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簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律

平成18年法律第47号
最終改正:平成27年5月27日法律第29号
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    第1章 総則

    (目的)

    第1条 この法律は、簡素で効率的な政府を実現することが喫緊の課題であることにかんがみ、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革について、その基本理念及び重点分野並びに各重点分野における改革の基本方針その他の重要事項を定めるとともに、行政改革推進本部を設置することにより、これを総合的に推進することを目的とする。


    (基本理念)

    第2条 簡素で効率的な政府を実現するための行政改革は、国際化及び情報化の進展、人口構造の変化等の経済社会情勢の変化の中で、我が国の国際競争力を強化し、国民が豊かで安心して暮らすことのできる社会を実現するためには、民間の主体性や自律性を高め、その活力が最大限に発揮されるようにすることが不可欠であることにかんがみ、政府及び地方公共団体の事務及び事業の透明性の確保を図り、その必要性の有無及び実施主体の在り方について事務及び事業の内容及び性質に応じた分類、整理等の仕分けを踏まえた検討を行った上で、国民生活の安全に配慮しつつ、政府又は地方公共団体が実施する必要性の減少した事務及び事業を民間にゆだねて民間活動の領域を拡大すること並びに行政機構の整理及び合理化その他の措置を講ずることにより行政に要する経費を抑制して国民負担の上昇を抑えることを旨として、行われなければならない。


    (国及び地方公共団体の責務)

    第3条 国及び地方公共団体は、次章に定める重点分野について、前条の基本理念にのっとり、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革を推進する責務を有する。

    第2章 重点分野及び各重点分野における改革の基本方針等

    第1節 政策金融改革

    (趣旨及び基本方針)

    第4条 政策金融改革は、次に掲げる基本方針に基づき、平成20年度において、現行政策金融機関(商工組合中央金庫、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、公営企業金融公庫、沖縄振興開発金融公庫、国際協力銀行及び日本政策投資銀行をいう。以下同じ。)の組織及び機能を再編成し、その政策金融の機能を、新たに設立する一の政策金融機関(以下「新政策金融機関」という。)に担わせることにより行われるものとする。ただし、国際協力銀行の政府開発援助に係る機能については、現行政策金融機関の政策金融の機能から分離して独立行政法人国際協力機構に担わせるものとし、沖縄振興開発金融公庫については、第11条の定めるところによる。

     新政策金融機関の政策金融の機能は、国民一般、中小企業者及び農林水産業者の資金調達を支援する機能並びに我が国にとって重要な資源の海外における開発及び取得を促進し、並びに我が国の産業の国際競争力の維持及び向上を図る機能に限定するものとする。

     政策金融に係る貸付金については、平成20年度末における新政策金融機関の貸付金の残高及び沖縄振興開発金融公庫の貸付金の残高の合計額の同年度の国内総生産(国際連合の定める基準に準拠して内閣府が作成する国民経済計算の体系における国内総生産をいう。以下同じ。)の額に占める割合が、平成16年度末における現行政策金融機関の貸付金の残高の同年度の国内総生産の額に占める割合の二分の一以下となるようにするものとする。

     現行政策金融機関の負債の総額が資産の総額を超える場合におけるその超過額又は新政策金融機関に生じた損失であって、これらの経営責任に帰すべきものを補てんするための補助金(交付金、補給金その他の給付金を含む。)の交付その他の国の負担となる財政上の措置は、行わないものとする。

     内外の金融秩序の混乱又は大規模な災害、テロリズム若しくは感染症等による被害に対処するために必要な金融について、新政策金融機関及び第6条第1項に規定する機関その他の金融機関により迅速かつ円滑に行われることを可能とする体制を整備するものとする。


    (新政策金融機関の在り方)

    第5条 新政策金融機関は、次に掲げる組織及び業務の在り方を踏まえて、設立されるものとする。

     特別の法律により特別の設立行為をもって設立される株式会社又は独立行政法人(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第1項に規定する独立行政法人をいう。以下同じ。)若しくはこれに類する法人とするものとする。

     明確な経営責任の下で運営され、経営内容に関する情報の公開を徹底するものとする。

     新政策金融機関の経営責任者は、これを適正かつ効率的に運営するため、設立の目的及びその担う金融業務に照らし必要と認められる識見及び能力を有する者のうちから選任されるものとし、特定の公務の経歴を有する者が固定的に選任されることがないよう十分に配慮するものとする。

     組織については、簡素かつ効率的なものとすることを基本とし、国内金融の業務を行う部門と国際金融の業務を行う部門とに大別して、当該部門ごとに専門的能力を有する職員の配置及び育成を可能とするものとする。この場合において、国内金融の業務を行う部門にあっては、当該業務の態様に応じた区分を明確にしてその内部組織を編成するものとし、国際金融の業務を行う部門にあっては、当該業務を行ってきた現行政策金融機関の外国における信用が維持され、当該業務を主体的に遂行することを可能とする体制を整備するものとする。

     業務については、現行政策金融機関から承継する業務(統合する現行政策金融機関から承継する債権の管理及び回収を含む。)及び前条第4号に規定する金融に係る業務とするものとし、債務の一部の保証、貸付債権の譲受けその他の業務の推進を図ることにより、一般の金融機関が行う金融を補完することを旨として行われるものとする。

     業務の実施状況について的確な評価及び監視を行う体制を整備し、業務の必要性の有無及びこれを民間にゆだねることの適否についての見直し並びに貸付金の残高の継続的な縮小を行うことを可能とするものとする。


    (商工組合中央金庫及び日本政策投資銀行の在り方)

    第6条 商工組合中央金庫及び日本政策投資銀行は、完全民営化するものとし、平成20年度において、これらに対する国の関与を縮小して経営の自主性を確保する措置を講ずるものとする。

     商工組合中央金庫及び日本政策投資銀行に対する政府の出資については、これらの機関の業務を承継する機関の目的の達成に与える影響及び市場の動向を踏まえつつその縮減を図り、できる限り早期にその全部を処分するものとする。

     政府は、第1項の完全民営化に当たっては、商工組合中央金庫及び日本政策投資銀行の円滑な運営に必要な財政基盤を確保するための措置を講ずるとともに、商工組合中央金庫の有する中小企業等協同組合その他の中小企業者を構成員とする団体及びその構成員に対する金融機能並びに日本政策投資銀行の有する長期の事業資金に係る投融資機能の根幹が維持されることとなるよう、必要な措置を講ずるものとする。


    (公営企業金融公庫の在り方)

    第7条 公営企業金融公庫は、平成20年度において、廃止するものとし、地方公共団体のための資金調達を公営企業金融公庫により行う仕組みは、資本市場からの資金調達その他金融取引を活用して行う仕組みに移行させるものとする。

