律又は準用通則法の規定により法務大臣に届出をしなければならない場合において、その届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

 この法律又は準用通則法の規定により公表をしなければならない場合において、その公表をせず、又は虚偽の公表をしたとき。

 第23条第4項若しくは第5項又は準用通則法第39条第3項の規定による調査を妨げたとき。

 第30条に規定する業務以外の業務を行ったとき。

 第34条第6項(第35条第3項及び第36条第4項において準用する場合を含む。)又は第41条第5項の規定による法務大臣の命令に違反したとき。

 第41条の2第2項の規定による報告書の提出をせず、又は報告書に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をして報告書を提出したとき。

 第42条の2第2項又は準用通則法第50条の8第3項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。

 第44条第4項の規定に違反して財務諸表、事業報告書、決算報告書、監査報告又は会計監査報告を備え置かず、又は閲覧に供しなかったとき。

 準用通則法第9条第1項の規定による政令に違反して登記することを怠ったとき。

十一 準用通則法第47条の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。

 支援センターの子法人の役員が第23条第6項又は準用通則法第39条第3項の規定による調査を妨げたときは、20万円以下の過料に処する。


第55条 第18条の規定に違反した者は、10万円以下の過料に処する。

附 則
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 第3章(第1節第1款及び第3款、第30条、第31条、第33条、第37条から第39条まで、第48条(準用通則法第3条、第8条第1項、第11条、第16条及び第17条を準用する部分に限る。)並びに第51条を除く。)、第4章(第54条第4号及び第55条を除く。)並びに附則第11条から第15条まで、第17条(法務省設置法(平成11年法律第93号)第4条第30号の改正規定を除く。)、第18条及び第19条の規定 公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日

 第30条、第31条、第33条、第37条から第39条まで、第54条第4号並びに附則第6条及び第8条の規定 公布の日から起算して2年6月を超えない範囲内において政令で定める日

 附則第10条の規定 第1号に定める日又は行政事件訴訟法の一部を改正する法律(平成16年法律第84号)の施行の日のいずれか遅い日


(準備行為)

第2条 支援センターは、その成立後、第30条の規定の施行前においても、同条に規定する業務の実施に必要な準備行為をすることができる。


(権利義務の承継)

第3条 支援センターの成立の際、第30条に規定する業務の準備に関し、現に国が有する権利及び義務のうち政令で定めるものは、支援センターの成立の時において支援センターが承継する。


(国有財産の無償使用)

第4条 最高裁判所長官は、第30条第1項第3号の業務の開始の際現に国選弁護人等の旅費、日当、宿泊料及び報酬の支給に関する事務の用に供されている国有財産であって政令で定めるものを、政令で定めるところにより、支援センターの用に供するため、これに無償で使用させることができる。


(名称の使用制限に関する経過措置)

第5条 この法律の施行の際現に日本司法支援センターという名称を使用している者については、第18条の規定は、この法律の施行後6月間は、適用しない。


(民事法律扶助法の廃止)

第6条 民事法律扶助法(平成12年法律第55号)は、廃止する。


(財団法人法律扶助協会からの引継ぎ)

第7条 財団法人法律扶助協会(以下「扶助協会」という。)は、寄附行為の定めるところにより、設立委員又は支援センターに対し、民事法律扶助法の廃止の時において現に扶助協会が有する権利及び義務のうち、民事法律扶助事業の遂行に伴い扶助協会に属するに至ったものを、支援センターにおいて承継すべき旨を申し出ることができる。

 設立委員又は支援センターは、前項の規定による申出があったときは、遅滞なく、法務大臣の認可を申請しなければならない。

 前項の認可があったときは、第1項の規定による申出に係る権利及び義務は、民事法律扶助法の廃止の時において支援センターに承継されるものとする。


(民事法律扶助法の廃止に伴う罰則に関する経過措置)

第8条 附則第6条の規定の施行前にした行為に対する民事法律扶助法の罰則の適用については、なお従前の例による。


(その他の経過措置の政令への委任)

第9条 附則第2条から第5条まで及び前二条に定めるもののほか、民事法律扶助法の廃止に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成16年12月1日法律第151号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して2年6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附 則(平成17年7月26日法律第87号)

この法律は、会社法の施行の日から施行する。

附 則(平成18年6月2日法律第50号)