     政府は、前項の移行の後の仕組みのために必要な財政基盤を確保するための措置を講ずるものとする。


    (国民生活金融公庫の在り方)

    第8条 国民生活金融公庫は、平成20年度において、新政策金融機関に統合するものとする。

     国民生活金融公庫の業務(小規模事業者の経営の改善発達を支援するための資金及び生活衛生関係の営業者等に対する資金の貸付けを含む。)は、新政策金融機関に承継させる。ただし、教育資金の貸付けについては、低所得者の資金需要に配慮しつつ、貸付けの対象の範囲を縮小するものとする。


    (農林漁業金融公庫の在り方)

    第9条 農林漁業金融公庫は、平成20年度において、新政策金融機関に統合するものとする。

     農林漁業金融公庫の業務は、新政策金融機関に承継させる。ただし、農林漁業者に対する長期かつ低利の資金の貸付けは、資本市場からの調達が困難な資金の貸付けに限定するものとし、農林漁業金融公庫法(昭和27年法律第355号)第18条の2第1項第4号に規定する食品の製造等の事業を営む者に対する貸付けは、中小企業者に対する償還期間が10年を超える資金の貸付けに限定するものとする。


    (中小企業金融公庫の在り方)

    第10条 中小企業金融公庫は、平成20年度において、新政策金融機関に統合するものとする。

     中小企業金融公庫の業務は、新政策金融機関に承継させる。ただし、中小企業金融公庫法(昭和28年法律第138号)第19条第1項第1号及び第2号に掲げる業務については、中小企業者一般を対象とするものは廃止するものとし、それ以外のものは、中小企業に関する重要な施策の目的に従って行われるものに限定するとともに、その承継後においても定期的に見直しを行い、必要性が低下したと認められる部分は廃止するものとする。


    (沖縄振興開発金融公庫の在り方)

    第11条 沖縄振興開発金融公庫は、沖縄振興特別措置法(平成14年法律第14号)第3条の2第1項の沖縄振興基本方針に係る同条第3項に規定する平成24年度を初年度とする10箇年の期間が経過した後において、新政策金融機関に統合するものとする。

     沖縄振興開発金融公庫の業務は、新政策金融機関に承継させる。ただし、平成20年度において、沖縄の置かれた特殊な諸事情にかんがみ特に存続させる必要があるものを除き、日本政策投資銀行の業務に相当する業務は廃止し、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫及び中小企業金融公庫の業務に相当する業務については第8条第2項ただし書、第9条第2項ただし書及び前条第2項ただし書の規定に準じた措置を講ずるものとする。

     第1項の統合に当たっては、沖縄県の区域を管轄する新政策金融機関の事務所が、沖縄の振興に関する施策に金融上の寄与をするため、前項本文の業務を自立的かつ主体的に遂行することを可能とする体制を整備するものとする。


    (国際協力銀行の在り方)

    第12条 国際協力銀行は、平成20年度において、新政策金融機関に統合するものとする。

     国際協力銀行の業務のうち、国際協力銀行法(平成11年法律第35号)第23条第1項に規定する国際金融等業務は、我が国にとって重要な資源の海外における開発及び取得を促進し、並びに我が国の産業の国際競争力の維持及び向上を図るためのもの並びに国際金融秩序の混乱への対処に係るものに限定して新政策金融機関に承継させるものとし、同条第2項に規定する海外経済協力業務は、独立行政法人国際協力機構法(平成14年法律第136号)を改正するための措置を講じて、独立行政法人国際協力機構に承継させるものとする。


    (留意事項)

    第13条 政府は、第5条から前条までの規定による措置を講ずるに当たっては、次の事項に留意しなければならない。

     現行政策金融機関の資産及び負債を厳正かつ詳細に評価し、新政策金融機関その他現行政策金融機関の業務を承継する機関が将来にわたり業務を円滑に遂行する上で必要がないと認められる資産で政府の出資に係るものについては、これを国庫に帰属させること。

     現行政策金融機関の行う資金の貸付けその他の業務の利用者及び現行政策金融機関が発行した債券の所有者の利益が不当に侵害されないようにすること。


    (独立行政法人等の融資等業務の見直し)

    第14条 政府は、平成18年度において、次に掲げる融資等業務(資金の貸付け、債務の保証、保険の引受け、出資若しくは利子の補給を行う業務又はこれに準ずる業務をいう。以下同じ。)の在り方について見直しを行うものとする。

     独立行政法人のうち、平成18年度から平成20年度までの間に初めて中期目標の期間(独立行政法人通則法第29条第2項第1号に規定する中期目標の期間をいう。第52条において同じ。)が終了するものが、その目的を達成するために行う融資等業務

     特殊法人(特別の法律により特別の設立行為をもって設立された法人であって、総務省設置法(平成11年法律第91号)第4条第15号の規定の適用を受けるものをいう。以下同じ。)のうち、現行政策金融機関、住宅金融公庫及び株式会社であるもの以外のものが、その目的を達成するために行う融資等業務

     民法(明治29年法律第89号)第34条の規定により設立された法人のうち、法令に基づく融資等業務を行うもの又は国の補助金等(補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179号)第2条第1項に規定する補助金等をいう。)の交付を受けて融資等業務を行うものが行う当該融資等業務

    第2節 独立行政法人の見直し

    (国の歳出の縮減を図る見地からの見直し)

    第15条 平成18年度以降に初めて中期目標の期間(独立行政法人通則法第29条第2項第1号(日本私立学校振興・共済事業団法(平成9年法律第48号)第26条において準用する場合を含む。)に規定する中期目標の期間をいう。次条において同じ。)が終了する独立行政法人(日本私立学校振興・共済事業団を含む。以下この節において同じ。)を所管する大臣は、独立行政法人通則法第35条第1項(日本私立学校振興・共済事業団法第26条において準用する場合を含む。)の規定による検討を行うときは、これらの独立行政法人に対する国の歳出の縮減を図る見地から、その組織及び業務の在り方並びにこれに影響を及ぼす国の施策の在り方について併せて検討を行い、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。


    (融資等業務を行う独立行政法人の組織の見直し)

    第16条 平成18年度から平成20年度までの間に中期目標の期間が終了する独立行政法人のうち融資等業務を行うものを所管する大臣は、第14条の規定による融資等業務の見直しの結果に応じ、当該独立行政法人の組織の在り方についても見直しを行うものとする。

    第3節 特別会計改革

    (趣旨)

    第17条 特別会計の改革は、特別会計の廃止及び統合並びにその経理の明確化を図るとともに、特別会計において経理されている事務及び事業の合理化及び効率化を図ることにより行われるものとし、平成18年度から平成22年度までの間を目途に計画的に推進されるものとする。

     前項の改革に当たっては、平成18年度から平成22年度までの間において、特別会計における資産及び負債並びに剰余金及び積立金の縮減その他の措置により、財政の健全化に総額二十兆円程度の寄与をすることを目標とするものとする。


    (特別会計の取扱いの原則)

    第18条 特別会計の新設は、事務及び事業の合理化若しくは効率化又は財政の健全化に資する場合を除き、行わないものとする。

     政府は、平成23年4月1日において設置されている特別会計について、その存続の必要性を検討するものとし、その後においても、おおむね5年ごとに同様の検討を行うものとする。


    (法制上の措置等)

    第19条 政府は、特別会計の廃止及び統合、一般会計と異なる取扱いの整理並びに企業会計の慣行を参考とした資産及び負債の開示その他の特別会計に係る情報の開示のため、この法律の施行後1年以内を目途として法制上の措置その他の必要な措置を講ずるものとする。

     前項に規定するもののほか、政府は、国全体の財政状況の一覧性を確保するため、特別会計歳入歳出予算の総計及び純計について所管及び主要な経費の別に区分した書類を参考資料として予算に添付する措置その他の必要な措置を講ずるものとする。

     政府は、特別会計において経理されている事務及び事業の必要性の有無及び実施主体の在り方について、事務及び事業の内容及び性質に応じた分類、整理等の仕分けを踏まえた検討を行うものとする。


    (道路整備特別会計等の見直し)

    第20条 道路整備特別会計、治水特別会計、港湾整備特別会計、空港整備特別会計及び都市開発資金融通特別会計は、平成20年度までに統合するものとする。この場合において、これらの特別会計において経理されていた事務及び事業については、その合理化及び効率化を図るものとする。

     空港整備特別会計において経理されている事務及び事業については、将来において、独立行政法人その他の国以外の者に行わせることについて検討するものとする。

     特定の税の収入額(これに相当する額を含む。以下この項において同じ。)の全部又は一部を道路に関する費用の財源に充てる制度(以下この項において「特定財源制度」という。)については、国の財政状況の悪化をもたらさないよう十分に配慮しつつ、特定財源制度に係る税の収入額の使途の在り方について、納税者の理解を得られるよう、次の基本方針により、見直しを行うものとする。

     道路の整備は、これに対する需要を踏まえ、その必要性を見極めつつ、計画的に進めるものとする。この場合において、道路の整備に係る歳出については、一層の重点化及び効率化を図るものとする。

     特定財源制度に係る税については、厳しい財政状況にかんがみ、及び環境への影響に配慮し、平成17年12月における税率の水準を維持するものとする。

     特定財源制度に係る税の収入額については、一般財源化を図ることを前提とし、平成19年度以降の歳出及び歳入の在り方に関する検討と併せて、納税者の理解を得つつ、具体的な改正の案を作成するものとする。

     空港整備特別会計法(昭和45年法律第25号)附則第11項の規定による措置については、第1項の統合の後においても、空港の整備に係る歳出及び借入金を抑制するよう努めつつ、これを実施するものとし、将来において、空港の整備の進捗状況を踏まえ、その廃止について検討するものとする。


    (厚生保険特別会計及び国民年金特別会計の見直し)

    第21条 厚生保険特別会計及び国民年金特別会計は、平成19年度において統合するものとする。この場合において、これらの特別会計において経理されていた事務及び事業については、その合理化及び効率化を図るものとする。


    (船員保険特別会計の見直し)

    第22条 船員保険特別会計については、同特別会計において経理されている事務及び事業並びにこれらに係る制度の在り方を平成18年度末までを目途に検討するものとし、その結果に基づき、当該事務及び事業のうち労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号。次条第1項において「労災保険法」という。)による労働者災害補償保険事業又は雇用保険法(昭和49年法律第116号)による雇用保険事業に相当する部分以外の部分の健康保険法(大正11年法律第70号)第7条の2第1項に規定する全国健康保険協会その他の公法人への移管その他の必要な措置を講じた上で、平成22年度までを目途に、労働保険特別会計に統合するものとする。


    (労働保険特別会計に係る見直し)

    第23条 労働保険特別会計において経理される事業は、労災保険法の規定による保険給付に係る事業及び雇用保険法の規定による失業等給付に係る事業に限ることを基本とし、労災保険法の規定による労働福祉事業並びに雇用保険法の規定による雇用安定事業、能力開発事業及び雇用福祉事業については、廃止を含めた見直しを行うものとする。

     雇用保険法第66条の規定による国庫負担(失業等給付に係るものに限る。)の在り方については、廃止を含めて検討するものとする。


    (地震再保険特別会計に係る見直し)

    第24条 地震再保険特別会計において経理されている再保険の機能に係る事務及び事業については、その在り方を平成20年度末までに検討するものとする。


    (貿易再保険特別会計に係る見直し)

    第25条 貿易再保険特別会計については、経済協力開発機構の加盟国への輸出に係る短期の貿易保険その他の貿易保険への民間事業者の参入の一層の促進を図り、民間にゆだねることが可能なものはできる限りこれにゆだねることを通じて、同特別会計において経理される事務及び事業の見直しを行うものとし、関連する制度の改正について平成20年度末までを目途に検討するものとする。


    (農業共済再保険特別会計及び漁船再保険及漁業共済保険特別会計に係る見直し)

    第26条 農業共済再保険特別会計及び漁船再保険及漁業共済保険特別会計において経理されている再保険の機能に係る事務及び事業については、積立金の管理の透明性の向上を図った上でこれらの特別会計を統合した特別会計において経理することを含め、その在り方を平成20年度末までに検討するものとする。


    (森林保険特別会計の見直し)

    第27条 森林保険特別会計については、同特別会計において経理されている事務及び事業を独立行政法人に移管し、同特別会計を廃止することについて、平成20年度末までに検討するものとする。


    (国有林野事業特別会計の見直し)

    第28条 国有林野事業特別会計については、同特別会計の設置の目的及び国有林野事業の改革のための特別措置法(平成10年法律第134号)に基づく改革の実施状況を踏まえ、同特別会計の負担に属する借入金に係る債務の着実な処理その他国有林野の適切な管理運営のため必要な措置を講じつつ、同特別会計において経理されている事務及び事業の性質に応じ、その一部を独立行政法人に移管した上で、同特別会計を一般会計に統合することについて、平成22年度末までに検討するものとする。


    (国営土地改良事業特別会計の見直し)