この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。

附 則(平成19年6月1日法律第68号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 第4条(総合法律支援法第34条第2項第2号並びに第36条の見出し並びに同条第1項、第2項及び第5項の改正規定に限る。)の規定 総合法律支援法附則第1条第1号に掲げる規定の施行の日又はこの法律の施行の日のいずれか遅い日

 第1条(少年法第22条の3の見出し中「検察官が関与する場合の」を削り、同条第3項を同条第4項とし、同条第2項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第3項とし、同条第1項の次に一項を加える改正規定、同法第30条第4項及び第31条第1項の改正規定、同法第32条の5の見出しを「(抗告審における国選付添人)」に改め、同条に一項を加える改正規定並びに同法第35条第2項の改正規定に限る。)及び第4条(総合法律支援法目次の改正規定、同法第30条第1項第3号、第37条、第38条並びに第39条の見出し及び同条第1項から第3項までの改正規定並びに同条の次に一条を加える改正規定に限る。)の規定 総合法律支援法附則第1条第2号に掲げる規定の施行の日又はこの法律の施行の日のいずれか遅い日

附 則(平成20年4月23日法律第19号)
(施行期日)

 この法律は、犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事訴訟法等の一部を改正する法律(平成19年法律第95号)の施行の日から施行する。

附 則(平成22年5月28日法律第37号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。


(総合法律支援法の一部改正に伴う経過措置)

第30条 この法律の施行の際現に前条の規定による改正前の総合法律支援法第41条第1項の規定による認可を受けている中期計画については、前条の規定による改正後の総合法律支援法第41条第2項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

 施行日前に日本司法支援センターが行った財産の譲渡であって、施行日において前条の規定による改正後の総合法律支援法第48条において準用する新法第46条の2第1項に規定する政府出資等に係る不要財産(金銭を除く。)の譲渡に相当するものとして法務大臣が定めるものは、施行日においてされた同条第2項の規定による政府出資等に係る不要財産の譲渡とみなして、同項から同条第6項までの規定を適用する。この場合において、同条第2項中「納付することができる」とあるのは、「納付するものとする」とする。


(罰則の適用に関する経過措置)

第34条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(その他の経過措置の政令への委任)

第35条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附 則(平成23年6月24日法律第74号)
(施行期日)

第1条 この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行する。

附 則(平成25年6月12日法律第33号)
(施行期日)

 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

附 則(平成26年6月13日法律第67号)
(施行期日)

第1条 この法律は、独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成26年法律第66号。以下「通則法改正法」という。)の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 附則第14条第2項、第18条及び第30条の規定 公布の日


(総合法律支援法の一部改正に伴う経過措置)

第12条 第56条の規定による改正後の総合法律支援法(以下この条において「新支援法」という。)第23条第3項、第4項、第6項及び第7項並びに第23条の2並びに新支援法第48条において準用する新通則法第21条の5、第39条第1項から第4項まで及び第39条の2の規定は、施行日前に生じた事項にも適用する。

 この法律の施行の際現に日本司法支援センター(以下この条において「支援センター」という。)の理事長又は監事である者の任期(補欠の支援センターの理事長又は監事の任期を含む。)については、新支援法第48条において読み替えて準用する新通則法第21条第1項又は第2項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

 施行日において支援センターの監事である者の任期につき前項の規定の適用がある場合には、施行日の翌日以後最初に任命される支援センターの監事(補欠の支援センターの監事を除く。)の任期に係る新支援法第48条において読み替えて準用する新通則法第21条第2項の規定の適用については、同項中「各中期目標の期間に対応して定めるものとし、任命の日から、当該対応する」とあるのは、「任命の日から、当該任命の日を含む日本司法支援センターの」とする。

 新支援法第41条の2の規定は、支援センターの施行日の前日に終了した事業年度に係る業務の実績に関する評価についても適用する。


(処分等の効力)

第28条 この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定によってした又はすべき処分、手続その他の行為であってこの法律による改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において「新法令」という。)に相当の規定があるものは、法律(これに基づく政令を含む。)に別段の定めのあるものを除き、新法令の相当の規定によってした又はすべき処分、手続その他の行為とみなす。


(罰則に関する経過措置)

第29条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


(その他の経過措置の政令等への委任)

第30条 附則第3条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令(人事院の所掌する事項については、人事院規則)で定める。

附 則(平成28年6月3日法律第53号)
(施行期日)

 この法律は、公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)

 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。