    第29条 国営土地改良事業特別会計は、平成20年度までに一般会計に統合するものとする。

     土地改良法(昭和24年法律第195号)による国営土地改良事業及び都道府県営土地改良事業については、食料・農業・農村基本法(平成11年法律第106号)第15条第2項第3号の施策の推進の状況を踏まえ、国と地方公共団体との適切な役割分担について、平成18年度末までに検討するものとする。


    (食糧管理特別会計及び農業経営基盤強化措置特別会計の見直し)

    第30条 食糧管理特別会計及び農業経営基盤強化措置特別会計は、平成19年度において統合するものとする。この場合において、これらの特別会計において経理されていた事務及び事業については、その合理化及び効率化を図るものとする。

     前項前段の統合の後の特別会計において経理される事務及び事業については、当該統合の後において、その性質に応じ、一般会計において経理される事務及び事業への移行又は独立行政法人への移管について検討するものとする。


    (自動車損害賠償保障事業特別会計及び自動車検査登録特別会計の見直し)

    第31条 自動車損害賠償保障事業特別会計及び自動車検査登録特別会計は、平成20年度において統合するものとする。この場合において、これらの特別会計において経理されていた事務及び事業については、その合理化及び効率化を図るものとする。

     前項前段の統合の後の特別会計において経理される事務及び事業については、当該統合の後において、その性質に応じ、一般会計において経理される事務及び事業への移行又は独立行政法人への移管について検討するものとする。


    (特許特別会計に係る見直し)

    第32条 特許特別会計において経理される特許出願の審査(以下この条において単に「審査」という。)に係る事務及び事業については、一層迅速かつ的確な審査を実現することの必要性にかんがみ、審査の件数、審査に要する経費及び先行技術の調査の民間への委託の件数について中期的かつ定量的な目標を定め、業務の効率の向上及び委託の拡大を図るものとする。


    (国立高度専門医療センター特別会計の見直し)

    第33条 国立高度専門医療センター特別会計は、平成22年度において廃止するものとする。

     国立がんセンター、国立循環器病センター、国立精神・神経センター、国立国際医療センター、国立成育医療センター及び国立長寿医療センターは、国立高度専門医療センター特別会計の負担に属する借入金に係る債務の処理その他これらの機関の事務及び事業の適切かつ安定的な運営を維持するために必要な措置を講じた上で、独立行政法人に移行させるものとする。


    (登記特別会計の見直し)

    第34条 登記特別会計は、同特別会計において経理されている事務及び事業の合理化及び効率化を図るとともに、不動産登記法(平成16年法律第123号)第14条第1項の地図を整備するために必要な措置を講じつつ、平成22年度末において一般会計に統合するものとする。


    (特定国有財産整備特別会計の見直し)

    第35条 特定国有財産整備特別会計は、同特別会計において経理される事務及び事業を必要な範囲に限定するものとし、国の庁舎等の使用調整等に関する特別措置法(昭和32年法律第115号。以下「庁舎法」という。)第5条に基づく特定国有財産整備計画の策定の見通しを踏まえ、平成22年度を目途に、一般会計に統合するものとする。


    (電源開発促進対策特別会計及び石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計の見直し)

    第36条 電源開発促進対策特別会計及び石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計は、平成19年度において統合するものとする。この場合において、これらの特別会計において経理されていた事務及び事業については、合理化及び効率化を図るとともに、勘定を区分して経理することによりその運営の透明性を確保するものとする。

     前項前段の統合に当たっては、電源開発促進税の収入は、一般会計の歳入に組み入れた上で、電源開発促進税法(昭和49年法律第79号)第1条に規定する措置(以下この項において「電源開発促進対策」という。)に要する費用の財源に充てるため、毎会計年度、必要な金額を統合された特別会計に繰り入れるものとし、当該収入の一部について、電源開発促進税の課税の目的を踏まえ、電源開発促進対策に係る財政需要に照らして一般会計から当該特別会計に繰り入れることが必要となるまでの間、効果的な活用を図ることを可能とするものとする。


    (産業投資特別会計の見直し)

    第37条 産業投資特別会計の産業投資勘定は、同勘定において経理される投資の対象を必要な範囲に限定した上で、平成20年度までに、財政融資資金特別会計に移管するものとする。

     前項の移管の後の勘定の在り方については、将来において、民間投資その他の状況を勘案し、その廃止を含めて検討するものとする。

     産業投資特別会計の社会資本整備勘定は、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法(昭和62年法律第86号)第2条第1項、第2条の2第1項、第3条第1項若しくは第2項又は附則第3条第1項の規定による貸付けに係る業務の終了に伴い、廃止するものとする。


    (財政融資資金特別会計に係る見直し)

    第38条 財政融資資金特別会計においてその運用に関する歳入歳出を経理される財政融資資金については、その規模を将来において適切に縮減されたものとするため、同特別会計の負担において発行される公債の発行額を着実に縮減するとともに、その償還の計画を作成するものとする。

     財政融資資金の地方公共団体に対する貸付けについては、第7条第1項の移行の状況を見極めつつ、段階的に縮減するものとする。


    (外国為替資金特別会計に係る見直し)

    第39条 外国為替資金特別会計において経理される事務については、その執行に要する費用の節減その他の合理化及び効率化を図るものとする。

     外国為替資金特別会計法(昭和26年法律第56号)第13条の規定による一般会計の歳入への繰入れについては、同条に規定する残余のうち相当と認められる金額を繰り入れる措置を講ずるものとする。


    (国債整理基金特別会計に係る見直し)

    第40条 国債整理基金特別会計において経理される事務については、その執行に要する費用の節減その他の合理化及び効率化を図るほか、日本銀行に取り扱わせる国債に関する事務の範囲について、平成19年度末までに検討するものとする。


    (交付税及び譲与税配付金特別会計に係る見直し)

    第41条 交付税及び譲与税配付金特別会計については、交付税及び譲与税配付金特別会計法(昭和29年法律第103号)附則第5条第1項に基づく借入金に係る中期的な返済計画を公表するものとする。

    第4節 総人件費改革

    (趣旨)

    第42条 総人件費改革は、国家公務員及び地方公務員について、その総数の純減及び給与制度の見直しを行うとともに、独立行政法人、国立大学法人等(国立大学法人法(平成15年法律第112号)第2条第5項に規定する国立大学法人等をいう。以下同じ。)、特殊法人及び認可法人(特別の法律により設立され、かつ、その設立に関し行政官庁の認可を要する法人をいう。以下同じ。)の役員及び職員についても、これに準じた措置を講ずることにより、これらの者に係る人件費の総額の削減を図ることにより行われるものとする。

     前項の総人件費改革を推進するに当たっては、平成27年度以降の各年度における国家公務員の人件費の総額の当該年度の国内総生産の額に占める割合が、平成17年度における当該割合の二分の一にできる限り近づくことを長期的な目安として、これに留意するものとする。


    (国家公務員の純減)

    第43条 政府は、平成22年度の国家公務員の年度末総数を、平成17年度の国家公務員の年度末総数と比較して、同年度の国家公務員の年度末総数の百分の五に相当する数以上の純減とすることを目標として、これを達成するため必要な施策を講ずるものとする。

     前項に規定する「国家公務員の年度末総数」とは、次に掲げる数の合計数をいう。

     行政機関の職員の定員に関する法律(昭和44年法律第33号)第2条及び第3条に規定する定員の当該年度末における数

     特定独立行政法人(独立行政法人通則法第2条第2項に規定する特定独立行政法人をいう。以下同じ。)の常時勤務に服することを要する役員及び同法第60条第1項に規定する常勤職員の当該年度の1月1日における数

     前二号に掲げる国家公務員以外の常時勤務に服することを要する国家公務員(国際平和協力隊の隊員並びに郵政民営化法(平成17年法律第97号)第166条第1項の規定による解散前の日本郵政公社の役員及び職員で常時勤務に服することを要するものを除く。)の法律に定められた数又は法律の規定に基づき定められた数の当該年度末における数


    (行政機関等の職員の純減)

    第44条 政府は、行政機関の職員の定員に関する法律第2条及び第3条に規定する定員並びに警察法(昭和29年法律第162号)第57条第1項に規定する地方警務官の定員について、平成18年度以降の5年間で、平成17年度末におけるこれらの総数から、その百分の五に相当する数以上の純減をさせるものとし、その結果を踏まえ、行政機関の職員の定員に関する法律第1条に規定する定員の総数の最高限度について法制上の措置を講ずるものとする。

     平成18年度の国の一般会計の歳出予算の基礎とされた平成17年度末の自衛官の人員数については、自衛隊の隊員に対する教育及び食事の支給並びに防衛省設置法(昭和29年法律第164号)第4条第13号に規定する装備品等の整備に係る業務その他の業務の民間への委託その他の方法により、前項の規定の例に準じて純減をさせるものとする。


    (国の事務及び事業の見直し)

    第45条 政府は、前条第1項の純減を実現するため、国の事務及び事業に関し、次条から第50条までの規定による措置その他の合理化及び効率化のための措置を講ずるものとする。この場合において、事務及び事業の必要性の有無及び実施主体の在り方について事務及び事業の内容及び性質に応じた分類、整理等の仕分けを踏まえた検討を行うとともに、事務及び事業における国家公務員の身分を有しない者の活用を拡大する方策について検討を行うものとする。

     前項の国の事務及び事業の合理化及び効率化に伴う定員の改廃に当たっては、その対象となる事務及び事業に従事する職員の異動を円滑に行うため、府省横断的な配置の転換及び職員の研修を行う仕組みの構築並びに職員の採用の抑制その他の人事管理上の措置を講ずるものとする。


    第46条 農林水産省の地方支分部局が所掌する統計及び食糧の管理に関する事務並びに北海道開発局が所掌する事務その他国の行政に対する需要の変化が認められる事務及び事業については、その減量に向けた検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。


    第47条 国の行政機関の地方支分部局(これ以外の国の行政機関で、一定の管轄区域に係る事務を分掌するものを含む。)については、これらの事務及び事業を見直し、次に掲げる措置その他の事務及び事業の減量を図るための措置を講ずるほか、地方支分部局の統合、廃止及び合理化を推進するものとする。

     地方公共団体への補助金の交付又は地域の振興に関する事務その他これに類する事務について、減量を行い、又は地方公共団体に権限を委譲すること。

     民間事業者の指導及び監督に関する事務について、必要に応じ、地方公共団体に権限を委譲すること。

     公共事業を担当する部局の事務の全体について、公共事業に係る事業量又は費用の減少に応じた減量を行うこと。

     調査及び統計に関する事務について、民間への委託その他の方法による減量を行うこと。


    第48条 公共職業安定所の職業紹介及び職業指導並びにこれらに付随する業務、政府が行う厚生年金保険事業及び国民年金事業に係る保険料の収納及び相談並びにこれらに付随する業務、刑事施設の運営に関する業務(法律の規定に基づき刑事施設の長若しくはその指定する職員又は刑務官の行う公権力の行使に当たるものを除く。)並びに給与の計算その他これに類する定型的な業務は、その実施を民間にゆだねる方策を検討し、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。

     登記に関する事務、特許権その他の工業所有権に関する事務、自動車の登録に関する事務、庁舎その他の国有の施設の管理に関する事務、雇用保険に関する事務その他一層の効率化が求められる事務は、その実施を民間にゆだねることの適否を検討し、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。


    第49条 国の事務及び事業については、情報通信技術の活用及びそのために必要な制度の見直しを推進して、簡素化及び効率化を図るものとする。この場合において、人事管理、国家公務員共済組合法(昭和33年法律第128号)による短期給付及び物品の調達に関する事務その他の各行政機関に共通する事務については、当該事務に係る情報システムの統一を進めるとともに、民間への委託による減量を行うものとする。


    第50条 国有林野事業の実施主体及び国立高度専門医療センターについては、第28条及び第33条第2項に規定するもののほか、特定独立行政法人以外の独立行政法人への移行を検討し、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。

     主として政策の実施に係る国の事務及び事業のうち、自律的及び効率的な運営が可能と認められるものの実施主体については、特定独立行政法人以外の独立行政法人その他その職員が国家公務員の身分を有しない法人に移行させることを検討し、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。


    (国家公務員の給与制度の見直し)

    第51条 政府は、国家公務員(一般職の職員の給与に関する法律(昭和25年法律第95号)の適用を受ける職員に限る。以下この条において同じ。)の給与制度について、職務と責任に応じた給与の体系、国家公務員の給与と民間における賃金との比較方法の在り方その他の事項についての人事院における検討の状況を踏まえ、必要な措置を平成18年度から順次講ずるものとする。特別職の職員及び同法が適用されない一般職の職員の給与制度についても、同様とする。


    (特定独立行政法人の見直し)

    第52条 平成18年度以降に中期目標の期間が終了する特定独立行政法人については、その業務を国家公務員の身分を有しない者が行う場合における問題点の有無を検証し、その結果、役員及び職員に国家公務員の身分を与えることが必要と認められないときは、特定独立行政法人以外の独立行政法人に移行させるものとする。


    (独立行政法人等における人件費の削減)

    第53条 独立行政法人等(独立行政法人(政令で定める法人を除く。)及び国立大学法人等をいう。次項において同じ。)は、その役員及び職員に係る人件費の総額について、平成18年度以降の5年間で、平成17年度における額からその百分の五に相当する額以上を減少させることを基本として、人件費の削減に取り組まなければならない。

     独立行政法人等を所管する大臣は、独立行政法人等による前項の規定による人件費の削減の取組の状況について、独立行政法人通則法(国立大学法人等にあっては、国立大学法人法)の定めるところにより、的確な把握を行うものとする。


    第54条 特殊法人及び認可法人のうち政令で定めるもの(次項において「対象法人」という。)は、その役員及び職員の数又はこれらに係る人件費の総額について、平成18年度以降の5年間で、平成17年度におけるこれらの数又は額からその百分の五に相当する数又は額以上を減少させることを基本として、役員及び職員の数又は人件費の削減に取り組まなければならない。

     対象法人を所管する大臣は、前項の規定による削減の取組について、必要な指導を行うものとする。


    (地方公務員の職員数の純減)

    第55条 政府は、平成22年4月1日におけるすべての地方公共団体を通じた地方公務員の総数が平成17年4月1日における当該数からその千分の四十六に相当する数以上の純減をさせたものとなるよう、地方公共団体に対し、職員数の厳格な管理を要請するとともに、必要な助言その他の協力を行うものとする。

     政府は、前項の規定の趣旨に照らして、地方公務員の配置に関し国が定める基準を見直すほか、地方公共団体の事務及び事業に係る施策については、地方公務員の増員をもたらすことのないよう努めるものとする。

     政府及び地方公共団体は、公立学校の教職員(公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(昭和33年法律第116号)第2条第3項に規定する教職員及び公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律(昭和36年法律第188号)第2条第1項に規定する教職員をいう。)その他の職員の総数について、児童及び生徒の減少に見合う数を上回る数の純減をさせるため必要な措置を講ずるものとする。

     地方公共団体は、地方分権の進展に伴い、より自主的かつ主体的に行政改革を推進する必要があることに留意しつつ、その事務及び事業の必要性の有無及び実施主体の在り方について事務及び事業の内容及び性質に応じた分類、整理等の仕分けを踏まえた検討を行うとともに、職員数を厳格に管理するものとする。

     地方公共団体は、公立の大学及び地方公営企業について、組織形態の在り方を見直し、公立大学法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第68条第1項に規定する公立大学法人をいう。以下この項において同じ。)又は一般地方独立行政法人(同法第55条に規定する一般地方独立行政法人をいい、公立大学法人を除く。)その他の法人への移行を推進するものとする。


    (地方公務員の給与制度の見直し)

    第56条 地方公共団体は、地方公務員の給与について、国家公務員の給与に係る措置に準じた措置、人事委員会の機能の強化その他の措置を通じ、民間給与の水準を的確に反映させるよう努めるものとする。

     地方公共団体は、給与に関する情報の積極的な公表を行い、手当の是正その他の給与の一層の適正化に努めるものとする。

     政府は、学校教育の水準の維持向上のための義務教育諸学校の教育職員の人材確保に関する特別措置法(昭和49年法律第2号)の廃止を含めた見直しその他公立学校の教職員の給与の在り方に関する検討を行い、平成18年度中に結論を得て、平成20年4月を目途に必要な措置を講ずるものとする。


    (地方独立行政法人等に対する要請)

    第57条 地方公共団体は、地方独立行政法人、地方住宅供給公社、地方道路公社及び土地開発公社並びに地方公共団体が資本金、基本金その他これらに準ずるものの四分の一以上を出資している法人に対し、その職員数及び職員の給与に関する情報を公開するよう要請するものとする。

    第5節 国の資産及び債務に関する改革

    (趣旨及び基本指針)

    第58条 国の資産及び債務に関する改革は、財政融資資金の貸付金の残高の縮減を維持し、歳出の削減を徹底するほか、国有財産(国有財産法(昭和23年法律第73号)第2条に規定する国有財産をいう。以下同じ。)の売却、剰余金等(決算上の剰余金及び特別会計における積立金をいう。以下同じ。)の見直しその他の措置を講ずることにより、国の資産(外国為替資金特別会計法第1条に規定する外国為替等、年金積立金管理運用独立行政法人に対する寄託金及び国有財産法第3条第2項第2号の公共用財産その他これらに類する資産を除く。次条において同じ。)の圧縮を図るとともに、民間の知見を積極的に活用して国の資産及び債務の管理の在り方を見直すことにより行われるものとする。

     政府は、前項の改革の推進に資するため、次に掲げる原則により財政運営に当たるとともに、国民の理解を深めるため、これらの原則に関連する情報を積極的に公表するものとする。

     将来の国民負担を極力抑制すること。

     市場金利の変動その他の要因が財政運営に与える影響を極力抑制すること。

     国の債務の残高を抑制すること。

     剰余金等が過大とならないようにすること。


    (国の資産の圧縮)

    第59条 政府は、平成27年度以降の各年度末における国の資産の額の当該年度の国内総生産の額に占める割合が、平成17年度末における当該割合の二分の一にできる限り近づくことを長期的な目安として、これに留意しつつ、次に掲げる措置を講ずるものとする。

     国の資産の保有の必要性を厳格に判断すること。

     売却が可能と認められる国有財産の売却を促進すること。

     過大と認められる剰余金等については、国債総額の抑制その他国民負担の軽減に資するため、その活用を図ること。


    (国の資産及び債務の管理の在り方の見直し)

    第60条 政府は、国の資産及び債務の管理に関し、次に掲げる措置を講ずるものとする。

     国有財産については、時価により売却した場合に見込まれる収入その他の当該国有財産の保有を継続することにより得られないこととなる利益を考慮し、その売却の可能性を検討すること。

     国有財産の性質に応じ、その証券化(資産の流動化に関する法律(平成10年法律第105号)第2条第2項に規定する資産の流動化その他これに類する手法を用いて資産を譲渡し、又は信託する方法をいう。以下この号において同じ。)について、危険の分散を行うための手法の有無及び国民負担の軽減に資するか否かを見極めつつ検討するほか、国の貸付金については、幅広い観点からその証券化の適否を検討すること。

     国有財産の管理(国有財産法第1条に規定する管理をいう。)について、民間の知見を活用するための仕組みを整備するとともに、国債に関する施策について、当該知見を活用して関係職員の専門的能力を向上させ、その充実を図ること。

     国有財産について、次に掲げるところにより、その効率的な活用の促進を図ること。

     庁舎等(庁舎法第2条第2項に規定する庁舎等をいう。以下この号において同じ。)の設置に当たっては、取得及び賃借のうち有利な方法によるものとし、既存の庁舎等については、使用の状況の実地監査及び庁舎法に基づく使用調整を徹底して使用の効率化を図るとともに、余裕が生じた部分を国以外の者に貸し付けること。

     国が利用していない国有の宅地(宅地となる見込みのあるものを含む。)について、不整形な土地の区画の変更等により売却の容易化を図るとともに、売却までの間、国以外の者に対する貸付け又は管理の委託を行うよう努めること。

     政府は、企業会計の慣行を参考とした貸借対照表その他の財務書類の整備を促進するため、当該書類を作成する基準について必要な見直しを行い、その他必要な取組を行うものとする。


    (具体的内容及び手順等)

    第61条 財務大臣は、平成18年度中に、前二条の規定により講ずる措置について、その具体的内容、手順及び実施時期を定め、公表するものとする。


    (地方公共団体における取組)

    第62条 地方公共団体は、第58条から第60条までの規定の趣旨を踏まえ、その地域の実情に応じ、次に掲げる施策を積極的に推進するよう努めるものとする。

     当該地方公共団体の資産及び債務の実態を把握し、並びにこれらの管理に係る体制の状況を確認すること。

     当該地方公共団体の資産及び債務に関する改革の方向性並びに当該改革を推進するための具体的な施策を策定すること。

     政府は、地方公共団体に対し、前項各号の施策の推進を要請するとともに、企業会計の慣行を参考とした貸借対照表その他の財務書類の整備に関し必要な情報の提供、助言その他の協力を行うものとする。

    第6節 関連諸制度の改革との連携

    (公務員制度改革)

    第63条 政府は、総人件費改革その他の重点分野における改革において実施される行政の組織及び運営の見直しと併せて、これらを担う公務員に係る制度の改革を推進することの重要性にかんがみ、次に掲げる措置を講ずるものとする。

     能力及び実績に基づく人事管理、退職管理の適正化並びにこれらに関連する事項について、できるだけ早期にその具体化のため必要な措置を講ずること。

     公務員の労働基本権及び人事院制度、給与制度、職員の能力及び実績に応じた処遇並びに幹部職員の選抜及び育成に係る制度その他の公務員に係る制度の在り方について、第51条に規定する措置の進捗状況その他の状況を踏まえつつ、国民の意見に十分配慮して、幅広く検討を行うこと。

     国と民間企業との間の人事交流を促進するため必要な措置を講ずるとともに、国と大学その他の研究機関との間の人事交流を促進するための措置について検討を行うこと。


    (規制改革)

    第64条 政府は、この法律に基づく簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の実現には、民間活動に係る規制の撤廃又は緩和が欠くことのできないものであることにかんがみ、金融、情報通信技術、出入国の管理、社会福祉、社会保障、労働、土地の測量その他の分野における規制の在り方について検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。


    (競争の導入による公共サービスの改革)

    第65条 政府は、この法律に基づく簡素で効率的な政府を実現するための行政改革が競争の導入による公共サービスの改革と密接に関連するものであることにかんがみ、この章に定める重点分野その他の分野について、事務及び事業の必要性の有無及び実施主体の在り方に関する事務及び事業の内容及び性質に応じた分類、整理等の仕分けを踏まえた検討に資するものとなるよう、競争の導入による公共サービスの改革に関する法律(平成18年法律第51号)に基づく改革を推進するものとする。


    (公益法人制度改革)

    第66条 政府は、この法律に基づく簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の実現には、営利を目的としない民間の団体による公益的活動の発展を推進することが重要であることにかんがみ、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成18年法律第48号)及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(平成18年法律第49号)の適切な運用を確保するとともに、政府及び地方公共団体の事務及び事業をこれらの法律による法人にゆだねる方策を検討し、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。


    (政策評価の推進)

    第67条 政府は、この法律に基づく簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の実現には、政策評価(行政機関が行う政策の評価に関する法律(平成13年法律第86号)第3条第2項に規定する政策評価をいう。以下この条において同じ。)の効果的な実施が欠くことのできないものであることにかんがみ、内閣の重要政策に係る政策評価の重点的かつ効率的な実施を推進するものとする。

    第3章 行政改革推進本部

    (行政改革推進本部の設置)

    第68条 簡素で効率的な政府を実現するための行政改革を総合的かつ集中的に推進するため、内閣に、行政改革推進本部(以下「本部」という。)を置く。


    (所掌事務)

    第69条 本部は、次に掲げる事務をつかさどる。

     簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する総合調整に関すること。

     簡素で効率的な政府を実現するための行政改革に関する施策の実施の推進に関すること。

     前二号に掲げるもののほか、他の法令の規定により本部に属させられた事務


    (組織)

    第70条 本部は、行政改革推進本部長、行政改革推進副本部長及び行政改革推進本部員をもって組織する。


    (行政改革推進本部長)

    第71条 本部の長は、行政改革推進本部長(以下「本部長」という。)とし、内閣総理大臣をもって充てる。

     本部長は、本部の事務を総括し、所部の職員を指揮監督する。


    (行政改革推進副本部長)

    第72条 本部に、行政改革推進副本部長(以下「副本部長」という。)を置き、国務大臣をもって充てる。

     副本部長は、本部長の職務を助ける。


    (行政改革推進本部員)

    第73条 本部に、行政改革推進本部員(以下「本部員」という。)を置く。

     本部員は、本部長及び副本部長以外のすべての国務大臣をもって充てる。


    (資料の提出その他の協力)

    第74条 本部は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、国の行政機関、地方公共団体、独立行政法人及び国立大学法人等の長並びに特殊法人及び認可法人の代表者に対して、資料の提出、意見の開陳、説明その他の必要な協力を求めることができる。

     本部は、その所掌事務を遂行するため特に必要があると認めるときは、前項に規定する者以外の者に対しても、必要な協力を依頼することができる。


    (事務局)

    第75条 本部に、その事務を処理させるため、事務局を置く。

     事務局に、事務局長その他の職員を置く。

     事務局長は、関係のある他の職を占める者をもって充てられるものとする。

     事務局長は、本部長の命を受け、局務を掌理する。


    (設置期限)

    第76条 本部は、その設置の日から起算して5年を経過する日まで置かれるものとする。


    (主任の大臣)

    第77条 本部に係る事項については、内閣法(昭和22年法律第5号)にいう主任の大臣は、内閣総理大臣とする。


    (政令への委任)

    第78条 この法律に定めるもののほか、本部に関し必要な事項は、政令で定める。

    附 則
    (施行期日)

     この法律は、公布の日から施行する。ただし、第3章の規定は、公布の日から起算して1月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

    (調整規定)

     この法律の施行の日から健康保険法等の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)第4条の規定の施行の日の前日までの間における第22条の規定の適用については、同条中「健康保険法」とあるのは、「健康保険法等の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)第4条の規定による改正後の健康保険法」とする。

    附 則(平成18年12月22日法律第118号)
    (施行期日)

    第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

    附 則(平成21年6月19日法律第54号)
    (施行期日)

    第1条 この法律は、公布の日から施行する。


    (検討等)

    第3条 政府は、平成23年度末を目途として、第1条の規定による改正後の株式会社商工組合中央金庫法附則第1条の2第2項の規定に基づく株式会社商工組合中央金庫(以下「商工組合中央金庫」という。)に対する出資の状況、商工組合中央金庫による危機対応業務(株式会社日本政策金融公庫法(平成19年法律第57号)第2条第5号に規定する危機対応業務をいう。以下同じ。)の実施の状況、商工組合中央金庫の財政基盤、株主となる中小企業団体及びその構成員の資金の余力、社会経済情勢の変化等を勘案し、商工組合中央金庫による危機対応業務の在り方、政府の保有する商工組合中央金庫の株式の処分の在り方及び商工組合中央金庫に対する国の関与の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

     政府は、前項の措置が講ぜられるまでの間、次条の規定による改正後の簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律(平成18年法律第47号)第6条第2項及び第1条の規定による改正後の株式会社商工組合中央金庫法附則第2条第1項の規定にかかわらず、その保有する商工組合中央金庫の株式を処分しないものとする。


    (調整規定)

    第5条 この法律の施行の日が株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律(平成21年法律第67号。次項において「政投銀法改正法」という。)の施行の日前となる場合には、同日の前日までの間における前条の規定による改正後の簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律第6条第2項の規定の適用については、同項中「及び日本政策投資銀行に対する」とあるのは「に対する」と、「ものとする」とあるのは「ものとし、日本政策投資銀行に対する政府の出資については、市場の動向を踏まえつつその縮減を図り、前項の措置のおおむね5年後から7年後を目途として、その全部を処分するものとする」とする。

     この法律の施行の日が政投銀法改正法の施行の日以後となる場合には、前条の規定は、適用しない。この場合において、附則第3条第2項中「次条」とあるのは、「株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律(平成21年法律第67号)附則第3条」とする。

    附 則(平成21年7月3日法律第67号)
    (施行期日)

    第1条 この法律は、公布の日から施行する。


    (検討等)

    第2条 政府は、平成23年度末を目途として、この法律による改正後の株式会社日本政策投資銀行法附則第2条の2の規定に基づく株式会社日本政策投資銀行(以下「会社」という。)に対する出資の状況、同法附則第2条の4第2項の規定に基づく国債の償還の状況、会社による危機対応業務(株式会社日本政策金融公庫法(平成19年法律第57号)第2条第5号に規定する危機対応業務をいう。以下同じ。)の実施の状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、会社による危機対応業務の適確な実施を確保するため、政府が常時会社の発行済株式の総数の三分の一を超える株式を保有する等会社に対し国が一定の関与を行うとの観点から、会社による危機対応業務の在り方及びこれを踏まえた政府による会社の株式の保有の在り方を含めた会社の組織の在り方を見直し、必要な措置を講ずるものとする。

     政府は、前項の措置が講ぜられるまでの間、次条の規定による改正後の簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律(平成18年法律第47号)第6条第2項及びこの法律による改正後の株式会社日本政策投資銀行法附則第2条第1項の規定にかかわらず、その保有する会社の株式を処分しないものとする。


    (調整規定)

    第4条 この法律の施行の日が中小企業者及び中堅事業者等に対する資金供給の円滑化を図るための株式会社商工組合中央金庫法等の一部を改正する法律(平成21年法律第54号。次項において「商中法等改正法」という。)の施行の日以前となる場合には、同日の前日までの間における前条の規定による改正後の簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律第6条第2項の規定の適用については、同項中「及び」とあるのは、「に対する政府の出資については、市場の動向を踏まえつつその縮減を図り、前項の措置のおおむね5年後から7年後を目途として、その全部を処分するものとし、」とする。

     この法律の施行の日が商中法等改正法の施行の日後となる場合には、前条の規定は、適用しない。この場合において、附則第2条第2項中「次条」とあるのは、「中小企業者及び中堅事業者等に対する資金供給の円滑化を図るための株式会社商工組合中央金庫法等の一部を改正する法律(平成21年法律第54号)附則第4条」とする。


    (政令への委任)

    第5条 この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

    附 則(平成23年5月2日法律第40号)
    (施行期日)

    第1条 この法律は、公布の日から施行する。

    附 則(平成24年3月31日法律第13号)
    (施行期日)

    第1条 この法律は、平成24年4月1日から施行する。

    附 則(平成27年5月20日法律第23号)
    (施行期日)

    第1条 この法律は、公布の日から施行する。


    (調整規定)

    第8条 施行日が株式会社商工組合中央金庫法及び中小企業信用保険法の一部を改正する法律(平成27年法律第29号。次項において「商中法等改正法」という。)の施行の日前となる場合には、同日の前日までの間における前条の規定による改正後の簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律第6条第2項の規定の適用については、同項中「商工組合中央金庫及び」とあるのは「商工組合中央金庫に対する政府の出資については、市場の動向を踏まえつつその縮減を図り、平成27年4月1日から起算しておおむね5年後から7年後を目途として、その全部を処分するものとし、」と、「これらの機関の」とあるのは「その」とする。

     施行日が商中法等改正法の施行の日後となる場合には、前条の規定は、適用しない。

    附 則(平成27年5月27日法律第29号)
    (施行期日)

    第1条 この法律は、公布の日から施行する。


    (調整規定)

    第14条 この法律の施行の日が株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律(平成27年法律第23号)の施行の日前となる場合には、同日の前日までの間における前条の規定による改正後の簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律第6条第2項の規定の適用については、同項中「及び日本政策投資銀行に対する」とあるのは「に対する」と、「これらの機関の」とあるのは「その」と、「ものとする」とあるのは「ものとし、日本政策投資銀行に対する政府の出資については、市場の動向を踏まえつつその縮減を図り、平成27年4月1日から起算しておおむね5年後から7年後を目途として、その全部を処分するものとする」とする。

     この法律の施行の日が株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律の施行の日以後となる場合には、前条の規定は、適用しない。